鋼鉄これくしょん   作:あーくこさいん

16 / 21
鋼鉄式開発装置により八洲達の兵装を開発し、建造にて工作戦艦“出雲”、ミサイル駆逐艦“トールギス”、前衛装甲空母“フレイ”を建造した八洲達。
一方、テュランヌスでは日本制圧の為行動を起こす………


第十五話 南方戦線異常有り

ー那覇鎮守府周辺海域ー

 

出雲達が各地の鎮守府に配属されて1週間後…

 

ここは南方方面の最前線“那覇鎮守府”周辺海域。

その海域に一隻の潜水艦が浮上した。

 

その潜水艦は両腰部に艦首の魚雷発射管を、右側のアームにミサイル発射管、左側のアームに飛行甲板を備え、艤装の後ろに艦尾舵を付けた艦娘。

服はリバティと同じウェットスーツであり、青色のツインテール姿の女性だ。

 

無論この潜水艦は超兵器であり、名は『超巨大潜水空母ドゥールム・レムレース』である。

元々はリバティの世界線に登場した『超巨大潜水空母ドレッドノート』だが、アレスによって改良され艦名も変更された。

 

彼女は飛行甲板を構えるとエレベーターから航空機が出てきた。

Su-35J、F-117ナイトホーク、タイフーンⅡ、EFAなど様々な航空機が甲板に並べられ、先頭の機体が二基のカタパルトにセットされた。

カタパルトにセットされた機体はジェットエンジンを噴かし、やがて射出される。

 

射出された後、次々にとセットされ発艦し数十分の間に搭載している150機の内100機を発艦した。

 

飛び上がった航空隊はそのまま那覇鎮守府方面へと進んだ。

彼女はその航空隊を見てこう呟く。

 

「…いってらっしゃい。」

 

その直後、ドゥールム・レムレースは潜航した。

 

 

 

 

 

それから数分後ーーー

 

ドゴォォォォォォン!!

 

突如爆発音が鳴り響いた。

 

「何事だ⁉︎」

 

那覇鎮守府提督永谷旭が爆発音で目覚め、制服を脇に抱えながら執務室に入ってきた。

提督は管制を担当している大淀に尋ねる。

 

「現在状況把握中‼︎恐らく航空機による空襲と思われます‼︎」

 

「今は状況把握をしている暇はない‼︎哨戒中の艦隊を戻せ‼︎直ちに迎撃を‼︎」

 

提督の言葉に従って大淀は指示を出す。

那覇鎮守府に所属する艦娘達は先の爆発音で起きたが、鎮守府が空襲された事に衝撃を受けた。

 

だが、狼狽える暇はない。

直様迎撃に当たる。

 

まず哨戒中の艦隊に海域に敵艦隊が居ないか捜索させる。

次に応急班を繰り出し空襲を受けた施設の消火・救命活動をする。

そして鎮守府防空隊所属の航空機を上げさせ、迎撃に当たらせる。

 

数分後鎮守府防空隊の航空機が飛び上がり、敵機に襲いかかる。

 

だが、防空隊の航空機がレシプロ機、ジェット戦闘機“橘花”、ロケット戦闘機“秋水”が主力なのに対し、敵機は所謂“4.5世代ジェット戦闘機”と呼ばれる代物である為、性能差は歴然としており格闘戦(ドックファイト)では一方的に落とされていた。

 

「駄目です‼︎敵機の性能がこちらと比べ物になりません‼︎」

 

(管制機の情報だと敵機は4.5世代ジェット戦闘機だという…やはりテュランヌスの超兵器か…!)

 

大淀の報告に提督はそう推測する。

八洲達のサポートにより鋼鉄兵装を開発・配備出来る様になったが、配備状況は芳しくなく兵装を配備している鎮守府は横須賀、室蘭、小笠原、佐世保であり、南方戦線の最前線である那覇、奄美鎮守府には配備していないのが現状だった。

最前線にも配備する予定だったが、テュランヌスの襲撃が早く那覇鎮守府は今までの装備でテュランヌスの超兵器を迎撃しなければならなかった。

 

(クソッ…例の鋼鉄式開発装置の配備が間に合っていれば奴ら相手に善戦出来るが……いや、無いものを強請っても仕方がない…!)

「直様暗号通信でこの事を大本営に知らせろ‼︎」

 

「了解‼︎」

 

そう言うと、大淀は暗号化した通信を発信した。

その間にも那覇鎮守府は攻撃を受け続けている。

 

 

 

 

 

一方、那覇鎮守府所属の哨戒艦隊は…

 

「何ですって…鎮守府が空襲を受けた⁉︎」

 

「はい!空襲によって甚大な被害を受けている模様‼︎」

 

哨戒艦隊の艦娘達は鎮守府が空襲を受けた事に驚愕した。

 

「もしかして周辺海域に敵艦隊が…⁉︎哨戒機からの情報は?」

 

「いえまだ…あっ、哨戒機より入電!敵艦隊を発見、数6!」

 

「敵艦は?」

 

「艤装から戦艦クラスのものと思われます!ただ…」

 

「ただ?」

 

「速力は80ktだと…」

 

「何ですって⁉︎間違いないの⁉︎」

 

「はい、間違いないかと…まもなく接敵します!」

 

哨戒艦隊の艦娘達は振り向くとそこに艦影が見えた。

どんな戦艦か確認する為に目を凝らしているとその艦影から何かが発射された。

 

そう、ミサイルだ。

 

「っ!迎撃急いで‼︎」

 

各艦は迎撃するが、航空機より小さいミサイルを落とすのは至難の業だった。

 

「駄目です!迎撃間に合いません‼︎」

 

「みんな、衝撃に備え…」

 

そう言おうとした瞬間、ミサイルが炸裂し青白い光が艦娘達に襲い掛かる。

それが何なのか知るよしも無いまま、哨戒艦隊全艦が()()()()()()()

 

「敵艦隊、排除。」

 

ミサイルを撃った張本人である艦はドイツ軍水兵のセーラー服と帽子をしており、駆逐艦並の背丈に青い髪が特徴だ。

因みに性別は男である。

艤装は背後にX字のアームを付け、右上部のアームに『28.0cm80口径三連装砲』2基、左上部のアームに三連装砲1基と『対空/対潜ミサイルVLS』、左右下部のアームに『新型巡航ミサイル発射機』と『53.3cm誘導魚雷発射管』を搭載し、艤装の各所に『対空パルスレーザー』や『12.7cm速射砲』、『20mmCIWS』を取り付け、艤装の色も青色だった。

 

また、周りの艦も紹介した艦と同じ容姿と艤装をしていた。

違うところと言えば、その5隻は目元を覆うバイザーと両耳にヘッドホンみたいなギアを付けている事だ。

 

この超兵器は『超高速装甲艦ヴィントシュトース』

この超兵器は所謂“量産型超兵器”と呼ばれるものであり、量で圧倒する事をコンセプトに開発された超兵器である。

 

量産型である為大量に建造されるが、オリジナルの超兵器のように自我と個性があるのはバイザーを付けていない個体であり、その個体は旗艦級個体(フラッグシップ・タイプ)と呼ばれ、バイザーを付けている個体は自我は無く簡易的なAIを搭載してある個体を従属艦級個体(ビットユニット・タイプ)と呼ばれ旗艦級個体の命令に従う。

 

このような量産型超兵器に見られるシステムを『ビットユニットシステム』と言い、大多数のビットユニットを統括する旗艦級個体(フラッグシップ・タイプ)が先程ミサイルを放った個体である。

 

「みんな、この調子で敵艦隊を撃破するよ‼︎」

 

哨戒艦隊を撃破しその様に鼓舞した後、那覇鎮守府と周辺基地を攻略する為高速艦隊は更に進む。

 

 

 

 

 

その頃、奄美鎮守府では…

 

「那覇鎮守府がテュランヌスの襲撃に遭ったのは本当⁉︎」

 

「はい、暗号通信と管制機の情報から空襲に遭ったのは確かなようです‼︎」

 

奄美鎮守府提督若川和美が司令室に赴き情報を大淀から聞く。

 

「いつでも出撃出来るように準備して!」

 

提督の命令により就寝中だった艦娘達は起き、出撃出来るように待機する。

哨戒中の艦隊にも警戒体制を維持する様命令を出したが…

 

ドゴォォォォォォン!!

 

「キャァァ‼︎」

 

突如として爆発音が鳴り響き、その時生じた揺れで提督は転んでしまった。

 

「大丈夫ですか、提督?」

 

「大丈夫よ。それより今のは…」

 

「今調べます…そ、そんな……管制機の情報によりますと詳細は不明ですが砲撃を受けた模様‼︎」

 

「何ですって⁉︎まさか敵艦隊が…」

 

次の瞬間、砲弾が司令室付近に着弾し大きな衝撃が起こる。

その時生じた爆風で提督は壁に激突する。

 

「提督⁉︎大丈夫ですか、提督⁉︎」

 

大淀が慌てて呼びかけるが、大事には至らなかった。

提督はなんとか起き上がり、指示を出す。

 

「舐められたものね…全艦隊、出撃せよ‼︎」

 

提督の指示により艦娘達は一斉に出撃する。

 

 

 

 

 

一方、奄美鎮守府周辺海域では…

 

「おっと、奴さん達飛び出して来たぞ。」

 

男はそう呟く。

その男は艦橋を模した海軍帽を被り、大英帝国海軍士官服の上にコバルトブルーのロングコートを羽織っており、右手にはタバコの一種であるパイプを持っていた。

 

もちろん、この男も超兵器である。

左右の艤装に『45.7cm80口径連装砲』2基4門と『対空/対潜ミサイルVLS』、ウォータージェット推進器それぞれ1基ずつ備え、右側の艤装に『61.0cm酸素魚雷発射管』と『61.0cm誘導魚雷発射管』を搭載した艦首を接続し、背中に接続されている艤装には『多弾頭ミサイルVLSⅢ』と大型のウォータージェット推進器が付けられ、また艤装の各所に『57mmバルカン砲』と『30mmCIWS』が多数搭載している。

 

この超兵器の名は『超巨大潜水戦艦ドレッドノート』である。

 

潜水艦でありながら大和に匹敵する主砲を搭載した超兵器であり、哨戒網を掻い潜り奄美鎮守府に砲撃を加えたのもこの男である。

 

すると彼の背後から何かが浮上してくる。

超巨大潜水空母ドゥールム・レムレースである。

 

「おっと、那覇鎮守府の方は順調か?」

 

「ええ、そっちは?」

 

「ああ、奄美鎮守府の主力艦隊は出撃した。敵艦隊は《旋風》と《暴風》が相手になる。我々は引き継ぎ鎮守府施設を攻撃する。」

 

「分かったわ…那覇鎮守府の方は?」

 

「那覇鎮守府は《突風》艦隊と揚陸部隊が攻略を担当する…さて、行くぞ。」

 

ドレッドノートとドゥールム・レムレースは奄美鎮守府攻略の為、行動を起こす。

そして更なる魔の手が………




次回、旋風と暴風による強襲、そして更なる危機が……

乞うご期待ください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。