【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
ある日の平日…夏休みもすっかり終わり、学生達には学園生活が待っていた。
直喜(何だか、ツツジ台高校に来るの…久しぶりな感じがするなぁ……)
そう思いながら、クラスへと入る直喜。
なみこ「おっ、直喜おはよ~♪」
なみこは普通に挨拶したが……
はっす「皆のしゅ~、我らが直君のおなりだぞ~♪」
はっすがそう言うと、クラスメイト達が一斉に…まるで、王に尊敬を示す騎士のように跪いた。
さきる「おはようございます、殿!!」
クラスメイト「「「殿、おはようございます!!」」」
直喜「と、殿…!?」汗
クラスメイト達の挨拶に困惑する直喜。
直喜「えぇっと…と、取り敢えず…顔、上げようか……」
直喜がそう言うと、クラスメイトの1人が直喜に『黒板見て』とジェスチャーをする。それに気付いた直喜は、黒板の方を見ると……
…と、デカデカと書いてあった。
直喜「へっ?ど、ドッキリ…?」
さきる「そそ!全員から殿様と呼ばれたらどんな反応するかドッキリ!!」
状況を把握できず、混乱してしまう直喜。そこに……
六花「おはよ…って、皆して何やってんの?」汗
アカネ「おはよ~♪」
将「あれ、神山どした?」
裕太「ドッキリって、なに?」
六花とアカネ、将と裕太がやって来た。裕太の言葉を聞いた六花とアカネは黒板にデカデカと書かれた文字に気付く。そして、直喜にドッキリを仕掛けたと察し…みるみるハイライトが消えていく。
六花「ねぇ、一体どういうこと…?」
アカネ「全員正座しろよ…?」
六花とアカネの、低くドスの効いた声を聞き…クラス中が一瞬で凍り付いた。
なみこ「り、りりりりり六花さん…ここ、これは…ち、ちちち違うんです…」滝汗
あまりの威圧感に、滝のような大汗を流すなみこ。
六花「うっさい。んで、直喜に何をしたの…?」ボキボキボキボキ…
アカネ「お前ら…覚悟、できてるよなぁ?」ボキボキボキボキ…
既にげきオコスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム状態の六花とアカネは、手をボキボキ鳴らしながら低い声を出す。しかし…
直喜「り、六花ちゃんもアカネちゃんも怒んないで!!」
直喜がそう言った瞬間…
六花&アカネ「「ごめんなさい!!」」
先程の空気が嘘のように…六花とアカネは泣き顔で直喜に謝罪した。その瞬間、クラスメイト全員がずっこけた。
女教員「お前ら何でずっこけてんだ?後、ドッキリって何だドッキリって?」汗
女教員が入ってきた所で、はっすが状況を説明した。
女教員「成る程…しかし、ドッキリも程々にしておけよ?下手したら取り返しのつかないことになることだってあるんだから。」
クラスメイト「「「す、すいませんでした…」」」チーン…
女教員に軽く説教をされ、クラスメイト達は直喜に頭を下げた。その中には、なみことはっすもいる。
直喜「は、初めて…ドッキリされた、けど……な、何だか…新鮮、だった…良い経験になったよ…!あ、ありがとう…!!」
ドッキリを仕掛けられたことが無かった直喜は、初ドッキリを味わい…お礼を言った。今回のドッキリは、誰も傷付かない優しいドッキリだろう。
さきる「て、天使だ…!!」
光「このクラスには、天使がいた…!!」
この時、クラスメイト達の目には…天使となった直喜が見えていた。
午前の授業が終わり、5、6時限はロングホームルームで『文化祭』の出し物を考える時間となった。
直喜(そう言えば、僕…文化祭なんて、出たこと無かったなぁ……どんなことやるんだろう…)
屋上でスペシャルドッグを噛りながら文化祭とは何なのかイメージしようとする直喜だが…全くイメージが沸かなかった。中学時代、直喜は運悪く体調を崩してしまい…文化祭に1度も出ること無く卒業してしまったのだ。そのため、文化祭を知らないのだ。
直喜「……。」
ふと、直喜はZカプセルを取り出し…それをボーッと眺める。そして、ポケットにしまおうとしたところ…
直喜「…あっ!」ツルッ…
Zカプセルが手から滑ってしまい、屋上から地上へと落下していく。
直喜(こ、これは大変だ!!)
直喜は大慌てで屋上から地上へと駆け降りた。
ポトッ…キラキラキラキラァ~、パァァアアアアアア…!!
カプセルから目映く優しい黄金色の光が発生すると…
ミラクロン「ヒヨ~!ヒヨ~!」
そこから、ミラクロンが等身大で出現した。それと同時に……
直喜「はぁ…はぁ…あっ、み、ミラ…クロン…!!」
ミラクロン「ピヨッ?」
息を切らした直喜が到着した。バテている様子の直喜に、困惑するミラクロン。だが、彼にとって学校は…未知の世界…どんな人達がいるのか、何が行われているのか…ミラクロンの好奇心を擽るのには十分すぎた。
直喜「あっ、ミラクロン待って!」
校内に入っていくミラクロンを、直喜は慌てて追いかける。
直喜「と、取り敢えず生徒を見たら…人形のフリをして!!」アセアセ
ミラクロン「ホギャー!」コクッ!
直喜の提案に頷くミラクロン。そこに……
六花「あれ、直喜?こんなところで何してんの?」
直喜「あっ、六花ちゃん…実は……」
直喜が事情を説明すると…
六花「あぁ、成る程ね…」汗
六花はそれを理解し、直喜に協力してくれた。
そして、いよいよ始まるロングホームルーム。
女教員「おっ、神山…そのデカい怪獣、ぬいぐるみか?」
直喜「あっ…これは、その……」
さきる「はいはーい!E組の出し物は、『男女逆転喫茶』に決定しました~!!」
直喜「えっ、もう決まったの…?」汗
女教員「成る程、そのぬいぐるみは客引きのためか…よし、良いだろう。」(^^)d
いつの間にか、直喜のクラスの出し物が決まった。そのため、ミラクロンは客引きの役割だと勘違いした担任の女教員はあっさりOKを出した。
直喜(そうだ、ミラクロン…)
ふと、ミラクロンの方を見る直喜。
直喜(あれ…ミラクロン、どこ行っちゃったの!?)
しかし、ミラクロンはいつの間にかいなくなっていた。
その頃…
ミラクロン「ピヨッ、ピヨッ…」
ミラクロンは食堂に来ていた。その理由は、何やら美味しそうな匂いが、ミラクロンの嗅覚を擽ったからだ。ふと、ミラクロンの目に入ったのは…返却口にある生徒が残した料理だ。
ミラクロン「…!」コクンッ!
ミラクロンは食堂にいる人達に見つからないよう、上手く隠れながら目当ての物へと確実に近づいていく。そして、目の前に来ると…素早く丼を取り、残っているうどんを1口食べる。
ミラクロン「ホギャー♪」
どうやら、美味しかったようだ。完食すると、素早く丼を返却口に置いて、直喜の元へ戻って行く。だが、その道中……段々生徒達から注目されるようになってきた。ミラクロンはそのことを知らず、スキップしながら直喜のクラスへと向かう。
しかし、ふと…外を見た時……
ナナシB「グワグワグワグワッ!!」
昨日倒した筈のナナシBの姿が見えた。
ミラクロン「ホギャー!!ホギャー!!」
ミラクロンは大慌てで直喜のクラスへと走った。が、運良くミラクロンを探しに来た直喜とバッタリ会った。
直喜「あっ、ミラクロン!!」
ミラクロン「ホギャー!!ホギャー!!」
直喜「えっ…あっ、あの怪獣は…!!」
直喜(グリッドマンが倒した筈…なのに、また…!!)
直喜は屋上に向かう。そして、ピカリブラッシャー2で口腔環境をキレイにすると……
直喜「ゼアァァアアアアス!!」ピカァァアアアアアアッ!!
ブラッシャーを天に高く掲げ、目映く優しい光へと包まれていく。光に包まれた直喜は、光の戦士『ウルトラマンゼアス』へと姿を変えた。
クラスメイト1「なっ!?か、怪獣…!?」
蘭萌「う、ウソ…また!?」
亜子「待って!もう1つ何か来る!!」
怪獣に怯えるクラスメイト達の前に、目映く優しい光が出現する。そこから現れたのは……
ゼアス「シェアッ!!」
紛れもなく、ウルトラマンゼアスであった。
さきる「あれって、確か…!」
光「うん、ウルトラマンだよ!!」
六花「なお…ううん、ウルトラマンゼアス…!!」
ゼアスは構えを取り、ナナシB目掛けて走っていく。
ナナシB「グワグワグワグワッ!!」
ゼアス「ゼヤッ!!」ガシィッ!!
ゼアスとナナシBは、相撲のような取っ組み合いを開始する。先に攻撃を仕掛けたのはゼアスだ。右手でパンチをしようとするが、ナナシBは左手でゼアスのパンチを受け止める。するとゼアスは、頭を後ろに引き…
ゼアス「デヤッ!!」ドゴォッ!!
ナナシBの顔面に頭突きを繰り出した。ゼアスのとさかがナナシBの目に命中し、ナナシBの目は機能しなくなったのか、光が消えた。痛がるナナシBの懐に潜り込んだゼアスは、ナナシBを持ち上げ…思い切り投げ飛ばした。
ナナシB「グワグワグワグワッ!!」
すると、ナナシBはアクロバティックな素早く動き始め…ゼアスを翻弄しようとする。
ゼアス(うわっ、速い!!)
直喜(待ってゼアス…あの怪獣は素早いけど、考えてることは単純だよ。)
ゼアス(どういうこと?)
直喜(僕がやる…ちょっと見てて?)
ゼアスはキョロキョロ見回したりせず、じっと待つ。そしてすぐ、背後から地面を蹴る音が聞こえたため……ゼアスは振り向き様に右ストレートを繰り出した。しかし、そこに怪獣はいない。
裕太「ゼアス、後ろ!!」
裕太がそう叫ぶも、ゼアスは…いや、
ゼアス「ジュアッ!!」ドスゥッ!!
ゼアスの右肘打ちを腹部に受けたナナシBは、大きく後進した。戦いの主導権は、既にゼアスが握っている。そう思った矢先……
ズドォォオオオオオオンッ!!
ナナシA「ウゥッ…グスッグスッ……」
ナナシの別個体『ナナシA』が姿を現した。
ゼアス「ッ!?」
直喜(別の怪獣…!?)
ナナシAとナナシBを交互に見ながら、警戒体勢に入るゼアス。その時、ナナシAは口から電撃を放って来た。
ゼアス「グッ!?」
ゼアスが電撃に怯んだ時、ナナシBがこちらに向かって走ってきた。
ガシィッ!!
ゼアス「グアッ!?」ドドォォオオオオオオッ!!
ナナシB「グワグワグワグワッ!!」
ナナシBはゼアスに馬乗りし、一方的にゼアスを攻撃し始める。
ゼアス「グッ…ジュア……ッ!!」
中々ナナシBのマウントから抜け出せないゼアス。そして……
カラータイマーが青から赤へと変わり、点滅を始めた。
カラータイマーが青から赤へ変わると危険信号…ウルトラマンは地球大気中に3分以上居ることができないのだ。
さきる「ね、ねぇ…ゼアスヤバいんじゃない!?」
光「ゼアス…頑張って…!!」
クラスメイト「ゼアス、頑張れ!!」「頑張ってくれ、ウルトラマンゼアス!!」
クラスメイト達はウルトラマンゼアスの勝利を信じ、必死に応援する。
六花(ここで光線を使ったら…)
アカネ(絶対にバレるよね…)
ゼアスを助けたい六花とアカネだが、ここで光線を使ってしまえば…バレてしまう。そんな時……ナナシAの背後に、黄金色の光が現れ…それが段々形を整えて行く。それは、ゆっくりとナナシAに近付くと…
ドゴォッ!!
ナナシAの頭をひっぱたいた。
ミラクロン「ホギャー!!ホギャー!!」
ゼアス「ッ!!」
直喜(あっ、ミラクロン!!)
ナナシAを怯ませたミラクロンは、両手から青い電撃を放つ。すると、ナナシBの身体がフワフワと宙を舞った。
ミラクロン「ホギャー!!」
ミラクロンはちゃぶ台を返すように、ナナシBを投げ飛ばした。
ドドォォオオオオオオッ!!
ナナシBが地上に落下し、ミラクロンはゼアスの救出に成功した。
蘭萌「あの怪獣って、味方…?」
アカネ「あれはZカプセル光獣『ミラクロン』って言ってね…所謂カプセル怪獣って呼ばれる奴、つまり私達の味方だよ?」
亜子「何で分かるの?」
アカネ「私じゃないよwウルトラ博士の直喜君が言うんだから、確実だよ♪」
タツミ「そういや神山の奴、怪獣に詳しいんだよな?」
ユタカ「俺も今度神山に聞いてみよっと。」
ミラクロンが現れたことで、形成が逆転する。
ゼアス「デヤッ!!」ドッゴォォオオオオッ!!
ナナシB「グワグワグワグワッ!!」
ゼアスは『ゼアス・チョップ』をナナシBの脳天目掛けて振り下ろした。
ミラクロン「ホギャー!!ホギャー!!」ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!
ミラクロンはツッパリをしながら前進し、ナナシAを追い詰めていく。そして、ナナシAを捕らえると…ゼアス目掛けて投げ、その直後…ナナシAを投げた方向に走っていく。ゼアスもナナシBをミラクロンの方に投げ、ナナシBを投げた方向に走っていく。そして…
ゼアス「ゼヤァッ!!」ドゴォォオオオオッ!!
ナナシAとすれ違い様に、『ゼアスクロス』を繰り出した。ナナシAからは火花が散る。ミラクロンはナナシBに強烈なタックルを繰り出し、ナナシAの近くに転ばせた。
ゼアス「ッ!!」
直喜(ミラクロン、行くよ!!)
ミラクロン「ホギャー!!」
すかさずゼアスは何かを大事に抱えるような独特な動作をした後、腕を逆十字型に組み…青く光る必殺光線『スペシュッシュラ光線』を放った。ミラクロンは両手から赤い電撃を放った。ゼアスとミラクロンの必殺技を受けた2体のナナシは大爆発を起こした。ゼアスとミラクロンの勝利を見届けたツツジ台高校の者達は、大歓声を上げている。ゼアスは右手から修復光線を発射し、壊れた街を元に戻した。そして、上を見上げると……
ゼアス「シェアッ!!」
大空へ飛び立って行った。ミラクロンはゼアスをお見送りし、黄金色の光に包まれていった。
直喜「おっと…!」
Zカプセルは無事に直喜の手元に戻り、ミラクロンは直喜の元に帰ることができた。その後、クラスへと戻ったのだが……
タツミ「あっ、神山!?どこ行ってたんだよ?」
直喜「ちょ、ちょっと…お腹、痛くなっちゃって……」
ユタカ「マジで!?大丈夫か?」
クラスメイト達から心配されたり……
さきる「神山!ゼアスの戦い、ちゃんと録画してるからさ…クラスメイトのグループL○NEに送るね!!」
ゼアスの戦いを見逃した直喜のために、ゼアスの戦いを録画してる者がいたりと……何よりも…
六花「お腹痛くなった!?直喜大丈夫!?」
アカネ「す、すぐに胃腸薬…あ、いや救急車を!!」
六花とアカネからは過剰に心配され、困ってしまった。将と裕太が止めに入ってくれたのだが……
蘭萌「そうだ、なおちんなおちん…これ着てみてよ♪」
直喜「えっ!?そ、それって…メイド服…だよね…?」汗
亜子「なおちー絶対似合うって!!制服の上からで良いから、1回だけ!!」
男女逆転とのことで、裕太と共に女装させられたのは言うまでも無い。
ちなみに、直喜の女装を見た六花とアカネが…恥ずかしがる直喜をスマホでこっそり連写していたことを、直喜は知らなかった。
ED~ASH DA HERO『Everything(English ver.)』~♪