エヴァのエヴァオタによるチルドレンのための改変(Rルート) 作:さつまいもキング
真っ白な部屋の中、医療カプセルが開く。
その中からゆっくりと裸の男が体を起こす。
紅い右眼と黒い左眼で何も無い天井を見上げ、地上で起こっている事を理解する。
「ラミちゃんが来ているのか…でも何で、初号機は出ていないんだ…マズイな、このままだと負ける…待っていろ、レイ…すぐそっちに行く…」
そう言うとケンはカプセルから出て真っ直ぐ入り口に向かって歩みを進める。
その頃、ミサト達のいない発令所ではゲンドウが指揮を取っていた。
「碇司令!医療室より緊急!」
「今は作戦行動中だ。余計な口を出すな。」
モニターを見つめるゲンドウは報告をするオペレーターにキツい口調で応える。
「それが…ケン君が医療室より脱走したとの事です。」
「なに?居場所は分かっているのか?」
「いえ、監視カメラで捜索してますが、まだ分かりません。」
「捜索隊を出せ。見つけ次第拘束しろ。服装は分かるか?」
「はい。男性職員が1人、服を着ていない状態でトイレにいるのが発見されたのでその職員の服を着ていると思われます。」
「………ネルフ本部にいる全職員に通達、近くの部屋に入って廊下に出るな。廊下に出た者は拘束する。以後別命あるまで待機せよ。」
「碇、流石にやり過ぎではないか?脱走したからと言って子供1人に何か出来る訳でもあるまい。」
「冬月、奴は死海文書を知っている可能性がある。エヴァとの高いシンクロ率、高い戦闘力、ATフィールドを利用した武装の設計、ただのパイロットとしてもエヴァを知り過ぎている。我々の計画の障害になる可能性は十分あると思わないか?」
「…そうだな、無号機は我々の切り札、それを使う彼を警戒するのは当たり前か…」
(プラグスーツには着替えた。あとは無号機の所まで行くだけだ。)
ケンは全速力で入り組んだ廊下を迷い無く進んで行く。
(それにしても凄いな、脱走する時容易く扉をこじ開けられたし、足も格段に早くなってる。眠ってる間に何があった?それにこの右眼、使徒とエヴァを感じることが出来る。全身の筋肉の強化、右眼の異変、何か関係があると思うが…)
角を曲がった瞬間ケンの前に武装した捜索隊の一個小隊が現れる。
「大和ケンだな!止まれ!」
ケンを視界に入れたと同時に隊長と思われる男が声を上げる。
「止まらなければどうする?!」
走りながら問いかけるケンに男は無言でスっと銃口を向ける。
それでもケンは足を止めずに突っ込み、左手で銃身を掴むとみぞおちに右肘を入れ、そのまま後ろにいる隊員ごと壁にぶつけ意識を奪う。
後ろにいる最後の隊員には回し蹴りをし気絶させ、その場を離れる。
ケンの手によって隊員が全滅するのに1秒と時間を必要としなかった。
第2ケージの扉をこじ開け、無号機を見たケンは驚愕する。
「硬化ベークライト?!やられた!まさかエヴァそのものを封じてくるとは!」
『ケン、そこまでだ。大人しく投降して処罰を受けろ。』
ゲンドウの声が第2ケージに響く。
「碇司令、邪魔をしないでくれ。あんたも分かっているはずだ。このままではレイは負ける。」
『あぁ、だからと言って無号機を出す訳にはいかないのだ。』
「知ったことか!俺はレイを助けたいんだ!」
そう言ってケンは無号機の目をじっと見る。
「動け、無号機。お前の力を思う存分使ってやる。余計な鎖は外してやる。だから動け!無号機!」
ケンの言葉に応えるように硬化ベークライトを砕き無号機が起動し、その背中からエントリープラグがハッチを開けて現れる。
『待て!私の言う事を聞け!ケン!』
ケンはゲンドウの言葉に耳を貸さずにエントリープラグに入って行く。
「双子山までの最短ルートを開けろ!ぶっ壊されても知らないからな!」
「どうしますか?司令。」
「行かせろ。」
返事をしたのはゲンドウではなくコウゾウだった。
「冬月!」
「碇、落ち着け。いつものように修正しろ。」
「っ…」
『ルート解放!無号機、発進せよ!』
「了解!エヴァンゲリオン無号機、出る!」
無号機の背中に二対の光の翼が現れ、羽ばたくと同時、無号機は光の矢と化し一瞬で地上に舞い上がる。
『助けて…助けて…大和くん…』
自らに助けを求めるレイの声、その声にケンは無意識の内に応えていた。
「ありがとう、ここまで耐えてくれて。よく頑張ったな。あとは俺に任せろ、レイ。」
やっと書き終わった。
今日はよく寝れそうだ。