【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
レディベンゼン星人「ふぅ~ん…成る程ねぇ……」
レディベンゼン星人はモニターを見ながら首をかしげていた。ロベルガーに搭載されたモニターには、六花が映っている。
レディベンゼン星人(この娘、何かありそうね…)
ベンゼン星人「んぉ?ハニー、どうかしたのかい?」
そこに、ベンゼン星人がやって来る。
レディベンゼン星人「ねぇダーリン?ちょっとこの娘のこと、尾行しようと思ってるんだけど…どうかしら?」
ベンゼン星人「へへっ、良いと思うぜ☆ハニーの目に狂いはねぇからな!!」
レディベンゼン星人「んもぅ、ダーリンったら褒め上手♪それじゃあ行ってくるわ。」
レディベンゼン星人は基地を出て、ツツジ台へと向かって行った。
え?何で行ったって?それは勿論……
影美「ゼェ…ゼェ……つ、着いたぁ…」
影美(ツツジ台遠すぎ…ロベルガーを失ったのは痛いわね…!!)
徒歩で1時間近くかけてツツジ台にやって来たレディベンゼン星人は、『
影美(えっと…ベンチ…てか、座る場所……あ、あった…ちょ、ちょっとタンマ…)
この星に来てから、全く運動をしていなかったレディベンゼン星人…いや、影美。座れる場所に真っ先に向かい、腰かけた。
影美(こ、これじゃあ…六花って娘を探すどころじゃ……)
そんな彼女の元に、誰かがやって来る。
六花「あの…大丈夫ですか?」
影美「…へっ?」
影美が顔をあげると、そこには探していた六花の姿があった。彼女は、影美のことを不思議そうな表情で見ている。
影美(えぇ~!?こんなにあっさり見つかっちゃうのぉ!?)汗
六花「えっと…私の顔に、何かついてます?」汗
影美「ふぇっ!?あ、いいえ…ごめんなさいね、貴女結構な美人さんだからつい…」(苦笑)
六花「……。」汗
影美の言葉を聞いた六花は、軽く引いていた。
影美(うわっ、引かれた…何なのよぉ、人が折角褒めてるってのに…!!)
六花の態度に、心の中ではイライラする影美。
六花(何だろうこの人…失礼かも知れないけど……何だか気持ち悪い…)
影美を怪しく思う六花。そんな時……
直喜「おーい、六花ちゃーん!」
直喜がこちらへ駆けてきた。
六花「っ!?直喜~♪」
直喜が来た瞬間、嬉しそうな顔をする六花。
直喜「はぁっ…はぁっ…ご、ごめん…ね、寝坊しちゃって…急いで来たんだ…!!」
六花「ふ~ん、さては遅くまでゲームしてたでしょ?」
直喜「ギクッ!?」
六花「まぁ良いや、ちゃんと時間通りに来れて偉いじゃん♪」ナデナデ
寝坊しても、しっかり時間通りに来た直喜を撫でる六花。
影美(えっ?何…?私は今、母親と子どもの幸せな一時を見せられてるの…?)汗
直喜と六花のやり取りを見て、困惑する影美。
六花「それじゃあ行こうか♪」
直喜「う、うん…!」
よくみると、直喜と六花はランニングウェアに身を包んでおり…遠くへ出掛けるとは考えにくい。そして2人は、歩き始めた。
影美(…どこへ行くのかしら?)
影美は2人に気付かれないよう、静かに尾行を開始した。
直喜と六花は何をしているのかと言うと…
六花「直喜、疲れてない?大丈夫?」
直喜「平気、六花ちゃんは?」
六花「全然♪」
一緒にウォーキングをしていた。朝のウォーキングは直喜の日課となっている。直喜の日課を六花が一緒にやりたいとリクエストし、今に至る。
影美「……。」汗
影美(何をしていると思ったら…まぁた歩くの…?)
歩くことに疲れた影美の足は、既に限界を迎えている。そのため、直喜と六花からどんどん離されていく。
影美(あの2人早っ…ちょ、ちょっと待ってって…!!)
尾行の筈が…2人の後を着いていくことに必死な影美だった。
六花「……。」
六花(誰か着いてきてる……)
後ろから誰かが着いてきている気配を感じた六花は、スマホを取りだし、直喜にL○NEを送った。
ヴーッヴヴッ…
直喜「…?」
『誰かが着いてきてるみたい。気付いてないフリをして様子をうかがおうか。
いざとなったとき、私が直喜を守るから安心して?』
六花からのL○NEを確認した直喜は、思わず六花の顔を見る。六花は直喜を見て、優しい笑顔で頷いた。まるで、『私に任せて。』と言っているように…
六花「直喜、こっちに曲がろう。」
直喜「わ、わかった。」
六花は直喜にしか聞こえない声で、直喜の誘導を開始する。まず、十字路を右に曲がり、次の路地を左に曲がったり…とにかく複雑なルートを歩いた。勿論、直喜のペースに合わせてだ。その結果……
影美(あら?あの2人は…)
影美から振り切ることに成功したのだった。
影美(まぁ良いわ…あの娘と一緒にいたガキが、ゼアスちゃんで間違いない…どことなく、ゼアスちゃんそっくりだし?んで、あの娘は恐らく…あのガキのことを好きみたいね。これぞ、『女の勘』ってヤツよ♪)
良い収穫ができたと思った影美は、秘密基地へと帰っていった。え?何で帰ったって…?徒歩です…
六花(上手く撒けたみたい…何だったんだろ…?)
直喜「だ、誰が着いてきてたの?」
六花「最初に見かけたあの怪しい女の人。」
直喜「あ、怪しい…」
六花「うん、女の勘ってヤツ…?…さっきの人、何かありそうな気がするんだよね。」
直喜「へ、へぇ…」汗
影美から上手く撒くことに成功した直喜と六花は、ツツジ台駅前に来ていた。あっちこっちを曲がり続けて、ここまでたどり着いたようだ。
六花「あ…な、直喜…疲れてない?」汗
直喜「はぁ…う、うん…さ、流石にちょっと…つ、疲れちゃった、かも……」
六花(ヤバッ!!直喜を疲れさせちゃった…!!うわぁ、私のバカバカ!!これじゃあ直喜にフラれちゃうじゃん!!)
影美から逃げ切ることに精一杯だった六花は、直喜を疲れさせてしまったことを後悔し、思わず自虐的になってしまう。
六花(直喜に嫌われちゃったら、私…私……)
遂には精神が不安定になったその時…六花を救ったのは……
直喜「で、でも…い、良い運動になった…!!六花ちゃんの、おかげだよ…!!また、一緒に歩こう…!!」
直喜だった。直喜は続ける。
直喜「ま、前まではね…い、家の周辺しか…歩いてなかった。け、けど…つ、ツツジ台のね…色んなとこを、歩けたから……た、楽しかった…!!」
六花「な、直喜…!!」
六花(なみことはっすが直喜のことを天使って言ってたけど…まさにそうだよ!!あぁ、今私の目の前には…
直喜の笑った顔を見た六花は思わず…
六花「ねぇ直喜…何か欲しい物ある?何でも買ってあげる♪」
…と、甘やかす。
直喜「い、いや…今欲しい物は、無い…かな……」汗
六花からの甘やかしに困惑する直喜は、やんわりと断った。
六花「ホント?何でも良いんだよ?」
それでも、六花の押しは強い。
直喜(えぇ…ど、どうしよう……ウルトラレプリカは高いし……ううんと…うんと……)
少し悩んで、漸く答えを出す直喜。
直喜「そ、それじゃあ…えっと……り、六花ちゃんと……ゆ、ゆっくりする…時間が…ほ、欲しい…」
六花「んふふっ、OK♪」
直喜の答えに納得した六花は、彼と共に近くにあるカフェへ入っていった。
その頃、ベンゼン星人の秘密基地では…
ベンゼン星人「おっ、ハニーおかえり!」
影美「た、ただいま…だ、ダーリン……」ゼェ…ゼェ……
徒歩で戻ってきた影美…いや、レディベンゼン星人は既にヘトヘトになっていた。
ベンゼン星人「ハニー、風呂沸いてるぜ?サッパリしてきてくれよぅ!!」
影美「だ、ダーリン…ありがとー…!!」キラキラ
ベンゼン星人「後、変装も解いて大丈夫だぞ?」汗
ベンゼン星人の言葉を聞き、慌てて元の姿に戻ったレディベンゼン星人。
レディベンゼン星人「六花って娘、直喜っていうガキんちょと一緒につるんでたわ。」
ベンゼン星人「直喜?」
レディベンゼン星人「えぇ…名字はわかんなかったけど、とにかく頼り無さそうな見た目の男の子。」
ベンゼン星人「フムフム…」φ(..)
レディベンゼン星人「これは私の勘だけど…その直喜ってガキが、ゼアスちゃんかも知れないの。」
ベンゼン星人「えっ、マジ!?」
レディベンゼン星人「何かね、どことなくゼアスちゃんに似てる気がするのよね~…ま、あくまでも勘で、確信では無いけど…それじゃ、一番風呂…いただきま~す♪」
ベンゼン星人に報告を終えたレディベンゼン星人は、風呂へと向かった。
ベンゼン星人(ハニーの勘は、だいたい的中するからなぁ…俺様もその直喜ってヤツを尾行してみるか。いや、まずは六花って奴を捕まえれば…ゼアスは来るに違いない!!ありったけの怪獣軍団を放って、ゼアスを妨害するか…)
ベンゼン星人は巨大なカプセルの中に眠る怪獣を見ながら思う。
ベンゼン星人(まずは、フィールドを作らねぇとな…)
そして、何やら機械を操作すると…ゼアスを迎え撃つためのフィールドを作り始めた。
彼が作るフィールド、果たしてどんな仕上がりになるのだろうか……
ED~ASH DA HERO『Everything』~♪