古代戦士シンフォギア   作:超越の破壊者

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疲れた……。まさか、自分でも予想外なこの話を書くのにここまで精神持ってかれるとは思わなかった


第四話「約束と未来の■■」

 

 

 

 これはかつての地球の記憶。

 

『ああぁ! 全くイライラするねぇ!』

 

 金と銀を貴重としたスタイルのいい巨人の女性が怒りに身を任せて建物を破壊していた。

 

 巨人の名は妖麗戦士カルミラ。二つ名からわかる通り妖艶でスタイルがいいナイスバディな闇の巨人の一人である。

 

『……何を怒っている?』

 

『トリガー!! あたしに会いに来てくれたのかい!?』

 

 たまたまやって来た惑星で破壊活動を行っているカルミラを見て、つい声をかけたトリガー。カルミラは声をかけたのがトリガーだとわかると、先ほどの怒りなど忘れたかのように甘い声を出す。

 

『聞いておくれよトリガー! ユザレのやつ、最近アンタを見る目に色気がある気がするんだよ!!』

 

『……気のせいだろう。この世に俺を好む物好きななど存在するわけがない』

 

『相変わらずだねぇ、アンタは。それじゃあ、あたしやシェム・ハはとびっきりの物好きになるじゃないか』

 

 カルミラは呆れた。どこまで女心のわからないトリガーに。

 

 トリガーは自分に対して無頓着である。だからこそ自分に向けられている好意に気づかない。

 

『この様子じゃあ、ユザレもシェム・ハも、そしてあたしも……恋を実らせることが出来そうになさそうだねぇ』

 

 思わず天を仰ぎ見たカルミラ。その様子を見てトリガーは首を傾げる。

 

 本当になにもわかっていないようだ、この鈍感野郎め。

 

『さて、あたしは行くよ。アンタも遅れるんじゃないよ!』

 

『……あぁ、わかった』

 

 そう言ってカルミラが空の彼方に消えていくのを眺めていたトリガーは、俯くとボソッと誰にも聞こえない声で呟いた。

 

『……いつかは滅ぼす地球人の想いに応えたところで、意味などないだろうに』

 

 その呟きが意味すること事とは一体……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「それは本当か? 了子くん!!」

 

「えぇ、本当よ。だからそんなに顔を近づけながら叫ばないでちょうだい。頭に響くから」

 

 リディアンの地下にある秘密組織特異災害対策機動部二課。その研究室にて、自身でできる女と自称する女性――櫻井了子が語った言葉に、人類を越えていると言われても仕方ないほぼ超人――風鳴弦十郎は驚愕の表情を浮かべる。

 

「貴方が驚くのは仕方ないことよ。なにしろ、今まで貴方が勝手に仲間だと思っていたトリガーは、かつてあらゆる惑星を滅ぼした闇の巨人なのだから」

 

「だが、俺があの時対峙したときはそんな様子を見せなかったぞ?」

 

「私にもわからないわ。あくまでも調べた限りでのトリガーがそんな感じだった、ってだけだから」

 

 思わずといった様子で椅子に座り込む。

 

 その様子はとても疲れていてまともに寝ている様子がなかった。目に見えるほどくっきりと目の下に隈ができている。

 

「トリガーについてはわからないことが多すぎるの。今後もなにかないか調べてみるつもりではあるけれど、あまり期待しないでね」

 

「そうか、わかった。だが、君も倒れそうなほど研究室に籠るのはやめるんだ」

 

「それぐらいわかってるわよ~」

 

 了子は弦十郎が部屋から出ていったのがわかると、この前メディカルチェックした響の資料を見る。だが、その瞳は金色に輝いていた。

 

「なぜ、今になって姿を現したんだ……トリガーよ。まさか、ユザレの覚醒が近いのか……? だとしたら一体誰がユザレの遺伝子を持っているというの?」

 

 ぶつぶつと呟きながら了子は――いや、終わりの巫女フィーネは部屋を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 怒りに任せて翼をフルボッコだドンにしてから数日が経った。色々調べた結果、風鳴翼はかなり防人として生きていることがわかった。

 

 幼い頃から防人として生きてきた影響なのか、響のようにただ人を助けたいと言う偽善からくる行動が理解できなかったのかもしれない。

 

 立花響は度が過ぎるほどのお人好しだ。それはもうお節介レベルだ。過去に彼女はライブ事件後、生き残ったというだけで様々な人たちから理不尽な悪意を叩きつけられた。

 

 その影響で家族関係も崩壊している。なのになぜ、響がまだ笑顔でいられるのか?

 

 そんなの決まっている。

 

「それで、俺に相談したいことってなんだ?」

 

 誰もいない(俺とおばちゃんを除く)ふらわー店にて俺の目の前に座る大天使こと小日向未来(こひなたみく)がずっと彼女の隣にいたからだ。

 

「最近、響の帰りが遅いんです。理由を聞いても答えてくれないし」

 

「……そうか。逆に聞くけど、何で俺に相談を持ちかけたんだ?」

 

「……恥ずかしい話なんですが、響関連のことで相談できる人が闇塚さんしかいなくて」

 

 本当に恥ずかしそうに言うのはやめなさい。頬が少し赤いぞ。

 

 さて、突然になってしまうが……俺と未来、そして響は顔見知りだ。と言っても、二人ほど仲良しって訳じゃない。たまに買い物に付き合って荷物持ちもをしたり、未来か響のどちらかと外食をする程度だよ(世間ではそれをかなり仲良しと言う。相変わらずの鈍感野郎め)。

 

「なるほどな……なら、今度来たときにそれとなく聞いてみるよ」

 

「ありがとうございます。それと……今度響と一緒に流星群を見に行くんですが、一緒にどうですか?」

 

「流星群?」

 

「はい」

 

 流星群ねぇ……セレナも連れていきたいけど、絶対頷かないよなぁ~。あいつ俺以外の人間恐怖症らしいし。何で俺は大丈夫なのかは知らないけど。

 

 まぁ、流石にノイズが現れることはないと信じたい。

 

「……わかった。なら、その日に連絡くれ」

 

「……っ! はい! ありがとうございます!!」

 

 めっちゃ嬉しそうだな未来さん。

 

「それでは、今日はありがとうございました!」

 

 うん。笑顔で出ていったな……さて。

 

「あいつがやけ食いした分のお金……俺が払うのか」

 

「当たり前だよ」

 

 急に喋らないでくれおばちゃん。マジで怖いから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 やった! やったやった! 闇塚さんを流星群に誘うことができた!

 

 ふふふ。響に教えたらなんて顔するかなぁ。楽しみだなぁ。

 

「大好きですよ……闇塚さん」

 

 今から二年前。私があげたチケットで響がライブに行ってから事件は起きた。

 

 響が退院して一緒に学校から帰っている途中、私たちは拐われた。

 

「へへへ。悪く思うなよ。全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部ぜんぶぅ!!!! その女が悪いんだからなぁ!!」

 

 そう言って私たちを拐った集団のリーダーが響の腹を蹴りつけた。

 

「かはっ!」

 

「っ!! やめて! 響になにもしないで!」

 

 そう言っても何度叫んでも、彼らはやめてくれなかった。響が泣きそうな声をあげる度に嬉しそうに蹴りつける。

 

 時々殴ったりもしてた。私は心の中でどす黒い感情が募るのが自分でもわかる。

 

 響が動けなくなったら今度はその矛先が私にも向いた。

 

 私も響と同じように殴られたし蹴られた。身体中にアザができたし血も流れた。それでも私は泣かなかった。絶対に声をあげるもんかって、歯を食い縛った。

 

「やっぱ最後は犯さねぇとなぁ?」

 

 その言葉を聞いた途端、私の中でゾッと冷えたのがわかる。

 

「い、いやぁ!」

 

 まだ好きな人もいない。なのに、そんな下らないことで犯されるんだと思うと急に恐怖心が湧いてきた。

 

 でも、その恐怖が現実になることはなかった。

 

「な、なんだ!? てめぇは!?」

 

 急に集団の奥からそんな声が聞こえた。そして吹き飛ばされる人たちも。

 

「お前らか……その二人を拐ったって言うのは」

 

 その人はとても不思議な人でした。

 

 目元まで伸びた黒い髪、髪と髪の間から見える金色の瞳、そして黒を貴重とした服装。

 

 その人が、私たちを助けてくれた命の恩人闇塚健吾さんだった。

 

「へっ!一人で乗り込んで来るなんてよぉ。バカだろう! てめぇら殺っちまえぇ!!」

 

 リーダーの言葉を聞いた人たちが闇塚さんに向かっていくけど、その人たちはみんな返り討ちになった。攻撃のすべてを闇塚さんはギリギリのところで避けてカウンターをしてたから。

 

 そしてたった数秒で闇塚さんは二十人近くいた集団の人たちを倒した。

 

「で? あとはお前だけだぜ?」

 

 闇塚さんが威圧感を込めて言うと、リーダーは集団の人たちを置いて逃げていった。

 

「大丈夫か? すぐに助けに来れなくてごめんな」

 

 本当に申し訳なさそうに闇塚さんは私たちの手当てをしてくれる。と言うかどこから救急箱出したんだろう?

 

「本当はもっと早く来るつもりだったんだが……思った以上にアイツらしつこいぐらいに用意周到だったんでな」

 

 苦笑いを浮かべている。それほどまでに走り回ったんだろう。彼の様子からわかった。

 

「さて、どっちを背負えばいいのか……」

 

 響と私を見比べながら困ったように頬を掻いている。

 

「私は大丈夫です。響を……響を、お願いします」

 

 その言葉を最後に、私は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、私は病室で目が覚めた。

 

 響は既に目が覚めていて、今回の事件に巻き込んでしまったことに泣きながら謝ってきた。

 

 闇塚さんは結局響を背負って私を片手で抱えて病院まで駆け込んできたらしい。

 

 その日から、私は闇塚さんに恋心を抱いたんです。

 

 

 

 

 

 

 

 




よかったら感想くださいな~。





~おまけ~

(くっ……背中にも腕にも柔らかいものが当たる。一応、中学生……なんだよな? この二人って)
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