【メイクデビュー】負けウマ娘のスレ【失敗】   作:zaq2

30 / 44
なんかしらんけど、あるところみたら、思いついたので
一応、本編ではない(?)ので、小話あつかいという事で




小話:()()の木

 

(どうしよう、塞がれた…)

 

 第四コーナーの手前、速めに仕掛けたのが悪かったのか、集団に囲まれる形で内らちを走る恰好になってしまった。

 このまま、第四コーナーが終わる前に、この集団から抜け出さないといけないのに・・・

 

 

 "道"が、見えない・・・

 

 

 道が見えないまま、最終コーナーが終わってしまった。

 このままじゃ、いけない・・・

 

 せっかく出走できたのに、最後のチャンスなのに・・・

 どうしよう、どうしたらいいんだろう、

 

 

 どうしよう・・・わからない・・・

 ドウシヨウ・・・ワカラナイ・・・

 

 

 ワカラ・・・『『『行けぇ!()()()!!』』』

 

 

 ()()という言葉が聞こえてきた。

 その、声の方をチラリとみると、片方空色の耳当てをしているウマ娘たちが目に入った・・・

 

 

(あっ・・・)

 

 

 思い出す。

 

 あの人たちは、何て言っていたのか

 10着先輩は、何を言っていたのか

 お姐さんは、何を言っていたのか

 

 楽しめばいい

 初心忘るべからず

 

 

 楽しめ・・・初心・・・

 

 

 私が、走っているのが、楽しかったこと・・・

 楽しかったこと・・・

 

 

 走ってて、楽しかったこと、

 楽しかったのを覚えていた、子供のころの記憶、

 

 あれは小さいころ、みんなと駆けっこをしていたころ、

 みんなが前を走っていたところを追い抜いた・・・

 

 

 違う、()()()()()()()()

 

 

 

 その時、追い抜けた気持ちじゃない

 楽しかったのは、そうじゃない・・・

 

 

 そうだ、()()()()()走れた事だ、

 誰にも邪魔されない、惑わされない、そんな()()()()()()様な

 

 違う、()()()()()()そういう感覚があった時が・・・

 

 

 あれ?音が・・・

 あれ?雨が・・・

 あれ?(みち)が・・・見える・・・

 

 

 あぁ・・・風に乗れば(みちを走ったら)いいんだった。

 うん、いいんだよね?

 

 

 

 うん!行こう!

 

 

 ・

 ・

 ・

 ・

 

 

《14番─────も追い上げてきた、残り150m》

《先頭は4番───────、追ってきた7番──────、14番────》

《14番の────》

《14番────》

《14番────が、一気に差し切った》

《────だ!!ゴールイン!》

 

 

 

《最後の一冠を獲ったのは、14番の─────》

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とあるスポーツ紙のデスク

 

「何見てんだ?お前。って今日の秋華賞の映像じゃねーか」

「んー、気になったとこがあったから見直してたんだわ」

「あん?気になったとこ?」

「ほら、この先頭でゴールした14番の子、笑ってるように見えないか?」

「んー、そうか?」

「ほら、ここ・・・」

「んー、そりゃぁ()()()()()()とわかれば、嬉しくて笑うもんだろ」

「嬉しい、ねぇ」

「それよりも、早く片付けて、帰れ。明日は朝一から取材なんだからな」

「へーい」

 

 

(一着になれるとわかって嬉しくて笑っているというより、

 ()()()()()()()()、笑っている風にみえるんだけどなぁ・・・)

 

 

 




何か質問とかあれば、答えれるものだけ答えていきます。

〇勝ち負け
元ネタのさらに元ネタの(おウマさん)業界用語です。
一着になれる。一着争いが出来る。という感じの意味になります。

なお、10着は「勘違い」して使ってる節があります。


〇楽しく
その言葉で、今回のが浮かんだ話になります。
次の、箸休め?程度になれば


〇平地G1勝利ウマ娘
名前はあえて出さないスタイル!で書いてみましたが、
まぁ、そういう事です。



▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。