【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
ウルトラマンゼアスが敗北し、ベンゼキングの不気味な笑い声が辺り一面に響く。
レディベンゼン星人『アーッハッハッハッハッ!!遂に、遂にやったわ…アタシが、ウルトラマンゼアスを倒した…!!ダーリンの仇を、取ってやったわぁ!!アッハッハッハッハッハッハッハッ!!』
ベンゼキングは高らかに笑うと、怨念の鞭で石化したゼアスを叩き倒した。バランスを失ったゼアスの石像は、仰向けに地面に倒れる。
その頃…グリッドマンはアレクシスと死闘を繰り広げていた。互角に戦い、互いに一歩も譲り合わない。
アレクシス「アカネ君に取り憑いた…それは違う、彼女が私を求めたのだよ…?」
アレクシスの額が開くと…真っ赤な空間の中には、アカネの姿があった。
六花「あ、アカネ…あの中に……!?」
言葉を失う六花を無視し、アレクシスは語る。
アレクシス「もとよりこの世界には何もなかった……だが、怪獣を与えられたアカネ君の理想の街は育ち、また破壊をした。」
アレクシスはそう言うと、真っ赤なホーミング弾をグリッドマン目掛けて放つ。
グリッドマン「理想の街を破壊するだと!?」
アレクシス「彼女はあらゆるイレギュラーやここで産まれた命までコントロールできない。だからこそ怪獣が必要だったのだ……」
今度は霧状になり、高速でグリッドマンを攻撃し始める。彼の攻撃に、グリッドマンは反撃できず…ただ、やられるだけだった。
アレクシス「その繰り返しを続け、私は心を満たしたかった。」
グリッドマン「くっ…身勝手な理屈を!!がぁっ!?」
アレクシスの攻撃を受け、地面を転がるグリッドマン。
アレクシス「しかし今、アカネ君は役目を終えた……もうこの世界に用事は無い。」
やがて、アレクシスの頭上にゲートが出現する。グリッドマンの額のランプが、点滅を始める。もう残りエネルギーは少ない。それでも諦めないグリッドマンは、グリッドビームを放とうとする。
アレクシス「限りある命の君では、無限の命を持つ私には勝てないよ…!!」
グリッドマン「そんなの、命ではない…!!」
アレクシス「では、いつか来る終わりを君にあげよう…グリッドマン!!」
グリッドビームを放とうとするグリッドマンに、アレクシスは赤黒い稲妻を纏った太い光線を放った。やがて、グリッドビームとアレクシスの光線がぶつかり合う。しかし、アレクシスの光線はグリッドビームをあっという間に押し退け……
グリッドマン「ぐわぁっ!?」
グリッドマンを空中に吹き飛ばしてしまった。
亜子「そ、そんな……」
蘭萌「ウルトラマンも、あの巨人も負けちゃった……」
ウルトラマンゼアスのみならず、グリッドマンまで敗北し…クラスメイト達は、絶望の淵へと立たされてしまう。
将「…もう、どうすれば……」
六花「うっ、うぅ…直喜……」
そんな時……
東の空から4機のメカが飛んで来ると、合体してダイナゼノンとなった。更に……
ウルトラマンナイスも現れ、ベンゼキングやアレクシスに立ち向かう。
アレクシス「おや…また邪魔者か……」
ベンゼキング『あら、貧弱ウルトラマンじゃない…まぁ良いわ、すぐに倒してあげるから!!』
アレクシスとベンゼキングは、現れたダイナゼノンとウルトラマンナイスと交戦し始める。
ガウマ『1度分離するぞ!!』
蓬『えっ!?でも、それじゃあ』
ガウマ『目的は時間稼ぎだ!!俺達じゃあアイツらに敵わねぇ!!』
ダイナゼノンは瞬時に分裂し、4機のメカになる。
アレクシス「むっ!?」
ダイナストライカーがエネルギー弾で、ダイナダイバーがミサイルでアレクシスを攻撃する中、ダイナソルジャーが肉弾戦を仕掛ける。ダイナウイングは六花の元に向かうと……
夢芽『また絶望してる、貴女は直喜を信じてないの?』
六花に厳しい言葉をぶつける。六花のみならず、クラスメイト達全員に夢芽は言う。
夢芽『貴方達は今まで、直喜の何を見てきたの?今まで直喜は貴方達を失望させるような事をした…?貴方達を裏切るような事をした…?そんな訳ないでしょ?直喜は貴方達をずっと信じている…なのに、貴方達が直喜を信じてあげなくてどうするの?まだ負けって決まった訳じゃない…ウルトラマンが、直喜が勝って欲しいなら…最後まで信じなくちゃ。』
夢芽はそう言うと、アレクシスに向かってエネルギー弾を発射した。
アレクシス「ぐぅ…鬱陶しい虫が……!!」
アレクシスは霧状になると、4機のメカを瞬時に攻撃し、地面へと叩き付けた。
『『『『がぁっ!?』』』』
4機のメカは一斉に地面に強く叩き付けられた。
ナイス「ナナナナナナナナッ!!」ボコココココココッ!!
ナイスはベンゼキングにパパパンチを放つが、ベンゼキングはビクともしていない。
ベンゼキング『ウルトラマンナイス…アンタがこの世界に来ていることは知っていたわ。なんせ、ザゴン星人と繋がっていたからねぇ?アイツから情報を貰っておいて正解だったわね。』
なんと、レディベンゼン星人はザゴン星人と繋がっており…ナイスがこの世界に来た事も知っていたのだ。それだけでなく、ナイスの技も研究し…彼のあらゆる技をも無力化してしまった。
隆也(それがどうしたってんだ!!例えお前に敵わなくったって…時間を稼ぐことぐらいできるんだよ!!)
ナイスは空中に飛び上がると、ミレニアムショットをベンゼキングに放ち…大空を飛び回る。
ベンゼキング『くっ、小賢しい…!!』
ベンゼキングはナイスを撃ち落とそうと、光線を放ち続ける。最初は光線を避けられていたナイスだったが……
ナイス「ナナッ!?」
遂には光線が命中してしまい、地上へと落下した。その時…紫色の光が2つ出現すると……
グリッドナイト「アレクシス・ケリヴ!!」
ナイトゼアス「今度は我々が相手だ!!」
グリッドナイトと、ウルトラナイトゼアスが出現した。グリッドナイトはアレクシスに、ナイトゼアスはベンゼキングに立ち向かう。
アレクシス「失敗作は失敗作らしく壊れてしまえば良いのだよ!!」ドゴォッ!!
グリッドナイト「がっ!?」
アレクシスの重い一撃は、グリッドナイトをいとも簡単に吹き飛ばす。グリッドナイトは体制を立て直し、アレクシスに向かって飛んて行く。しかし、動きはアレクシスの方が早く、一方的にグリッドナイトを滅多打ちにする。
ウルトラナイトゼアスは、ウルトラマンゼアスのコピー技をベンゼキングに放つが…どれも効いていない。
ベンゼキング『所詮アンタはゼアスの偽物…偽物は本物に劣っているって相場が決まってるのよ。』
ナイトゼアス「本物か偽物かは関係ない!!」
ナイトゼアスは、スペシュッシュラ光線のコピー技『ナイトスペシュッシュラ光線』を放つ。しかし、ベンゼキングにはまるで効果がない。
ナイトゼアス「俺は諦めない…例え貴様に敵わなくとも、希望を捨てることは無い!!」
ベンゼキング『なら、その希望とやらを破壊してやるよ!!』
ベンゼキングは怨念を纏うと、それを光線として発射した。咄嗟に、バリアを張るナイトゼアスだが…
ナイトゼアス「ぐああぁぁっ!?」
ベンゼキングの光線はバリアを瞬時に破壊し、ナイトゼアスにダメージを与えた。
直喜『……。』
直喜が目を覚ますと、辺り一面が漆黒の闇が広がる、音のない空間に居た。
直喜『…!?』
それに、直喜は透明なクリスタルに包まれ…動くことができなかった。どうにか脱出しようと、クリスタルを叩くが……クリスタルは壊れない。その時…どこからか2つの笑い声が響いて来た。1つは低い男の声で、もう1つは女の声だった。
直喜『…だ、誰!?』
直喜がそう言うと、彼の目の前に若い男女が現れた。
直喜父『直喜…やっぱりお前は最後まで出来損ないだな。』
直喜母『最初から私達の言う事を聞いていれば良かったのに…まぁ、それでも役立たずのゴミであることには変わりないけれど。』
直喜『…!!』
直喜(お、お父さん…お母さん……!?)
笑い声の主は、死んだ筈の直喜の両親であった。彼らは周囲に自慢できるような事が無く…直喜に無理矢理英才教育をさせ、周囲にマウントを取ろうとしたのだ。自分勝手な性格の彼らは、心から直喜に向き合おうとはせず…ただ、自分の見栄のために直喜を利用しようとした。直喜がごねれば、怒鳴り、手を挙げ…遂には彼を全く可愛がらなくなった。世話も放棄し、平気で彼を見放す程…彼らは自分達の思い通りにならない直喜に『出来損ない』というレッテルを貼った。挙句の果てには、直喜が病気になった事を良いことに…彼を捨ててしまった。
直喜『…!!』
直喜の両親は口々に、息子である直喜を罵倒し続ける。
直喜『…い…生きていて何が悪いの…夢を持って何が悪いの!?幸せになろうとすることの何が悪いの!?やめてよ、折角幸せになったのに…もうやめてよ!!』
直喜は両耳を防ぎながら、発狂交じりに叫ぶ。それでも両親からの罵倒は、彼の両手をすり抜け…彼の耳へと入ってくる。実親からの精神攻撃が止まず、次第に追い詰められていた。