【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話   作:やさぐれショウ

87 / 142
OP~OxT『UNION』~♪


第86話 お助けマン

右足を怪我してしまった直喜は、歩くと痛みが走るため…小刻みでゆっくり歩いている。

 

直喜「いててて…困ったなぁ……これじゃあ買い物どころか、ウルフェスにも行けないよぉ……」

 

行動に制限ができ、困ってしまう直喜。その時…ふと、右手に違和感を感じた。

 

直喜「…?…あれ、何だろうこのカプセルみたいなの…???」

 

右手を見ると、銀色の小さなカプセルが握られていた。

 

直喜(ねぇゼアス…このカプセル、何?)

 

ゼアス(そのカプセルはね、『Zカプセル』って言うんだ。中にはカプセル怪獣が入ってるよ。)

 

直喜(えっ、Zカプセル…ま、まさか…“あの怪獣”が入ってるの!?)

 

ゼアス(直喜君も多分予想はついてると思うけど…うん、“あの怪獣”がいる。)

 

このカプセルは『Zカプセル』という名称で…中にはカプセル怪獣が入っている。ピカリの国では、このカプセル怪獣を所持している事が戦士として認められた証だとされるらしい。

 

ゼアス(中にいる怪獣は、直喜君の力になってくれるから…困った時には使ってみると良いよ。)

 

直喜(困った時…うーん……)

 

さぁ困った…今こそが困っている時なのだが、このカプセルを使うべきか…直喜は悩み始める。そんな時、直喜の家のインターホンが鳴った。

 

直喜「はーい!あいててて…」汗

 

直喜は玄関に向かい、覗き穴を覗く。

 

直喜(あっ、六花ちゃんだ。)

 

尋ね人の正体が分かると、玄関を開く。

 

六花「あっ、直喜。足、大丈夫?」

 

直喜「だ、大丈夫だよ…あははは……」

 

苦笑いする直喜に、六花は少し考え事を始める。

 

六花「こうすれば良かったよね…直喜、ちょっとごめんね?」

 

六花は直喜宅に上がると…

 

 

六花「マザー光線!」

 

 

右腕のシュシュに左手を添え、左手を前に突き出し、黄色い粒子光線を直喜の右足に放った。

 

直喜「あれ?痛くない…」

 

直喜は包帯を外すと、いつの間にか右足の怪我が治っていた。次に六花は、右掌を前に突き出すと…乳白色の粒子を直喜の足にある傷痕に向かって放った。これは、ウルトラマンコスモス(ルナモード)が使う『ルナエキストラクト』だ。本来、生物からカオスヘッダーを取り除くために使われる技なのだが…ほぼ全ての光の巨人の技が使える六花は、ウルトラの母の力と合わせてコスモス(ルナモード)の技を使うことが多い。

 

直喜「あっ、傷痕が…無くなった……」

 

六花「これはせめてものお詫び…直喜を、危険な目に遇わせちゃったし……」

 

落ち込む六花に、直喜は…

 

直喜「いや、六花ちゃんのせいじゃないし……」

 

…と、言った。

 

直喜(でも、一体誰が何のために……)

 

六花「そうだ、朝御飯食べた?」

 

直喜「あっ、まだだった…」汗

 

六花「それならさ、私が何か作るよ。」

 

直喜「えっと……そ、それなら…僕と一緒に、朝御飯…作らない?」

 

六花「直喜ナイスアイデア♪」

 

こうして、六花と一緒に朝食を作ることに…作ったのは、直喜の好きなホットケーキだった。

 

六花「良いの、私までご馳走になっちゃって?」

 

直喜「六花ちゃんは…僕を、助けてくれたし……六花ちゃんが来てくれなかったら…僕……」

 

六花「そっか…ありがとう直喜♪」

 

朝食後、軽いウォーキングに行くことにした。六花がスポーツウェアで来ていたため、直喜は慌ててパジャマからスポーツウェアに着替えた。

 

六花(パジャマ姿の直喜可愛すぎ♥️写真撮っとけば良かったなぁ~♪)

 

そんな直喜にメロメロになっていた六花だが、それは直喜には内緒にしよう。

 

 

 

ツツジ台は今日も晴れ空である。季節は秋なのだが、日の光が心地よく直喜と六花を照らしている。

 

アカネ「あれ、直喜君と六花じゃん!お~い♪」

 

街を歩いていると、アカネとバッタリ遭遇した。アカネはニコニコしながらこちらへ走ってきた。

 

直喜「こ、こんにちは…あ、いや……ま、まだおはよう…かな?」汗

 

アカネ「どっちでも良いって~w」

 

六花「直喜はしっかりしてるからね。」

 

アカネ「確かに、校外学習の時も忘れ物が無いか確認するし…私も見習わないとな~♪あっ、ねぇねぇ直喜君!!聞いて聞いて!?」

 

ふと、アカネは何かを思い出し…直喜に詰め寄った。

 

直喜「な、何かな…?」汗

 

六花「アカネ、直喜が困ってる…」

 

アカネ「へっ?あぁごめんごめん…」

 

アカネは昨日の出来事を直喜に話し始める。

 

 

アカネ「昨日ね、私の家に泥棒が入ったらしくて…」

 

直喜「えっ…ど、泥棒…!?」

 

アカネ「うん、それでね…私の怪獣のフィギュアが盗まれちゃったんだ…後、アンチが気絶させられたの……だから、直喜君も気を付けてね?」

 

 

アカネの話を聞いた六花は、1つの答えを出す。

 

六花(多分…“アイツ”の仕業だよね?)

 

六花の言うアイツとは……

 

 

ゴゴゴゴゴ……!!

 

 

その時、地面が突然揺れ始める。

 

直喜「うわわっ!?ちょっ、うわぁっ!?」

 

バランスを崩し、転倒しかける直喜。

 

六花「っとと。」

 

咄嗟に六花が直喜を支え、転ばずに済んだ。

 

 

へっ?どこで支えたって…?それは各々で想像してね♥️

 

 

やがて、地面の中から怪獣が姿を現した。その姿は不自然にうなじ部分が盛り上がり、首が傾いた不細工な怪獣のぬいぐるみな外見で、どこかとぼけた様相ではあるものの、正中線からずれた位置にある顔が生物としての不自然さを醸し出している。

 

怪獣「ウッ…グスッグスッ……

 

その怪獣の鳴き声は…まるで人の咽び泣く声に聞こえ、その造形も相まって強さこそ感じられないが、得体の知れない不気味な印象を与えている。

 

アカネ(あれは…私が捨てようと思ってた怪獣…!!)

 

あの怪獣は、アカネがグリッドマンを倒すために造った怪獣なのだが…直喜を守ることを使命とし、グリッドマンを倒すことを辞めた。グリッドマン討伐が頭から無くなり、造った怪獣のフィギュア達を捨てようと思った矢先…何者かにフィギュアを盗まれてしまったのだ。

 

アカネ(もっと早く捨てておけば良かった…)

 

しかし、後悔してももう遅い…今は、現れた怪獣をどのようにして倒すかを考えなければならない。

 

直喜「こ、こうなったら…!!」

 

直喜はピカリブラッシャー2を取り出すが…

 

六花「待って直喜!!」

 

六花に止められてしまった。何故なら…

 

人々「怪獣だ!!」「に、逃げろ!!」

 

周囲には逃げ惑う人々で溢れており、ここで変身してしまえば直喜の正体がバレてしまう。

 

直喜(た、確かに…でも、どうしたら……)

 

その時、グリッドマンが現れ…怪獣と対峙する。

 

直喜「ぐ、グリッドマン…!!」

 

現れた怪獣はグリッドマンに圧倒されている。最後はグリッドビームで怪獣は撃破された。だが…

 

直喜(あれ?なんで爆発しないの…?)

 

グリッドマンに敗れた怪獣は、何故か爆発しない。グリッドビームを直に受ければ、大抵の怪獣は爆発してしまう。しかし、先程現れた怪獣は全く爆発する気配が無い。流石のグリッドマンも、負けた怪獣が爆発を起こさないことに違和感を感じているようだ。その時……

 

ピシッ…ピシッ…パリパリ……

 

倒れた怪獣にヒビが入って、そこから何かが姿を現した。

 

怪獣2「グワグワグワグワッ!!

 

それは、豆のサヤのような細い胴体に管状の繊維で構成された手足を持ち、体の中心部から縦に走っている亀裂から目と思しき赤い発光体が覗いている不気味な怪獣だ。バルタン星人とヒキガエルを混ぜたような、不安感を煽る笑い声に似た鳴き声を発している。

 

直喜「ッ!?」

 

怪獣が羽化するように登場するのを見た直喜は…強烈な吐き気が襲い掛かり、嘔吐してしまった。

 

六花「直喜ッ!!」

 

アカネ「直喜君!!」

 

六花は慌てて直喜の背中を擦り、アカネは心配そうに直喜を覗き込む。

 

怪獣2「グワグワグワグワッ!!

 

グリッドマン「ぐっ!?ぐわっ!!」

 

怪獣2は恐ろしく俊敏で、人間離れしたアクロバティックかつ予測不可能な動きでグリッドマンを翻弄する。グリッドマンが反撃を試みるも、攻撃をかわしながらの肉弾戦を繰り出す。更に…目からは強力な破壊光線を発射した。グリッドマンは怪獣2に圧倒され、額のランプが点滅を始めた。

 

直喜(ぐ、グリッドマン…!!)

 

吐き気を堪えながら、グリッドマンと怪獣2を見る直喜。

 

直喜(あっ、そう言えば……)

 

ふと、直喜は今朝のゼアスの言葉を思い出した。

 

 

ゼアス『中にいる怪獣は、直喜君の力になってくれるから…困った時には使ってみると良いよ。』

 

 

そして、いつの間に手元にあったZカプセルを取り出す。

 

直喜(お願い、グリッドマンを助けて!!)

直喜「そ、それっ!!」

 

直喜はカプセルを怪獣2に向かって投げた。すると、カプセルは黄金色の光を纏いながら飛んで行き…怪獣の近くに、何やら光が集まっていく。それは、段々形を整えて行き……

 

 

怪獣3『ミャー!ホギャー!!』

 

 

1体の怪獣へと、姿を変えた。

 

直喜「あ、あれは……ミラクロンだ!!」

 

六花「み、ミラクロンって確か…!!」

 

アカネ「か、可愛い~!!」

 

現れた怪獣は、Zカプセル光獣『ミラクロン』。『ウルトラセブン』のミクラスにそっくりなのんきな表情をしているが戦闘力は高く、知能も高い。その上、主人にとても忠実で友好的なのだ。

 

直喜「ミラクロン!!グリッドマンを助けて!!」

 

直喜がそう叫ぶと、ミラクロンはそれに応えるように頷き…四股を踏んだ。そして、怪獣2こと『ナナシB』へと勇敢に立ち向かう。

 

ナナシB「グワグワグワグワッ!!

 

しかし、動きはナナシBの方が速く…ミラクロンの突進はあっさりかわされてしまう。しかし、ミラクロンは焦らず…近くに降り立ったナナシBにタックルを繰り出した。

 

ドゴォッ!!ドドォォオオオオオオッ!!

 

タックルを受け、地面を転がるナナシB。しかし、目を光らせて破壊光線を放ってきた。

 

ミラクロン「ホギャー!!」ササッ!!

 

それを瞬時に見抜いたミラクロンは、サイドステップで光線を避けた。その後、両手から電撃を放ち…ナナシBを痺れさせた。

 

六花「グリッドマン、今だよ!!」

 

すかさずグリッドマンは、もう1度グリッドビームを放った。グリッドビームはナナシBに命中し、大爆発を起こした。

 

直喜「やったぁぁああああ!!」

 

バンザイして大喜びする直喜。そんな彼に、砂埃が襲い掛かった。

 

直喜「あわわっ!?ゴホッ!!ゴホッ!!」

 

 

 

グリッドマン「…。」

 

ミラクロン「ホギャー♪ホギャー♪」

 

ミラクロンはグリッドマンの勝利を祝うように、舞い踊っていた。

 

直喜「グリッドマン!この怪獣、僕の友達なんだ!!名前はミラクロン!!」

 

グリッドマン「直喜君の?」

 

直喜「うん!!」

 

直喜の言葉を信じるグリッドマン。その理由は……

 

 

グリッドマン(直喜君の近くにいる娘達の視線が物凄い…)汗

 

 

六花とアカネの視線がヤバかったため、疑うことができなかったのだ。しかし、ミラクロンは正義の怪獣であり、凶悪怪獣ではない。

 

直喜「ミラクロン、ありがとう!!」

 

直喜が右手を出すと、ミラクロンは黄金色の優しい光に包まれ…直喜の手元でカプセルに戻った。こうして、直喜はミラクロンという頼もしいお助けマンと出逢うことができたのだった。




ED~ASH DA HERO『Everything』~♪



Zカプセル光獣『ミラクロン』

ウルトラマンゼアスこと、神山 直喜の身代わりとなって戦う所謂カプセル怪獣。主な武器は両手から放つ電撃と、念力光線『ミラクロン・エレキネシス』。

また、等身大サイズで召喚することもできる。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。