【完結】駄目な部分が目立つ転生者が、何故か周りから好かれる話 作:やさぐれショウ
その日の放課後……
直喜は六花とアカネ、なみことはっすによって…無事に自宅マンションに送り届けられた。玄関前で彼女らと別れた後、自宅に入ろうとしたが……
直喜「…!?」
直喜(な、何だろう…この気配……?)
背後に気配を感じたため、振り向く。そこには……何やら、小さな円盤が直喜の目の前をフヨフヨと飛んでいた。何だろうと思ったその時……
???『貴方が神山 直喜ね?私が誰だか、分かるかしら?』
円盤から、妖艶な女性の声が聞こえてきた。
直喜「…へっ?」
直喜が困惑していると、またも円盤が話し出す。
レディベンゼン星人『私はレディベンゼン星人…ダーリンがゼアスによって奪われたから…だから、ゼアスに復讐すると同時に人類を撲滅するの。破壊こそ芸術って、ダーリンが言ってたようにね?』
その声の主は、ゼアスの宿敵の1人『レディベンゼン星人』であった。
直喜「レ、レディベンゼン星人…?」
レディベンゼン星人『そうよ?まず手始めに…そうねぇ……明日開催される、ツツジ台高校の文化祭を台無しにしようかしら?んふふ、特別な怪獣を使ってね?』
直喜「ぶ、文化祭を台無しに…!?や、やめてよ…そんな事をして何になるのさ…?」
レディベンゼン星人『言ったでしょ?破壊こそ芸術って……訪れた人間達の逃げ惑う姿や絶望するツツジ台高校の生徒達を見るのが楽しみ…フフフッ、やめて欲しいんなら、力ずくで止めることね♪』
直喜「……!!」
レディベンゼン星人『じゃあね、神山 直喜……いいえ、ウルトラマンゼアス…』
レディベンゼン星人の言葉に、一瞬目を丸くした直喜。その後、円盤はどこかへ飛び去って行った。
直喜(ど、どうしよう…あの話し方じゃ、僕がゼアスであることを分かっていたみたいだ…レディベンゼン星人は凄い自信家だし…あぁ、どうしようどうしよう…!!)
ゼアス(落ち着いて直喜君。焦っても良いことは無い…何か作戦を考えよう。)
直喜(う、うん…!)
直喜は自宅に入らず、作戦を練り始める。
直喜(そもそも、特別な怪獣って何だろう…全く想像がつかない……ううん、それよりも…明日、どうしよう…)
悩める彼の元に、来客がやって来る。
2代目「あら、直喜さん?」
ナイト「こんなところで何をしている?」
それは、グリッドナイト同盟の2人だった。
直喜「あ、貴方達は…」
2代目「はい、グリッドナイト同盟です♪」
ナイト「直喜、何か悩み事か…?」
直喜「……。」
直喜は先程あった出来事を、ナイトと2代目に話した。
ナイト「何?レディベンゼン星人が。」
2代目「それにしても、本当に卑怯なヤツですね…」
直喜の話を聞き、眉間にシワを寄せる2人。
直喜「へっ?し、信じてくれるの…?」
直喜がそう言うと、2代目はクセのある笑い方で笑った。
2代目「直喜さんは嘘を言う人じゃないのは分かっていますよw」
ナイト「そうだ。俺と友達になってくれた直喜が嘘を言う筈が無い。」
直喜の話を全く疑わず、信じてくれるグリッドナイト同盟に直喜は少しだけ安心感を覚えた。グリッドナイト同盟は、直喜の力になると言ってくれ…2代目はレディベンゼン星人の動向を調べ、ナイトは『特別な怪獣』について調べてくれた。
直喜(問題なのは明日…逃げ惑う人達や絶望する生徒達って言葉を聞くと、襲撃は午前中か午後……それも、人が多く集まった時にレディベンゼン星人は仕掛けてくるに違いない…)
2代目「直喜さん、レディベンゼン星人は恐らく…今まで歴代ウルトラ戦士が戦ったことの無い怪獣をこの街に放って来るみたいです。別の街にはウルトラマンが居ないことを良いことに、歴代ウルトラ作品の怪獣や超獣を放っています。」
直喜「こ、この街に…未知の怪獣を……別の街って、フジヨキ台のこと?」
2代目「はい。主にフジヨキ台はダイナゼノンや怪獣優生思想、我々グリッドナイト同盟が守っているので、大丈夫です。」
直喜「でも、どうしてそんな事を…」
ナイト「恐らく…直喜、お前を倒すためだろう…ヤツは夫のベンゼン星人を失って強い怒りに燃えている…ただ、その分冷静な判断力を失っている。」
直喜「そう言えば…レディベンゼン星人は、だーりん(?)をゼアスに奪われたって言ってた……」
ナイト「直喜…お前は決して間違ったことをしていない。間違っているのは向こうだ。」
2代目「そうです!この
そもそも、ベンゼン星人が命を落としたのは…まぁ、因果応報と言っても過言ではない。これまで、数々の星を破壊してきたのだから。彼が地球を破壊しようと企まなければ…命を落とすことは……無かったのかな?
直喜「な、ナイトさんも2代目さんも…あ、ありがとうございました…!!話してみて、何だか…安心しました…」
2代目「そんなに畏まらなくて大丈夫ですってw」
ナイト「力になれたなら良かった。」
次の日…遂に、この時がやって来た。直喜は早起きをし、ツツジ台高校へと急いだ。
直喜「はぁ…はぁ……あ、あれ…?」
直喜(ちょ、ちょっと…早すぎたかな……?)汗
時刻は午前6:30…この学校に来ている生徒達は、少数である。
蘭萌「あっ、おはよーなおちん♪」
直喜「あ…ま、丸佐さん……お、おはよう…」
蘭萌「随分早く来たんだね?」
直喜「う、うん…ま、丸佐さんは?」
蘭萌「ウチ?あぁ、ダンス部の準備があってね。」アハハ…
直喜「ぼ、僕に…な、何か手伝えることとか…あるかな…?」
蘭萌「大丈夫大丈夫wもう少しで終わるし…六花もアカネもなおちんにメロメロなわけだ♪」
直喜「…ん?」
蘭萌「ううん、何でもない。」
蘭萌と別れ、学校内を散策する直喜。
直喜(怪しいモノは特に無さそうだね……でも、うーん…落ち着かないなぁ……)
今日は文化祭の日である……人生初の文化祭なのだが、それ以前にレディベンゼン星人がこの日を台無しにしようと企んでいるのだ。それだけは、何がなんでも阻止しなければならないのだ。その時…
オニジャ「おっ、おーい直喜ィー!!」
オニジャを先頭に、怪獣優生思想の4人がやって来た。
直喜「うぇっ!?お、オニジャ君達…!?えっと、文化祭…まだ始まってないよ?」汗
オニジャ「おっ、そうだったか…いやぁワリィワリィw」
ジュウガ「直喜…何だか落ち着きが無いように見えますが…?」
直喜「あっ…あ、あのね……」
直喜は昨日の出来事を4人に話した。
ムジナ「最っ低…私達のベストフレンドの楽しみを奪おうとするとか…!!」
シズム「話してくれてありがとう、直喜。俺達も喜んで協力するから。」
直喜「皆…本当にありがとう……なんてお礼をしたら…」
オニジャ「礼ならいいってw俺達は直喜と居られるだけで、幸せなんだからよ♪」
怪獣優生思想は、円盤生物を放ち…ツツジ台高校の警備をさせた。そして、一旦高校から出た。
時刻は午前8:00…『台高祭』が始まった。直喜達のクラスは『男女逆転カフェ』をやっている。セーラー服を身に纏った直喜は接客ではなく…調理場で料理を作っている。
亜子「おぉ~!なおちー料理上手いね!!」
直喜「あ、ありがとう…」
さきる「独り暮らしなんだっけ?」
直喜「う、うん…両親も親戚もいないからさ……」
さきる「…えっ?」
光「さきる…」
さきる「あ…ご、ごめんねなおちー…辛いこと、思い出させちゃって」
直喜「ううん、気にしないで…今はもう、寂しくないから。」
優しく微笑む直喜を見て、罪悪感を感じてしまったさきる。
タツミ「神山…問川のこと、怒らねぇのか?」
直喜「怒らないよ…w」
亜子「でもさ…今のは怒られてもしょうがないことだと」
直喜「問川さんも、悪気があって言った訳じゃないんだし…そ、そうだよね…問川さん?」
さきる「は、はい…!!」
直喜「それじゃあこの話は終わり!今はさ、文化祭を楽しもうよ…!!」
子どものような無邪気な笑顔に、さきるは救われ…笑顔を取り戻していった。
直喜「み、皆も笑ってよ!ほら、スマイルスマイル♪」ニコッ♪
直喜が両手の人差し指を頬につけて微笑むと……
さきる(うおぉぉおおおお!!て、天使だ…!!)パシャシャシャシャ!!
光(いやいや待って…神山君、その格好でその笑顔は反則だよぉ…///)パシャシャシャシャ!!
亜子(ここに本物の天使がいる!!)パシャシャシャシャ!!
タツミ(ヤベッ、男の俺でもノックアウトだ…)パシャシャシャシャ!!
メンバー達は一斉にスマホを取り出して直喜の『スマイルスマイル』を連写した。
女性客1(えっと、男女逆転カフェだから…あの子は、男の子だよね?めっちゃ可愛いんだけど…!!)
女性客2(とりま写真撮っとこ♪)パシャシャシャシャ!!
女性客3(か、可愛い…ジュルリ♪)
彼のスマイルスマイルは、特に女性客から大絶賛を受けていた。おいコラ最後…(汗)
ユタカ「神山、そろそろ休憩入れよ?後は俺らに任せてくれ。」
直喜「う、うん…ありがとう…!!」
休憩を貰った直喜は、調理場から離れると…正門前に向かった。
直喜「……。」
直喜(まだ動かないようだ…お客さんも段々増えてきたからなぁ……)
隆也「おっ!?お、お前…直喜か?」汗
直喜「あっ、隆也君!!あぁ、えっとね…これは……」
正門前に着くと、親友の隆也と会った。彼も台高祭に訪れ、直喜のクラスの元へ行こうとしていたのだ。直喜は自身の格好は、クラスの出し物だと隆也に説明した。
隆也「成る程なぁ…男女逆転ってことは、口調も女の子風に?」
直喜「ううん、そこまではしてないんだ。それだと不自然じゃないかってことで…」
隆也「ほぉ…よく考えてるなぁ。」
クラスの出し物に、感心する隆也。
隆也「ん?なぁ直喜…お前のクラスの出し物、SNSで結構バズってるぞ?」
直喜「…へっ?」
隆也「ほら、これ証拠。」
隆也のスマホを覗き込むと……直喜がクラスメイトに披露した『スマイルスマイル』が急激に注目されており、その影響かツツジ台高校に続々と人が集まって来ていた。
六花「あっ、いたいた!!直喜~、ちょっと助けて~!!」
そこに、軍服に身を包んだ六花がやって来る。
六花「って、あれ?阿部君来てたんだ。」
隆也「あぁ、久しぶり。直喜から招待されて来たんだ。てか、六花さん…何やら慌ててるみたいだが…?」
六花「あっ、そうそう!!直喜のスマイルスマイルを見たいって人が沢山来てさ~…」
直喜「あ…えっと……」
直喜(うわぁ、よ、余計なことしちゃったかな…)汗
『スマイルスマイル』をしたことを後悔し始める直喜だが……
六花「直喜のおかげで今年の台高祭は大盛り上がりになるよ!!もう直喜には頭が上がんない!!」
六花の嬉しそうな顔を見て、少しだけ気が楽になった。
直喜「じゃ、じゃあ隆也君。案内するよ。」
隆也「サンキュー♪」
隆也を自分のクラスに案内しようとした時……
ちせ「直喜先ぱーい!!」
そこに、ちせと夢芽がやって来た。彼女達の後に続いて、ガウマ、蓬、暦もやって来る。
直喜「あっ、皆!!」
蓬「あれ、直喜君…その格好は?」汗
直喜「あっ、えっとね…」
やって来たメンバー達にクラスの出し物を説明する直喜。夢芽がスマホを直喜に向けて連写していたが、直喜は気付いていない。
ガウマ「へぇ~…中々おもしれぇこと考えたなぁ。直喜、お前結構様になってんじゃねぇか。」
暦「まぁ、よく似合ってるよ?」
ガウマと暦に褒められ、少しだけ恥ずかしがる直喜。
直喜「そうだ…えっと、シズム君達も呼ぼう。」
直喜はL○NEを起動し、怪獣優生思想の4人を呼んだ。
オニジャ「直喜ィー!!」
メッセージを送ってすぐ…オニジャを先頭に、怪獣優生思想がやって来た。
直喜「それじゃあ、案内するね?」
直喜は集まったメンバー達を、クラスに招待した。
はっす「おっ、来た来た♪」
直喜「じゅ、10名様ご案内しまぁす…!!」
精一杯の大きな声で言うと、接客担当の亜子がメンバー達を案内した。やがて、客が皆…料理を注文し終えると……
客1「すいません、スマイルスマイルをお願いします!!」
将「スマイルスマイル入ります!!」
今年の台高祭の名物と化した『スマイルスマイル』がリクエストされた。すると、六花とアカネが何やら喧嘩のような劇を始める。
六花「ちょっと、私の直喜を取らないでよ?」
アカネ「は?いつからアンタの直喜君になったの?直喜君は私のなんだけど?」
急に始まった劇に、困惑し始める客。
直喜(あ、あれ?喧嘩かな…と、止めなきゃ…!!)
六花とアカネの元に向かう直喜。
直喜「ちょ、ちょっと…せ、折角沢山のお客さんが来てくれたんだから…だから……そ、そんなに怖い顔、しないで?」
六花「それもそうだね。それじゃあ直喜、皆が笑顔になれるよう…魔法をかけて欲しいな♪」
アカネ「私もリクエストする~♪直喜君、お・ね・が・い♥️」
直喜「よ、よぉし…!!」
直喜は1度深呼吸をすると……
直喜「み、皆も一緒に…ほら、『スマイルスマイル』♪」ニコッ♪
『スマイルスマイル』を披露した。その瞬間、クラス内に歓声が上がった。
直喜「…えっ?は…はわわわわ///」
急に恥ずかしくなった直喜は、思わず顔を真っ赤に染める。彼の両サイドにいる六花とアカネも、『スマイルスマイル』のポーズをして微笑んでいる。それがまた、SNSでバズったのだった。
レディベンゼン星人「へぇ…スマイルスマイル、ねぇ……」
その頃、レディベンゼン星人は…SNSでバズり中のスマイルスマイルを見ていた。
レディベンゼン星人(神山 直喜…随分有能じゃない?これで、台高祭を台無しにすれば…んふふ♪)
レディベンゼン星人は『インスタンス・ベンゼネーション』を発動し…怪獣をツツジ台高校に放った。
ED~ASH DA HERO『Everything』~♪