エヴァのエヴァオタによるチルドレンのための改変(Rルート) 作:さつまいもキング
「ん……あぁ……」
ケンはいつの間にか眠っていたのか、ソファの上で意識が戻る。
(何だ…体が重い…金縛りか?)
覚めない脳で動かない体を疑問に思い視線を下げると、自分の上ですーすーと寝息を立てる少女。
(かわいいが…流石に暑いな…)
「レイ。レーイ。起きてくれないかー?」
背中をとんとん叩いて起こそうとするも、全く起きないレイ。
(……かわいいからいっか。)
その後数時間程、レイはケンの上で眠り、ケンはレイの頭を撫で続けた。
ピンポーン
どれほど経った頃だろうか。ふと玄関のチャイムが鳴った。
「レイ。誰が来たから起きてくれないか?」
一向に起きる気配のないレイ。
ピンポーン、とまたチャイムが鳴らされ、ケンの顔に焦りが出る。
「レイ!頼む起きてくれ!人来てるから!誰か分からないけど人来てるから!起きて!」
これだけ言っても眠り続けるレイ。これには流石のケンも最終兵器を出すしかなく、
「ちょ、ホントに起きて!後で『何でもする』から!」
最終兵器『何でもする』、レイはその言葉を待ってましたと言わんばかりに勢い良く体を上げる。
そして獲物を仕留めた肉食獣のような眼でケンの左眼を真っ直ぐ捉えた。どうやら最終兵器は想像以上の破壊力だったらしい。レイの眼が一瞬で獣のそれに変化したのだから。
「ほんと?」
「え?」
「何でもするってほんと?」
「あ…はい。」
「じゃあ起きるわ。」
事実確認を済ませるとあっさり起きるレイに若干の恐怖を覚えながら、ケンはそそくさと玄関に向かった。
「ゼェハァ、すいませーん。ハァ、遅れました。」
と扉を開けるとプリントの束を持ったシンジが現れる。
「ケン。大丈夫?何か凄い声聞こえたけど…」
先の奮闘は外にいたシンジにまで届いていたらしく、ゼェゼェと息を切らせているのも相まって、何かあったのではと心配される。
「気にするな。ほんのちょっと、疲れただけだ。」
「(多分レイが何かしでかしたな…)そうだこれ。委員長が届けてくれって。」
「おぉ、助かる。」
差し出されたプリントの束を受け取るケン。
「ところで、明日の中間テスト。自信あるか?」
「あ……ケンは?」
一瞬真顔になり、何事も無かったようにいつもの顔に戻るシンジ。だがケンは一瞬の真顔を見逃さなかった。
「おい待て何ださっきの『あ……』て。まさかお前…」
「はは…腹をくくるよ。」
「全く…」
「で、ケンは?」
満面の笑みでケンは言う。
「よく言うだろ?『赤信号みんなで渡れば怖くない』って。」
そして2人は、乾いた笑いを交わした。