【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
その日の夕方……
直喜「今日の夕飯は…よし、コロッケにしよう。」
直喜は自宅マンションにて、夕飯の献立を考えていた。何を作るか決まった時、材料を確認する。
直喜「…あっ、パン粉が無いや……仕方がない、買いにいこう。」
しかし、パン粉が無いことに気が付き…近くのスーパーに買いに行くことにした。この時の直喜は知らなかった……
自分が何者かに狙われていることに……
直喜「…よし、これでOKだね。ついでに、豚肉が半額だったから買っちゃったなぁ。」
買い物を終え、帰路を歩こうとする直喜。その時……
???『ニクイ』
どこからか、低く不気味な声が直喜に聞こえたと思ったら……
ビィッ!!
直喜「うわっ!?」
バチィッ……
突如として、直喜にレーザーが飛んで来た。間一髪のところで避けた直喜……
直喜(ど、どこから…!?)
ゼアス(直喜君、上を見て!!)
直喜(う、上…?)
ゼアスの声を頼りに、上を向くと……上空には、何やら白い円盤がいて、真ん中には赤黒い光を放つコアのようなモノが見える。人々が逃げ惑う中、円盤は直喜目掛けて赤いレーザーを放ってきた。直喜は側転や前転でレーザーを避けながら、あまり人がいない場所へ円盤を誘導する。
ビィッ!!ビィッ!!
直喜「うわっと!?っとと!!」
円盤は直喜の足元を集中攻撃し、直喜は転倒してしまう。
円盤『……。』ピカァ…
直喜「ッ!?」
思わず両腕で顔を覆い、ギュッと目を瞑る直喜。そんな彼の元に、救いの手が舞い降りた。
直喜「……?」
直喜(あれ、光線が飛んで来ない…?)
恐る恐る、目を開けると……
六花「直喜、大丈夫?」
直喜の目の前には、構えを取った六花の姿があった。
直喜「り、六花ちゃん……!!」
どうやら、円盤のレーザーを六花が防いでくれたようだ。円盤は標的を六花に変え、レーザーを放とうとする。そして、レーザーを放ってきたと同時に…
六花「はっ!!」
両手を広げ、前面にバリアを張ってレーザーを防いだ。
直喜(こ、これって…う、ウルトラセブンの…!?)
六花が使ったのは、ウルトラセブンの防御技『ウルトラバリヤー』だ。光線等の攻撃を防ぐだけでなく、寒波までも防ぐことができるのだ。
六花(私だって、戦える…直喜をもう2度と……失いたくないから…!!)
六花は右腕に身に付けているシュシュに左手を添えると、それを短剣のような形に変えた。
直喜(えっ!?う、ウルトラブレスレットのウルトラスパーク…!?)
六花が見せる技に、驚きっぱなしの直喜。彼女が左手に持っているのは、ウルトラマンジャックがウルトラブレスレットを変形させた武器『ウルトラスパーク』だ。【帰ってきたウルトラマン】では、もっとも使われた形態で、どことなくMATアローに似た形の短剣だ。
六花「ッ!!」
六花がウルトラスパークを投げると、それは円盤に向かって飛んで行き…円盤を真っ二つに斬り裂いた。その後、ブーメランのように戻ってきて、六花の右手にキャッチされた。
六花「直喜!!」
六花は直喜の元へ駆け寄る。
六花「怪我してない?大丈夫?」
直喜「だ、大丈夫…」
六花「…良かった。」
直喜が無事であることを確信し、安心する六花。しかし…
直喜「ッ!!六花ちゃん危ない!!」
直喜が六花を突き飛ばした。その直後…
ビィッ!!バシュッ!!
直喜「うぐぅっ!!」
六花が撃破した筈の円盤が、レーザーを放った。レーザーは直喜の右足を貫通し、直喜は血を流して地面に倒れてしまう。
六花「ッ!?直喜!!」
直喜「り、六花ちゃん…ぼ、僕…大丈夫、だから……ッ!!」
無理して笑顔を作ろうとする直喜だが、怪我をした右足に激痛が走り…思わず涙を溢してしまう。
六花「…!!」
六花(直喜が、泣いてる……)
痛みに耐えられず、涙を流す直喜を見た六花は……空中に浮遊する円盤を見る。彼女の目は明るいスカイブルーから…ハイライトが消えた青黒い色になっていた。
六花(お前…よくも直喜をォ!!)
愛する存在を傷付けられたことで、ぶちギレた六花。そして、額から空色のレーザーを円盤目掛けて発射した。ウルトラマンエースの技『パンチレーザー』だ。レーザーは円盤に命中し、円盤は爆発した。しかし、すぐにまた復活してしまった。
六花「何度復活したって…何度でも撃ち落としてあげるよ!!」
復活して宙を舞う円盤に、六花は両腕から高熱火炎『エースファイヤー』を発射した。円盤は爆発…しかし、またも復活し…六花を嘲笑うようにフヨフヨと宙を舞う。
直喜(これじゃキリがない…あのタイプの相手なら、どこかに本体がいる筈……どこだ…どこに…?)
六花の後ろでは…痛みと戦いながらも、直喜は円盤の分析を開始する。その時も、六花は光の巨人達の技で円盤を破壊し続けている。
直喜(…ん?何だろうあれ…何か透明な糸みたいなのが見える……まさか…!!)
円盤を観察していると、円盤の端っこに…何やら透明な糸のようなモノが見えた。
六花「どんだけ復活すんの…!?」
中々倒せない円盤に、次第に焦り始める六花。
直喜「六花ちゃん!!円盤の端っこ…何か糸みたいなのが見えるんだ!!それを斬って!!」
そんな六花に、アドバイスを送る直喜。
六花「直喜…うん、わかった!!」
六花はウルトラスラッシュを放ち、円盤の端にある透明の糸を斬った。すると…上空に角を生やした黒と銀色の悪魔の様な外見をした怪獣が姿を現し、地上へと落下してきた。
ドサァッ!!
怪獣『ナオキ、ニクイ!!』
現れた怪獣『ヂリバー』の鳴き声を聞いた六花は、両手をギリリッと握りしめると…怪獣目掛けて走っていく。
六花「やぁっ!!はぁっ!!」ドゴォッ!!ドゴォッ!!
格闘戦を仕掛ける六花。ヂリバーが腕を振り下ろせば、それを掴んで投げ技を決めたり…倒れたヂリバーに馬乗りし、顔面を殴ったり…顔面を掴んで地面に勢いよく叩き付けたり……ヂリバーが起き上がれば、ドロップキックを放って地面に倒す。
ヂリバー『タオス…!!』
六花「そうはさせない…私がいる限り、直喜の命は絶対に奪わせない!!やっ!!」ピカカカカ!!
六花は両腕を突き出し、星型の手裏剣『スター光線』を放った。光線はヂリバーに命中し、爆発を起こす。爆発に怯んだヂリバーに、隙が生まれた。すかさず六花は、上半身を大きく左方向に捻った後…
六花「はっ!!」ビィィイイイイイイ!!
振り向きざまに両腕をL字型に組み、右腕から光線を発射した。ウルトラマンエースの必殺技『メタリウム光線』だ。六花が放った光線はヂリバーに命中…ヂリバーは大爆発を起こし、破れた。
六花「直喜!!」
直喜「あ、ありがとう六花ちゃ…ってうわぁっ!?」
六花は直喜を抱き締め、嗚咽をもらし…「ごめんね…直喜、ごめんね…!」と何度も謝罪を繰り返す。
直喜「六花ちゃん…足、すっごく痛いけど…で、でも…僕は、大丈夫だよ……だから、泣かないで…?」
六花「足…あっ!?直喜、今手当てするね!!」
ピタリと泣き止んだ六花は、どこから取り出したのか救急箱から消毒液やガーゼ、包帯を取り出す。
六花「もしかしたら痛いかも知れないけど…我満できる?」
直喜「う、うん…!!」
六花は消毒液を染み込ませたガーゼを、直喜の傷口に当て…消毒を開始する。
直喜「いっ…ッ!!」
直喜はギュッと目を閉じ、涙を流しつつも…痛みを我満する。六花は新しいガーゼに消毒液を染み込ませ、直喜の傷口に当て…最後に包帯を巻いていく。
六花「はい、終わったよ♪」
直喜「あ、ありがとう…六花ちゃん……」
六花「よく頑張ったね、偉い偉い♪」
直喜「あ、あぅ…///」
子どもをあやす母親のような優しい笑顔を見せ、直喜の頭を撫でる六花。
六花「直喜…良かったらさ、家に泊まってく?」
直喜「う、ううん…じ、自分の家で…大丈夫……」
六花「わかった。何か困ったことがあったらいつでも連絡してね♪真夜中だろうがすぐに駆け付けるから♪」
直喜「よ、夜中は流石に…悪いよ……」汗
直喜は六花に送ってもらったことで、自宅マンションにたどり着くことができた。ついでに六花は、直喜に夕食を作ってくれ…家の手伝いもしてくれた。六花に助けられ、直喜は彼女に精一杯感謝をするのであった。
ED~ASH DA HERO『Everything』~♪