【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
~♪~♪(シュワッチ!ウルトラマンゼアス)
直喜「…ん?あっ、夢芽ちゃんからだ。」
スマホが鳴ったため、直喜はスマホを取り出して通話を開始する。
直喜「も、もしもし?」
夢芽『あっ、直喜?ごめん、訓練が長引いちゃって…そっちに戻るまでもう少し掛かりそうなんだ……』
直喜「う、うん…わかった。」
夢芽『大丈夫?お腹空いてない?寂しくない?』
直喜「だ、大丈夫…」汗
過剰に心配する夢芽の質問に、困惑しながら返答する直喜。
夢芽『もしお腹空いちゃったら、冷蔵庫の物食べても良いからね?』
直喜「あ、ありがとう…じゃあ、き…気を付けて…」
夢芽『は~い♪』
そして、通話は切れた。
ムジナ「確か、夢芽って娘……」
オニジャ「あぁ…ガウマとつるんでる奴だろ?」
シズム「まぁ、俺達には直喜と円盤生物がいるし…もっとも、ガウマ達と戦うつもりも無いんだけどね。」
ジュウガ「それもそうですね。俺達には、直喜がいますから。」
夢芽と言うワードに反応した怪獣優生思想のメンバー達…だが、彼らには彼女達と戦う理由は無い。今は、直喜という生き甲斐を見つけ、夢中になっているのだ。
直喜「が、ガウマさんと皆は…友達、なの?」
オニジャ「元々はな…今は、まぁ…そうだな……ちょっと、喧嘩してるって感じか?」
直喜「け、喧嘩…?」
ムジナ「何て言うか、その…価値観の食い違い、的なね…?」
直喜「そ、そうなんだ…仲直りしなくて、良いの?」
シズム「今はお互いに考えてる時間なんだ。」
ジュウガ「いつかは、仲直りするつもりです。」
直喜「そっかぁ…じゃあ、僕が首を突っ込むのは…おかしいよね……なんか、ごめんね…?」
オニジャ「おいおい、直喜が謝る必要ねぇって。なぁ?」
ムジナ「そうだよ、気にかけてくれたんだよね?ありがとう直喜♪」
シズム「やっぱり、直喜は優しいね。」
ジュウガ「流石は、俺達のベストフレンドです。」
直喜のことを『ベストフレンド』と呼ぶ怪獣優生思想……彼らも紛うこと無き『怪獣使い』なのだ。その名の如く…かつては怪獣を使役し、ガウマたちダイナゼノンの操縦者たちと対立していた。また、常人以上の高い身体能力も兼ね備えており…肉弾戦も得意中の得意である。その昔…人類にとっても敵勢力という立場に立っていたのだが……それでも、たった1人だけ…彼らと仲良くなりたいと駆けてきたのが『神山 直喜』だった。初めは『変わり者』という見方で接していたのだが…人を疑わない純粋さと優しさに、徐々に惹かれていった。しかし、自分達は人類の敵『怪獣優生思想』なのだ…そのため、自分達と関わっていれば、直喜までも人類の敵とみなされてしまう……それを恐れた彼らは、直喜との約束…
…これを破ったのだ。つまり、彼を裏切ったのだ……怪獣を操り、ダイナゼノンと戦っている中…そこに、直喜がやって来てしまった。人類の敵である怪獣を操っていたこともバレてしまい、彼からは失望されると思っていたのだが……それでも、直喜は最後まで怪獣優生思想を信じ続け、友達になることを夢見ていたのだった。彼の思いを聞いた怪獣優生思想は、1週間後に…■■■に行くと約束した。直喜はこれに大喜びしていたが…その1週間後、通り魔に襲われ、変わり果てた姿で彼らを待っていた。眠るように目をぐったり閉じ、身体中が冷たくなって動かなくなった直喜を見た彼らは…『あの時、彼との約束を守っていれば…彼と本当の友達になれたのに……』と、直喜を裏切ったことを、激しく後悔した。ムジナとオニジャは声を上げて大泣きし…シズムとジュウガは目の前が真っ暗になり、誰の声も届かない程、絶望していた。
5000年前の世界からこの世界に来たように、次元を旅すれば…いつかは直喜と再会できると考えた彼らは、長い長い旅へと歩みだしたのだ。数千年の時を超え、漸く…『
夢芽達がここに戻って来るまで、時間が掛かるそうなので…怪獣優生思想は直喜の話し相手になることに……
シズム「そうだ。直喜、君は確か…『ウルトラ博士』っていう異名があるんだよね?」
直喜「い、異名って…」汗
ジュウガ「ウルトラ怪獣や宇宙人を知り尽くしている程ですからね…もし、良ければ…俺達にも、ウルトラ怪獣について教えてくれませんか?」
シズムとジュウガの言うとおり、直喜はウルトラマン作品に非常に詳しく…ウルトラマンファン達の間では『ウルトラ博士』と呼ばれているのだ。
ムジナ「はいは~い!私、円盤生物について知りた~い♪」
オニジャ「おっしゃ!なら、早速頼むぜ直喜…いや、直喜先生!!」
直喜「せ、先生だなんて…そんな……」汗
怪獣優生思想の4人を見ると、その場で体育座りし…メモを準備している。
直喜「と、とりあえず…まずは…ば、場所を…変えようかな…?」
直喜は映画館の雰囲気が溢れる地下室へ、怪獣優生思想の4人と一緒に向かった。
地下室に降りてすぐに、席に着く怪獣優生思想。
シズム「起立…礼。」
オニジャ「お願いします!!」
ジュウガ「よろしくお願いします。」
ムジナ「お願いしま~す♪」
シズム「よろしくね。」
学校の授業開始のような号令を掛け、再び着席する4人。
直喜「そ、それじゃあ…え、円盤生物について…僕の考察を中心に話していくね?まず、シルバーブルーメから……」
まずは、『シルバーブルーメ』について話そうとする直喜。
シズム「シルバーブルーメ、出て来て?」
シズムがそう言うと、どこからともなくシルバーブルーメが現れ、直喜の元へフヨフヨと飛んでいった。
直喜「わぁっ!?し、シルバーブルーメ…!?」
シルバーブルーメ「~♪」フヨフヨ~…
小さい円盤形態となって、直喜の右隣にスタンバイするシルバーブルーメ。
直喜「えっと…シルバーブルーメは、ガラス製の風鈴かクラゲ、イソギンチャクに似た外見が特徴の円盤生物の第1号機なんだ。この円盤形態になっていると、高速飛行能力があってね…それでね、ウルトラマンレオに出てくる宇宙ステーション『MACステーション』のレーダーで補足されてから、僅か14秒程でステーションに取り付く程なんだよ。戦闘形態になると、伸縮自在の無数の触手や口から出す黄色い溶解液を武器にして戦うんだ。」
直喜の説明後、シルバーブルーメはいつの間にか戦闘形態になっており…触手を伸び縮みさせた。ちなみに、溶解液は出さなかった。流石のシルバーブルーメも、直喜に迷惑をかける訳にはいかないと思ったのだろう……次に、ブラックドームの説明が始まる。ブラックドームは直喜の左隣に移動する。
直喜「ブラックドームは、カブトガニやカニのような姿をした円盤生物第2号機。主な武器は右手の巨大な鋏と、口から吐く何でも溶かすペプシン溶解泡『バブルバーン』。後、体からは威嚇のためにフラッシュを放つ事もあるんだよ。だけど、強い光に反応する性質を持っているから、扱いには要注意…かな?」
ムジナ「成る程、だからこの前私の言うこと聞かなかったんだ。」フムフム…
直喜が説明を終えると、ブラックドームはご主人であるムジナの元に戻って行った。その後、アブソーバ、デモス……星人ブニョ、ブラックエンドと…地球に飛来した順番で円盤生物全ての解説をした直喜。
シズム「へぇ、円盤生物って奥が深いね。直喜の解説、とても分かりやすかったよ。」
ジュウガ「この12体以外にも、円盤生物がいたとは…正直驚きました。」
オニジャ「ちょっと待てよ…こないだニュースでやってたよな?刑務所を円盤が襲撃って…まさか……」
直喜「うん、あれこそが『ロベルガー』だよ。」
ムジナ「多分、ベンゼン星人の手先だよね?ブラックテリナちゃん、調査してきてくれる?」
直喜の解説により…刑務所を襲った円盤が生物であることがわかった。ムジナはブラックテリナを出撃させ、ベンゼン星人達の調査を依頼した。
直喜「あれ?円盤生物達は、ベンゼン星人の拠点が分かるの?」
ジュウガ「えぇ。シズムのシルバーブルーメが、最初に見つけました。何なら、直喜にも教えましょうか?」
直喜「い、いや…大丈夫……」汗
オニジャ「まぁ、直喜は学校に通ってるからな。やることが多すぎたら疲れちまうぞ?」
ムジナ「ベンゼン星人達は、私達に任せて。」
シズム「動きがあったら、L○NEで連絡するから。」
怪獣優生思想の4人は、ベンゼン星人達の基地を見つけており…直喜の役に立とうと、調査を続けている。彼らが使役する円盤生物達も、味方になれば頼もしい存在だ。
シズム「直喜、早速動きがあった。」
直喜「えっ!?」
シズム「デモスを調査に行かせたんだ、街中に怪獣が出たよ。今はダイナゼノンと戦ってる。」
ジュウガ「俺のブリザードも、他の怪獣の気配を察知しています。ダイナゼノンの方に向かっているみたいです。」
直喜「た、大変だ…すぐに助けに行かないと…!!」
シズムとジュウガの言葉を聞いた直喜は、地上に上がると…ピカリブラッシャーを取り出し、高速で首を左右に振りながら自身の口腔環境をキレイにする。そして、ブラッシャーを天に高く掲げ…
直喜「ゼアアァァス!!」ピカァァアアアアッ!!
眩く、優しい光へと包まれていき…光の戦士『ウルトラマンゼアス』へと変身した。
オニジャ「俺達も行こうぜ!!」
ムジナ「言われなくても!!」
怪獣優生思想の4人は円盤生物に乗り、ゼアスと共に凶悪怪獣が現れた街へと向かった。
ED~ASH DA HERO『Everything』~♪