仮面ライダーエンド   作:アイン_BD’sR

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 ようやく書き終わった……!どうも皆さん。妄想おじさんのアインです。

 仮面ライダーの小説なんてどう書けばいいやら分からず、苦労しながら書きました。

 タイトルには仮面ライダーエンドが主人公みたく書いてますが、主人公は今回の話に出てくる人です。

 それでは最後までゆっくり読んでいってください!!………疲れた。


#1 『仮面ライダー』

 灰色に埋め尽くされた空から濁った雨が降り注ぐ。

 崩壊しているビルには至る所から火花が走り、様々な所を燃やしている。

 瓦礫の山と汚染された水溜まりからは、雨が降っているのに炎が淡々と燃えている。

 その炎に照らされるのは幾つもの人の部品。その中には自分の家族もいた。

 そして紫と黒の装甲を見に纏った1人の戦士が側に立っている。

 

 その複眼から続く涙ラインには水の跡が続いていた。

 

 その戦士はこちらに歩き出すと少ししゃがみ、手を伸ばしてきた。

 その手を取ろうとした瞬間、首に手をかけられ自分の体が浮き上がる。

 

 

 

『成一……』

 

「だ、誰だ……!?お前は一体……誰なんだっ!!」

 

『成一…………』

 

「なぜあの場所にいたんだ……っ!!答えろ……!!」

 

『成一……成一………』

 

 

 

 

 

「成一君!……そろそろ起きたまえ。」

 

「この私の時間を持って行ってるんだから、さっさと起きることだ。朝食はもうできてるぞ。」

 

 

 

 目を開くとそこに居たのは苦笑いをしているよく知る人物だった。

 かなり近い距離まで顔を近づけていたんだろう。近距離で目があってしまった。

 

 

 

「あ……おはようございます。白夜さん。」

 

「ああ。ようやくお目覚めかな?成一君。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本の首都である東京。そして海に面している神奈川と千葉。

 その3都県はある日壊滅した。

 

 

 首都怪人襲撃事件……2019年6月15日土曜日2時00分……奴らは突如現れた。

 

 

 日本の国民的特撮番組『仮面ライダー』に登場する『怪人』はたった1日で東京、神奈川、千葉を支配してしまった。

 

 

 そんな事件から1年。大手企業であるホシクダコーポレーションは日本政府と連携し『ライダー計画』を成功させ、封鎖された日本の一部を再興する功績を得た。

 

 

 『怪人』に合わせて歴代の『仮面ライダー』達の姿を模したパワードスーツを開発。それで怪人達を倒す事により安全を確保。

 

 

 

 

『各町にライダー達を配置して以前程ではありませんが日本の首都に活気を取り戻すことができました。』

 

『本日は1級エリアの担当ライダーであるオーズにインタビューを………

 

 

 

 テレビから流れるニュースを横目に見ながらゆっくりと朝食に手をつける。

 残念ながら、保温されていたお米以外は少しぬるかったが美味しいことには変わりない。

 ぬるいし……いないし……分かりきっている事だけど一応白夜さんに聞いてみる。

 

 

 

「白夜さん。姉さんはもう学校に?」

 

「ん?そうだな。明日香君は描きたい絵があるとかでもう出て行ったぞ。」

 

 

 

 白夜さんはそう答えると手元のタブレットを弄りながらコーヒーを飲んでいる。

 どうも以前から町のライダーの損傷が少し増えたらしく、会社と連絡を取っているようだ。

 

 

 

「おや……?成一君。時間は大丈夫か?いつも家を出る時間だが。」

 

「え?……あっ!!」

 

 

 

 時計を見ると時刻は7時40分を指していた。

 急いで朝食を胃に流し込み、椅子にかけておいたネクタイを締めて玄関へ向かう。

 ……しまった。鞄がまだ自室だ……!

 

 

 

「ほら。持ってきておいたぞ。」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

「だから早く起きた方がいいと言ったんだ……気をつけて行ってきな。」

 

 

 

 白夜さんは時々いじわるではあるが、優しい人だ……

 そんな事を思っていながら自転車に飛び乗り、全速力で通学路を走り抜けて行った。

 

 

 少し走ると目の前に白いスーツのライダーが見える。

 「おはようございます!」と言うと腰に手を当てもう片方の手をピッと指し決めポーズをしてくれた。

 この町の『仮面ライダーマッハ』役の人は元々ライダー好きだからサービスをよくしてくれるのがとても嬉しい。

 

 

 2号ライダーが配置されているこの町は2級エリアとなっている。

 1号ライダーから3号ライダーにかけて地域の安全度も変わってくる。

 その中でもホシクダの会社がある所は3つしか無い特級と言われて『仮面ライダー1号』が担当しているようだ。

 まあ、俺には関係ないだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日の学校は暇だった。友達が欠席したからだ。

 今度あいつとゲーセン巡りをするってのに大丈夫なのか……?

 そんな事を思いながら玄関のドアを開く。

 学校から帰ると家には誰もいない。

 いや、正しくは1、2階にはいない。

 白夜さんはこの時間は地下室にいるからだ。

 

 薄暗い階段をトントンッと降りるとこれまた薄暗い部屋に様々な機械が置いてある部屋に着く。

 

 

 

「帰りましたよ。白夜博士。」

 

「……ああ!おかえり。成一君。」

 

 

 

 中央にある回転椅子をクルッと回して白衣を着た仕事モードの白夜『博士』がこちらを向く。

 白夜博士はホシクダコーポレーションの研究員であり、研究長であり、かなり高い地位にいるらしい。

 ……腰にDXライダーベルトを巻くのはどうかと思うが。

 

 

 

「違うな……?これはDXでは無い……これはCSMさッ!!!」

 

「ハイハイ……わかりましたわかりました。」

 

 

 

 側に歩いて行くと、パソコンの先に『仮面ライダーバルカン』が吊られていた。

 様々な所がボロボロだからおそらく修復の途中だろう。

 その後ろにも2体ほどライダーが吊られている。

 

 

 

「今日だけでこんなにやるんですか……?大変ですね。」

 

「いや……そうでもないさ。今日はもうすでに7体ほど仕上げたからな。もう終わるくらいだ。」

 

「流石ですね〜。俺も何か手伝いますよ。技術的な事はできないですけど……」

 

「ありがたいな。……それじゃあお茶を淹れてそこのテーブルに置いてくれないか?」

 

「わかりました。それじゃあ淹れてきますよ。」

 

 

 

 この部屋に備え付けられているポットから茶葉が入っている急須にお湯を注ぐ。

 湯呑みに氷を少し入れてお茶を注ぎテーブルに持って行く。

 ここでいいと言われたパソコンの前に置くと、ふとその側にある小さな機械を手に取った。

 

 

 

「白夜博士……これって何ですか?」

 

「あぁ……それかい?ちょっとした発明だ。まあ特に気にしないでくれ。」

 

「そ、そうですか?………………っ!?な、何であいつが……?」

 

 

 

 パソコンの画面にはよく知った姿が映っていた。

 そいつは今日何故かいなかった。風邪かと思っていたけど……何かあったのか……?

 『稲越 尚人』……俺の同級生であり、子供の頃からの友人……

 

 

 

「ああ、彼かい?昨日の怪人事件で血痕があってね。」

 

「………な、どうなったんですか……!?」

 

「さあ?だが、家にもいない。学校にも来なかっただろ?だとすると……」

 

 

 

「死んだんだろ。」

 

 

 

「……っ!!」

 

 

 

 死んだ……?尚人が……死んだ?

 子供の頃からずっと一緒に遊んでた人が……?

 昨日まで普通に話していた人が……?

 

 

 

「まあ、不幸だったとしか言いようがないかな。」

 

「怪人相手に一般人は何もできないさ。」

 

「諦めるしか無いさ。そういった人は。」

 

 

 

 淡々と話す白夜博士……その言葉にあまりにも残酷な現実が押し寄せてくる。

 目の前が黒と赤に光り、頭が何も考えられない程混乱している。

 ただ……

 

 

「何でですか……?」

 

 

 全身が熱く、力が思い切り入り震える。

 

 

「何でですか……っ!!!」

 

「……なんで?それはどういう事かな?」

 

「白夜さんは人を守る事ができる知識を持っている……それなのにっ!!何で助けられない人が存在するんですかっ!!!」

 

 

 

 思わず白夜さんの肩を掴んで思い切り叫ぶ。

 だが、目の前の白夜さんは全く気にしてない様子で口を開いた。

 

 

 

「君はこの町に住んでいて完全に安全だと思った事はあるのか?いや、怪人がいるこの町だけじゃない。世界のどこでも同じだ。」

 

「…………」

 

「人はどんな瞬間に死ぬのかわからない。もちろん私はそれを限りなく防いでるつもりだ。」

 

「……どんな時でも何処かで誰かが死んでいるのに、君は自分が悲しいっていう自分勝手な理由だけで私を責めるのか……?」

 

 

 

 ……そんな事を言われたら何も言えなくなってしまう。

 身勝手だとか……自分勝手だとか……自分で言っててもわかっていた。

 ……でも。

 

 

 

「まあ…………ってどこへ行くんだ!?」

 

 

 

 後ろから声がするが、聞かなかったふりをして俺は家から飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ………追いかけるか。」

 

「まーた何か言ったんですか?白夜さん?」

 

「ああ……おかえり。明日香君……」

 

 

 

 家を出た矢先、明日香君に会ってしまった。

 流石に今の私の表情と飛び出した成一君から何があったのか大体把握しているようだった。

 

 

 

「明日香君にも伝えておかなくちゃな。稲越尚人の事なんだが…………」

 

「はい。さっきニュースで見ましたよ。」

 

「……!そうだったか……」

 

 

 

 スマホを取ってみて見ると確かにその名前はある。

 しかし、その前にさらに恐ろしい事が書いてあった。

 

 

 

『仮面ライダーマッハが破壊されました。現在他のライダーが向かっています。地域の住民は全員建物の中に避難してください。』

 

 

 

「こんな時に……っ!」

 

 

 

 成一君に元々取り付けてあるGPSをスマホの地図に映し出す。

 どうやらそこまで遠くには行ってなさそうだが、危険には変わりない。

 

 

「白夜さん!……ちゃんと謝って下さいね?」

 

「白夜さんはいっつも大切な事は最後に言うし、人を思いやるような言葉を選べないんですから。……成一に本当に言いたかった言葉を伝えて下さい。」

 

「……忠告感謝するよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まさか走った先に怪人が現れるとは思わなかった……

 

 その怪人は機械的な姿をしており、胸の辺りにプレートが埋め込まれている。

 その両腕には歪な銃のようなものがついており、腰から伸びる大きな管は肩から腕に繋がり弾丸がそこで生成されている事がよくわかる。

 頭には小さな拳銃がこめかみについてまるで羽のような耳のような形を見せていた。

 一切声を上げないのはこの怪人だからなのか……それがまた不気味な雰囲気を漂わせた。

 

 

 

「……………」

 

「………ははっ。バカだなぁ……俺は。」

 

 

 

 辺り一面が瓦礫に塗れるほど酷い有様の中で、俺はただただ突っ立っていた。

 逃げる事もできる。でも結局は追いつかれるだろう。相手は怪人なのだから。

 

 

 

「結局白夜さんの言った通りだった。これじゃあ守れなくてもしょうがないなぁ……」

 

 

 

 逃げない所を見て怪人はゆっくりとこちらに歩いてくる。

 不思議と恐怖はなかった。尚人はもっと慌てたのかな?

 白夜さんに謝りたかったなぁ……酷いこと言っちゃったな。

 

 様々な事を考えているといつの間にか大きな銃口がこちらを向いていた。

 実弾ではないのだろうか。赤いオーラが銃口に集まり奥の方がマグマのように鈍く、そして明るく光っている。

 そしてその光が強さを増してこちらに向かってくる………

 

 

 

 

 

 

 

 ………はずだった。

 

 

 

「…………!?」

 

「…………これ……は?」

 

 

 

 開いた目に映ったのは赤色の光。そしてその光が自分を覆うように広がっていた。

 

 

 

「ハァ……ハァ……間に合ったか……!」

 

「び、白夜さん……!?」

 

 

 

 後ろから現れたのは息を切らした白夜さんだった。

 怪人は何発も銃弾を叩きつけているが、オーラはびくともしない。

 そんな明らかに異常な状況で何故か俺は安心感を抱いていた。

 

 

 

「白夜さん……ごめんなさい……!俺……あんな事を……」

 

「謝るのはこっちさ。君の事を考えずに傷つけてしまったな。申し訳ない……」

 

「それに……あの時、成一君にもう一つ言いたい事があったんだ。」

 

「言いたいこと……?」

 

 

 

 そういうと、白夜さんは手に持っていたアタッシュケースをこちらに向けその中身をこちらに見せた。

 

 

 

「君が私の守りきれない者を守りたいと思っているなら………君自身の大切な者を救いたいと思っているなら………」

 

「これを受け取ってくれ。君の力になる物だ。君にならこれを安心して渡す事ができる。」

 

「……これは?」

 

 

 

 そこに入っていたのは町のライダー達がよく付けている……しかしこれと同じ物は全く知らない『ベルト』とパソコンの前で手に取った手のひらサイズの『機械』が一つ……

 

 

 

「『COPドライバー』と『ライダーアンプル』……君を守っていたこれもアンプルによるものだ。」

 

「ライダーアンプルのスイッチを押してドライバーの空いてる部分にセット。そうしたら、ドライバーの上部ボタンを押せば変身できる!!」

 

 

 

「仮面ライダーに!!!」

 

 

 

 守ってくれていた赤色のオーラがひび割れていき、限界が近づいてくる。

 その様子を見た俺はそのドライバーとライダーアンプルを手に取り怪人の前に立った。

 元々片側だけ付けられていたベルトを腰に巻き、装着する。

 

 

『Activation of Rider!!』

 

 

 機械音声がなり、右半分にあるスロットが光り始める。

 言われた通り『ライダーアンプル』の側面にあるスイッチを押すと長方形の先から弾丸のような形をした『アンプルトップ』を伸ばしこれまた音声が流れる。

 

 

 

『Vels-Ampule!!』

 

 

 

 機械から待機音が流れ始める。ドライバーに縦方向で差し込むと装填音がなる。待機音は変わらないままだ。

 手のひらを前に向けて、指の間から敵の姿をしっかりと見る。

 その開いた手をしっかりと握りしめて、ドライバー上部にあるスイッチをその手で叩きつけた。

 

 

 

『Catch-up……!!』

 

 

 

 音声が鳴り、縦方向のアンプルが『パキン…ッ』と音と共に横に90度回転した。

 その先に続くパイプの様なラインに淡い水色の光が……薬液が流れ込み、ドライバー全体をその色に染め上げる。

 いや、そのドライバーだけではなく自分を覆うように水色の蒸気のようなエネルギーが漂う。

 

 

 

 ………しかしそれから何も起こらなかった。

 

 

 

「……え?ど、どういう事……!?何も起こらない……!?」

 

「成一君ッ!!『変身』だッ!!君の声で『変身』と言う事がそのドライバーの『パスワード』になっている!!」

 

「そういう事か……!!」

 

 

 

 その瞬間とうとう赤いオーラがバラバラに砕け散り、足元にもう一つの『ライダーアンプル』が転がって来た。

 怪人の腕に続く管からより激しい光が両手の銃口に吸い込まれ、最大級の銃弾が放たれる。

 

 

 

『変身……!!』

 

 

 

 その掛け声と共に虎狼成一は爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成一君ッ!!」

 

 

 

 その叫ぶ声は心配ではなかった。

 メラメラと燃える火柱の中心には微かに水色が見える。

 その様子を目にしただけで白夜は勝利を確信したから叫んだのだ。

 

 

 

『Repletion……Repletion……!!!』

 

『Kamen Rider……Vels!!!!』

 

 

 

 炎の中から水色の液体が弾け、その姿を現す。

 銀色のアンダースーツに血管のような水色の線。

 胸と肩、脚に付けられた深い青と水色のアーマー。

 その形は全体的にかなりシンプルであり、相手につかまれる突起は全く無いデザインである。

 そしてその顔は赤い垂れ目の複眼に赤いO-シグナル。クラッシャーは動物の牙のように造形され、触覚はまるでアンテナのように細い銀色をしている。

 

 

 

「これが……仮面ライダー……!」

 

「仮面ライダーベルズ……それが君の名だ。人々を守る戦士の名だよ。」

 

「ベルズ……!」

 

 

 

 その名前を刻みつけるように拳を握ると、普段ではあり得ないような力が全身に湧き上がる。

 怪人は思い出したかのように細かい弾丸を大量に飛ばして来た。

 しかしその弾丸は簡単にこのライダースーツに弾かれてしまう。

 

 

 

「すごい……!これが……俺なのか……!」

 

「………!!」

 

 

 

 急いで先程放った巨大な弾丸を溜めようと管を光らせる怪人を見て軽く駆け出した。

 するとあっという間に怪人の目の前まで辿り着いてしまう。

 

 

 

「………!?」

 

「うわっ……!?はやっ……!」

 

 

 

 咄嗟に腕を突き出すと怪人はまるで紙のように飛ばされる。

 そんな様子を見てまじまじと拳を見てしまうが、逆に自分の体が戻ってきた怪人によって吹き飛ばされる。

 

 

 

「いっつつ……だけど何ともない……!!これなら怪人にだって……!!」

 

 

 

 ふっ……!という掛け声に合わせて脚に力を入れる。

 変身したら動体視力も良くなるのだろうか。かなりのスピードでも怪人の姿をしっかりと捉える事ができた。

 打ち出される弾丸を左右に避けながら進むと、近距離戦になる事を予想したのか片方の銃を取り外し、ナイフを手に持った。

 

 

 

「そんな物……効くもんか……!!」

 

 

 

 振りかぶったナイフを片腕でいなし、相手の胴体を思い切り殴り抜ける。

 殴られた部位が赤く光り、蒸気が漏れる所を見てさらに前へ進んだ。

 

 今度はナイフを突き刺すようにぶつかってきたが、そのナイフをそのまま握りへし折る。

 そして片足を上げ、ヤクザキックのように相手を吹き飛ばす。

 

 

 

「成一君ッ!!必殺技だ!!もう一度スイッチを押して、アンプルの中身を充填させるんだ!」

 

「はいっ!!」

 

 

 

 言われた通りもう一度ドライバー上部のスイッチを押す。

 するとドライバーにあるアンプルがまた90度回転し、縦方向の上下反対になる。

 

 

 

『Schlenk line……Activation!!』

 

「そうしたら変身状態の向きにアンプルを戻してくれ!!今の状態ならそのまま手で戻して大丈夫だ!!」

 

「はい!!」

 

 

 

 下方向に向いてるアンプルを掴みまたまた90度回転させ、変身時の方向へ戻す。

 するとまた『パキン……ッ!』と音が鳴り、先程より明るくパイプのようなラインが光る。

 ドライバー全体がより強く発光し、蒸気のようなエネルギーがまた広がる。

 

 

 

「仮面ライダーの必殺技は『ライダーキック』だッ!!自分の思うように相手を蹴り倒してやれ!!」

 

 

 

 怪人がゆっくりと起き上がる所を見て、そこへ全力で走り出す。

 かなりの速度が出ているが、その足を止める事をせずまだまだ走る。

 それは普通の人が見ると残像が見えるほどの速度で。

 

 

 

『Rider-Kick!!!』

 

「うぉぉぉぉおおおお………ッ!!!!」

 

 

 

 機械音声が鳴るのと同時にその勢いをつけたまま、片足を怪人の胴体に差し込む。

 水色のエネルギーが上げた足の踵に集まり固まって、まるで牙のように形を作る。

 側から見たら片足を上げて、もう片足で滑っているというなんとも言えない姿だが……今の俺にはこれが精一杯だ。

 

 周りを漂う残ったエネルギーがどんどん足に集まり、怪人の体を深く深く突き刺していく。

 怪人の体がひび割れ、赤く光った所を見て足を離すと怪人はその体を爆発させ粉々になってしまった。

 

 

 

「ハァ……ハァ……か、勝ったのか……?」

 

「お疲れ様だ。成一君。よく頑張ったな。」

 

「は、はは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あーあ。遂にかぁ……」

 

「クロウに報告しないといけませんね。」

 

 

 

 ビルの屋上で2人の男女がそう呟く。

 その表情はとても残念そうなものであり、まるで期待外れのプレゼントを貰った子供のようだった。

 

 

 

「私の番はまだですけど、貴方はもう決まってるでしょ?何で残念そうにしてるんですか?」

 

「そりゃあ……お前も分かりきってる事だろ……?」

 

 

 

 予想通り怪人が倒された場所にとある人物が歩いていくのを見てさらにその表情は残念そうになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……待て。成一君……!まさかあいつは………!」

 

「あいつって……どこを見ているんですか?白夜博士……?」

 

 

 バラバラになった怪人の破片を拾っていた白夜さんがその動きを止めてこちらを静止させた。

 その目線の先を見ると自分も顔を顰めてしまう。

 なぜなら……その姿を俺は何回も見た事があるからだ。

 

 しっかりと一歩一歩踏み締めて歩いてくるその姿は、紫と黒の装甲を身につけた1人の仮面ライダー。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんな所に来てしまったのか……!」

 

「あいつが相手なんて誰だって嫌だろ……」

 

 

 

「「仮面ライダーエンド………!!!」」

 

 

 

 その仮面ライダーは黒いエネルギーを漂わせ、複眼を赤く光らせた。

 

 

 

 

 




 最後まで読んでいただきありがとうございました!!

 どうでしたか?変身アイテムは『アンプル』です。……変身アイテムめっちゃ悩んでいた。
 イメージとしてはウルトラマンのガッツハイパーキーのサイズ感で形は『アンプル』で検索して頂くとわかると思います。

 こんな作品ですが、おもしろいと思っていただければ幸いです。
 是非コメントや評価をお願いします……!!
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