あとよければ感想と評価をください!!!!他の小説と並行しているのでモチベが偏りそうで怖いんです…(
「うわぁ…これは…想像以上だな」
翌朝、俺は少し早めに学校へ例の落書きを見に行った。そこで目にしたものは俺が想像していたものの20倍は悲惨で———ていうかこれ取れるの?未来永劫残ったりしない?
例を挙げてみると『牧野つくしは5回堕ろしてる』『淫乱女』といった感じだ。分かりきっていたことだが、やはり女子って怖い。いざ嫌ったときに対象への容赦がなさすぎる。
いや、ていうかこれ普通に犯罪行為なのでは…これを書いた人たちの将来が心配である。誰か知らんけど。なんならそっちも俺のこと知らんと思うけれど。
牧野つくし。
「………まぁ」
俺には関係無いことだ。きっと花沢がまたなんとかしてくれるだろう。と割り切って、俺はその場から離れた。
「あら、珍しいわね。いつもギリギリに来るのに」
離れなかった。
誰だ。つーかどこにいる。
「上よ」
そう聞こえたので素直に上を向く。そこには顔に見覚えのない女生徒が俺を見下ろしているという光景があった。
殊勝そうな、そしてまた顔立ちのいい黒髪ロングの女子だった。
その瞳はまるで蛇のようで、思わず足がすくみそうになる。
「えーと…誰?」何とか声を出して尋ねる。
「あら、同じクラスなのに覚えていないのかしら?———ヒキガエルくん」
「おいなんで俺の小学校の頃のあだ名知ってんだよ。てか俺の名前本当に覚えてんの?」
小学時代、俺は『ヒキガエル』と呼ばれ暫く揶揄われていた。最終的にはカエル呼ばわりだった。俺要素ゼロじゃねぇか。
「覚えているわ。私の記憶力を舐めないでくれるかしら。ヒキタニくん」
「ヒキガヤな。覚えてるだろ絶対」
「さぁどうかしら?」
「…………。」
うっぜぇぇぇぇぇぇぇえ!こんな人物が俺の教室にいたのか…どうして気がつかなかったんだ俺。あぁぼっちだからか。知っていたら今だって無視して逃げていたのに。
「ところで引き立て役くん」
「誰のだ。あと俺の名前は比企谷だ」
まぁ知らないだろうな、と思ってラノベ好きのなかでの定型文を返した。
「失礼、噛みました」
知ってるのかよ。
「…違う、わざとだ」
「うるさいわね。黙ってくれるかしら」
「突然の裏切りはやめろよ悲しくなっちゃうだろうが」
「『化物語』ね。私はライトノベルはあまり嗜まないのだけれどあのシリーズだけは気に入っているの」
「さいですか」
「…貴方、よく会話が下手って言われるでしょう」
「いや言われねぇ。何故なら言われる相手がいないからな」
「悲しい人生ね」
本気で憐れまれた。お前に何が分かるんだよ。お前は戦場ヶ原か。ぼっちだって幸せな人生を送っていいだろ。
朝から不快な気分になり、この恨みは一生忘れまいと「お前、一体何者なんだ」と尋ねる。すると彼女は、笑うこともなく端的にこう答えたのだった。
「雪ノ下雪乃」
「あまり詮索しない方がいいわよ。貴方が思っているよりもこの学校は腐りきっているから」
「は?それはどういうこと———」
俺が言い終わる前に、雪ノ下は姿を消した。俺は脱力し、階段の持ち手に体重を預ける。
…はぁ、今のは何だったんだ。
牧野といい、道明寺といい、俺といい、こいつといい———前々から思っていたことだがこの学校。
「ロクなやついねぇな…」
俺はがくりと肩を落としながら自分の教室へ向かった。
雪ノ下雪乃。
もう2度と会いませんように。
♦︎♦︎♦︎
まぁそんな願いは叶わず、というか当然のことなのだが普通に教室で会った。俺は何度かチラ見してしまったのだが雪ノ下の方はこちらに一瞥もくれなかった。まじで何目的だったんだ今朝のは…流石に怖すぎる。
その後、つつがなく午前の授業を受け、昼はベストプレイスで花沢と話し午後の授業も受けて、雪ノ下に何か言われる前にそそくさと学園外へ出た。いや、情けねぇなおい。
♦︎♦︎♦︎
「———あ」
その日の下校中、俺は前方に昨日見た人物を目撃した。まぁ濁さずとも誰なのかなんて自明の理だろうが———
牧野つくしである。なんでスキップしてんのあいつ。小学生かよ。
さて、ここで彼女を見つけた場合俺がとることのできる選択肢は2つだ。
①無視する。
②話しかける。
まぁ一応電話番号を交換した身である。昨日だって花沢の番号を渡したあとも向こうから雑談を仕掛けてきたしマイナス査定ではないはず。故に話しかけて「え、キモ…」とはならない。確実に。…だよな?
ん?うんそうだな。たしかにお前らの言いたいことはわかる。
確かに俺は昨日、あいつのことが嫌いだと言った。言ったがそれはクラスの陽キャほどではなく、むしろ彼らを基準に考えればプラス査定なのだ。
だが、だからといってそこに下心があるわけでなく純粋に…あれ、なんだろ…友達ではないし…人間関係に関する語彙力が無さすぎる気がするがまぁいい。
さて。
どうする、比企谷八幡。
話しかけるか…?
そう迷っていた時のことだった。
俺の肩すれすれを———
「ひっ!しゅ、すみません!」
黒塗りの高級車が俺のすぐ横を通り過ぎる。あぶねぇな。事故るかと思ったじゃねぇか。高一のときの二の舞は嫌だ。それにしても人はすれ違っただけでここまで下手に出ることが出来るのかと我ながら恥ずかしくなった。そして自転車を一度止めたのだがそのとき、車内の人物に見覚えがあることに気がついた。
あれは———
———道明寺?
キキー、と車が彼女の横に止まる。先程の俺のように「えぇ!?何!?」とビビっていたのも束の間で、中からこれまた黒いシャツを着た強面の男がぞろぞろと出てきて———
「———は?」
俺の目の前で牧野を攫って行った。———攫って行った!?
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ」
非現実的な事態に俺の頭は混乱した。他に目撃者はいないかと辺りを見回すも誰もいない。畜生、いつも誰かしらいるのにこういう時に限って…!ならおれはどうするべきだ?不味い、頭が回らない!そうだ、警察。俺はポケットから携帯を取り出して蓋を開けて———
「……。」
そこで俺の手はぴたりと止まった。
確かに一番現実的なのは警察かもしれない。だが。
それこそ非現実な話かもしれないが金で揉み消されるかもしれない———と思うのはアニメは漫画の見過ぎなのだろうか。だがするかしないかは兎も角、かの道明寺グループの財力ならばそんなことでも可能だと思う。
むしろ口止めとか言って俺にまで被害が及そうだ。だからやめておこう。
まぁ何はともあれ。
この光景を見て家に帰れるほどの神経を俺は持っていない。
昨日出会ったばかりとはいえ知り合いが攫われて行方不明になった、なんてニュースがテレビから聞こえてくればさらに目覚めも悪くなるし食欲も失せることだろう。
あの時、助けに行っていればと後悔するはずだ。
見捨てることには、自分にとってデメリットしかないのだ。
まぁ要するに———
好き勝手しやがって。
気に食わねぇんだよ、道明寺。
「———追ってみるか」
俺は決意を固め、車を見失わないうちに自転車を漕ぎ出した。
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松潤繋がりということで99.9の深山大翔を出そうと考えているのですがどうでしょうか
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