エヴァのエヴァオタによるチルドレンのための改変(Rルート) 作:さつまいもキング
ユニゾン作戦の内容は当初と大きく変わっていた。
最初は、動きを完璧に合わせて同じタイミングでそれぞれコアを破壊する作戦だった。が、別に動きを合わせる必要はないことに気付き、それぞれ適当に戦い同じタイミングでコアを破壊する作戦になった。
結果、ダンスの時間を無くして各々専用に設計した武器のレプリカを使用したパイロット同士の戦闘訓練をしている。
もちろんただの訓練ではない。訓練最終日にはトーナメントを開催し、優勝すれば、最下位の人間に1つ言うことを聞かせられるという景品を得られる。全員が己の野望の為、訓練に励んだ。
訓練時以外は共に生活し、親睦を深めた。
味噌汁を作るシンジ、その隣で、慣れない手つきで野菜を切るアスカ。
エプロン姿で顔をしかめているアスカをチラチラと見るシンジ。
アスカはシンジの視線に気付くことなく、野菜相手に苦戦している。
「アスカ。ちゃんと野菜切れ──」
「ったぁーー!」
シンジの言葉を遮るアスカの悲鳴。
「アスカ。また指切ったの?押さえる手は丸くしてっていつも言ってるよ。」
「やってるわよ〜。でも切っちゃうのよ。」
指の傷口を咥えるアスカは、涙目になりながらもシンジを睨む。
指を咥える+涙目+ギャップという悪魔的な式を目の当たりにしたシンジ。
その光景は、世の男子にとって絶景以外の何物でもない。
「ほら、絆創膏貼るから来て。」
「あ、うん。」
だが、シンジは強かった。目の前の光景に心を打たれながらも、すぐに手を取ってキッチンから連れ出す。
強引ながら優しく自分を引っ張るシンジに揺らぐ、アスカの心。
指の傷口を消毒して丁寧に絆創膏を貼るというシンジの行為。
それは厳しい環境で育ち、亡き母親の愛情を求めていたアスカにとって、激薬のような優しさと愛情がこもっていた。
「うん、これで良しっと。気をつけてね?アスカに何かあったら僕が不安になるんだから。」
「?!」
顔をブワッと赤くするアスカ。
「あんたバカァ?!なんでアンタが不安になんのよ!」
「え…なんでって…それは…その…」
シンジも顔を赤くし、なんとも恥ずかしい空気が部屋に充満する。
「そうだ!お味噌汁見ないと!」
そう言って手当てを終えたシンジは逃げるようにキッチンに向かう。
シンジが去った後、指に貼られた絆創膏をぼーっと見つめるアスカ。
その顔は微かに赤く染まっていた。
「どうしたアスカ?ぼーっとして。野菜はまだ切れてないようだが?」
「!…あ、今行くわ!」
取り出した洗濯物をレイと共に運ぶケンの声で我に帰り、また野菜を切り始めた。