【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
直喜「あ、暑い……」
季節は秋になっているのだが…どういうわけか、天気予報を見ると……ずっと夏日が続いていた。
直喜(この
外では相変わらず、蝉の鳴き声が響いている。
直喜(でも、ひきこもり(?)はよくないよね…歩こうかな……)
直喜はスポーツウェアに着替えると、ウォーキングに出掛けた。
外に出ると、熱気が直喜を襲い始める。
直喜「うわぁ…あっついなぁ……」汗
直喜(で、でも…1度やるって決めたことなんだ…せ、責任取らなきゃ…ダメ、だよね……?)
直喜はフルフルと首を横に振ると、再び歩き始める。いつものように住宅街、ツツジ台公園、河川敷の近くを歩く。そんな時……
アノシラス「あっ、ウルトラマン。」
怪獣少女『アノシラス』がこちらへ歩いてきた。ウルトラマンゼアスこと『神山 直喜』に母親を救われ…それ以来、彼のことを『ウルトラマン』と呼んでいる。ちなみに、彼がウルトラマンゼアスであることも知っている。その理由は…彼からキレイなオーラがキラキラ出ているからとのこと……
直喜「き、君は…アノシラス……」
アノシラス「うん、久しぶりだね。」
彼女の手には、スーパーのレジ袋が握られており…その中には大量の小銭が入っている。また、背中に背負っているランドセルの下には寝袋がぶら下がっている。
アノシラス「ところでさ、こんなとこで何してんの?」
直喜「何って…散歩、だけど……?」
アノシラス「散歩かぁ…私も着いてって良い?」
直喜「えっ?えっ、あぁうん…良いけど……」
アノシラス「…けど?」
直喜「僕の側にいても、何にも無いよ?」
直喜がそう言うと、アノシラスは「うぇっへっへっへっへっ」とクセのある笑い方で笑った。
アノシラス「まぁまぁそう言わないで…取り敢えず、行こ?」
直喜「う、うん…」
アノシラスに誘導される形でやって来たのは…市立亀傘公園だった。ベンチに座ると、アノシラスが直喜に聞いてくる。
アノシラス「ねぇ…君にとって、ウルトラマンってどんな存在なの?」
直喜「えっ、ウルトラマン…?」
直喜はそっと目を閉じると…語り始める。
直喜「僕にとって、ウルトラマンは……自信や勇気、希望を与えてくれる…そして、大事なことを教えてくれる存在だなぁ。僕ね、ウルトラマンを見て…優しくありたいって思ったの。」
直喜曰く…未来の自分を考えるきっかけだと言う。1966年の7月10日…原点にして頂点に立ち、栄光たる存在『初代ウルトラマン』がこの地球に舞い降りた。次に『ゾフィー』、『ウルトラセブン』、『ウルトラマンジャック』、『ウルトラマンエース』、『ウルトラマンタロウ』と、続々とウルトラマン達がやって来たことで…ウルトラマン作品は幾つもの時代を駆け抜けてきた。そんな彼らを支える太陽エネルギーは、地球上では急激に消耗し…およそ3分間しか活動できないという大きなリスクがある中、地球を…人類を愛し、幾多の危機から何度も救ってきた。そして今も尚、多くの人々に勇気や希望、感動を与えている。
アノシラス「へぇ~。」ニコニコ…
直喜「僕が大好きなウルトラマンの歌は【みんな大好きなウルトラマン】って歌なんだけど…サビの部分を聞くと、感動して泣きそうになる。僕もね…いつか、ウルトラマンに会えるって信じてたんだ……」
アノシラス「うんうん…!」
直喜「それで、僕にも…僕にも、会えたんだ…1番大好きなウルトラマンに…!その瞬間…最後まで信じてて良かったって、思えたよ。」
直喜はすっかり夢中になっており、アノシラスは彼の話を聞いて楽しそうにしている。
直喜「どんなに強い敵が来たって…僕たちは、ウルトラマンが勝つってずっと信じてるんだ。だから、ウルトラマンは絶対に勝つ…僕たちにとって、ウルトラマンは永遠のヒーローなんだよ。」
アノシラス「……。」
直喜「…ハッ!?ご、ごめん…こんなオタク全開の話をしちゃって…」汗
アノシラス「そんな事無い…君の言う通り、ウルトラマンは本当にスゴいし…私達の永遠のヒーローだね。」
ニッコリと笑うアノシラスに、直喜は安心して胸を撫で下ろした。その後、話をしてくれたお礼と言ったアノシラスは…直喜にジュースとスペシャルドッグを奢ってくれた。初めは遠慮した直喜だったが、アノシラスの押しは思った以上に強く…結局、折れる形でジュースとスペシャルドッグを受け取った。
アノシラス(あの時、“直喜さん”には大きな借りができたなぁ~…私も、ウルトラマンに出逢えて本当に良かった♪直喜さん、本当にありがとう♪)
休憩をした後、アノシラスは直喜と共にツツジ台駅へと向かった。
直喜とアノシラスが去った後の亀傘公園に、1人の少女がやって来た。
六花「・・・・・・。」
六花である。ふと、視線を前に移すと・・・
六花「あ・・・」
何やら、ゴミ箱を漁っている少年の姿が見えた。六花はその少年の元に行き、声を掛ける。
六花「あの~・・・」
アンチ「・・・?」
すると、少年はゴミ漁りを辞め・・・六花の方を向く。
アンチ「・・・俺に何の用だ?」
六花「えっ・・・いや・・・・・・」
謎の少年『アンチ』の言葉に困惑する六花。その時・・・
グウウゥゥ~~~~・・・
・・・と、変な音が聞こえた。
六花「・・・お腹、空いてる・・・?」(汗)
アンチ「・・・。」
どうやら、アンチのお腹が鳴ったようだ。六花は持っていたスペシャルドッグと牛乳をアンチに与える。アンチはそれらを受け取ると、スペシャルドッグをむさぼり始める。
六花「…もしかして中学生?」
六花はアンチに聞くが、アンチは彼女の質問に答えず…スペシャルドッグにかぶりついている。
六花「私六花、君の名前は?」
アンチはスペシャルドッグを完食し、漸く六花の質問に答え始める。
アンチ「…アンチ。」
六花「アンチ……?」
何やらソワソワし始めるアンチ。そんな彼を見て、六花は……
六花「はい。」
2個目のスペシャルドッグをアンチに与えた。アンチはスペシャルドッグを受け取り、かぶりつく。
六花「…?」
ふと、何やらアンチに違和感を感じた六花は…彼の頭に顔を近付ける。そして、少し匂いを嗅ぐ。
六花「うっ…」
六花(臭ぁ…)汗
アンチからは、何やら変な匂いが発生していた。流石の六花も、戸惑いを隠せない様子。
六花「ねぇ、ちゃんとお風呂入ってる?」
アンチ「お風呂?」
六花「うん、お風呂…」
アンチ「…何だそれは?」
六花「…マジか……」
アンチは風呂を知らない。何故なら彼は人間ではなく、怪獣である。怪獣には、入浴するという習慣が無いのだろうか……当然、彼が怪獣であることを六花は知らない。彼を放っておけないと思った六花は、自宅に案内することに…そして、風呂に入れて清潔にしようと考えた。
ED~ASH DA HERO『Everything』~♪
一旦ここで区切って、続きは次回に書きます。