【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
アカネ「うわぁぁああああああああん!!直喜君が…直喜君がぁぁあああああああ!!」
アカネは子供のように、声をあげてワンワン泣いていた。
アレクシス『あっ、アカネ君!!外を!!』
アカネ「ひぐっ…えっ?」
漸くアレクシスの言葉が届いたアカネは、慌てて外に出ると……
ゼアス「シェアッ!!」
街には…右腕を上に伸ばし、左腕を曲げて頭の横につけている光の巨人の姿があった。
アカネ「ッ!!」
アカネ(す、スゴい…本物の、『ウルトラマンゼアス』だぁ!!)
そう…それは、直喜が大好きなウルトラマン『ウルトラマンゼアス』だった。
人々「おい、あれって…ウルトラマンじゃないか!?」「ほ、ホントだ…本物のウルトラマンだ!!」「すげぇ…ウルトラマンが、ウルトラマンが来てくれたぞ!!」
逃げ惑っていた人たちは、現れたゼアスに感動したり…感謝をしたり…笑顔を取り戻していた。
アカネ「あっ、そうだ…!!」
アカネはゼアスに叫ぶ。
アカネ「ゼアスー!!直喜君は無事!?」
アカネに気付いたゼアスは、ゆっくりと頷いた。
アカネ「よ、良かった…!!」ポロポロ…
アカネは安心し、その場で大粒の涙を流した。ゼアスはデバダダンの方を向くと、初代ウルトラマンと同じ構えを取り、腰をどっしりと落とした前傾姿勢になった。
直喜(ゼアス、あの怪獣には光線が効かない!!お腹の突起物で光線を吸収しているんだ!!)
ゼアス(分かった!!)
ゼアスはデバダダンに向かって走り、飛び蹴りを浴びせる。
ゼアス「シェアッ!!」ドゴォッ!!
デバダダン「グルルル…!?」ドドォォオオオオオオオンッ!!
ゼアスの蹴りを受けたデバダダンは、地面に叩き付けられた。倒れたデバダダンの両足を持ったゼアスは、そのまま回転し…
ゼアス「デヤアッ!!」ブゥンッ!!
ハンマー投げのように、デバダダンを思いっきり投げ飛ばした。地面に落ちたデバダダンに、ゼアスは飛び掛かり…マウントポジションを取り、頭部や顔面を殴る…殴る…!!次に、デバダダンを持ち上げると…
ブゥンッ!!ドドォォオオオオオオオンッ!!
地面に投げ飛ばし…デバダダンを叩き付けた。
転生者 A「んなっ!?う、ウルトラマン!?」
デバダダンと戦うゼアスを見て、Aは混乱していた。
転生者 A(バカな…ここは、SSSS.GRIDMANの世界だぞ!?ウルトラマンがいるなんて、あり得ねぇ!!)
人々「ウルトラマン頑張れぇー!!」「ウルトラマーン!!」「頑張れウルトラマン!!」
街の人々は、ウルトラマンゼアスの勝利を信じ…必死に応援する。
直喜(……!!)
その時、直喜の脳裏に…とある記憶が蘇ってきた。
それは、ウルトラマンフェスティバルに来たとき…
直喜「おじいちゃーん!おばあちゃーん!!」
直喜は祖父母と離れ、迷子になってしまったことがあった。その時、寂しさのあまり…思わず泣き出してしまったが……
ゼアス『どうしたの?』
その時、声を掛けて来たのが…ゼアスだったのだ。
直喜「ふぇ…わぁっ、ウルトラマンゼアス!!」
ゼアスから声を掛けてもらい、一緒に写真を撮って貰ったのだ。そこで、祖父母と会うことができたのだ。
直喜「ゼアスー、ありがとー!!」
その後、ウルトラマンゼアスのDVDを見る時は…
直喜「ゼアス、頑張れぇ!!」
必ず、ウルトラマンゼアスを応援するようになった。ゼアスを大好きになった直喜は、朝も昼も夜も毎日欠かさず歯を磨き…手洗いうがいを欠かさずにやった。いつか自分も…『ウルトラマンゼアス』のような優しい人になれることを、信じて……
直喜(そうか…僕、ゼアスに憧れて……そして、ゼアスを応援して…それから……)
その時、デバダダンがゼアスに尻尾を振るって来た。
ドガァッ!!
ゼアス「グアッ!?」
ドドォォオオオオオオオンッ!!
地面に倒れたゼアスに、デバダダンは尻尾を叩きつけ続ける。やがて、ゼアスの『カラータイマー』が青から赤へと変わり、点滅を始めた。
直喜(しまった!!このままじゃ…!!)
その時…
将「ゼアス頑張れー!!」
六花「負けないで、ゼアス!!」
将と六花が、ゼアスを応援しに駆け付けてきたのだ。更に……
アカネ「ゼアス、勝ってぇぇええええええ!!」
アカネまで、応援に駆け付けた。
直喜(内海君…六花ちゃん…新条さん…!!)
ゼアスはデバダダンの尻尾攻撃を避けると、起き上がり…構えを取る。
ゼアス「ッ!!」ドスゥンッ!ドスゥンッ!
デバダダン目掛けて走ると、空中にジャンプし…
ゼアス「デヤッ!!」ドゴォォオオオオンッ!!
デバダダン「ガロ!!ガロロロ!?」
デバダダンの脳天に、チョップ攻撃を繰り出した。その後、地面を勢いよく蹴り…
ドゴォォオオオオンッ!!ドゴォォオオオオンッ!!
ゼアス「タアアァァッ!!」ドゴォォオオオオンッ!!
デバダダンの顔面に、連続回し蹴りを繰り出した。デバダダンは尻尾を振り回して来たが、ゼアスはバク転で回避…デバダダンと距離を取る。
アカネ「ゼアススゴい!!」
ゼアスの戦いを見て、目を輝かせるアカネ。
将「おおぉぉ!!ゼアスかっけぇー!!」
六花「このまま行けば…!!」
形成逆転し、希望を持ち始める将と六花。すると……
デバダダン「ガロロロ!!」ピカァッ!!ピカァッ!!
ゼアス「ッ!?」
デバダダンはゼアスにフラッシュ光線を発射した。
直喜(よし、こうなったら…あの技でトドメだ!!)
ゼアス「ジェアッ!!」
すかさずゼアスは、バレエの『アティチュード』のような片足立ちの姿勢を取ると…超高速で回転し、デバダダンの光線を弾き飛ばす。そのまま回転しながら、デバダダンにぶつかり…遥か彼方の上空へと蹴りつけた。必殺技『スーパーゼアスキック』だ。デバダダンは勢いよく回転しながら、空の彼方へ飛んで行き…最後は爆散した。ゼアスの勝利である。
アカネ「やった…ゼアスが勝った!!」
「「「ワァァアアアアアアアアアアアアア!!」」」
ウルトラマンゼアスの勝利を見届けた人々は、皆…大歓声を上げて喜んだ。
ウルトラマンゼアスの活躍により、凶悪怪獣は倒された。ゼアスが戦いに勝利したことで、ツツジ台にはまた平穏が訪れた。
ゼアス「…。」
デバダダンに勝利したゼアスは、両手を腰に当てて…堂々と立っている。
人々「ありがとう、ウルトラマーン!!」「ありがとー!!」「スゴかったぞ、ウルトラマン!!」
ゼアス「……。」
ゼアスが人々の方を見ると…人々は皆笑顔を見せており、ゼアスに手を振っている。
六花「ありがとう、ゼアス!!」
将「カッコいいぞゼアスゥー!!」
アカネ「ゼアスー、大好きー!!」
六花と将とアカネも、ゼアスに手を振り…歓声を上げている。
ゼアス「……。」コクッ…
人々にゆっくりと頷いたゼアスは、晴れた大空を見上げると……静かに、人類の前から姿を消していった。
直喜「……。」
直喜は人々から離れた場所に降り立った。そして、持っているピカリブラッシャーと、ゼアスのアクリルキーホルダーを見る。
直喜(ありがとう…ウルトラマンゼアス……)
そこに…六花達がやって来る。
アカネ「わぁぁあああああああん!!直喜君、良かったよぉぉおおおおおおおお!!」ガバッ!!
直喜「う、うわぁっ!?」
アカネが大泣きしながら直喜にダイブしてきて、直喜は彼女の胸に顔を押し付けられる形となった。
六花「直喜、ケガしてない!?」
直喜「むぐっ…むぐぐっぐくむむぐぐぐ…むぐぐぐぁぐぁぐぐぇぐぇぐぐぇぐぁぐぉ……」
六花「えっ、何々?」汗
将「うんっ…間一髪の所で…ゼアスが助けてくれたの……だってさ。」
六花「よく分かったね!?」汗
アカネに抱き締められる直喜の言葉を、将は聞き取れたようで…六花はビックリしていた。
直喜「む、むぐぅ……」ガクッ…
アカネ「あぁぁあああああああ!!な、直喜くぅぅううううううううん!!」
気絶してしまった直喜を見て、更にテンパったアカネ…そんな彼女に呆れてしまう将と六花であった。
ED~ASH DA HERO『Everything(English ver.)』~♪