【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話   作:やさぐれショウ

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OP~とんねるず『シュワッチ!ウルトラマンゼアス』~♪


第114話 悪夢からの脱出

六花『……。』

 

直喜『ねぇ、六花ちゃん。』

 

六花『…!?…な、直喜…!』

 

直喜『大丈夫、ぼーっとしてたけど?』

 

嗚呼、直喜だ……直喜と会えない時間は苦痛…私、もうおかしくなっちゃってたのかも……今までずっと、直喜に会えなかったから、寂しかった。直喜という存在だけが、私の生き甲斐…私の心の拠り所……

 

直喜はここにいる。

 

私の目の前に、大好きな直喜が…!!

 

六花『ねぇ直喜…デートしない?』

 

直喜『今から?』

 

六花『うん、ダメかな?』

 

直喜『ううん、全然OK!どこいく?』

 

六花『直喜の好きなとこで、私は直喜と一緒なら…何だって楽しいから♪』

 

直喜『ホント?それじゃあ、ウルフェスに行こう!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クラスメイトA『神山!!』

 

クラスメイトB『なおちー!!』

 

直喜君はクラスの人気者で、私とは全然違う……誰に対しても優しいし、困っている人がいると真っ先に駆け付ける。私とは正反対だ…私は卑怯者だ…臆病で、ずるくて、弱虫で……

 

直喜『アカネちゃん、おはよう!!』

 

アカネ『…!!』

 

そんな私にも、直喜君は話し掛けてくれた。

 

直喜『土曜日のウルトラマンゼット見た?セブンガーやウィンダム、キングジョーが出てくるんだよ!それも、地球を守るために戦ってるんだ!!』

 

アカネ『えっ、そうなの?じゃあ、簡単にはやられないんだよね?』

 

直喜『うん!!いやぁ、ウルトラマンとウルトラ怪獣が力を合わせて戦うなんて、夢みたい!!』

 

亜子『アカネもこっちにおいでよ♪なおちーのウルトラ怪獣雑談、結構面白いよ!!』

 

蘭萌『それそれ!ウチもなおちんの話聞いて、ウルトラ怪獣について調べたりもしてる!!アカネってさ、怪獣や宇宙人大好きだよね?だったらなおちんの話聞こうよ♪』

 

今までずっと退屈だった私…だからこの世界を造って、理想郷にした。この世界的人達は皆、私のことを好きになる。だからありのままでいられる…でも、次第に退屈してきた…けど、直喜君と出会ってから……また、楽しいって思えるようになった。私にも優しくしてくれて、大好きなウルトラ怪獣の話だってできる。

 

嗚呼、何でもっと早く気付かなかったんだろう…

 

私にとって、直喜君は大きな存在……

 

私にとって、神様だった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直喜(そういえば、最近…アカネちゃんとも会ってないなぁ……)

 

学校が休校になったため、直喜は自宅マンションで勉強をしていた。しかし、六花とアカネを心配し…中々捗っていなかった。

 

直喜(全然進まないや…やっぱりアカネちゃんが心配だし…様子、見に行こうかな…)

 

直喜はマンションを出で、アカネの家に向かった。

 

 

 

直喜(ん?アカネちゃん家、リフォームしたのかな…?)

 

以前アカネ宅に訪れた時、なんの変哲も無いアパートだった。しかし、目の前にあるアカネ宅は…もはや豪邸とも言える程、大きくなっていた。

 

直喜(ぴ、ピンポンしないと…)

 

直喜はアカネ宅のインターホンを押そうと、右手を伸ばす。そこに……

 

織江「あれ、直喜君?」

 

六花の母、織江が通りかかった。

 

直喜「あっ…こ、こんにちは…六花ちゃんママ…」

 

織江「うん、こんにちは♪どしたの、新条さん家に何か用?」

 

直喜「えっと…さ、最近中々会ってないので…ちょっと、様子を……な、何か聞いたり…してませんか…?」

 

織江「うーん、それがさぁ…何も聞いてないんだよねぇ……それに、ウチの六花も出掛けたまま戻って来てないしさぁ……」

 

現在、六花はオリシスが造り出した牢獄に閉じ込められている。だが、それは直喜だけが知っていること…彼以外の住人は、六花は出掛けているという解釈になっていた。

 

直喜(六花ちゃん…いつになったら戻って来れるんだろう……あ、そうだアカネちゃん…!!)

 

直喜がインターホンを押すと、アレクシスが出てきた。

 

アレクシス「おや直喜君じゃないか。久しぶりだね?」

 

直喜「こ、こんにちはアレクシスさん…!」

 

アレクシス「はい、こんにちは♪」

 

直喜「あの、アカネちゃん…いますか?」

 

直喜が問い掛けると、アレクシスは何やら深刻そうな声で彼女の様子を話し始める。

 

直喜「…えっ?ね、眠ったまま……?」

 

アレクシス「そうなんだよ、声を掛けても全く起きないんだ。」

 

直喜「そ、そんな…」

 

戸惑う直喜を家に上げ、アレクシスはアカネの元に向かう。

 

 

 

寝室には、ベッド上でスヤスヤと寝息を立てて眠るアカネと…彼女を見守るアンチの姿があった。

 

アンチ「直喜、新条 アカネが起きない。」

 

直喜「あ、アカネちゃん?ねぇ、起きてよ。」

 

直喜はアカネの身体をユサユサと揺らしながら声を掛ける。しかし、彼女は全く起きない。

 

直喜「アカネちゃん…もしかして、遅くまで起きてた…とか……?」

 

アレクシス「うーん、それは考えられないねぇ…アカネ君、美容にも気遣ってるし……」

 

直喜「じゃあ、何で…だって今……」

 

時刻は午後1:30…真っ昼間である。

 

アンチ「もしかしたら、怪獣の仕業かも知れない…」

 

直喜「えっ、どうしてそう思うの?」

 

アンチ「新条 アカネは怪獣好きだ。ある怪獣は、夢から誕生して、実体化したって言うし…」

 

アレクシス「アンチ君…」汗

 

アンチの言葉にアレクシスが困惑する中、直喜は考え事を始める。

 

直喜(ウルトラマンエースで…夜尿症の浅倉雪夫少年はおねしょをしながら夢を見た。それは一本杉のある湖に超獣があらわれる夢だった。その夢が実現化して生まれた超獣である。夢幻超獣:ドリームギラスは夢から生まれた超獣…こんな事例があるなら、もしかしたら六花ちゃんもアカネちゃんも…!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~六花 Side~

 

私は今、大好きな直喜とデートをしてる。映画を見たり、テーマパークではしゃいだり、夕暮れの街を散歩したり、海で夜空を眺めたり…本当に楽しい。嗚呼、直喜と過ごす時間は本当にあっという間…こんなに楽しい時間が、ずっと続いたら良いのにな……

 

直喜『ねぇ、六花ちゃんは僕のこと…どう思ってるの?』

 

六花『どうって、それは勿論…私は直喜のことが好き、結婚したいって思ってる♪』

 

夢だってことは分かってる…でも、私は直喜が好き。今度は、直接伝えたい……

 

直喜『……。』

 

その時、直喜は急に黙っちゃった。

 

六花『…な、直喜?』

 

直喜『…ウソだ。』

 

六花『…えっ?』

 

そして、直喜は顔を上げると…

 

 

直喜『ウソだ!!

 

 

…と、叫んだ。直喜の顔を見ると…怨めしそうにしている。私、何か悪いことしちゃった……?

 

 

直喜『僕は誰からも愛されなかった…

 

みんなして僕を汚いとかバカとか…

 

集団でバカにしてきた。

 

平気で裏切って何事もなく過ごす…

 

僕は寂しかったんだよ。

 

君だってそうでしょ?

 

陰では僕のことをバカにしているに違いない。

 

だってそうだよね?

 

昔、僕のことを邪魔だと思って当たり散らして来てさ…

 

 

すると、直喜の顔が歪み始めたと思ったら…全身が歪みに包まれていった。

 

直喜『どうせ君だって、僕のことを!!

 

その時、直喜が…恐ろしい姿に変わり果ててしまった。

 

六花『な、直喜…!!』

 

それは、ウルトラマンダイナに登場したスフィア合成獣人『ゼルガノイド』…そんな、直喜……

 

ゼルガノイド『ウウゥゥ…デュワァッ!!

 

六花『ッ!?』

 

ゼルガノイドは私に向かって光線を放って来た。私はそれを避けたけど…直喜がゼルガノイドになっちゃっただなんて……信じられる訳無いじゃん!!だって、直喜は…ウルトラマンだもん……

 

六花『直喜!!直喜!!』

 

私はゼルガノイド…ううん、直喜に必死に声を掛ける。

 

六花『私は、いつも誰かの為に頑張っている直喜が好き!!』

 

ゼルガノイド『!!』ドゴォッ!!

 

六花『ヴッ!?』

 

直喜は私のお腹を殴って来た…い、痛い……痛みに襲われる私に追い討ちを掛けるように、側転を繰り出してきた。

 

ドカァッ!!

 

六花『かはっ!』

 

ドサッ……

 

うつ伏せに倒れた私を見下すように見ている直喜。例えゼルガノイドであっても、直喜に変わり無い…だから、攻撃なんて出来っこない!!

 

六花『…直喜…お願い、目を覚まして…!!』

 

だから私は…ただ、直喜に叫ぶしか無かった。でも、直喜は…まるで『うるさい』と言うように、私に攻撃してくる。

 

ゼルガノイド『!!』ドゴッ!!

 

六花『ぐっ…!?』

 

右足でお腹を蹴られた私は…直喜に投げられ、地面を転がった。

 

六花『…!』

六花(痛いよ、直喜……折角夢の中でも逢えたのに…)

 

ここには直喜と私しかいない…誰も私達を助けてくれない……この状況は、自分の力で乗り越えないといけないんだ…でも……

 

ゼルガノイド『何してんの?やられてばっかりじゃ面白くないじゃん…

 

ゼルガノイドは直喜の声で話し掛けて来る。そして、私を無理矢理立ち上がらせ…

 

バキィッ!!メリッ!!

 

私の胸、お腹を攻撃した。さっきよりも強い力で……私を地面を転がした後、脇腹を何度も蹴られた。

 

六花『あぐ…うぅ…!!』

 

ガシィッ!!

 

ゼルガノイドは私を持ち上げると、また話し掛けて来る。

 

 

ゼルガノイド『僕のことを好きって言ってたけどさぁ、そうやって口だけで綺麗事を言って自分は善人だと思ってるだけ…そんなの、偽善者がやることだよ。

 

六花『かはっ…な、直喜…お願い、私の話を…!!』

 

ゼルガノイド『うるさいよ、偽善者。』ブゥンッ…

 

 

そして、私の身体は宙を舞い、背中から地面に打ち付けられた。

 

六花『がはっ!!』ドサァッ!!

 

好きな人から攻撃されるって…こんなに痛いんだ……

 

ゼルガノイド『ギャアアァァ…!!』

 

ゼルガノイドは口を開いて、私を嘲笑うような声を出す。そして、仰向けに倒れる私のお腹に…右足を降ろす。

 

ドボォッ!!

 

六花『グプッ!?』

 

グググググ……

 

私は何も抵抗できず、ただ…直喜から、これまでの鬱憤をぶつけられるばっかりだった。でも、私は確かに…昔は直喜を邪魔者扱いして強く当たった……だからこれは、直喜の気持ちを理解していなかった私に対する、罰なのかも知れない。そう思うと…私はゼルガノイドとなった直喜に、されるがままだった。

 

 

~六花 Side OFF~

 

 

 

~アカネ Side~

 

 

直喜君と一緒にいる時間は、退屈なんかじゃない…今まで生きてきた時間の中で、一番楽しい。設定を弄れば、簡単に彼氏にできちゃうけど…自分の力で、私は彼の彼女になりたい。そうじゃないと、六花に負けた気分になっちゃうし……

 

アカネ『直喜君、私は直喜君が大好き。直喜君の彼女になりたい。』

 

 

直喜『嘘だよ!!

 

 

アカネ『…えっ?』

 

私は、自分の思いを正直に伝えた。でも、直喜君は怒った顔になった。

 

直喜『君だって、僕のことを汚いとかバカとか思ってるんでしょ?

 

僕は今までそうやってバカにされ続けて来たんだ。

 

だから、偽善者に対して復讐してやるんだ!!

 

直喜君がそう叫ぶと、身体中が歪み…姿が変わった。

 

ゼルガノイド『デュワァッ!!』

 

これは…スフィア合成獣人『ゼルガノイド』……信じたく無かった、直喜君が怪獣だなんて……

 

ゼルガノイド『ウウゥゥ…デュワァッ!!』

 

アカネ『ッ!?』

 

ゼルガノイドになった直喜君は、私に容赦なく『フラッシュサイクラー』を放ってきた。私は避けられなくて、攻撃を受けた。その後、地面に倒れた私を蹴って地面を転がす…脇腹やお腹が痛い……久しぶりな気がする。こんなに痛い思いしたの……

 

ゼルガノイド『ウウゥゥッ…!!』

 

ドボォッ!!

 

アカネ『がっ!?』

 

ゼルガノイドは直喜君…だから、私は何もできない。とにかくされるがままだった。

 

 

~アカネ Side OFF~

 

 

オリシス「…!!」

オリシス(六花…一体何がどうなっている!?)

 

オリシスは十字架に磔られている六花を見て違和感を感じた。所々に傷やアザができており、口からは血が出ている。

 

オリシス(まさか、怪獣の仕業なのか…それとも、ツミビトの怨霊が……?)

 

戸惑うオリシスの元に、マートが姿を現す。

 

オリシス「マート…」

 

マート「ねぇオリシス、そろそろこの娘を解放してあげたら?直喜、すっごく寂しそうにしてたし…」

 

オリシス「そうはいかん。大体貴様は甘やかしすぎだ…」

 

マート「良いじゃない、直喜は愛情を貰えなかったんだし…それに、あの子は健気でとってもいい子よ?人類の敵だった人達とも友達になって、ちゃっかり世界を救っちゃってるし。」

 

オリシス「だからこそ、そうはいかないと言っているんだ。直喜が死んでしまえば、六花とアカネは勿論…夢芽とちせも壊れてしまうだろう?」

 

マート「けど、今の六花を救えるのは…彼しかいないわ。アカネもね、直喜にしか救えない。だから、六花を解放して彼の元へ行かせるべき。六花が死んだら、直喜が悲しむのは明確よ?」

 

マートはオリシスを説得するも、彼は六花を解放しようとはしていない。

 

マート(私一人じゃ無理っぽいわね…)

 

マートは指を鳴らし、とある人物を呼び出した。

 

直喜「わっ!?」

 

それは、直喜本人だった。

 

オリシス「な、直喜…」

 

直喜「お、オリシスさん、お願いします…六花ちゃんを、離してください。」

 

オリシス「……。」

 

直喜「僕は、六花ちゃんの力になりたいんです!!」

 

直喜は必死にオリシスに訴える。

 

直喜「ぼ、僕…六花ちゃんに話し掛けて貰えなかったら、ずっと1人ぼっちだったかもしれないんです…六花ちゃんが話し掛けてくれたから、僕は…沢山の人達と出逢えたんです…!!六花ちゃんには何度も助けられました…だから、今度は僕が…六花を助ける番!!だからオリシスさん、お願いします!!」

 

オリシス「…直喜。」

オリシス(確かに彼は嘘を言っていない…彼の心の中は、どこまでも広がる雲一つ無い快晴の青空…青空の下に広がる色とりどりの花畑…小鳥や蝶等の動物達……まるで、楽園だ。)

 

オリシスは心の目で彼の心を覗き込んだ…それを見たオリシスは、直喜の訴えを飲んだ。

 

オリシス「分かった、ならば六花を解放しよう。君がここに来なかったら、もう少し先延ばしにしていただろう。」

 

オリシスがそう言うと、直喜は眩い光へと包まれていった。

 

 

 

「……きくん!直喜君!!」

 

直喜「……!!」ハッ!?

 

アレクシスの声を聞き、慌てて起き上がる直喜。そこに…

 

織江「六花ったら、ここにいたんだ…なぁんで連絡1つも寄越さなかったんだか……」

 

六花の母、織江の姿があった。

 

織江「って、六花!?傷だらけじゃん…!」

 

六花の状態を見て慌て始める織江に、直喜はこう言った。

 

直喜「六花ちゃんママ…六花ちゃんは今、悪夢に魘されているんです……」

 

織江「えっ!?あ、悪夢…!?」

 

直喜「犯人は、あそこに……」

 

直喜が指差す方角には、頭部の上下に計二つの口があり、透明な翼の生えた巨大なドラゴンのような怪獣が街を徘徊していた。

 

織江「何あれ、怪獣……?」

 

直喜「六花ちゃんもアカネちゃんも、あの怪獣に閉じ込められているんです…だから、僕が助けに行ってきます。」

 

織江「ちょっと待って、あんなに大きい怪獣からどうやって」

 

直喜「ウルトラマンゼアスに変身します…!」

 

織江「ウルトラマン…えっ、直喜君が…!?」

 

直喜「はい。六花ちゃんママ、見ていてください…僕の変身を…!!」

 

直喜はピカリブラッシャー2を取り出し、歯磨きを開始…口の中をキレイにする。そして…

 

 

直喜『ゼアァァアアアアス!!ピカァァアアアアアアッ!!

 

 

ブラッシャーを高く掲げ、目映く優しい光に包まれていく。やがて、光が消え…そこには、等身大サイズのウルトラマンゼアスが立っていた。

 

織江「……。」

織江(…へぇ、カッコいいじゃん♪)

 

目の前でゼアスに変身した直喜に、織江は驚くことなく…優しく微笑んでいた。ゼアスは両手を頭上に持って行くと、自身の正面でクロスする。その後、腕を降ろして…黄色い複眼を光らせた。その光は、眩い輝きを放っていた。次の瞬間、ゼアスが織江、アレクシス、アンチの目の前から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~六花 Side~

 

 

六花『うっ…ゴポッ…!!』

 

ゼルガノイド『!!』

 

直喜は私を無理矢理立たせると、私が倒れないように…弱い力で突き飛ばした。

 

六花『直喜…ぐっ…わ、私は…うっ…直喜のことが……ゴホッ、好き…!!う、嘘なんかじゃない…!!』

 

ゼルガノイド『嘘だ!!偽善者の言葉なんか信じない…君みたいな偽善者なんか、居なくなっちゃえば良いんだ!!

 

直喜は悲しそうな声を上げて叫ぶと、私に石を投げ付けてきた。それでも私は、笑って直喜に…自分の思いを!!

 

六花『確かに直喜は、おっちょこちょいでよく空回りしちゃう…

 

でもそれは、直喜が誰かの力になりたいって思っていることがすぐに伝わる!!

 

おっちょこちょいだって良い…!!

 

空回りしたって良い…!!

 

それは、直喜が優しくて一生懸命だから!!私は、誰かの為に一生懸命になれる直喜が好き!!』

 

 

将来を共にしたいよ!!

 

 

ゼルガノイド『うるさいウルサイウルサイ!!

 

痛っ…嗚呼、待って……意識が……

 

 

六花ちゃぁぁああああん!!

 

 

その時、どこからか直喜の声が聞こえてきた。

 

ゼアス「シェアッ!!」ドゴォッ!!

 

ゼルガノイド『グワアアァァッ!?』

 

次の瞬間、ウルトラマンゼアスがゼルガノイドを蹴った。ゼアス…本物の、直喜だ…!!

 

 

~六花 Side OFF~

 

 

直喜(た、大変!!)

 

ゼアスは傷だらけの六花に駆け寄り、両手の拳をカラータイマーに添える。すると、ゼアスのカラータイマーから光が溢れだし…六花の傷を治した。

 

六花「直喜!!」

 

ゼアス「…。」コクッ…

 

目にいっぱい涙を浮かべる六花に、『もう大丈夫だよ』と言うように頷くゼアス。

 

ゼルガノイド『ウウゥゥ…!!』

 

ゼルガノイドは怒っているのか、両手の拳をギリリと握りしめている。

 

六花「直喜!!アイツは私に任せて…アカネをお願い!!」

 

ゼアス「…!!」コクッ!!

 

ゼルガノイドを六花に任せたゼアスは、『ウルトラワープビーム』を発動し、アカネの共に向かった。

 

 

六花「覚悟…できてるよね?」

 

六花はゼルガノイド目掛けて走って行くと、顔面に強烈な右ストレートを叩き込んだ。ゼルガノイドはまるでギャグマンガのように背中からすっ転んだ。六花はゼルガノイドを立たせると、胸に右ストレートを放ち…ゼルガノイドを持ち上げる。

 

六花「はぁっ!!」ブォンッ!!

 

ゼルガノイドは六花に思いっきり投げ飛ばされ、うつ伏せに倒れた。しかし、すぐに起き上がり…六花目掛けて走って来る。すかさず六花は、両手を十字型に組むと…

 

 

六花「やっ!!」ビィィイイイイッ!!

 

 

青く光る光線を発射した。ウルトラマンダイナ(フラッシュタイプ)が使う必殺技『ソルジェント光線』だ。

 

ゼルガノイド『グッ!?グゥゥウウウウ……!!』

 

六花のソルジェント光線は、ゼルガノイドに命中したが…ゼルガノイドはすぐさま再生し、六花に歩みを進める。

 

 

六花「くっ!!」ビィィイイイイッ!!

 

 

六花はもう一度ソルジェント光線を発射する。光線はゼルガノイドの頭に命中…しかし、ゼルガノイドは倒れない。

 

六花「くっ…ううぅぅっ!!」ビィィイイイイッ!!

 

迫り来るゼルガノイドに、膝をついてしまう六花。しかし、六花の光線がゼルガノイドのカラータイマーに命中すると…

 

ドガァァン!!ドガァァン!!ズドォォオオオオオオンッ!!

 

ゼルガノイドは爆散した。

 

 

 

~アカネ Side~

 

 

アカネ『あが…!』

 

ゼルガノイド『ギャアアァァ…!!』

 

痛いよ…苦しいよ……意識が朦朧とするよ……

 

ゼルガノイド『ほらほら、早く立ち上がりなよ?

 

直喜君は私を無理矢理立たせると、どういうわけか私から離れた。私は、直喜君に思いを伝えることに…お願い、届いてよ!!

 

アカネ『私は、臆病でずるくて弱虫で…!

 

誰にでも優しくできる直喜君がスゴいって思ってる…!

 

こんなに弱い私にも、優しくしてくれて…私、すっごく嬉しかったんだよ!!

 

だから、だから…私は直喜君が好き!!』

 

ずっと一緒に居たいよぉ!!

 

ゼルガノイド『嘘だうそだウソだぁぁああああ!!

 

直喜君は発狂しながら私目掛けて光線を乱射してくる。

 

アカネ(直喜君…ずっと淋しかったんだよね……それでスッキリするなら、全部…全部……私にぶつけて?)

 

私は直喜君の怒りを…全部受け止めることにした。こんなに痛い思いを、昔はしていたんだね……私は全身の痛みに耐え、直喜君に笑い掛けることしかできなかった。

 

アカネちゃぁぁああああん!!

 

そんな時…聞き覚えのある優しい声が聞こえてきた。その直後…

 

ゼアス「デヤァッ!!」ドゴォッ!!

 

ゼルガノイド「ガアッ!?」

 

ウルトラマンゼアスが…本物の直喜君が、私を助けに来てくれた…!!

 

 

~アカネ Side OFF~

 

 

直喜(アカネちゃんまで…こんなに傷だらけに…!!)

 

ゼアスはカラータイマーから光を放ち、アカネの傷を治した。

 

アカネ「直喜君、あそこに怪獣の本体がいる!!本体を倒せば現実世界の怪獣にダメージが与えられる!!ゼルガノイドは私が倒すから!!」

 

ゼアス「シュアッ!!」コクッ!!

 

ゼアスは奥の方にいるバジャックに向かって飛んでいく。ゼアスを見送ったアカネは、ゼルガノイドに構えを取る。

 

アカネ「ぐぁぁあああ!!」ドゴォッ!!バキィッ!!

 

ゼルガノイド「ガァッ!?グワッ!?」

 

乱暴に攻撃を打ち込み、トドメはにせウルトラマンダイナの技『ダークソルジェント光線』をカラータイマーに命中させ、ゼルガノイドを撃破した。

 

 

 

その頃、ゼアスは夢の中のバジャックと戦闘を繰り広げていた。

 

バジャック「グギャアアアアァァ!!」

 

ゼアス「デヤッ!!シュアッ!!」ドゴォッ!!ドゴォッ!!

 

蹴り技を中心に、ゼアスはバジャックに攻撃を命中させる。バジャックは口から電撃を放つが、ゼアスは腕をクロスして電撃を防いだ。その後、ゼアスはまるで何かを大事に抱えるような独特な動作を取り、腕を広げる。そして、腕を逆十字型に組むと…

 

ゼアス「シェアッ!!ビィィイイイイッ!!

 

腕から青い光を放つ光線『スペシュッシュラ光線』を発射した。ゼアスがバジャックに勝利すると…

 

六花「直喜ー!アカネー!」

 

そこに、六花がやって来た。

 

アカネ「六花ー!!」

 

六花とアカネは抱き合い、互いの無事を喜んだ。

 

六花「で、どうやってこっから出るの?」汗

 

アカネ「あ、そっか…」

 

すると、ゼアスは黄色い複眼を光らせ『ウルトラワープビーム』を発動…六花とアカネを夢の中から現実に帰した。

 

 

 

六花「……ん?」パチッ…

 

織江「六花ぁ!!良かった、心配したんだよ!?」

 

六花が目を覚ますと、織江は彼女を抱き締めた。

 

アレクシス「お帰りアカネ君。」

 

アカネ「…た、ただいま。」

 

アレクシスもアカネの無事を喜んでいた。

 

六花「…ママ…あっ、直喜は…?」

 

織江「ここにいるよ。」

 

織江の隣には、膝をついて六花を見るゼアスの姿があった。

 

ゼアス「…。」コクッ…

 

ゼアスは立ち上がると、初代ウルトラマンと同じポーズを取り…光に包まれていく。そして、実体化した現実世界のバジャックの前に降り立った。

 

 

 

マックス「怪獣が実体化した…!」

 

キャリバー「グリッドキネシスか…ウルトラマンの力か……」

 

ボラー「とにかく、向こうでグリッドマンが目覚めたってことか。」

 

ヴィット「ウルトラマンも活動がそろそろ限界っぽいし…こっちはウチらでやれってことか。」

 

新世紀中学生の目には、カラータイマーが点滅しているゼアスが構えを取っているのが見えていた。

 

マックス「よし!出力スケールを絞って出撃するぞ!!」

 

4人はジャンクの前に立ち、『アクセスコード』でアシストウェポンの姿に変わっていく。バジャックとゼアスの近くに現れたアシストウェポンは、合体を開始…巨大なロボットの姿へと変わっていった。

 

 

合体戦神

 

パワードゼノン

 

 

4つのウェポンが合体して、誕生したロボット…それが、『パワードゼノン』である。

 

ゼアス「ッ!?」

直喜(な、何!?あのロボット…!!)

 

ボラー『ゼアス、そこで見てな?確かにお前もスゲェけど、俺らだってスゴいんだぜ?』

 

パワードゼノンはバジャック目掛けて走る。バジャックは口から電撃を放ってきたが、パワードゼノンはそれを防ぎ…

 

パワードブレイカー!

 

アッパーでバジャックを上空へと吹っ飛ばした。すかさずパワードゼノンは両目を光らせると、専用武器『パワードアックス』に電撃を纏わせる。

 

 

パワードアックス

 

ジャンボセイバースラアアッシュ!!

 

 

そして、上空に投げたバジャックを真っ二つに斬り裂いた。バジャックは空中で爆発を起こし、絶命した。ゼアスが街を元に戻している中、アンチはスマホを耳に当てて誰かに電話をかけた。

 

キャリバー『何か用か?』

 

相手はキャリバーだった。

 

アンチ「あの怪獣は居なくなった。何故グリッドマンは現れない?」

 

アンチの言葉にキャリバーは…

 

キャリバー『その必要が無いからだ…グリッドマンはお前の相手なんかしない。』

 

…と返した。

 

アンチ「何故だ!?」

 

彼からの返答に納得できないアンチは、声を荒げる。

 

キャリバー『お前が心を持った生き物だからだ。』

 

アンチ「違う…俺は怪獣だ!!

 

グリッドマンを倒すことを使命とし、これまで生きてきたアンチ。そんなアンチに語りかけたのは…

 

直喜『アンチ君、アンチ君聞こえる?』

 

アンチ「…!?」

 

ゼアス…いや、直喜だった。

 

アンチ「…な、直喜…」

 

アンチは自分の前で膝をつくゼアスの目を見る。ゼアスからは、直喜の声が聞こえてくる。

 

直喜『グリッドマンを倒して、その後はどうするの?』

 

アンチ「……。」

 

直喜の問い掛けに、何も答えられないアンチ。

 

直喜『僕ね、今はウルトラマンゼアスと一心同体になってるんだ。皆に助けられてばっかりいたから、今度は僕が皆を助けたいって思って……悪い怪獣や宇宙人からこの地球(ホシ)を守って、その後は皆で笑い合って暮らしたい。だから僕は戦ってるんだ。もちろん、君とも一緒に笑っていたいよ。』

 

アンチ「……。」

 

直喜『アンチ君、グリッドマンを倒した先に何があるのか……1回考えてほしい。焦らなくても良い、ゆっくり探してほしいな…』

 

すると、ゼアスの身体が光に包まれ…アンチの前から姿を消した。どうやら、3分経ってしまったようだ。

 

アンチ「…グリッドマンを、倒した先……」

 

彼からの言葉が響いたのか、アンチは1度冷静になり…考え事を始めた。

 

 

 

その頃、直喜は…六花宅に来ていた。

 

ボラー「おっ、神山か!どうだ、パワードゼノンスゴかったろ?」ニカッ

 

直喜「は、はい…!」

 

ボラー「おいおいリアクションそんだけか?w」

 

マックス「ボラー…直喜が緊張しているだろう。」

 

ヴィット「ま、俺らと喋るのも久しぶりだしね~。」

 

キャリバー「校外学習以来か…」

 

直喜が到着したころ、裕太と将も目覚めた。メンバー全員が目覚め、ホッとする中…直喜はジャンクの方へと歩いていく。

 

グリッドマン『またもゼアスに助けられた。直喜君、ゼアスについて知っていることはあるかい?』

 

直喜「ぐ、グリッドマン…僕……えっと、その…」

 

グリッドマン『緊張しなくて大丈夫、ゆっくりで構わない。』

 

直喜「えっと、僕……う、ウルトラマンゼアスに…変身、できるんだ……」

 

直喜の言葉に、グリッドマンは……

 

グリッドマン『そうだったのか。』

 

…と、案外落ち着いていた。

 

ボラー「なぁ神山、どうやって変身するんだ?何かこう…変身アイテムってのはあんのか?」

 

直喜「ぴ、ピカリブラッシャー2っていう…電動歯ブラシみたいな、アイテムで…へ、変身します…」

 

ボラー「歯ブラシってことは…えっ、歯ァ磨いて変身すんのか!?面白い変身方法だなぁ。」

 

ヴィット「そうだ神山君、この店でなんか欲しい物とかある?」

 

直喜「へぇっ!?え、えっと……」

 

マックス「直喜、あまり気にしなくても大丈夫だ。温かいお茶、良かったら…」

 

直喜「あ、ありがとうございます……」

 

マックスからお茶を受け取った直喜は、ゆっくりと飲むのではなく……

 

直喜「ふ~…ふ~……」

 

…と、息を吹き掛けて冷ましていた。ちなみに彼は、猫舌でもあるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レディベンゼン星人「ちっ、新しい技を使わなかったか……」

 

その頃、レディベンゼン星人は…今までのゼアスの戦いを分析していた。

 

レディベンゼン星人(オリジナル技を使うのが厄介ねぇ……もう少し捨てゴマを出しましょう…って、言いたいところだけど……)

 

レディベンゼン星人は手元の怪獣を見ると、残りはもう少なくなってきている。

 

レディベンゼン星人(人形を怪獣にすんのも疲れるのよねぇ……次は、コイツをゼアスの元に放ちましょうか。この際、ダイナゼノンもグリッドナイトもどうだって良い…ゼアスを倒せればそれで良いわ。)

 

もう手札が無くなって来ているためなのか、レディベンゼン星人は焦り始めていた。次にゼアスの前に姿を現す怪獣とは……

 

 

戦え、ウルトラマンゼアス

 

戦え、神山 直喜




ED~ASH DA HERO『Everything(English ver.)』~♪
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