【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話   作:やさぐれショウ

18 / 142
OP~OxT『UNION』~♪


第17話 友・達

アンチ「……。」

 

グリッドマンを敗北寸前へと追い詰めたアンチは…突如乱入してきたウルトラマンゼアスに敗れ、途方に暮れていた。

 

アンチ(あの巨人、一体何者だ…?)

 

アンチはウルトラマンゼアスのことを知らず…『あの巨人』と言っていた。

 

直喜「……?」

 

そんな彼の元に、直喜がやって来る。

 

直喜「…だ、大丈夫…?」

 

アンチ「…?」

アンチ(何だコイツ…如何にも、弱そうな奴じゃねぇか……)

 

アンチは直喜を睨み付けたが…何故か、直喜はアンチに怯まず……ゲーム機を取り出す。そして……

 

直喜「ねぇ、良かったらさ…一緒に遊ぼうよ♪」

 

…と、アンチに声をかけた。だが、アンチは静かに首を横に振って、直喜の声掛けに拒否した。

 

直喜「…そ、それじゃあ…僕…また、ここに来るね?つ、次は…一緒に、遊ぼうね。」

 

直喜はそう言うと、自宅マンションへと帰っていった。

 

アンチ「……。」

アンチ(おいおい、アイツ…怪獣である俺に声をかけて来たぞ……そーいや、名前聞き忘れた……明日も、ここに来るって言ってたな……)

 

直喜の言葉を覚えたアンチは…次の日もこの公園に来ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日……

 

アンチ「……。」

アンチ(アイツ、遅ぇな……)

 

アンチは朝からここに来ており、直喜を待っていた。直喜がやって来たのは、夕方頃だった。

 

直喜「あっ、君…!!」

 

直喜は慌てた様子でこちらへ走って来る。

 

直喜「も、もしかして……ず、ずっと…ま、待ってて…くれた、の…?」ゼェゼェ…

 

アンチ「……。」コクッ…

 

直喜「ご、ごめんね…きょ、今日……が、学校があって…!!」

 

アンチは、直喜が遅れてきたことを…別に怒っていなかった。ただ、直喜が本当にここに来たことにビックリしていたのだ。

 

アンチ「おい、お前…名前は?」

 

直喜「…へっ?な、名前…?」

 

アンチ「あぁ…俺『アンチ』……」

 

直喜「ぼ、僕は…か、神山 直喜……」

 

アンチ「かみやま…なおき……名前が2つあるのか?」

 

直喜「ううん、そうじゃなくて…直喜が名前で、神山は僕の名字だよ。」

 

アンチ「…そうか。」

 

直喜の言葉に納得したアンチは、彼に問いかける。

 

 

アンチ「お前は、何故俺に声を掛けた?」

 

 

直喜「…どういうこと?」

 

アンチの問い掛けに、思わず…質問で返してしまう直喜。

 

アンチ「大抵の奴は、俺を見ただけで…遠ざかって行く。だが…お前だけは違った。すぐに俺に近付いて来て、声を掛けてきた…何故俺に声を掛けてきたのか、理由を聞いてるんだ。」

 

直喜「……。」

直喜(アンチ君…もしかして、1人ぼっちで……寂しいのかな?…だったら、僕が…!!)

 

アンチの問い掛けに、直喜はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直喜「僕、アンチ君と…と、友達に…なりたいから……」

 

アンチ「…何?」汗

 

直喜の言葉に困惑するアンチ。

 

直喜「り、理由なんて…無い、よ…けど、僕……君と、仲良くなりたいって…思ったから……こ、声を…掛けたんだ……」

 

緊張しながらも、アンチに自分の思いを告げた直喜。

 

アンチ「…プッ……クククク……」

 

それを聞いたアンチは、堪えきれず…大笑いした。

 

直喜「…えっ?ぼ、僕…へ、変なこと…言った、かな…?」汗

 

アンチ「あぁ、お前…変な奴だ。けど…悪い奴ではない。こんなに笑ったのは、初めてだ……」

 

いつの間にか、アンチは真顔から笑顔になっていた。

 

アンチ「俺、お前と友達になる。」

 

それを聞いた直喜も、笑顔を見せた。

 

直喜「ありがとう、アンチ君!!」

 

アンチ「こんなことでお礼を言うな。お前、本当に変わり者だな?」

 

直喜「直喜。」

 

アンチ「…えっ?」

 

直喜「お前じゃなくて、神山 直喜。」

 

アンチ「あ、あぁ…“直喜”。」

 

怪獣であるアンチは、人間である直喜に心を開いた。直喜の持ち前の優しさが、彼の心を動かしたのだった。こくして、友達になった直喜とアンチは…直喜が持ってきたゲーム機で遊ぶことに。

 

アンチ「これ、どうやって使うんだ?」

 

直喜「これはね…」

 

アンチ「へぇ、直喜の説明は分かりやすい。」

 

アンチと一緒に『ウルトラマンFEN』を遊ぶ直喜は、楽しそうにしていた。直喜は勿論『ウルトラマンゼアス』を選択し、アンチは『ウルトラマンベリアル』を選択した。ゼアスとベリアルがタッグで地球を守るのは…シュールである(汗)。

 

アンチ(この巨人…ウルトラマンゼアスって言うのか……結構強かった……)

 

ゼアスを操作する直喜は、怪獣の攻撃をモノともせず…終始圧倒している。

 

気が付くと、もう日が暮れて…夜になっていた。

 

直喜「あっ、もうこんな時間か……夢中になっちゃったね。」

 

アンチ「直喜…家まで送ってく。」

 

直喜「えっ、良いの?」

 

アンチ「あぁ…友達だからな?」

 

直喜はアンチの言葉に甘え、彼に自宅マンションまで送って貰うことにした。直喜の近くを歩くアンチは…まるで、番犬のように目を爛々と光らせ…身構えている。

 

直喜「え、えっと…アンチ君……そんなに、身構えなくても…」

 

アンチ「いや…直喜、もしかしたら…お前の命を狙ってる輩がいるかも知れない。」

アンチ(直喜…お前は、生まれて初めてできた友達…だから、俺は直喜を守る。)

 

直喜「そ、それはちょっと…考え過ぎな気が……」汗

 

困惑する直喜の護衛を、アンチは真剣な眼差しで実行していた。だが、アンチの嫌な予感は的中する。

 

転生者 B「見つけたぜぇ、神山ァ…!!」

 

直喜「へっ!?あっ、B先輩…?」

 

アンチ「ッ!?」ザッ!

 

そこに、Bが現れた。咄嗟に直喜の前に立ち、構えを取るアンチ。

 

転生者 B「お前…アンチだっけ?そこを退け…」

 

アンチ「断る。お前、直喜をどうするつもりだ?」

 

転生者 B「そんな事知ってどうする?」

 

アンチ「直喜のは俺の友達…俺、友達、守る。」

 

段々悪人面になっていくBを見て、アンチは警戒心を強める。

 

転生者 B「ヒヒッ…怪獣じゃねぇお前に何が守れる?俺はそこにいるグズをぶっ殺して…アカネと六花、なみことはっすを嫁にするんだよ。

 

Bは勝ち誇った顔をしながら、鉈を取り出す。

 

直喜「は、刃物…!?」ガタガタガタガタ…

 

あまりの恐怖に、直喜は身体中を振るわせる。そんな彼に…アンチが声をかける。

 

 

アンチ「直喜、俺に任せろ…必ずお前を守る。」

 

 

直喜「…へっ?」

 

アンチの表情を見てみると、真剣な眼差しで…迷いが無いようにも見える。

 

アンチ「確かに俺は怪獣だ…けど、直喜はこんな得たいの知れない俺に声を掛けてくれた……生まれて初めてできた友達…!…だから……」

 

アンチはBに大声あげた。

 

 

アンチ「俺の大切な友達を!!

 

絶対に!!

 

失ってたまるかァァアアアアアア!!

 

 

アンチは高速で、Bの懐に潜り込むと…

 

アンチ「どぉりゃぁぁあああああ!!」ボゴォッ!!

 

転生者 B「んぶっ!?」

 

Bの腹を思い切り殴り、鉈を蹴飛ばした。

 

 

転生者 C「死ねぇ神山ァ!!」

 

 

直喜「えっ!?」

 

その時、電柱に隠れていたCが現れ…直喜にノコギリを振り下ろしてきた。

 

アンチ「直喜!!」ダァンッ!!

 

アンチは地面を蹴ると、Cに飛び蹴りを浴びせ…コンクリートの壁に叩き付けた。

 

転生者 C「があっ!!おっ、お前…は……アン、チ…!!」

 

BとCが戦闘不能になった時……

 

 

転生者 A「そこを退けぇぇええええええ!!」

 

 

斧を持ったAが、直喜目掛けて突っ込んできた。

 

アンチ「ッ!!」

 

アンチは直喜の前に立ち…

 

 

アンチ「俺の友達に!!

 

手を出すなァァアアアア!!

 

 

ドッゴォォオオオオオオオオオッ!!

 

 

襲い掛かって来たAの顔面に右ストレートを放ち、遠くまで吹っ飛ばした。

 

直喜「…!!」

直喜(す、スゴい…アンチ君、カッコイイ!!)

 

アンチ「直喜、ケガは無いか?」

 

3人の転生者を返り討ちにしたアンチは、直喜の元に駆け寄り怪我の有無を確認する。

 

直喜「ぼ、僕は…へ、平気…あ、アンチ君は…?」

 

アンチ「大丈夫だ。」ニッ

 

アンチはニッと笑い、直喜に元気であることをアピールした。だが、すぐに暗い顔をしてしまう……

 

アンチ「転生者 B(アイツ)が言ってた通り…俺は怪獣だ……いずれは、直喜にも話そうと思ってた…」

 

気まずそうに言うアンチだが……

 

 

直喜「それでも!アンチ君は僕の、大切な…大切な…友達だよ!!今更君が何であろうと関係ない!!アンチ君は…アンチ君は、弱虫な僕の…友達になってくれた……僕を、こんな弱っちい僕を…守ってくれた!!僕は、アンチ君と…友達でいたいよ!!」

 

 

アンチ「ッ!!」

 

直喜の顔を見ると、直喜は大粒の涙を流していた。学校に中々行けなかった直喜は、友達がいなかった…学校に来ても、『汚い』とか『臭い』とか悪口を散々言われ続け…いじめられていた。友達だと思っていた人からも、何度も裏切られて来た。それでも、とあるウルトラマンの…

 

『優しさを失わないでくれ』

 

…と、言う言葉をバネに…どんな人に対しても差別することなく、優しく接してきた。彼を雑巾に例えるとするなら……表にも裏にも、どこにも汚れが無い…真っ白で綺麗なモノだ。

 

アンチ「…。」ツー…

 

気が付くと、アンチの目からは…1筋の涙が、流れていた。人間の優しさに触れ…嬉しかったのだ。アンチは直喜に…何度も何度もお礼を言い…大粒の涙を流していた。

 

 

 

アンチ「悪かった、直喜…お前に、泣き顔見せちまって……」

 

直喜「ううん、気にしないでよ。泣きたい時には、泣いたって良いんだからさ。」

 

アンチ「直喜…お前は面白い奴だ。」

 

すっかり元気を取り戻したアンチは、直喜を自宅マンションに無事に送り届けることができた。

 

直喜「アンチ君、今日はありがとう!また遊ぼうね♪」

 

アンチ「あぁ。」

 

アンチは空中に飛び上がり、夜の闇に消えていった。この日、新しい友達ができたことを…直喜は嬉しく思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アカネ「おっ、アンチくんお帰り…って、どうしたの?」

 

アンチ「初めての友達ができた。」

 

アカネ「ほえ~そうなの?誰?」

 

アンチ「神山 直喜…俺の友達だ。」

 

アンチの言葉を聞いたアカネは「えぇ~!?」と、声を上げて驚いた。

 

アンチ「そういや、お前…直喜のこといつも話してたな。」

 

アカネ「直喜君と!?何して遊んだの!?どこで会ったの!?ねぇ!?ねぇってば!!」

 

アンチ「お、おい…」汗

 

アレクシス『いやはや、すんなり怪獣とも友達になっちゃうなんて……私も会ってみたいよ、直喜君に。』




ED~ASH DA HERO『Everything』~♪
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。