【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
俺は親友の直喜と同じ大学を卒業し、今では医者として大病院で働いている。毎日大変だけど、患者さんの力になれたり、直接「ありがとう」と言われるとやり甲斐を感じる。失敗は何度かあったけど、周囲に助けられたりしてどうにか立ち直れた。そんで俺は、大病院で知り合った看護師『岡崎 好美(阿部 好美)』と結婚し、1人の子供の父親になった。息子だぜ?名前は幸也、『阿部 幸也』だ。幸也もウルトラマンが大好きでな、俺イチオシのウルトラマンナイスが1番好きなんだって。嬉しいぜ、何せナイスは不敗伝説を持つウルトラマンだからなぁ。
「パパ、ママ、行ってきます!!」
「「いってらっしゃい!!」」
幸也を幼稚園に送り届け、俺と好美は職場である大病院で勤務をする。いつも通り勤務をしているんだけど、何だか妙な胸騒ぎがする。何せまだ、ザゴン星人を完全にやっつけてねぇからな。だからといって、仕事を無下にはできない…何故なら、困ってる患者さんはたくさんいるんだからなぁ……
「あっ!?」
『ザッゴ〜ン!!』
「ザゴン星人だ!!」
『ウルトラマンナイス〜!!今日こそ決着を着けてやるザゴン!!』
「ナイス助けてぇー!!」
『ナイス助けてぇー!!』
「っ!?」
(幸也!!)
まさか、ザゴン星人が!?今は丁度休憩時間だから、それが救いだ。
「待ってろ幸也、今行くぞ!!」
俺は病院の屋上にたどり着くと、ナイスドリーマーを開いて、そこからシークレット・チョコを1粒取り出し、口へ運ぶ。
ウルトラマンナイスとなった俺は、ザゴン星人と最後の戦いに挑む。
「ナッ!!」
『来たザゴンな、ウルトラマンナイス…最後の勝負ザゴン!!』
(望むところだ!!)
互いに構えを取り、睨み合う。
「あっ、ウルトラマンナイスだ!!ナイス〜!!」
幸也が喜んでる。子どもってやっぱ可愛いなぁ、サービスサービス♪
「〜♪」フリフリ〜
手を振ると、幸也だけじゃなくて…周りの子ども達も大喜びした。
『油断したザゴンな!!』
んな理由あるかい!!
「ナァッ!!」ドゴォッ!!
『ザゴッ!?』
襲って来たザゴン星人にキキキックを浴びせ、再び構えを取る。続いてこれだ、ナイス自慢の連続パンチ『パパパンチ』だ!!
(オラオラオラオラッ!!)
「ナナナナナナナナッ!!」ドゴゴゴゴーー!!
次はこれ、空中へ飛び上がり、急降下キックを浴びせる。必殺キック、『ミレニアムキック』だ!!
「ナアアァァッ!!」
ドッゴォォオオオオッ!!
『ザ、ザゴオオォォ……』ピヨピヨ……
ザゴン星人は両目に渦巻きを作り、フラフラしている。
「皆、大丈夫!?」
「あっ、せんせぇ!!見て、ウルトラマンナイスが来てくれたんだ!!」
幼稚園では、先生達が子ども達を安心させようと励ましている。沢山の子ども達の前では、カッコ悪いとこなんて見せられねぇ。俺は、ウルトラマンなんだ!!
「皆、ウルトラマンを応援しよう!!せーのって言った後に、『頑張れー!!』ってね?行くよ?せーのっ!!」
「「「頑張れー!!」」」
子ども達が一生懸命応援してくれている。皆の応援が、ウルトラマンの力になるんだ……人類とウルトラマンの絆は、永久に不滅!!行くぞ!!アルファベットのNを表すように両腕を広げ…両腕を一回転させ、クロス型に組む!!
ナイス「ナッ!!ナアアァァ……ナアアァァッ!!」ピカァッ!!
腕から発射される虹色の光線、ザゴン星人は咄嗟にバリアを張る。
「皆!!ウルトラマンは絶対に負けない、『ウルトラマン頑張れー!!』って応援しよう!!せーのっ!!」
子ども達の応援が光となり、ナイスの元へ集まって行く。すると、ミレニアムクロスは更に太く…もっともっと、太くなって行く。やがて、ザゴン星人のバリアにヒビが入り…遂に、バリアを壊し、光線が命中する。
ザゴン星人は断末魔を上げると、ゆっくりと仰向けに倒れ…何と、爆散した。
「やった!!皆、ウルトラマンが勝ったよ!!」
幼稚園の先生も、子ども達も皆大喜びしている。すると、幸也が……
「ナイス!!」(^▽^)b
…と、親指ポーズをした。子ども達も先生も、続いて「ナイス♪」と親指ポーズをする。そして……
「…ナッ!!」(^‿^)b
俺も…いや、ウルトラマンナイスも親指ポーズをした。そして、快晴の大空へと飛び立った。
仕事を終え、家に帰ると…幸也が嬉しそうにこう言った。
「パパ〜!!ウルトラマンナイスに会えたよ〜!!」
俺がウルトラマンナイスである事は、幸也も好美も知らない。勿論、父ちゃんも母ちゃんもな……
「そっか、良かったな幸也。」
俺は嬉しそうに笑う息子の頭を撫でた。その日の夜、俺は1人でベランダへとやって来た。
(ナイス、ザゴン星人は倒せたんだよな?)
(あぁ、勿論。隆也君、君のおかげさ……ありがとう、そしてお疲れ様!!)
すると、ナイスドリーマーが光り…俺の腕から離れた。それは赤い球体『トラベルスフィア』へと変わり…そこに、ナイスの顔が見えた。
(私の役目は終わった、ザゴン星人が倒れた今…この
そして、夜の街にウルトラマンナイスが姿を現す。
「パパ〜?」
そこに、幸也がやって来た。
「おう幸也、ほら…ウルトラマンナイスだよ?」
俺は幸也を抱き上げる。
「ナイス〜!!ありがと〜!!」
ナイスに手を振って、お礼を言う幸也。幸也、お前の思い…ちゃんとナイスに届いてるよ。
『阿部 幸也君、お友達の皆と応援してくれてありがとう。』
ナイスがそう言うと、幸也は嬉しそうに笑った。でも、すぐに寂しそうな顔をする…多分、幸也も分かってるんだろうな。
「パパ、ナイスとバイバイするの?」
「…いや?」
俺は幸也を悲しませないよう、こう言った。
「ウルトラマンナイスはな、宇宙をパトロールしに行くんだよ?地球に悪い怪獣や宇宙人が来ないようにな?確かに、地球を離れて行くけど、お別れなんかじゃない。俺達が本当にどうしようもなく困っている時、ウルトラマンはまた来てくれる。それに、ウルトラマンショーやウルトラマンフェスティバルに行けばウルトラマン達にまた会える。な?」
俺の言葉を聞き、幸也は笑顔を見せてくれた。
「うん!!ナイス〜、またちきゅうにあそびにきてね〜!!」
「じゃあな、ナイス……ありがとう、俺の大好きな…ウルトラマン…!!」
幸也は全く泣いてないのに、俺は情けなく泣いてしまう。
『さよならは言わないよ?また会えるからね……だから、またね、隆也君!!またね、幸也君!!またね、地球の皆!!』
ナイスは上を見上げると、満天の星空へと飛び去って行った。俺と幸也は、ナイスの姿が見えなくなるまで彼を見送った。ナイスの…ウルトラマンのファンで、本当に良かった……これからも、推し続けるぜ、ウルトラマンナイス!!
ナイスが地球を去って以降、井荻の至る公共施設にナイスの像が立つようになった。井荻ではナイスが有名になったのは言うまでもない、ツツジ台ではゼアスが有名なんだってな。勿論、俺が勤める大病院でも…ウルトラマンナイスは象徴的な存在となった。献血のポスターにも、大病院の宣伝ポスターにも、ウルトラマンナイスが描かれている。ウルトラマンはいつでも、俺達人類の側に居る……そう実感できるようになり、仕事にも精が出る。さて、これからもっと頑張んないとなぁ……俺には大切な人達がいる、息子と妻、父ちゃんと母ちゃん……そして、親友の直喜…六花……大切な人達の為に、俺は今日も…精一杯頑張るぜ!!
いつか、ウルトラマン達をビックリさせる程の名医になってみせる!!
だから、ナイス……応援しててくれよな?俺もナイスをずっと…一生応援する!!本当に、ありがとう……一生、ナイスな奴だぜ!!
ED〜ASH DA HERO『Everything』〜♪