一応学校推薦型選抜を受けるので12月には結果が出ると思います……合格していたら、更新頻度は上げる努力をしたいと思います。どうかよろしくお願いします!
さて、ここから一体どうなるんだ、と。
恐らく、会場にいる全ての人間が同じことを考えていただろう。それはF4の方々も同じで、先ほどからずっと口角が歪みまくっている。露骨に面白そうな顔をするな。見せもんじゃねーぞこら。
……まぁ、かくいう俺とてハラハラドキドキしながら結局は見てしまっていることには間違いないのだが。傍観者は加害者も同然とはよく言った話だ。他人のことをとやかく言うのはやめた方がいいだろう。後で飛び火が来たら困る。
「…………」
こつ、こつ、こつ、と高級そうな靴音を立てて。
二人の距離が2mくらいになったところで道明寺はぴたりと足を止めた。
まるで今にもハグやキスでもするかのような、それくらいの近距離。
そして———蛇のように牧野を睨みつける。同時に牧野も負けじと道明寺を睨んだ。まさにいつ殴り合いが起こってもおかしくないような状況のように見える。性差なんて関係なく、牧野は道明寺を殴れるだろうし、道明寺は牧野を殴れる。なんなら彼女には前科さえある。
本当に大丈夫かこれ。ちょっと、花沢さん、止めてあげて?ねぇなんでニコニコしてるの、君。この城の所有者だろうが……なんとかしてくれよ頼むから……怖いんだよもう……。
「———んでここにいんだ」
道明寺はぶっきらっぼうに、ボソリと尋ねた。
「べ、別にアンタには関係ないでしょ!」
おぉう、すげぇ……よく言い返せるな。俺なら道明寺を前にしたら即土下座で逆方向へ走り出すに決まっている。というか、ほとんどの人間がそうする———もしくは、足がくすんで話すどころか動けなくなってしまうのではないだろうか。
まるで、蛇に睨まれた兎。
身長差も性差も、無関係の関係性。
これは……間違いなく、死人が出る。
第一ラウンド。
「俺が、いつ招待した?」
「いや、アンタのパーティじゃないでしょ」
「………」
ぐうの音も出なくなった。勝者、牧野。
第二ラウンド。
「一体何をそんなに騒いじゃってんのよ」
「それは……どうだっていいだろンなこと!」
良くねぇよ。
第二ラウンドも牧野つくしの勝利———あれ?
「あいつもしかして……」
———もしかして、日本語弱いのか?
口喧嘩もできないほどに?
そんな馬鹿な、あの成績上位者が———しかしそう考えると納得もいく。口では勝てないから暴力で、権力で解決しようとする———他で補おうとするのは、善悪は置いておいて、当然の行動かもしれない。俺の108のスキルで今までそんな人間は何度も見てきた。昼休み、音楽を聴いて机にうつ伏せて、眠っているフリをしながら———何度も見てきた人間だ。
とすれば。
ここはむしろ俺の出番なんじゃないのか?
口論は、俺のホームグラウンド。
108のスキルのうちの、一つ。
だったら、何か。
「なんかねぇのか……?」
考えろ、
考えろ、
考えろ、
考えろ、
考えろ、
考えろ、俺——————。
最善の結末はどれだ。
絞り出せ。
「———あった」
20ほどの策略のなかからようやく一つの最適解を見つけることができたとき、二人の口論は先ほどよりもヒートアップしていた。心なしか室内の温度が上がっているような気もする。それくらいに、危なっかしい状況だ。大事にならないように何か策を打つことができるのは、今しかない。
しかし、これは自己犠牲によるもの。成功すればきっと、俺は学校中から嫌われることになるだろう。
牧野とも花沢とも話せなくなり、ひょっとしたら、この学校には———なんて、それは流石にないにせよ。
ここにいる全員の目線は、あの2人がいる場所に注がれている。
俺がそこに割って入れば、今後の学校生活に悪影響を及ぼすことは確定だ。
それでもやるとするなら俺はよっぽどの馬鹿ということになるが。どうする?
「……やるか」
別に、本当に迷っていたわけでもない。
決意を固めたかっただけなのだ。
俺の中にはもう、彼女を見捨てると言う選択肢は———無い。
……まぁ、いざとなったら知らんけど。
少なくともこれくらいのことならモーマンタイだ。
だから、俺は————
ゆっくり、ゆっくりと二人に近づき————
それから————
あっヤベ———
コードが引っかかっ————
♦︎♦︎♦︎
それから一体何が起こったのか、可能な限り手短にお伝えしよう。なぜ手短にしないといけないのかという質問もあるだろうが、あまり気にしないでほしい。ただ単純に、ウブな思春期少年比企谷八幡のほんの照れ隠しのようなものだ。
コードに引っかかり、ズッコケてしまった俺は、目の前にいた牧野に全体重を預けてしまい、そのまま倒れた。
おでことおでこがぶつかり合い、目の前が真っ白になり朦朧とする。
そして意識が思ってからふと今の自分の状況を確認すると、驚くことが起きているのが分かった。
なんと、俺と牧野は。
「「————ッ!!!」」
キスをしていた。———俺の、初キスだった。
いや…………いやいやいや。
そうはならんだろ。
「なっとるやろがい!」
感想・評価などお願いします!
松潤繋がりということで99.9の深山大翔を出そうと考えているのですがどうでしょうか
-
賛成
-
反対
-
他の何かしらの意見