エヴァのエヴァオタによるチルドレンのための改変(Rルート) 作:さつまいもキング
2015年6月6日土曜日
この日、シンジは誘拐されていた。
朝、1人で留守番をしていると玄関のチャイムが押される。
誰が来たのか聞いてみるも何も返ってこない。
イタズラだろうと思い放置すると、再びチャイムが鳴る。
もう一度聞いてみるも、やはり何も返ってこない。
そしてしばらくするとまたチャイムが鳴る。
苛立ちを抑え切れず、扉を開けた瞬間、何者かによって意識を奪われた。
気がつくと目隠しをされており、周りの様子が分からない。
分かるのは手足を縛られ、椅子に座らされていることのみ。
抵抗は無駄だと理解したシンジは、大人しくして誘拐犯の反応を待つ。
数十秒の間を置き、犯人と思われる人物が口を開いた。
「流石はエヴァのパイロットだ。判断能力は目を見張るものがある。私はA。君に伝えたい事がある。拘束を外そう。」
聞き慣れない男の声がそう言うと、手足の拘束が解かれる。
目隠しが外れると、目の前にピエロの仮面に真っ黒なロングコートを着た男の姿が現れる。
「このような形で呼び出してしまった事、申し訳なく思っている。」
「…こんな事をしてまで僕に伝えたい事って何ですか。」
男の異様な風貌に怯むことなく、シンジは真っ直ぐと問う。
「君の質問に対する答えは、この箱の中にある。」
男が取り出したのは、ケーキを入れるようなサイズの箱。
シンジが恐る恐る手を伸ばし、箱を開けると…
『happybirthday!シンジ!』
と書かれたホワイトチョコが乗った豪華なケーキがあった。
「へ?」
「出て来い!みんな!」
ピエロの男がそう言うと、見慣れた顔の者達が続々と出てくる。
「「「happybirthdayシンジ〜、happybirthdayシンジ〜、」」」
「?」
突如始まるバースデーソングに戸惑うシンジ。
「「「happybirthdaydeerシンジ〜、」」」
「!」
全てを察し、涙が浮かぶ。
「「「happybirthdayシンジ〜!おめでとうー!」」」
「みんな、ありがとう!」
友への感謝と同時に、涙が溢れ出した。
「サプライズ大成功。いやぁ、練習したかいがあった。」
ピエロの仮面を外し、ケンが悪みのある笑みを浮かべる。
「ケン…度が過ぎるよ…」
そう言いながらも満更でもないシンジ。
「おめでとさん!シンジ!」
「めでたいなぁ。」
「ありがとう!トウジ、ケンスケ!」
トウジとケンスケがシンジに飲み物をつぎ、3人は紙コップを交わす。
「おめでとう、碇くん。」
「ありがとう。委員長。」
委員長らしく落ち着いて祝うヒカリ。
シンジも落ち着いて感謝を述べる。
「シンジくん、お誕生日おめでとう。」
「これからもよろしく頼むぞ、シンジ。」
「ありがとう。2人とも。こちらこそ、これからもよろしくね。」
静かに祝うレイの前で、シンジとケンは硬い握手を交わす。
「たかが誕生日祝われた程度でそんなに喜ぶなんて、バッカみたい。」
「惣流…そこまで言わなくても…」
「俺より張り切ってた奴がよく言う。」
アスカの辛辣な言葉にへこむシンジ。
だがケンの一言で表情は明るいものに戻る。
「え?惣流、そうなの?」
「~~!」
顔を真っ赤に染めるアスカ。
「あんたは素直に喜んでればいいのよ!バカシンジ!」
「ありがとう。惣流。」
照れ隠しとしか思えない言葉にシンジは笑顔で返す。
「…もう、アスカで良いわよ。」
「ふふ、ありがとう!アスカ!」
その後、みんなでケーキを食べてワイワイと騒いで誕生日パーティーは終わった。
パーティー会場はケン宅、ケーキはケン、レイ、アスカの手作りです。