【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話   作:やさぐれショウ

36 / 142
OP~OxT『UNION』~♪


第35話 見・捨

女子A『キャァァアアアア!!A君よ~!!♪』

 

女子B『Aくーん!こっち向いてー!!』

 

女子C『おはようA君!!』

 

転生者 A『やぁ皆、おはよう♪』

 

黄色い声援を送る女子達に、持ち前のイケメンスマイルを披露するA。彼の笑顔を見た者は、皆…歓声を上げる。そんな彼女達を見たAの心の中はこうだ……

 

 

転生者 A(そうだ…もっと俺に注目してくれ!!もっと俺にその声援を送ってくれぇぇええええ!!)

 

 

それは、もっと自分を見て欲しいという欲にまみれていた。

 

 

 

こちらでは……

 

女子1『ちょっと、Bは私のモノよ?』

 

女子2『何言ってんの!?B君は私の!!』

 

女子3『違います、私のBです。』

 

Bをめぐって争いをする女子達。そんな彼女達を、Bがやんわりと止める。

 

転生者 B『ははっ、全員抱くよ♪俺は皆のモノさ♪』

 

しかし、本当は……

 

 

転生者 B(良いぞ良いぞ!もっと俺を取り合ってくれぇぇええええ!!そして俺は、キャッキャッウフフしてやるんだぁぁああああ!!)

 

 

自分をめぐった取り合いを見て、「もっとやれ」と思っており…ヒロインを全員抱き、ハーレムを築くいたいという欲が渦巻いていた。

 

 

 

そしてこちらでは…

 

転生者 C『美味い!美味い!みんな俺の好物ばっかりだぜ!!』

 

ヒロインが作ってきた弁当にガツつくC。しかし、本当の本当は……

 

 

転生者 C(味付けが微妙だな…40点ぐらいだな……)

 

 

…と、料理に点数をつけ…ありがたみすら感じていなかった。

 

 

 

彼らはチート級の特典を悪用しては他転生者や原作主人公の恋路を邪魔し…時には必要以上に痛め付け、最悪の場合は殺害し、優越感に浸っていた。だが、それらを続けた結果…転生世界が崩壊し、場合によっては別の世界同士がくっついて、1つの世界になってしまった。しかも彼らは、飽きたら別の世界に行き、散々悪事を働いては世界を壊し…別世界に行ってはその世界を壊し……これを繰り返してきたため、遂に最高神の怒りを買った。最高神は彼らに呪いをかけ、彼らのチート特典を全て封印…散々悪事を犯した彼らに相応しい罰を与えることに……

 

 

 

 

オリシス(やや、あれは六花とアカネ…なみことはっすも居るな……亜子と蘭萌に…おっ、直喜も居るぞ。)

 

オリシスの視線の先には、テーブルを挟み…お茶を飲みながら楽しそうに談笑する六花達と直喜の姿があった。

 

オリシス(六花とアカネが強くなったのは、紛れもなく直喜のお陰だ…それに、ここが中々面白い世界になったのも彼のお陰……私から彼に、何かお礼ができないだろうか……ま、気付かれないようにな…)

 

六花達と楽しそうに話す直喜を見て、思わず笑みがこぼれるオリシス。そんな彼に、横槍を入れる者達が約3名…現れる。

 

 

転生者 A「おいっ!!」

 

転生者 B「やっと見つけたぞ…!!」

 

転生者 C「てめぇ、どこをほっつき歩いてたんだ!?」

 

 

そう、転生者トリオだった。彼らは皆、怒った顔をしている。そんな彼らを見たオリシスは……無表情となり、ため息をつく。

 

オリシス「やぁ、元気そうで何よりだよ…」

 

転生者 A「それより俺に能力を寄越せ!!」

 

あまりにもデカい声で怒鳴る転生者トリオにイライラしながらも、グッと堪えたオリシスは…指パッチンを行い、場所を変えることに…

 

 

直喜「……?」

 

ふと、直喜が後ろを振り返ると…そこには、誰もいない。

 

六花「どうしたの、直喜?」

 

直喜「…ううん、何でもない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリシス(まったく…コイツらは空気も読めないのか……)イライラ…

 

転生者 B「おい!!俺に六花達を洗脳する力を寄越しやがれ!!」

 

転生者 C「後、夢芽とちせとムジナを洗脳する力も寄越せ!!」

 

オリシス「…言った筈だ。洗脳する力は既に最高神が封印した。だからもう、そんな都合の良い力は無い。」

 

オリシスが説明しても、彼らはそれに納得することは無い。

 

転生者 A「てめぇも神だろうが!!さっさと使えるようにしろよ!!」

 

オリシス「それは出来ない相談だな。どうせ六花達を洗脳してはエッ◯して…飽きたら別の世界に行っては勝手放題するつもりなんだろう?」

 

転生者 B「それが何だって言うんだよ!?何をしようが俺の勝手だろうが!!」

 

オリシス「あのなぁ…物事にも限度と言うモノがある。行動する前に考えることもできないのか?」

 

転生者 C「んなこと知るか!!それよりも俺に能力を寄越せよ!!」

 

転生者 B「そうだ!!俺に能力を寄越せっつってんだろうが!!」

 

転生者 A「早くしろ!!俺は一刻でも早く六花を抱きてぇんだよ!!」

 

ギヤーギャー騒ぐ転生者トリオに、いよいよ我慢の限界が近付いて来たオリシスは…強大な力で彼らを消し飛ばそうと思った。だが、その気持ちはすぐに失せることになる。

 

 

転生者 C「さっさと寄越せ!!この無能がぁ!!

 

 

怒り狂ったCのこの言葉が…転生者トリオに災いを起こす。

 

オリシス「無能?…フンッ、そうか…私は無能か。」

 

Cの言葉を聞いたオリシスは、ニヤリと笑う。

 

オリシス「なら、お前達に私の力は必要無いようだな?」

 

オリシスはそう言うと、空中に浮かび上がって行き…転生者トリオを見下ろし、こう言った。

 

 

 

オリシス「さらばだ!!

 

全知全能な転生者諸君よ!!

 

 

 

そして、曇り空に飲み込まれるように姿を消していった。

 

転生者 A「ま、待て!!」

 

転生者 B「おいやめろ…お前がいなくなったら……」

 

転生者 C「て、訂正する!!お前は無能なんかじゃない!!だから頼む!!待てっておい!!」

 

曇り空に飲み込まれていくオリシスを追おうとする転生者トリオだが…彼らに空を飛ぶ力は無い…ましてや、オリシスを呼び戻す力も無い…オリシスとテレパシーで会話をする能力等…都合の良い力は1つも無い……そのため、どうすることもできなかった。所謂『詰み』である

 

転生者 C「そ、そんな……お、俺の…ハーレム計画が…俺の、薔薇色人生が……」

 

転生者 B「り、六花…あ、アカネ……」

 

転生者 A「お、俺の…ヒーローアカデミアが……」

 

オリシスから見放され、絶望する転生者トリオ。そして始めたのは……殴り合いだ。

 

 

転生者 A「お、お前のせいだ…お前がアイツに無能とか言わなかったらこんなことにならなかったんだ!!どう責任取るんだ!?」ボコォッ!!

 

転生者 C「いっ……何すんだゴラァッ!!そもそも、てめぇらが無能なのが悪いんだろうが!!」ボコォッ!!ボコォッ!!

 

転生者 B「あがっ!?ふざけんじゃねぇ!!お前達のせいで…俺の人生はめちゃくちゃになったんだ!!お前達と組んだのが間違いだったんだ!!時間返せ!!」ボコォッ!!ボコォッ!!

 

 

それは…身勝手な責任転嫁……醜い責任の擦り付け合いだった。

 

 

 

 

 

 

 

転生者 A「ゼェ……ゼェ……」

 

転生者 B「ヒィ……ヒィ……」

 

転生者 C「ハァ……ハァ……」

 

数時間もの間、殴り合いを続けていた転生者トリオの顔はボコボコに腫れ上がり…人にみせられない程の醜い顔になってしまい、イケメン面が台無しである。

 

転生者 B「…ちっ……」

 

バツが悪くなったのか、その場から去っていくB。AとCも、これ以上コイツらと居るのはゴメンだと思い…去っていった。自分には大量の財産がある…生活には困らないと思っていたが……

 

 

 

転生者 A「はっ!?退去だと…どういうことだよ!?」

 

高級マンションに戻って来た彼を待っていたのは、退去命令だった。

 

コンシェルジュ「家賃の滞納が続いています。何度もお手紙で通告させて頂きましたが…全く返事が無いどころか、連絡すらありませんでした。それに、他の住人達からも貴方への苦情が殺到しているんですよ。そもそも、家賃滞納が2ヶ月も続いていれば…もう、これ以上貴方をここに受け入れることはできません。」

 

家賃を滞納しており、コンシェルジュからの通告を無視していた結果…このような事態になってしまったのだ。

 

転生者 A「待て!!金は払う!!いくらだ、いくら必要なんだ!?」

 

コンシェルジュ「もう遅いです。とにかく、荷物纏めてすぐに出ていってくださいね?」

 

Aに有無を言わさず、バッサリと切り捨てるコンシェルジュ。そしてすぐに…Aの荷物がドサドサと運ばれてきた。

 

コンシェルジュ「おやおや…凶器ばかりじゃありませんか?これでは貴方をここの住人と認識することはできませんね。では……」

 

高級マンションを追い出されたAは、慌てて銀行に向かい…残高を確認する。

 

転生者 A(おい嘘だろ…残高がたった500円だと!?)

 

残り金は僅か500円しか無かった……

 

転生者 A(くっそぉ!!ちせの奴に飯やお菓子を爆買いされたことを忘れていた……どうすりゃいいんだ…!?)

 

手持ち金が無いことに、混乱し始めるA。これでは、学費が払えなくなる…そもそも、彼が通うツツジ台高校は原則アルバイトは禁止である。このままでは退学せざるを得ない状況になってしまう。それは、BとCも同じであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、直喜はヒロインズの満足そうな笑顔を見ながら帰路を歩いていた。

 

六花「あぁ、楽しかった~♪」

 

アカネ「確かに♪でも私は直喜君家で楽しい楽しいお泊まり会をして来たからなぁ~♪」

 

なみこ「おっとアカネが六花にマウントを取っていく~!!」

 

はっす「さぁて、六花さんどう出るかぁ~?」

 

蘭萌「てか、男の子の部屋に泊まりに行ったって、スゴくない?」

 

亜子「確かに!!」

 

直喜「……。」汗

 

六花「うぐぐぐぐ…!!」

六花(な~んてね…実は、最近…ガラポン抽選機で温泉旅行ペア宿泊券が当たったんだ~♪絶対に直喜を誘うって決めたし♪)

 

六花は表では悔しそうな顔をしているが、裏では直喜と2人きりで温泉旅行に行こうと計画を立てていたのだった。




ED~ASH DA HERO『Everything』~♪
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。