【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
ある日、ツツジ台高校にて……
なみこ「ねぇ直喜ぃ、私にもそのゲームやらせてよ~♪」
直喜「ど、どうぞ…」
直喜はなみこにコントローラーを1つ渡し、一緒に『ウルトラマンFEN』をプレイする。
はっす「ウチにもやらせてよ、なみこ~。」
なみこ「分かってるって~♪」
直喜は大好きな『ウルトラマンゼアス』を選択し、なみこは弟が大好きなウルトラマン『ウルトラマントリガー』を選択した。
直喜「えっと、操作方法はね……」
なみこ「うんうん♪」
直喜からの操作説明を聞いて、なみこは理解したようだ。
はっす「直君はさ~、人に教えるの上手いよね?」
直喜「えっ、そ、そう…かな……?」
なみこ「それ思った!直喜の操作説明、めっちゃ分かりやすいもん!!」
直喜となみこがやっているゲームは、『タッグモード』である。2人で力を合わせて、怪獣を倒していくモードだ。
はっす「おっ、バルタンが光線を撃ってくるよ…!」
直喜「だ、大丈夫…!ゼアスには、効かないから…!」
直喜がボタンを押すと、ゼアスはバレエの『アティチュード』のような片足立ちの姿勢で超高速回転し、バルタン星人の光線を防ぐと…そのままバルタン星人にぶつかって蹴りつける技『スーパーゼアスキック』を放った。
直喜「ふふんっ、これぞ…『反撃・スーパーゼアスキック』!!」ドヤァッ!!
ドヤ顔をし、得意気に技名を言う直喜。
なみこ「す、スゴッ!?」
はっす「流石はウルトラ博士~、カッコいい~♪」
その後、なみこははっすと交代し…はっすは『ウルトラマンマックス』を選択、直喜が操作するゼアスと共に、怪獣達を撃破した。
亜子「ウチらは観戦でもしよっか。」
蘭萌「おぉ、神山君ってゲーム上手いね!!」
そこに亜子と蘭萌もやって来て、直喜とはっすのタッグ戦を見守る。
転生者 A(ちっ…神山の奴、相変わらず気に入らねぇなぁ……!!)
彼女らと楽しそうにゲームをする直喜を、Aは物凄い形相で睨み付けていた。
アカネ「ねぇ、何で直喜君を睨んでんのかなぁ?」
それにいち早く気付いたアカネは、後ろからAの首を締め付ける。
転生者 A「あがっ!?く、くるじぃッ!!」
強い力で首を締められ、段々意識が遠のいていくA。
直喜「ッ!?し、新条さ」
それを見た直喜は、慌ててアカネの元へ向かおうとする。しかし、なみこがそれを止める。
なみこ「大丈夫だよ、あれはただのじゃれあいだから。」
直喜「でも…A君、苦しそうだよ…や、やめて新条さん…!!」
直喜が声を上げると、アカネがこちらに気付く。
アカネ「あっ!?ご、ごめんね直喜君!!」
直喜に注意されたアカネは、すぐにAを離し、直喜に平謝りした。
転生者 A「ゲホッ!!ゲホッ!!」
転生者 A(く、苦しかった……し、死ぬかと思ったぜ…)
苦しみから解放され、安堵するAだが…そこに六花が来て……
六花「偶々直喜が助けてくれたけどさぁ…
今後、さっきのようには行かないと思ってよね?」
…と、Aの耳元で呟き、すれ違う形で去って行った。
転生者 A「ひっ!?」ビクッ!
六花の低く、ドスの効いた声に驚き…Aは腰を抜かしてしまった。六花は怯えているAを睨み付けると、直喜の元に向かう。
六花「直喜~、私と勝負しよ♪」
直喜「えっ、しょ、勝負…?…うん、良いよ。」
六花ははっすからコントローラーを受け取ると、キャラクターを選択し始める。直喜は勿論推しのウルトラマンである『ウルトラマンゼアス』を選択した。対して六花は『ベンゼン星人』を選択した。
直喜「あれ、六花ちゃん…今日はウルトラマンじゃないの?」
六花「ふふん、今日は悪質宇宙人の気分なんだ♪負けたら、勝った人の言うことを何でも聞ける、どう?」
直喜「えぇっ!?」汗
六花「ウソウソ、勝った人にジュース一本奢る♪」
六花はそう言うと、直喜とバトルを始める。しかし、六花はゲームは初心者であり、対する直喜はゲーム上級者である。
六花「えぇっ!?ウソウソ、ちょっと…直喜強っ!?」
直喜「トドメはこれ、スペシュッシュラ光線!!」
結果として、直喜の圧勝となった。
なみこ「あっれれ~、六花さんさぁ?直喜をからかっておきながら…あっさり返り討ちにされちゃいましたねぇ~?」
そんな六花を、なみこはからかい…その隣ではっすがクスクスと笑っている。
六花「あぁもう…何度でも言ってくださぁ~い…」
六花は恥ずかしそうに言う。まもなく、5時間目が始まる時刻となり…直喜は六花となみことはっす、そしてアカネと亜子と蘭萌と共に教室を移動する。
ドンッ…
直喜「わっ!?」
移動してる途中、直喜は誰かとぶつかった。ぶつかった相手は、男性教員であった。どうやら…男性教員は歩きスマホをしており、前を見ていなかったようだ。
直喜「あっ、す…すみません……」
教員「……。」
直喜は真っ先に教員に謝るが……教員はスルーして、立ち去って行った。
なみこ「何あれ…?」
はっす「うわぁ、感じ悪っ……」
なみことはっすがボソッと呟く中…
亜子「神山君大丈夫?」
蘭萌「怪我は無い?」
亜子と蘭萌は直喜を心配していた。
直喜「だ、大丈夫……」
六花「あの先生、ずっとあんな感じだよね?」
なみこ「確かに…」
はっす「何考えてるのか分からんし…てか、謝れないとかガキかっての。」
さっきの先生への愚痴を溢す六花となみことはっす。その後ろでは……
アカネ(はっ?何なのアイツ…
直喜君にぶつかっておいて…
謝らないとか…ゼッタイニコロス。」
アカネが心の奥底で…怒りを燃やしていた。その日、学校が終わると…アカネは真っ先に帰路を急いだ。
アカネ「…ただいま、アレクシス。」
アレクシス『やぁ、おかえり。アカネ君。』
アカネは机に向かい、早速怪獣造りに取り掛かった。
アレクシス『おっ、今日は手が早いね?』
アカネ「アレクシス聞いて?」
アレクシス『ん?』
アカネ「直喜君にぶつかった癖に、謝らなかった奴がいてね…あぁ、思い出すだけでもイライラするぅ!!」
アレクシス『そっかぁ…それは直喜君にぶつかったアイツが悪いねぇ。』
アカネ「でしょ?人にぶつかってといて謝らないのは、非常識だよ!」
アレクシス『それは良くないねぇ?』
アカネ「そうだよね!?よし、できた!!見て、新作!!」
アカネが完成させたのは…深海魚の一種:『デメニギス』を彷彿させるドーム型の透明な頭部の中に互い違いにくっついた眼玉を持った怪獣だ。また、下にも一対の青緑色の目が存在している。
アレクシス『良いねぇ素晴らしい!!何に使うんだい?』
アカネが完成させた怪獣を、アレクシスはべた褒めし…何に使うのか尋ねてみる。
アカネ「ヒヒヒヒッ♪…直喜君にぶつかったアイツ、殺そうと思って♪」
アレクシス『ほぉ…?因果応報って奴かな?』
アカネ「そうそう!!じゃあ、よろしく♪」
アレクシス『はいはい♪』
アレクシスはアカネが作った怪獣に、命を吹き込み…巨大化させた。
巨大化を果たした怪獣は、昼間の街中を徘徊し始める。
怪獣「グルグル、ゴロゴロ…!!」
現れた怪獣『デバダダン』は、喉を鳴らすような鳴き声を発する。人々が逃げ惑う中、直喜とぶつかったあの教員は…怪獣を見て、唖然としていた。
男性教員「…なんだあれ?」
そして、スマホをかざして写真を撮ろうとすると…
デバダダン「グル…ゴロロ…!!」
不意に、デバダダンと目があった。
男性教員「ッ!?」
次の瞬間…デバダダンは胸部にある丸い部分から展開する棘から青白いレーザー光線を発射し、街を破壊し始める。
アカネ(先生、ちゃんと死んだかなぁ?)
アカネ「まぁ、どっちでも良いけど♪」
暴れるデバダダンを、カメラ付きドローンで見守るアカネ。デバダダンの前に、グリッドマンが現れると…アカネはベッドから起き上がる。
アカネ「あっ、グリッドマンだ!!」
グリッドマンはデバダダンに肉弾戦を仕掛けていく。前回、グールギラスとの戦いでは…劣勢になったものの、戦いになれてきたのか優勢に立ち…デバダダンを追い詰める。デバダダンは大きく投げ飛ばされた直後、グリッドマンからの『グリッドビーム』を受ける。しかし…ビームを吸収して、上乗せしたレーザーで逆にグリッドマンを追い詰める。
グリッドマン『ぐわっ!?』
ビームが跳ね返され、地面に倒れるグリッドマン。
アカネ「ビーム対策完璧すぎぃーー!!」
アレクシス『流石はアカネ君!!』
実はアカネ…前回の反省点を踏まえて、グリッドマンの対抗策を練っていたのだ。
転生者 A「ッ!?」
転生者 A(おい、ちょっと待てよ…原作では、この後…グリッドマンキャリバーで逆転する筈じゃ?)
グリッドマンとデバダダンの戦いを見守っていたAは、何やら違和感を覚え始める。グリッドマンはデバダダンに追い詰められ続け、姿を消してしまった。
デバダダン「グルグル、ガロロロロ!!」
アカネ「ッ!!」
グリッドマンの敗北を見届けたアカネは思わず……
アカネ「ぃやったぁぁああああああああああああ!!」
…と、大喜びし…高笑いしていた。しかし…
アレクシス『ちょっと、アカネ君!!大変だ、これを!!』
アカネ「…えっ、何?」
アレクシスがモニターを見せると…
アカネ「えっ…うそ、直喜君!?どこ行くの!?」
モニターには、直喜がデバダダンの方へと向かっていく映像が映し出されていた。
アカネ「アレクシス!!怪獣を止めて!!早く!!」
アレクシス『わ、分かった!!』
アレクシスは不思議な能力を使い、デバダダンを止めようとするが……
アレクシス『えっ!?何で止まらないの!?』
何故か、デバダダンは止まるどころか…むしろ、かえって狂暴になるだけだった。
アカネ「どうしよう!!このままじゃ、直喜君が!!」
その頃、直喜は……
直喜「せ、先生!!」
ぶつかって来た先生の元へ駆け付けていた。
男性教員「か、神山…どうして!?」
直喜「先生を助けに来ました!!ふんぐぐぐ…!!」
直喜は、必死に瓦礫を退かそうとするが…大きな瓦礫は、びくともしていない。
男性教員「神山!早く逃げろ!!お前まで巻き添えをくらうぞ!!」
直喜「嫌です!!先生をほったらかして、逃げるなんて…そんなの、そんなの嫌だぁ!!」
直喜は諦めず、瓦礫を退かそうとする。しかし、とうとうデバダダンが来てしまい…
アカネ「だ、ダメェェエエエエエエエエエ!!」
アカネの叫び声を無視して、デバダダンは瓦礫を投げた。
直喜「ッ!!」
しかし、そんな状況を見ている者が……
???『なんて勇敢な少年なんだろう…!彼なら、きっと…!!』
アカネ「な、直喜君!!」
直喜は瓦礫の下敷きになり、死んでしまった…と、アカネは思った……泣き出してしまうアカネには、アレクシスの言葉が届いていなかった。
その頃、直喜は……
直喜「…えっ?」
直喜(何だろう、ここ…すごくあったかい……)
何やら、光に包まれた空間にいた。そこに…
???『やぁ、神山 直喜君!!』
赤い顔に、黄色く光る複眼が特徴の『ウルトラマン』が話し掛けてきた。
直喜「えっ…えっ…えぇぇえええええええええ!?」
直喜はそのウルトラマンを見て驚いた。何故なら…今自分に話し掛けてきたのは……
『Z95星雲』からやって来た…
大好きなウルトラマン『ウルトラマンゼアス』だからだ。
直喜「う、ウソ!?本物の、ウルトラマンゼアス!?」
ゼアス『一先ず落ち着いて…って言っても、無理だよね? 』汗
ゼアスは直喜に説明を始める。
ゼアス『僕は『Z95星雲 ピカリの国』からやって来た、『ウルトラマンゼアス』!!直喜君、危険な状態の中でも…必死に誰かを助けようとする君の勇気に、僕は心を射たれたんだ。』
直喜「あっ、そうだ…先生は!?」
ゼアス『大丈夫、先生は生きてるよ。』
ゼアスの言葉を聞いた直喜は、ホッとする。
ゼアス『直喜君、君にお願いがあるんだ。』
直喜「お、お願い…?」
ゼアス『うん、僕と一心同体になって…この
直喜「ぼ、僕に…?」
ゼアス『そう!怪獣が暴れまわる中、君は誰よりも…人を助けようとした!だから僕は、君を選んだんだ!!』
直喜「で、でも僕……」
すると、直喜の脳裏には…六花達とのやり取りが蘇って来る。
六花『な~お~き♪』
アカネ『直喜く~ん♪』
なみこ『直喜!』
はっす『直君♪』
亜子&蘭萌『『神山君♪』』
将『神山!!』
裕太『直喜君!!』
彼らが自分に見せてきた笑顔を思い出した直喜は…覚悟を決めたのか、真剣な表情をゼアスに向ける。
直喜「ゼアス…僕、やるよ……僕は、六花ちゃん達に助けられてばかりいた…だけど今度は…
僕が、皆を助けたい!!
お願い、ゼアス!!
僕に、力を貸して!!」
直喜の言葉を聞いたゼアスは、ゆっくりと頷く。
ゼアス『分かった、一緒に頑張ろう!!』
直喜「う、うんっ!!」
直喜が右手を見ると…変身アイテム『ピカリブラッシャー』が握られていた。直喜はピカリブラッシャーで自分の歯を磨き…頭を高速で左右に振る。
直喜「よぉし、やるぞ…!!」
直喜(今まで僕は…皆に助けられてばっかりいた……だから、今度は僕が…僕が……皆を助けるんだ!!)
そして、自分の口内環境を綺麗にすると……
ピカリブラッシャーを空高く掲げる。その時…ブラッシャーからは、目映く優しい乳白色の光が発生した。直喜はその光に包まれて行き、光の戦士『ウルトラマンゼアス』へと変身した。
ED~ASH DA HERO『Everything』~♪