次の対戦相手の王谷のビデオを見る青道高校。
渡辺「都立王谷エース、若林豪。今時珍しくフォークを主体としてるピッチャーですね。」
白州「テイクバック小さいな。」
御幸「どちらかというと野手投げだな。」
惇「テンポ早ぇーな。」
春市「うん。打席でのんびり構える暇無いかも。」
渡辺「打線の要は、4番の春日と、5番の山里あたりが要注意。」
渡辺「大きく打ち上げる打球ではなく、ライナー性の強い当たりで野手の間を抜くイメージです。繋がり始めるとうるさい打線ですよ。」
渡辺「後守備では、思い切ったシフトを敷いてきますね。」
渡辺「こちらのデータも細かく取られてると考えた方が良いでしょう。」
片岡「決して油断できる相手ではないが、我々がやることはいつもと変わらん!」
片岡「守備、攻撃、走塁全てにおいて、相手を圧倒しろ!!」
「「「はい!」」」
片岡「それと準々決勝の先発だが、初戦と3回戦に足立、2回戦に降谷を使った今、この試合の先発は沢村に任せようと思う。」
この片岡の言葉に
栄純「!!」
栄純は驚きと同時に歓喜の表情を浮かべた。
ここまで初戦の帝東戦で8回にリリーフで上がった時以外、出番が無かった栄純。彼にとって、これは絶好のアピールチャンスなのだ。
栄純「この私、必ずやボスの期待に応えて見せます!!」
これに、栄純はそう気合の入った表情を浮かべて言った。
春市「やったね、先発!」
栄純「ああ!」
片岡「川上には、いつも通り後ろで待機して貰う。リリーフとしての経験はチーム一だ。しっかりと心技体の準備をしておけ。」
川上「はい!」
片岡「足立は今日はノースローで調整してくれ。昨日の試合は球数を多く放った。肩肘をしっかりと休ませろ。」
惇「・・・はい。」
片岡「フリーの後、ノック!外野手はそのままランナーへ!」
「「「はい!」」」
そして、皆立ち上がりグラウンドに向かった。
その際
御幸「あ・・・ナベ。」
御幸は渡辺を呼び
御幸「今日の王谷のデータ取りも完璧だな。やっぱお前に頼んで良かった。」
王谷のデータ収集のお礼を言った。
渡辺「ありがと。少しでもチームの役に立てたなら良かったよ・・・」
これに渡辺は、そう謙遜したが
御幸「何言ってんだ!少しじゃねぇだろ!」
御幸はそう返した。
渡辺「や・・・でもこれから打者のデータ取り揃えなきゃ。」
御幸「か・・・完璧主義者!!」
このやり取りを
前園「・・・。」
前園は聞きながら今日の昼休みに伊佐敷と話した事を思い出した。
回想
伊佐敷「聞いたぜ。お前御幸とやり合ったらしーな。」
前園「あ・・・いや、御幸の言い分があまりにも・・・」
伊佐敷「ほぉ~。」
伊佐敷「で?お前は何をしたんだ?ただ怒り散らしてただけか?」
前園「え?」
伊佐敷「副キャプテンに選ばれる時、監督から何か言われなかったか?」
伊佐敷に言われ
前園「!」
前園は片岡に言われた事を思い出した。
伊佐敷「気に入らねぇって反論するのは誰にでも出来るぜ。そこからどう改善していくかを一緒に考えてやるのがお前の役目だろーが。」
伊佐敷「キャプテンに何でも押し付けんじゃねーぞ。」
回想終了
これには
前園(ホンマにアホや・・・俺・・・)
前園は頭が上がらなかった。
この日の練習、御幸は何か吹っ切れたのか、気持ち良く打球を飛ばし、ノースローを言い渡された惇は、走って汗を流したのであった。
投稿出来ました。
王谷戦前のお話を書きました。
王谷のエース若林君のフォーム、確か中日で活躍した浅○拓也がモデルなんですよね。
彼もエグいボール投げてましたけど、守備もえげつなかったですね・・・。
それでは、また。