【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
その頃…誰にも知られることの無い……とある場所では……
???「ここにゼアスが居るのか…」
???「えぇ、でも…弱虫と一心同体となってるみたいよ?」
どでかい頭と赤い複眼が特徴の宇宙人と、クワガタのような頭部と赤い複眼が特徴の宇宙人が…何やら会話を挟んでいた。
ベンゼン星人「とはいえ…我々『ベンゼン星人』の企みは変わらない…地球を木っ端微塵にし、ゼアスを倒し……」
レディベンゼン星人「ゼアスを倒し?」
ベンゼン星人「ゼアスを、倒し……」汗
レディベンゼン星人「もしかしてノープラン?」汗
ベンゼン星人「そ、そそそそんな訳、ななな無いだろう!?」
あからさまに動揺するベンゼン星人に呆れつつも、レディベンゼン星人は優しい言葉をかける。
レディベンゼン星人「私たちは夫婦でしょ?一緒に考えましょ?」
ベンゼン星人「は、ハニー…!!」
レディベンゼン星人「んふふ、ダーリン♪私ね、ゼアスをコピーしたウルトラマンを造ったの、見てみたくなぁい?」
ベンゼン星人「見たい!!ハニーが愛を込めて造ったんだろう!?見たくない訳無いじゃないか!!」
レディベンゼン星人「ダーリンならそう言ってくれると思った♪こっちこっち、着いてきて!」
レディベンゼン星人が案内したのは、地下深くにあるベンゼン星人の秘密基地……そこには、黒と黄色の身体色と赤い複眼が特徴の、『ウルトラマンゼアス』にそっくりな巨人の姿があった。
ベンゼン星人「にょわっ!?ぜ、ゼアスゥ!?」
レディベンゼン星人「似てるけど違うわ。これはね、ゼアスよりも強い究極の戦士『ウルトラマンシャドー』よ♪」
ベンゼン星人「ウルトラマンショドウ?」
レディベンゼン星人「ウルトラマンシャドーよ!!」バシッ!
ボケをかましたベンゼン星人にツッコミを入れるレディベンゼン星人。
ベンゼン星人「いやぁ、ゼアスそっくりだねぇハニー?」
レディベンゼン星人「そうよ!コイツを暴れさせて、ゼアスの信頼をダウンさせるのよ!!そして、ゼアスを倒して人類を絶望させる…その人間達を洗脳して、私たちの忠実な下僕にするのよ!!」
ベンゼン星人「さっすがはハニー!!」
レディベンゼン星人「よし、早速出動よ!私達のウルトラマン!!」
レディベンゼン星人がリモコンのスイッチを押した時、シャドーの複眼が禍々しく光り、地上へと飛び立って行った。
教師「であって、ここに関しては…」
その頃、学校では授業が行われており…皆、ノートを取っていた。約1名を除いて…
転生者 A(だぁくそがっ!!六花もアカネも、神山のことばっか見ている…アイツの何が魅力的なんだってんだよ!!)
教師「おい、A。聞いてるのか?」
転生者 A「…ハッ!?す、すみません…」
教師「ここのところ、授業を聞いてないようだな…態度を改めろよ?」
Aに関しては、相変わらず授業は上の空…生徒達だけでなく、教師陣からの評判も最悪である。やがて、授業が終わり…昼休みとなった。
直喜「……。」
直喜は屋上に来ており、街の景色を眺めていた。
直喜(ベンゼン星人…一体何をするつもり何だろう?そもそも、地球を壊して何になるって言うのさ……)
直喜がそう思っていると、上空から何かがこちらに飛んで来る。
ズドォォオオオオオオオオオンッ!!
シャドー「ジュアッ!!」
直喜「えっ!?う、…ウルトラマンシャドー!?」
突如現れたウルトラマンシャドーに、混乱する直喜。校舎の中からも、「何だあれ!?」「黒いゼアス!?」等々…段々騒がしい声が聞こえてくる。
直喜(こ、このままじゃ街が!!)
直喜は慌ててピカリブラッシャーを取り出し…
直喜「シュワッチ!!」ピカァァアアアアッ!!
目映く優しい光に包まれ、ウルトラマンゼアスへと姿を変えた。
ゼアス「シェアッ!!」
なみこ「うぇっ!?ぜ、ゼアスが2人!?何々、どうなってんの!?」
はっす「もう、訳がわかんない…」
六花「今現れたのが本物のゼアスだって!!黒い奴はウルトラマンシャドー!!」
六花の説明に納得するクラスメイト達。校舎には逃げ惑う生徒達でいっぱいになっていた。
ゼアス「ジュアッ…!!」
直喜(そうか…学校には皆が……!!)
ゼアスは学校を守る形で立ち塞がり…構えを取る。そして、シャドーと共に走りだし…相撲の如く、取っ組み合う。
シャドー「ッ!!」ドゴォッ!!
ゼアス「ッ!?」
シャドーはゼアスに蹴りを入れ、投げ飛ばす。
ゼアス「ジュアッ!?」ドドォォオオオオオオオッ!!
ゼアスは背中から地面に叩き付けられた。そんなゼアスを、シャドーは踏み潰そうとしたが…間一髪のところでゼアスは避ける。
直喜(ウルトラマンシャドー…両手にはシャドーメリケンが装備されてるし、そこからはミサイルが撃てる…後、カラータイマーは分厚いシールドで覆われている……しかも制限時間が無い!!)
怪獣達を知り尽くし『ウルトラ博士』とも呼ばれている直喜も、シャドーの弱点を探しに探すが…弱点らしき部分はどこにも見当たらない。
直喜(くっ…やぁっ!!やぁっ!!)
ゼアス「ッ!!」
ゼアスはシャドーに果敢に立ち向かい、パンチを繰り出すも…シャドーはゼアスの攻撃を軽々と受け止める。蹴り技を繰り出しても、シャドーに難なく止められる。
シャドー「ッ!!」ブゥンッ!!ドゴォッ!!
ゼアス「グアッ!?」
逆にシャドーの蹴り技を受け、怯むゼアス。怯んだゼアスに、シャドーは右手の甲で顔面を殴った。
ゼアス「ジェアッ!!」ドガシャァァアアアアアアアッ!!
ゼアスはビルに身体を打ち付けられ、倒れてしまう。
シャドー「シュアッ!!」
そんなゼアスに、飛び蹴りを放ってくるシャドー。ゼアスはこれをかわし、光線を放とうとするが…シャドーはバク転でゼアスに接近し、ゼアスの顎を蹴りあげた。
ドガァッ!!
ゼアス「ジェアッ!?」
ゼアスの身体が空中を舞い、シャドーはゼアスを追って大空へ飛び立つ。
六花「ちょっと、シャドー強すぎない!?」
アカネ「そうだ、直喜君ならシャドーの弱点を知ってるかも!!直喜君はどこに!?」
なみこ「直喜なら確か…屋上に」
アカネ「えっ!?」
六花「もしかして逃げ遅れてる!?」
アカネと六花は教室を飛び出して行き、慌てて屋上へと向かった。
六花「直喜ー!!」
アカネ「直喜くーん!!どこー!?」
しかし、屋上に直喜の姿は無い…六花とアカネが大空を見上げると、ゼアスとシャドーが空中戦を繰り広げていた。
六花(お願いゼアス…直喜を、助けて…!!)
アカネ(ゼアス…!!)
シャドーは回転しながらゼアスにキックを放つが、ゼアスはこれをかわし…シャドーへと接近し、パンチを繰り出す。
ガッ!ガッ!
しかし、またしてもシャドーに止められてしまう。シャドーはゼアスの腕を掴み、膝蹴りを何発もくらわせる。最後は頭突きで下へと落とし、地上へと落下するゼアスに…急降下キックをくらわせた。
ドッドォォオオオオオオオオオオッ!!
ゼアスは勢いよく地上へと落下した。六花とアカネはゼアスが落ちてきた衝撃により、転倒してしまう。
六花「いったたた…っ!?ゼアス…!!」
亜子「ね、ねぇ…なんか、ゼアスヤバくない?」
蘭萌「でも、まだ…まだ負けてない!!」
アカネ「このままじゃ、ゼアスが…ううん、ゼアスはきっと勝つって!!」
六花とアカネは、ゼアスの勝利を信じ続け…心の中で彼の勝利と直喜の無事を願った。ゼアスが落ちてきた後、シャドーはゆっくりと地上に降り立った。
ゼアス「…!」フルフルッ…
ゼアスは立ち上がり、構えを取る。すると、シャドーは右手に『シャドーメリケン』を装備する。
直喜(来るッ!!)
そして、ゼアス目掛けて『シャドーメリケンパンチ』を放って来る。
ゼアス「ッ!?」
それも…マシンガンの如く、右手だけで無数のパンチを放ってきた。ゼアスは避け続けるが……
ドゴォッ!!
ゼアス「ジェアッ!?」ドドォォオオオオオオオッ!!
とうとう、シャドーのメリケンパンチが…左目に命中してしまう。シャドーのパンチが命中した左目は、黄色から赤へと変わった。
六花「ッ!!ゼアス!!」
アカネ「ゼアス、頑張って!!」
六花とアカネからの必死の応援を受け、ゼアスは左目をおさえながらも…何とか立ち上がる。
クラスメイト「ゼアス、頑張ってくれ!!」「負けないで、ゼアス!!」
クラスメイト達も、教室からゼアスにエールを送る。すかさずゼアスは、光線を放とうと…構えを取る。すると、シャドーも構えを取り……
ゼアス「シェアッ!!」
シャドー「ジェアッ!!」
お互いに光線がぶつかりあった。
直喜(うぐぐぐ…ま、負けるわけには…!!)
ゼアス「グッ…!!」
シャドー「ジュアッ!!」
シャドーが力を込めると、シャドーの光線『シャドリウム光線』が…太く、赤い光を輝かせた。
ドガァァアアアアアアアアアアアンッ!!
ゼアス「グアッ!?」ドドォォオオオオオオオッ!!
クラスメイト「「「ッ!?」」」
亜子「あっ!!」
六花「そ、そんな…!!」
アカネ「ぜ、ゼアス…!!」
蘭萌「ま、負けちゃった…の?」
光線の撃ち合いに勝ったのは、シャドーだった。ゼアスは仰向けに倒れ、ピクリとも動かない…ただ、青から赤へと点滅を始めたカラータイマーの音が鳴り響くだけだった。ゼアスを圧倒したシャドーは、上を見ると…
シャドー「ジュアッ!!」
大空へと飛び立って行った。
裕太「ぜ、ゼアスが…!!」
将「そんな、こんなことが…!!」
なみこ「う、ウソ…だよね……」
はっす「これは夢…悪い夢だって……」
ゼアスが敗北し、クラスメイト達は……いや、人類は皆…言葉を失っていた。やがて、ゼアスは起き上がらないまま…光に包まれ、姿を消していった。
転生者 A(ウルトラマンが倒れたとこに、何かあるかもしれねぇ…へへっ、チートアイテムだったらいいぜ♪)
ゼアスが倒れた場所に、Aがやって来ると……
転生者 A「…おっ?」
直喜「……。」
そこには…ボロボロになり、意識を失った直喜が、仰向けに倒れていた。左目が腫れており、頭部からは出血していた。
転生者 A「神山じゃねぇか…っはっは、逃げ遅れたってのか?えぇっ?」
Aが直喜の身体を踏みにじっても、直喜は全く動く気配が無い。そこに…
転生者 B「おっ!?神山が倒れてんじゃねぇか!!」
転生者 C「うほぉっ!!マジだ!!」
BとCがやって来た。
転生者 A「へへっ、六花とアカネに手ェ出した罰だ!!」
転生者 B「いや、これは天罰だ!!」
転生者 C「今まで調子に乗りやがって、こうしてやる!!」
ドガッ!ボコッ!バキィッ!!
直喜が起きないことを良いことに…3人の転生者達は、意識を手放した直喜の身体を、殴ったり踏みにじったり、蹴ったりした。
「「「トドメだ!!」」」
そして、隠し持っていたナイフを直喜の身体に突き刺そうとした時……
ビィィイイイイイイイイイイイッ!!
ドガァァアアアアアアアアアアアンッ!!
3人「「「どわぁっ!?」」」
3人の転生者の元に、光線が飛んで来て…爆発した。
六花「直喜ッ!!」
アカネ「直喜君!!」
光線が飛んで来た後、六花とアカネが意識を失った直喜の元に駆け寄って来た。六花は『ストリウム光線』を、アカネは『ストリウム・コピー』を3人の転生者達に放ったのだ。
六花「直喜!!直喜!!ねぇ、返事をしてよ!!」
アカネ「直喜君…お願いだから、目を開けてよォ!!」
六花とアカネは涙ながらに、直喜に呼び掛けるが…それでも、直喜は目を覚まさない。
転生者 A「り、六花…アカネ…!!」
光線を受けて、ボロボロになっても…3人の転生者達は、まだ諦めていなかった。
六花「しつこいんだよ!!あっち行ってよ!!」
アカネ「お前らと遊んでる暇は無いんだよ!!このままじゃ、直喜君がぁ…!!」
転生者 B「ソイツはもう助からない…けど安心しろって♪」
転生者 C「そうだ!俺達がいるじゃないか!!なっ、だから安心して?」
BとCが無責任な言葉を放った時……
六花「黙れよッ!!」
…と、六花が怒鳴り声を上げた。
六花「さっきから何なの!?あんた達は、直喜に何の恨みがあるの!?」
アカネ「直喜君がお前達に何をしたって言うんだよ!?答えろよ!!おい!!」
発狂しながら、3人に問い詰める六花とアカネ。彼女達の気迫にビビった3人の転生者は…何も答えられず、黙りこくってしまった。
六花「直喜…お願いだから、死んじゃヤダよ…!!」ポロポロ…
アカネ「直喜君が居ないと、私…何もできないよぉ!!」ポロポロ…
目を覚まさない直喜を目の当たりにし、大粒の涙を流す六花とアカネ。やがて…なみことはっすもやって来て、はっすは慌てて救急車を呼んだ。
六花「直喜…私もいるから…!!」
アカネ「直喜君…直喜くぅん…!!」
救急車には六花とアカネが一緒に乗って、直喜は病院へと搬送された。
ベンゼン星人「やったぁぁああああああ!!」
レディベンゼン星人「流石、ウルトラマンシャドー♪」
ベンゼン星人「ハニー、何か食べに行こう!!」
レディベンゼン星人「さんせ~い♪」
ベンゼン星人とレディベンゼン星人は、ゼアスの敗北を喜び…人間に化けると、バイキングレストランへと向かって行った。
ED~ASH DA HERO『Everything(English ver.)』~♪