【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話   作:やさぐれショウ

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OP~とんねるず『シュワッチ!ウルトラマンゼアス』~♪


第117話 込み上げて来るモノ

六花「あぁ…あんなに真面目な直喜が……友達とオールしたなんて……」

 

なみこ「そんなに問題視すること?」汗

 

六花「良い…!」

 

はっす「良いんかい…」汗

 

ツツジ台高校がまだ休校であり、暇しているメンバー達。その中に、直喜もいる。

 

直喜「…あ、これって…」

 

亜子「ん、何々?」

 

蘭萌「へぇ、【シン・ウルトラマン】だって。」

 

アカネ「もしかして直喜君、これ観たいの?」

 

直喜「えっ、あ、いやぁ…み、観たいだなんてそんなぁ……う、うん…見たい、です……」汗

 

亜子「目線泳ぎまくりだぞ~、なおちーw後、正直でよろしい♪」

 

【シン・ウルトラマン】…空想特撮映画であり、それは今日から公開されるようだ。この映画が公開されるのを楽しみにしていた直喜にとって、チャンスである。

 

アカネ「だったらさ、これ皆で観に行こうよ♪」

 

亜子「賛成賛成♪」

 

蘭萌「ウチもこの映画気になってたんだよね。」

 

六花「直喜も楽しめると思うし、それならWin-Winだよね。」

 

なみこ「六花さん、直喜の隣に座りたいんだろぉ~?」

 

はっす「ウチらは知ってるぞ?直君に対する六花さんの思い、顔に表れまくってるしさぁ~?」

 

六花「あぁもう、早く行くよ?」

 

女子6人に対し、男子は直喜1人というハーレム状態で…直喜はメンバー達と映画館に向かった。

 

 

 

なみこ「そういや直喜、もしかして映画館来るの初めてだったりする?」

 

直喜「へっ!?な、何で分かったの…!?」

 

なみこ「だってソワソワしてるんだもん。」

 

初めての場所に来ると、ソワソワしてしまう直喜。映画館に来ること自体が初めての彼は、新鮮味を感じていた。チケットを購入し、ポップコーンやドリンクを注文すると…シアターへと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レディベンゼン星人「さて、コイツは……ふーん、ハズレの怪獣かもね…」

 

その頃、レディベンゼン星人は今にも怪獣を放とうと…1匹の小さな怪獣を連れていた。

 

レディベンゼン星人(後ろ姿を見ると可愛いんだけd……あ、無理ね…)汗

 

怪獣「クワックワッ…」

 

その怪獣…顔はアメフラシのようだが、前足は手のように細長く発達しており、逆に足はモップのような繊維で覆われて太い。目はレウコクロリディウムに寄生されたカタツムリに似ているという、かなりグロテスクな見た目のカラフルな姿である。

 

レディベンゼン星人「さ、行きなさい。」

 

レディベンゼン星人は怪獣を放つと、その場を離れた。

 

 

 

なみこ「いやぁ~面白かった!!」

 

はっす「それにしても、原作再現と思われるシーンもあってビックリだったわぁ…」

 

その頃、映画を見終えた直喜達はシアターから出た。

 

直喜(映画は勿論面白かったけど…)

 

直喜は映画館で購入したドリンクホルダー、そのホルダーに取り付けられるウルトラマンのフィギュアを大事そうに持っている。これらのセットは、映画館に行かなければ買うことができないのだ。

 

六花「良かったね、直喜♪」

 

直喜「う、うん…!」

 

なみこ&はっす((ホルダーセットをギュッとする直喜(直君)可愛過ぎなんだけど…♪))

 

亜子「怪獣もめっちゃリアルだったよね~。」

 

蘭萌「確かに、ウルトラマンもめっちゃリアルだったし。」

 

アカネ「クオリティ高過ぎてめっちゃ興奮した~♪」

 

映画【シン・ウルトラマン】を見た直喜達は、映画館を出てランチをしようと周辺を歩いていた。

 

直喜「ね、ねぇ…あれ、何だろう?」

 

女性陣「「「「「「えっ?」」」」」」

 

ふと、直喜が前方を指差した為…女性陣はその方向に視線を向ける。そこには、何やら子猫程の小さな生き物が右側に曲がって行くのが見えた。

 

直喜「何か居なかった?」

 

亜子「確かに、何か居たよね。」

 

蘭萌「見に行ってみる?」

 

六花「流石に危ないんじゃない?」汗

 

アカネ「でも六花ぁ…直喜君が気になってるんだしさ、モヤモヤしっぱなしだったらさ、直喜君も気分悪いじゃん?」

 

六花「けど、直喜に何かあってからじゃ遅いんだよ?」

 

アカネ「その時は私達が守るって!!」

 

六花とアカネが口論しあっている中、次第に周囲が騒がしくなってくる。

 

なみこ「ちょいちょい二人とも、言い合いしてる場合じゃ!!」

 

はっす「そうだよ!何か周りザワザワし始めてるし…!!」

 

人々が逃げ惑う中、街中に巨大に成長した怪獣が姿を現した。街中では重火器を使うことができないため、人々は逃げるしか無かった。

 

直喜(そ、そうだ…!)

 

直喜は人々の目のつかない場所に移動すると、Zカプセルを取り出す。

 

直喜「ミラクロン、あの怪獣を止めて…!」

 

それを巨大化した怪獣『ザイオーン』の方へ投げると、光が発生してミラクロンが姿を現す。

 

ミラクロン「ホギャー!!」

 

アカネ「あっ、ミラクロンだ!」

 

亜子「ミラクロン、あの怪獣を止めてー!!」

 

ミラクロンはザイオーン目掛けて走り、強烈なタックルをお見舞いする。タックルを受けたザイオーンは地面を転がる。そして、粒子を放つと…辺りをペンキをぶちまけたような状態にする。

 

ザイオーン「ギュワギュワ…!!」

 

ザイオーンはミラクロンに近付くと、粒子を放った。

 

ミラクロン「ホギャ!?ホギャー!!」

 

顔をペイントされ、混乱するミラクロン。

 

直喜「み、ミラクロン…!!」

 

蘭萌「ミラクローン、頑張れー!!」

 

直喜と蘭萌の声を聞き、落ち着きを取り戻すと…『ミラクロンエレキネシス』を発動、ザイオーンを持ち上げて地面に衝突させた。その後、起き上がったザイオーンに電撃を放ち、動きを止める。だが、ザイオーンは次第に暴れ始め…周囲の建物を壊し始めた。

 

蘭萌「ッ!?なおちん危ない!!」

 

直喜「えっ!?」

 

直喜と蘭萌が瓦礫の下敷きになってしまう。

 

 

蘭萌「くっ…あ、足が……!!」

 

直喜「…!!」

 

 

蘭萌と直喜は瓦礫に足をとられ、動けなくなってしまっていた。

 

六花「直喜!!丸さん!!」

 

アカネ「直喜君!!蘭萌!!」

 

六花達は直喜と蘭萌を助けるため、瓦礫を動かそうとするが…瓦礫はびくともしない。

 

直喜「ま、丸佐さん…!!」

 

蘭萌「いつつ…なおちん、大丈夫?」

 

自分が危機的状況に陥っても、直喜と蘭萌はお互いを心配しあっていた。

 

直喜(あの怪獣…何とかしないと……!)

 

直喜はピカリブラッシャー2を取り出す。

 

蘭萌「な、なおちん…何してんの?」

 

直喜「丸佐さん、僕…今から君を助けるから、ちょっとだけ待ってて?」

 

直喜は歯磨きを開始すると、口の中を綺麗にする。

 

蘭萌(なおちん…一体何を?)

 

直喜「ッ!!」ピカァァアアアアアアッ!!

 

歯磨きを終えると、直喜は黙ってピカリブラッシャー2を空高く掲げた。すると、ブラッシャーから眩い光が発生し、直喜の周囲を包んでいく。次の瞬間、地面から巨大な手が現れ、直喜をグッと握り締め…その姿を現した。

 

 

ゼアス「シェアッ!!」

 

 

それは、直喜の大好きなヒーロー『ウルトラマンゼアス』だった。ゼアスが現れると、ミラクロンは手から放つ強力な電撃で、ザイオーンを捕らえる。それを見たゼアスは、自身の左手をゆっくり地上に降ろした。

 

六花「丸さん、大丈夫!?」

 

蘭萌「な、何とか…いててて……」

 

見ると、蘭萌は右足を怪我していた。かなり腫れており、出血もしている。それを見たゼアスは、カラータイマーに両手を近付け、蘭萌に光を飛ばした。光が消えると、蘭萌の足はキレイに治っていた。

 

蘭萌「…っ!!」

 

驚いて見上げる蘭萌に、ゼアスはゆっくりと頷いた。

 

蘭萌(ウルトラマンゼアス…なおちんなの…!?)

 

やがて、ゼアスは立ち上がると…ザイオーンの方を向き、構えを取った。

 

 

 

直喜(ゼアス、あの怪獣を助けられないかな?)

 

ゼアス(やってみよう!!今度もきっと、大丈夫だよ!!)

 

ゼアスは何かを大事に抱えるような独特な動作を行うと、両手をゆっくりと前に突き出し、乳白色の光をザイオーンに放つ。

 

亜子(真帆のエリーを助けた技…これなら…!!)

 

しかし、光が晴れると…そこには、何も変わっていないザイオーンの姿があった。

 

ゼアス「ッ!?」

 

ザイオーン「ギュワギュワギュワギュワ!!」

 

ザイオーンはゼアスと取っ組み合いを始める。混乱しながらも、ゼアスはザイオーンに立ち向かう。

 

 

 

レディベンゼン星人(残念だったわね、その技に対抗すべく…ベンゼン成分を大量に摂取させたのよ?)

 

ザイオーンを『ハズレの怪獣』と言っていたレディベンゼン星人だが…星人もバカではない。これまでのゼアスの技を研究し、ザイオーンに大量のベンゼン成分を摂取させ、実験のためにこの街に放ったのだった。

 

レディベンゼン星人(さぁて、精々頑張ってね?)

 

 

 

ゼアス「グアッ!?」ドガシャアアアアァァンッ!!

 

ザイオーンは狂暴になるばかりで、ゼアスはビルに打ち付けられた。

 

ミラクロン「ホギャー!!」

 

ミラクロンも果敢にザイオーンに立ち向かうが、ザイオーンはミラクロンの攻撃を受け流し、投げ飛ばした。ミラクロンは地面を転がり、目を回してしまう。

 

ザイオーン「ギュワギュワ!!」キラァッ!!

 

ザイオーンは粒子を放ち、街中を汚し始める。

 

直喜(そんな…あの怪獣を、助けられないなんて……)

 

ゼアス(このままじゃ街が汚されちゃう…あっ、あの赤ちゃん、泣いてる…!)

 

ゼアスの視線の先には、ザイオーンが発生させた汚れが付着し、泣いている赤ちゃんとあわてふためく母親の姿があった。それを見た直喜は…

 

直喜(…ゼアス、あの怪獣……やっつけよう…)

 

込み上げて来る何かを感じ、ゼアスに言う。

 

直喜(人々がどうしようも無くて困っている時、力を貸す…そして、最後は人々を笑顔にする……それが、ウルトラマンなんだ…!!)

 

ゼアス(直喜君…うん、分かった!!)

 

ゼアスは構えを取ると、ザイオーンに向かって走っていく。そして、飛び蹴りを放った。

 

ゼアス「シェアッ!!」

 

ドゴォォオオオオッ!!

 

ザイオーン「ギュワギュワ!!?」

 

飛び蹴りを放った後、ザイオーンの顔面にマシンガンキックを繰り出す。

 

ドゴォォオオオオッ!!ドゴォォオオオオッ!!ドッゴォォオオオオオオッ!!

 

ザイオーンからは火花が散り、ゼアスが優勢となる。目を回したミラクロンは光に包まれ、Zカプセルへと戻った。

 

六花「ッ!!」

 

それを六花が回収する。

 

六花「ありがとうミラクロン…後は、直喜に任せて…!」

 

アカネ「直喜君、頑張って…!」

 

亜子「えっ!?ゼアスって、なおちーが変身してたの…!?」

 

蘭萌「なおちん…!」

 

なみこ「直喜、頑張れ…!!」

 

はっす「みんな直君を応援してるよ…!」

 

ゼアスの勝利を信じる六花達…そして、この地球(ホシ)の人々。

 

「ウルトラマン頑張れー!!」「頑張れー、ウルトラマーン!!」

 

人々からの声援を糧に、ゼアスはザイオーンに立ち向かう。キック攻撃からパンチ攻撃、チョップ攻撃を繰り出し…次に、ザイオーンを持ち上げて思いっきり地面に叩き付けた。

 

ザイオーン「ッ!!」

 

すると、ザイオーンは何を思ったのか…近くの大型ショッピングモールによじ登り出す。あのショッピングモールには、まだ沢山の人々がいる。

 

直喜(…!!)

 

すかさずゼアスは、まるで何かを大事に抱えるような独特の動作を取り、両腕を広げ、青色のエネルギーを纏う。その直後…

 

ゼアス「シェアッ!!ビィィイイイイッ!!

 

腕を逆十字型に組み、必殺技『スペシュッシュラ光線』を発射した。ゼアスが放った光線は、ザイオーンに命中する。

 

ゼアス(直喜君、これじゃあショッピングモールにいる人達が巻き添えになっちゃうよ!!)

 

直喜(それなら、光線をもっと強力に…あの怪獣を焼き倒すんだ…!!)

 

ゼアスが腰を低く落とすと、光線が太くなっていく。初代ウルトラマンのスペシウム光線と同じ構えになった時、スペシュッシュラ光線はザイオーンを包み込む程の太く強力な光線となっていた。その時…

 

ザイオーン「!!」ギョロッ!!

 

口内の巨大な目が、ゼアスを…そして、直喜を睨んだ。その直後、ザイオーンは跡形も無く消滅した。

 

 

 

ゼアス「…。」ピコンッ…ピコンッ…

 

ゼアスがザイオーンに勝利したことで、街中に出現していたペンキのような汚れは、全て無くなった。ゼアスの勝利に、街中にいる人々は歓声を上げている。ゼアスは壊れた街を元通りにすると、光に包まれて姿を消して行った。やがて、1つの光が六花達の近くに移動すると…

 

直喜「…。」

 

そこから、直喜が姿を見せた。

 

六花「直喜、勝ったんだね…!」

 

直喜「……。」

 

六花達が笑顔を見せる中、直喜だけは口角を下げていた。

 

六花「どうしたの、直喜…?」

 

直喜「…これで…良かったの、かな……?」

 

不安そうに呟く直喜を、六花は優しく抱きしめた。

 

六花「直喜は間違ってない…沢山の罪の無い人の命を守ったんだから……だから、直喜がやったことは決して間違ってないって…!」

 

六花が直喜を励ますと、彼の目からは大粒の涙がこぼれ始める。直喜は必死で涙を拭い、泣き止もうとするが…

 

アカネ「直喜君、よく頑張ったね…」

 

なみこ「直喜、泣いても良いんだよ?」

 

はっす「よしよし、直君は良い子だ。」ウンウン

 

蘭萌「なおちん、助けてくれてありがとう。なおちんがいなかったらウチ、死んでたと思う…」

 

亜子「あの怪獣も、きっとなおちーに感謝してると思うよ…安らかな眠りを与えたんだからさ……」

 

アカネ、なみこ、はっす、蘭萌、亜子に声を掛けてもらい…直喜はとうとう、声を上げて泣いた。

 

怪獣を救えなかったこと、倒す直前に巨大な眼球で見られしまったこと…色々なことがかさなり、ショックと責任を感じた直喜だった。




ED~ASH DA HERO『Everything(English ver.)』~♪
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