エヴァのエヴァオタによるチルドレンのための改変(Rルート) 作:さつまいもキング
回収された無号機の中、仕事を終えたケンはプラグ内で現状報告を聞きながらくつろいでいた。
(倒そうと思えば倒せた相手ではあった…そうすればシンジに無理をさせることもないし、被害も少なく済んだ…最も、それをするのはまだ先の話だ…今はゲンドウの、ゼーレのシナリオを利用するして時を待つ…その為にこの4年間、準備したのだ…)
『衝撃波、来ます』
報告の直後、回収リフトのそれとは違う一際強い振動に揺らされる。
「そろそろ来る頃か…先に行って待ってるかな…」
「お前など必要ない。帰れ…」
NERV本部総司令、碇ゲンドウの冷たい言葉が息子シンジに降り注ぐ。
扉の向こうから聞こえる声で状況が分かるケンはスイッチに手をかけた。
(相変わらず言いすぎだと思うがな…もう少しシンジの意も汲んでやればいいものを……)
指に力を込めて扉を開けケージに足を踏み入れた。
「そう言わずに、素直になってはどうです?そのような言い方では誤解を生みますよ」
サングラスに越し一瞥を受ける。
「ケンか…」
プラグスーツの上にコート仕様のNERV制服を羽織った姿のケンを困惑した顔で見るシンジ。
「私は大和ケン。アナザーチルドレンとしてエヴァンゲリオン無号機、先の機体のパイロットをしている。隊長も務めているのでな、今後共に戦うことがあれば私に従ってもらう。…で、本題に入ろう。司令はああ見えてかなり緊張している。昨日も私を相手に相談してきた程だ」
「え!?そうなの!?」
シンジがゲンドウを見上げるが返事は無い。
「だから乗ってくれないか?司令はお前が思っている程冷たい人間ではない。期待故の態度なんだ」
「………」
「………」
「………」
「…分かったよ。乗ればいいんだろ?僕が乗るよ…」
静寂の末、やり投げ的な覚悟を決めた。
だが今はそれでいい。思春期の反抗だとしても、世界は何も文句を言わない。
シンジがリツコに連れられて行った。続いて去ろうとするケンをゲンドウは呼び止める。
「なんでしょうか?」
「人の前でデタラメを言うのはやめろ。変な誤解を招きかねん」
「それはそれは。失礼しました。ですが今後のモチベーションも考えると最善の行為かと…」
「………」
「私から、いや俺からも1つよろしいですか?」
「なんだ」
「もしレイを利用しようと言うのなら……その時は覚悟してください」
危険を感じる黒い瞳。
交わす視線に火花が散る。互いに利用し合う2人はもう止まることはないだろう。
「では、私はこれで失礼します。また後ほど」
一礼してケージから出て行った。