だが、攻撃を受けたのは南方戦線だけでは無く北方戦線でも超兵器の魔の手が迫っていた………
ベーリング海では5隻の超兵器が単縦陣で南下していた。
目標は北方方面の最前線である幌筵鎮守府と単冠湾鎮守府。
先頭の艦は
金髪碧眼に青を基調とした服、両肩部に『280mmAGS三連装砲』を二基、両舷の艤装に『228mmAGS単装砲』を合計八基、背中の艤装に『電子攪乱ミサイル』『対艦ミサイルVLSⅢ』『対空/対潜ミサイルVLS』を備え、艤装の各所に『新型パルスレーザー』『35mmCIWS』を多数搭載している。
この艦の名は『超高速戦艦インテゲルタイラント』
速力は70ktと遅いが純粋な戦艦である為ヴィント系高速艦と比べて耐久性は高い。
先頭から二番目の艦はグラマラスボディにカウボーイの衣装が特徴的な艦娘であり発艦用のリボルバー式マグナム二丁と飛行甲板を装備している。
兵装は『多弾頭ミサイルVLSⅢ』と『対空/対潜ミサイルVLS』、『超射程SSM』を背中の艤装に、各所に『20cm12連装噴進砲』と『57mmバルカン砲』、『新型パルスレーザー』に『35mmCIWS』を多数搭載している。
この艦の名は『超巨大高速空母アルウス』
500機の艦載機を搭載出来る戦略空母であり、最高速力90ktを出せる高速艦でもある。
中央の艦は大日本帝国海軍の士官服に身を包み、まさに軍人という風格である艦息だ。
左右の艤装は『61.0cm80口径三連装砲』計八基、『30.5cm80口径三連装砲』計十基に艦首が二つあり、『多弾頭ミサイルVLSⅢ』と『多目的ミサイルVLSⅢ』に『12.7cm80口径高角砲』を針鼠の様に搭載し各所に『57mmバルカン砲』と『35mmCIWS』を多数備えている。
この艦の名は『超巨大双胴戦艦播磨』
双胴船という構造から多数の兵装を搭載し、圧倒的な火力・弾幕によって多数の敵を殲滅する超兵器だ。
播磨の後ろにいるのは同じ大日本帝国海軍の士官服に身を包んでいるが播磨に比べて若干幼い。
兵装は『12.7cm80口径高角砲』を針鼠の様に搭載している点は同じだが、『280mmAGS三連装砲』48基に『対空/対潜ミサイルVLS』『電子攪乱ミサイルVLS』『超怪力線照射装置』を多数搭載し、各所に『新型パルスレーザー』と『35mmCIWS』を数多く備えているなど全体的に違う。
また艤装の形もまさに針鼠という印象が強い。
この艦の名は『超巨大双胴戦艦駿河』
火力特化の播磨と比べて新型砲・光学兵器を搭載し迎撃・精密攻撃に重点を置いた超兵器である。
そして最後尾の艦は着物に身を包み銀髪のウェーブがかかった艦娘だ。
播磨や駿河と同じ双胴船であり、『50.8cm80口径三連装砲』二基と『46cm80口径三連装砲』三基、『超射程SSM』に『噴進爆雷砲』、『多目的ミサイルVLSⅢ』を左右の艤装に載せ各所に『57mmバルカン砲』と『35mmCIWS』を多数搭載している。
後ろには飛行甲板を備え、両手に二丁の大型のボウガンを持っている。
この艦の名は『超巨大双胴航空戦艦近江』
航空戦艦の欠点である艦載機数の少なさを双胴船にする事で克服した超兵器であり、特に旋回能力が桁外れに高い。
この5隻の超兵器は北方方面攻略艦隊として、南方から攻め込んでいる超兵器艦隊に呼応し北方の戦力を削ぎ壊滅するのが目的だ。
「…さて、そろそろだな。これより二手に分かれる。」
北方方面攻略艦隊の旗艦播磨がそう言うと艦隊は播磨を旗艦とし駿河、近江が随伴する第一戦隊、アルウスを旗艦としインテゲルタイラントが随伴する第二戦隊に分かれた。
「うまくいくかな。」
「ああ、その為に我々が囮になるんだ。北方方面の艦隊を引きつける。」
そういうと第一戦隊はさらに進んでいく。
数十分後、第一戦隊は哨戒機に発見された。
ー単冠湾鎮守府ー
敵艦隊発見の報を受け単冠湾鎮守府では艦娘の出撃準備でごった返していた。
鎮守府司令室では単冠湾鎮守府提督木下藤也とその秘書艦の大淀、各艦隊の旗艦が集まっていた。
「皆集まったな、これより作戦会議を行う。哨戒機からの敵艦隊を発見した。その映像を確認したらテュランヌスの超兵器だと判明した。」
そう言うと提督は哨戒機からの航空写真を皆に見せる。
そこには播磨、駿河、近江が写っていた。
初めて見る規格外の存在に皆驚愕する。
「航空写真から照らし合わせて、この3隻の超兵器はそれぞれ『超巨大双胴戦艦播磨』『超巨大双胴戦艦駿河』『超巨大双胴航空戦艦近江』だ。大淀、その超兵器についての情報を。」
「はい。」
大淀は超兵器の情報を出す。
○超巨大双胴戦艦播磨
八洲、リバティ、ブリュンヒルデの世界線における超兵器
外見上の特徴として双胴式の船体が挙げられる。
双胴式であるが故に強力な兵装を多数載せれる。(大口径三連装砲八基24門他多数)
八洲の世界線では東京湾にて敵航空機100機あまりを単艦で撃墜するなど対空迎撃能力も高い。
○超巨大双胴戦艦駿河
八洲の世界線における超兵器
播磨型双胴戦艦二番艦。
大口径砲を主兵装としていた播磨と比べて、ミサイル・光学兵器等を搭載している。
○超巨大双胴航空戦艦近江
リバティの世界線における超兵器
航空戦艦の欠点である搭載機数の少なさを双胴式にする事で格納庫の面積を増やし搭載機数の増加を図った超兵器。
また、日本海軍における超兵器機関のテストも兼ねていた。
どれも強力な兵装を持っているばかりか航空写真からの解析によると、近江の主砲は51cmクラスと46cmクラスなのは変わりないが、播磨は61cm砲を24門、駿河に至ってはブリュンヒルデに搭載されてある280mmAGS三連装砲を48基搭載している。
特に280mmAGS三連装砲は46cm45口径砲と同威力の為、駿河は大和型戦艦16隻分の攻撃力を備えているという事になる。
しかも砲弾自体が高い誘導性能を持つ為、命中率も尋常じゃない程高い。
「はっきり言って我々と敵側の戦力差は絶望的です。北方方面の総力を集めて勝てるかどうか…そして仮に勝てたとしても多大な犠牲は避けられません。」
大淀の分析に皆沈黙する。
戦力差があまりにも開き過ぎているからだ。
大淀はモニターの映像を切り替える。
「さらに敵艦隊の予想進路から北海道沿岸部が射程圏内に入る事になります。」
「迎撃作戦はどのようになっている?」
「幌筵鎮守府は他鎮守府艦隊と合流する為、鎮守府施設を放棄し単冠湾鎮守府に合流するとの事。室蘭、大湊鎮守府も超兵器迎撃の為今朝出撃しました。特に室蘭鎮守府所属の工作戦艦『出雲』と彼女により改装された対超兵器艦隊は兵装試験は既に終え出撃には問題は無いとの事です。」
「それだけが唯一の救いだな…」
次に北方方面司令官から超兵器迎撃作戦の内容が伝えられる。
・歯舞群島にて戦力を展開し超兵器を迎撃する。
・敵艦隊の進路上に出雲を旗艦とする対超兵器艦隊と戦艦艦隊を展開し重雷装巡洋艦と駆逐艦で構成される雷撃艦隊を岩陰に待機、軽・正規空母艦隊を後方に展開する。
・雷撃艦隊の補給、再出撃の時間短縮として補給艦を国後島の島影に待機させる。
つまり飽和攻撃によって決着を着けようとする算段だった。
「太平洋方面の援軍はどうなっている?」
「はい、報告を受けて八洲を派遣するとの事。」
「そうか、心強いな‼︎」
この情報に皆歓喜する。
先の太平洋方面防衛作戦にて突如現れた超兵器を撃沈した艦息であり、八洲が援軍として駆けつけるのなら百人力も同然だった。
だが、この歓喜をひっくり返す事態が発生する。
鎮守府司令室に兵士が勢いよく入っていく。
「失礼します!」
「どうした、今会議中だぞ!」
「いえ、緊急の報の為急いで…!」
兵士は何やら慌てている様子だった。
「落ち着け、一体何があった?」
「横須賀鎮守府から緊急連絡です!たった今横須賀鎮守府が超兵器艦隊の急襲を受け大半の施設が破壊され、八洲、リバティ、ブリュンヒルデを始め横須賀鎮守府艦隊は身動き出来ない模様‼︎」
この報に司令室にいる者は驚愕し動揺が広がる。
援軍が無くなったのもそうだが、大本営本部のある横須賀鎮守府が超兵器の襲撃を受けた事に皆驚愕した。
「なんてことだ…!」
提督は苦虫を噛み潰した表情をする。
北方方面の艦隊は援軍が来ない状態で迎撃しなければならなかった………
次回、南方、北方に続き横須賀鎮守府にも超兵器の襲撃を受ける。
果たして八洲達の運命は如何に………
乞うご期待ください。