【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
アカネを包み込んだアレクシスは、雄叫びを上げながら巨大化していく。
巨大化したアレクシス・ケリヴの胸部には、レディベンゼン星人の顔がある。ベンゼン成分を異常な程注入され、彼女によって操られたアレクシス・ケリヴ。
アレクシス「さテ…ここ二はモウ何モないナ。」
直喜「…あ、アレクシスさん…?」
巨大化したアレクシス・ケリヴを目の当たりにする直喜。
直喜「…あれは…!!」
直喜(レディベンゼン星人の顔が…もしかして、アレクシスさんは今……レディベンゼン星人に操られてるの!?)
アレクシスの状況を察した直喜。
ゼアス(あぁ、凄まじい量のベンゼン成分が…!!)
ゼアスもアレクシスの体内にある異常なベンゼン成分を見て…自分だけでは浄化できないと悟り始める。
六花「…内海君、ちょっと来て…!」
将「あ、あぁ…!!」
六花と将はツツジ台高校から走り去り、どこかへ行った。そのタイミングで、ベンゼキングが姿を現した。
ベンゼキング『ドウヤラ、ゼアスを…神山 直喜ヲ渡スツモリハ無いノネ…ナラバ、この世界ヲ…破壊してアゲル!!』
ベンゼキングはそう言うと、クラスメイト達に向かって黒口を開く。
クラスメイト「「「!!」」」
その時……
直喜がクラスメイト達の前に出てきた。そして、覚悟を決めたのか…勇ましい表情を向ける。
直喜「僕は、この世界を守って……皆と一緒に、笑って暮らしたいんだ!!お前の好きにはさせない!!だから…」
そして、ピカリブラッシャー2で歯磨きを開始する。彼の真っ白な歯が輝きを放った瞬間……
直喜が雄叫びと共にブラッシャーを空高く掲げる。ブラッシャーからは目映く、優しい光が溢れ出し、直喜の身体を包んでいく。やがて、その光の中から光の戦士『ウルトラマンゼアス』が現れ、ツツジ台の街中に降り立った。その隣には、グリッドマンが降り立ったのだが…鎧が全て外れており、本当の姿……
…となったのだ。
なみこ「あれって、さっきのデッカイ奴…!」
はっす「さっきの…ううん、もっと前から……」
電光超人グリッドマンを見て、なみことはっすは思う。ゼアスの事は覚えていたのだが、グリッドマンの事は覚えていなかった。
アレクシス「懐かしい姿じゃないか、グリッドマン…でも私は、君を倒して…次のアカネ君を探すよ……!!」
アレクシスは両腕に刃を形成すると、グリッドマンに襲い掛かる。それを合図に、ベンゼキングもゼアス目掛けて走って行く。
グリッドマン「次はない、ここで終わらせるぞ…アレクシス・ケリヴ!!」
グリッドマンとアレクシスがぶつかり合った時、ゼアスとベンゼキングもぶつかり合う。
ゼアス「ッ!!」ドゴッ!!ドスッ!!
ゼアスはベンゼキングにパンチを繰り出すが、ベンゼキングはビクともしていない。すかさずマシンガンキックを放つゼアス…彼がベンゼキングを攻撃する度、火花が飛び散る。しかし、ベンゼキングは全く怯まない。
その頃、グリッドマンはアレクシスの刃をへし折ると……
左手でアッパーカットを繰り出すと同時にビームを放ち、アレクシスを空中へ飛ばす。
アレクシス「ぐおぉぉ!?」ズドォォオオオオンッ!!
アレクシスの身体は空中のビル群に叩き付けられる。グリッドマンはアレクシスを追撃し、空中戦を仕掛けていく。蹴り技でアレクシスの身体を真っ二つにしても、アレクシスは脅威の再生能力で瞬時に元通りになる。
アレクシス「フハハハハハハハ!!」
アレクシス「ぐあっ!?フフフフッ…」
グリッドマン「何…!?」
アレクシス「無駄だよ…私の命には限りが無い……それは私に虚無感をもたらした…故に、アカネ君のような人間の情動だけが私の心を満たしてくれた……」
グリッドビームを受けても、瞬時に再生するアレクシス。アカネを取り込んだ事で限り無い命を…脅威の再生能力を手に入れ、究極の存在となっているのだ。
グリッドマン「そのために新条 アカネに取り憑いたのか!?」
アレクシス「ハッハッハッハッハ!!」
悪魔のように嗤うアレクシスは、グリッドマンに飛び蹴りを放ち、後方へふっ飛ばした。
その頃…ベンゼキングと戦うウルトラマンゼアスは……
直喜(デラシュッシュラ光流!!)
ゼアス「シュアッ!!」
独自で編み出したオリジナル技をベンゼキングに繰り出していた。だが……
直喜(ララランバルト光弾!!)
ゼアス「シェアッ!!」
どの技を使っても、ベンゼキングにダメージを与えられていない。
直喜(ならば…!!)
ゼアス「ジェアッ!!」ビシッ!!
すかさずゼアスは、『スーパーゼアスキック』を繰り出す。この技は巨大怪獣の部位を破壊したり、凶悪怪獣を倒す決め手となった大技だ。しかし……
ゼアス「グアッ!?」ドドォォオオオオンッ!!
ゼアスの技は確かにベンゼキングに命中したが…何故かゼアスの身体が宙を舞い、地面に叩き付けられた。
ベンゼキング『アタシはねぇ、ただ闇雲に怪獣を放っていた訳じゃないの……ゼアス、アンタの技を研究する為に放っていたのよ?データには無いオリジナルの技を使うモンだから、それで倒されちゃあ元も子もないわ…ダーリンの仇はおろか、この世界を破壊する事すらできない……でも、まずはゼアス…アンタを殺さないとねぇ!!』
ゼアスの技を研究したレディベンゼン星人は、数々のゼアスの技に対抗する為に己を強化し、この世界を彷徨っていたベンゼン星人の怨念と…様々な世界で散々悪さをしてきたツミビト3人の怨念を取り込み、最強怪獣となった。その結果…ゼアスの光線技のみならず、肉弾戦での攻撃すら受け付けない身体になったのだ。
ゼアス「…!!」
直喜(やっぱりそうか…ゼアスと僕の技を研究して、僕らを倒すために自分を強化したんだ……でも、僕は負けない…必ずこの世界を守ってみせるんだ!!)
ゼアスは立ち上がると、地面を蹴って空中に飛び上がり…ベンゼキングの背中に乗った。そして、頭部にパンチやチョップを繰り出す。
ベンゼキング『それも想定済み…ハアッ!!』
ゼアス「グッ!?」
ベンゼキングはボディースパークを繰り出し、ゼアスを振り落とした。その後、地面に転がったゼアスを蹴り転がし…右前脚をゼアスの胸部に振り下ろす。
ガッ!!
ゼアス「ッ!!」
ゼアスはベンゼキングの右前脚を受け止め、何とか難を逃れようとする。だが、体重が7万トン以上もあるベンゼキングを押し退けるのは困難だ。
遂には…ゼアスのカラータイマーが青から赤へと変わり、点滅を始める。
カラータイマーが青から赤へ変わると危険信号…ウルトラマンは地球大気中に3分以上居ることができないのだ。
ベンゼキング『ウッフッフッフッ…もう限界なの?ならば、今度はダーリンにやってもらおうかしらねぇ?』
ベンゼキングは向きを変えると、ベンゼン星人の顔になる。そして、頭部からベンゼン光線を発射した。
ゼアス「ッ!?」
続いて光線に怯んだゼアスに突進し、ゼアスを吹き飛ばした。ゼアスの身体が宙を舞い、地面に叩き付けられる。
ゼアス「!!」
すかさずゼアスは、何かを大切に抱えるような独特の動作を行い…腕を逆十字型に組むと、必殺技『スペシュッシュラ光線』を発射した。しかし……
ゼアス「!?」
光線はベンゼキングには全く効いておらず、逆に吸収されてしまった。
ベンゼキング『トドメよ…!!』
ベンゼキングは両手に怨念のエネルギーを纏うと、それを鞭のように伸ばし…ゼアスの手足を拘束する。
直喜(太陽エネルギーを…お願い、太陽エネルギーを……僕は、僕は…ここで倒れる訳には行かないんだ!!)
身動きを封じられたゼアス…カラータイマーの点滅は次第に速くなっていく。ゼアスにはエネルギーの補充が必要だ。だが、今のゼアスに…曇り空では太陽光線が届かない。
ベンゼキング『さらば、ウルトラマンゼアス…』
ベンゼキングがそう言った次の瞬間…ベンゼキングの口から青紫色の怪光線が発射された。それがゼアスの身体をいとも簡単に貫く。
やがて、ゼアスは地面に膝を着くと…
全身が石化し、活動を停止した。その瞬間…ベンゼキングの高笑いが、この世界中に響き渡った。