【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
ベンゼン星人(うーん…その直喜って奴、ツツジ台のどこにいるんだ?ハニーにもっと聞けば良かった…いや、ハニーは疲れてるんだし、悪いよなぁ……)
ベンゼン星人は直喜を尾行しようと思うも…秘密基地からツツジ台までは遠く、移動手段であったロベルガーを失った今…己の足で歩かなければならない。片道で1時間程掛かる上、直喜の居場所がどこなのか分からない状況である。
ベンゼン星人(そうだ!そろそろ“アイツ”が目を覚ましたかな~ん♪ちょっと見てくるか!!)
ベンゼン星人は地下へと移動し、怪獣が眠っていると思われる巨大なカプセルへと向かった。
ベンゼン星人「よっと…ふへへ、おんやぁ?アイツら、とうとう取り込まれたか♪」
怪獣が眠っている巨大カプセルの手前には、大人サイズの人間が入れる程の大きさがあるカプセルが3つある。ここには、3バカが入っていたのだが…カプセルの中に3バカの姿は無い。
ベンゼン星人「さてと…おーい、『ゴルドルボムルス』!気分はどうだ~い!!?」
ベンゼン星人がそう言うと…カプセルの中に眠る怪獣の両目が、赤い光を放った。そして……
バリィィイイイイイイイインッ!!パラパラ……
ズシィンッ…ズシィンッ…!!
カプセルをブチ破り、中から怪獣が出てきた。
???「グォォオオオオオオッ!!」
カプセルから出てきた怪獣は、凄まじい雄叫びを上げた。
ベンゼン星人「どうだゴルドルボムルス、お目覚めの気分は?」
『ゴルドルボムルス』…眠りから覚めた怪獣の名称で ベンゼン星人が患っている『慢性ガス過多症』の特効薬となる『金』を強奪するために連れてきた宇宙怪獣で、ベンゼン星では金エネルギーを生み出す家畜としてベンゼン星の総人口に比例した数が飼育されているらしい。
ゴルドルボムルス「グォォオオオオオオオオッ!!」
ベンゼン星人「うえっ?ちょ、ちょっとゴルドルボムルス?何で俺様を咥えるの?」汗
ゴルドルボムルスはベンゼン星人を咥えると、まるでおもちゃで遊ぶようにブンブンと振り回す。
ベンゼン星人「うわああああぁぁぁぁっ!?ちょ、ちょっと待って!!誰か止めてぇぇええええええ!!」
ゴルドルボムルス「♪」
転生者 A『……?』
ヒロイン『Aくーん!!』『キャー、A君よ!!』『A君、こっち向いてー!!』
転生者 A『…!!』
転生者 A(おいおい、これって…もしかして……)
Aの周りには美人なヒロイン達が居て、彼を囲んでいた。
転生者 A(漸く…あの時の輝きが……オレの薔薇色人生が、戻ってきたのか…!!)
ヒロイン達から囲まれるAは、欲望がままにヒロイン達に飛び付いた。
転生者 B『…こ、ここは…?』
ヒロイン1『ちょっとあんた、あたしと付き合いなさい!!』
ヒロイン2『何勝手に決めてんの!?Bは私と付き合うのよ!!』
ヒロイン3『B君、あの…わ、私と付き合って欲しいな~…なんて///』
ヒロイン4『Bさん、どうか
BもAと同じように、美人なヒロイン達に囲まれている…しかも、美女達から一斉に告白を受けていた。
転生者 B(オレはやっと、やっと…あの辛い地獄から解放されたのか…!!)
転生者 B『オレは皆の物さ♪さぁ、おいで!!』
そして、一斉告白してきたヒロイン達を迎えるため、両手を広げた。ヒロイン達はBの元へ走って来た。
転生者 C『…あれ?オレは確か…あれ、思い出せねぇ……』
ヒロイン『C君…C君のために、お弁当作って来たんだ。良かったら、食べて?』
転生者 C『…んえっ!?』
転生者 C(SSSS.GRIDMANの世界に来た時には、こんなこと無かったぞ…懐かしい、手作り弁当を貰ったのは…)
ヒロイン『どうしたの、C君?』
転生者 C『い、いや…何でもない。頂くよ?』
Cはヒロインから弁当を受け取ると、蓋を開けておかずを食べ始める。
転生者 C『う、うめぇ…!!』
ヒロイン『ふふっ、良かった♪』
ヒロインからの手作り弁当をじっくり味わうCは、目から大粒の涙を流していた。
だが、数分後…
転生者 A『もっとオレを……って、あら…?』
さっきまでAの周りにいたヒロイン達の姿は無かった。
転生者 B『さぁ、オレと一緒に……って、えっ?誰も、いない……?』
こちらでも、Bを囲んでいたヒロイン達の姿は、いつの間にか消えていた。
転生者 C『ごちそうさm……あれ…?…って、弁当箱が…』
それはCも同じ…隣にいたヒロインの姿はどこにも見当たらず、弁当箱も無くなっていた。
転生者 A(ど、どうなってる?)
転生者 B(一体何が…?)
転生者 C(これも神山の仕業なのか…?)
急にヒロイン達の姿が無くなり、混乱する3バカ。そんな時、彼らの前には幾多のヒロイン達が現れ…彼等を呼ぶ。【SSSS.GRIDMAN】の世界に来てから、彼らの人生は狂ってしまった。狂ってしまったがため、辛い生活を余儀なくされた…だからこそ、彼らは今の状況を楽しむことにした。そこに、オリシスが現れる。
オリシス『お前達、今すぐにここから出ろ!!目を覚ませ!!でなければ、取り返しのつかない事態になる!!』
慌てた様子で3バカの説得を開始するオリシス。しかし…
転生者 A『は?今更なんなんだよ?』
転生者 B『オレ達を見捨てておいて、今更掌返しってか?』
転生者 C『冗談じゃねぇ、オレらは十分苦しんだんだ…好きにしたって良いだろ?』
3バカは聞く耳を持たない。
オリシス『これは夢だ!ベンゼン星人がお前達に見せている偽りの楽園だ!!このままでは、お前達の生命も精神も全て怪獣に取り込まれるぞ!!』
オリシスが必死に説明しても…全く聞く耳を持たない3バカ。
オリシス『お前達!!最後の警告だ…!
今すぐにこっちへ来るんだ!!』
3回目の警告をしたオリシス。しかし、3バカの意思は…
転生者 A『来るわけねぇだろバーカ!!』
転生者 B『そうだ!!ここは偽りなんかじゃねぇ!!ヒロイン達は皆、オレにメロメロじゃねぇか!!』
転生者 C『また地獄に戻れってのか?冗談も大概にしろ!!使えねぇ神なんざ、オレ達には必要ねぇんだよ!!わかったらとっとと消えろ!!』
…変わらなかった。そんな3バカを見たオリシスはため息をつくと…
オリシス『…わかった、後悔しても知らんぞ?』
…と言い残し、姿を消した。
一体、どういうことなのか…これから何が起きようとしているのか…