俺の幼馴染はハイパードジっ子兼ネガティブウマ娘です   作:たぬき田中

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9話

 俺、カズは基本的に兄弟はおらず、一人っ子だ。とは言っても、身近に2個上の幼馴染であるメイショウドトウがいたため、寂しいという感情は抱いたことは1回もなかった。

 

 しかし、兄弟が欲しくなかったのか、と言われたらそれは否だ。俺の家に兄弟がいたらな………という気持ちを抱いたことは過去に何度もあった。聞いた話によると、母ちゃんや父ちゃんもあと一人は欲しかったみたいなのだが、どうやら母ちゃんは俺を産んで1年経ったぐらいに子宮に大きい腫瘍が出来てしまったらしく、治療のために子宮を摘出したらしい。母ちゃんからは弟や妹を産めなくてごめんなさい、とチーズバーガーを食しながら謝ってきた。これ限りは仕方がないと思ってるから、別に咎めたりはしない。てか、チーズバーガー食いながら話す内容じゃない。ボケやめてもらっていいですか?

 

 と、そんな感じで基本的には土日にドトウが帰ってくる以外は1人である俺なのだが………

 

 「きゃっきゃっ」

 

 今、俺の目の前には赤ちゃんがいる。しかも、黒い耳にしっぽも生えているウマ娘の赤ちゃんだ。

 

 どうして、目の前に赤ちゃんがいるかというと、母ちゃんの知り合い夫婦が出張で土日に遠出する必要があったらしく、土日の間だけ我が家で面倒を見ると母ちゃんが名乗り出たためだ。まぁ、ドトウと同じ状況だな。

 

 ちなみに、この子の名前は『ディープインパクト』。母ちゃんが『ディーちゃん』と読んでいたため、俺もそう呼ぶことにしている。

 

 「きゃっきゃっ」

 

 ディーちゃんが笑いながら、お気に入りのションボリした表情を浮かべている皇帝様のウマ娘のぬいぐるみを抱えていた。か、可愛いぃなぁ。赤ちゃんって、こんなに可愛いんだぁ。見てるだけで癒されるなぁ。

 

 「ただい……うわぁぁぁぁ!!!」ガラガラガツシャァァン!!!

 

 お、どうやらドトウが帰ってきたみたいだ。俺はディーちゃんを優しく抱えながら、玄関に向かう。すると、ドトウが涙を浮かべながら倒れていた。いつもの光景だ

 

 「おかえり、ドトウ」

 

 

 「ふぇぇぇ!ご、ごめんなさぁぁぁい!!カズく…………………え?」

 

 

 ディーちゃんを抱えている俺の姿を見た瞬間、ドトウはまるで時が止まったかのように固まってしまった。なにしてんの?

 

 「カカカ、カズくん!?そそそそ、その子は!?」

 

 「ん?この子は」

 

 「ままままさか!カ、カズくんの子どもぉぉ!?」

 

 「な訳あるか!とりあえず、落ち着け!!」

 

 こちとら、まだ12歳だぞ!?その歳でパパになる度胸や勇気なんて持ち合わせてるわけないだろ。俺は軽くパニック症状が出ているドトウにチョップする。

 

 「ふえっ!」

 

 「はぁー、お前ってやつは。この子は母ちゃんの知人の子どもだよ。土日の間だけ預かってんだ」

 

 「そ、そうなんですねぇぇ。ごめんなさいぃ」

 

 チョップでなんとかドトウを落ち着かせることに成功した俺は、改めてディーちゃんについて詳しく説明した

 

 「……と、ディーちゃんについてはこれぐらいかな。まぁ、この土日だけの関わりだからそんなに構えることはないと思うけど」

 

 「そ、そうですねぇぇ〜」チラチラ

 

 ん?さっきからドトウがディーちゃんのことをチラチラと羨ましそうに見ているな。これはもしかして………?

 

 「ディーちゃん……抱くか?」

 

 「ふぇ!?」

 

 俺が声をかけると、ドトウは明らかな反応を見せる。見た感じ、やっぱりディーちゃんを抱きたかったように見える。可愛いしね

 

 「け、けどぉ〜、怖いですぅ〜。私が抱いたら怪我させそうでぇ〜」

 

 ドトウは嬉しそうにするが、すぐに目を伏せて答える。きっと、彼女は分かってるんだ。自分のドジのせいでもしかしたらディーちゃんが危ない目に遭うかもしれないと。 それは俺も同意見だ。本音を言えば彼女にディーちゃんを渡したくない。しかし、非常に残念そうに垂れている耳や尻尾を見ると、そうも言ってられなくて。

 

 「大丈夫だろ。俺もいるし、ほらディーちゃんもお前と遊びたいみたいだぞ」

 

 「ばぶぅ〜!!」

 

 ディーちゃんは両手両足をドトウに向けて上下に動かす。見てわかる通り、ドトウに興味津々だ。

 

 「は、はいぃ〜!!」

 

 俺はゆっくりとディーちゃんをドトウに預ける。ドトウもあたふたとさせながらもしっかりとディーちゃんの腰とお尻に手を添えて安定させながら抱く。

 

 「ふふ、可愛いですねぇ〜」

 

 ドトウはディーちゃんを抱きながら、優しく微笑む。彼女が赤ちゃんを抱くと、正しく聖母って感じがするな。元々、母性満載な体型をしているからだと思うけど。

 

 「可愛いなぁ」

 

 「ひゃい!?い、今なんてぇ!?」

 

 「お前じゃねぇよ。いや、お前も可愛いけど。今のはディーちゃんに対してだ」

 

 「そ、そうですかぁ〜」

 

 俺の発言に、ドトウはしょぼんとさせていた。そんな落ち込むことなのだろうか?

 

 「えっ………!えっ………!」

 

 「わわ!カズくん、どうしましょう〜!ディーちゃんがぁ〜」

 

 唐突に、ディーちゃんが今からでも泣きそうな嗚咽をし始める。それを見てドトウは慌て始める。落ち着きなさいって。

 

 「時間的にご飯だな」

 

 「ご飯?」

 

 「そそ。この時間帯にいつもミルクを飲んでるってメモに書いてら」

 

 俺はポケットから出したメモに目を通すと、今の時間帯にいつもディーちゃんがミルクを飲んでいることが記載されていた。ちなみに、このメモは母ちゃんが残したものだ。

 

 「メモにミルクの作り方も書いてあるから、今から作ってくる。ちょっと待ってて」

 

 「無理無理無理ですぅー!わ、私を置いてからないでくださいぃぃ!!」

 

 「そんなこと言われても………、いや、そうだな。お前だけここに置いとく訳にはいかんな!!」

 

 あっぶね。ハイパードジっ子のドトウとディーちゃんだけの空間にしたらどうなるのか、考えただけでも恐ろしいわ。

 

 かと言って、ミルク作りをドトウに頼むか?いや、それもめちゃくちゃ怖い。

 

 んー、どうしたら!!!

 

 「あっ……あっ……、ちょ、ディーちゃん!?」

 

 「ん?」

 

 これから先、どうするのか考えてるとドトウからすこし甘い声が聞こえてくる。どうしたどうした?と言わんばかりにそっちに顔を向けるとーーー

 

 「あうぅ〜!!ばぶぅ!!」

 

 「あっ……ひゃ!?そ、そこはぁ〜!!」

 

 ディーちゃんが、ドトウの豊満な乳に手を出していた。それはもう、空腹過ぎてドトウの巨乳を吸いたくて堪らないという姿であった。

 

 いや、何してるのぉぉぉぉぉぉ!??

 

 「ちょ、ディーちゃん!?やめなさい!!」

 

 すぐ様、ディーちゃんをドトウから引き離そうとするが、頑として離そうとはしない。嘘だろ!?ウマ娘って赤ちゃんでもこんなに握力強いのかよ!!!

 

 「ばぶぅー!!」ブチブチ

 

 「ひゃあぁぁぁぁぁぁあ!!!!」

 

 「うわぁぁぁぁ!!ディーちゃぁぁん!!マジでやめてぇぇぇぇ!!?」

 

 邪魔だと言わんばかりにドトウの胸元を引きちぎっていくディーちゃん。すると、胸元の谷間だけ露わになっていく。

 

 そして、その胸元の谷間に目掛けて顔を突っ込むディーちゃん。それによってドトウは「あっ……」と色っぽい表情を浮かべていく。

 

 「いや、ほんっと!ほんっと、数分だけ待って!?高速でミルク作るから!!そっちはダミーだから!!出そうだけど出ないから!!」

 

 「ばぶぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

 

 しかし、ドトウの巨乳という山の登山家と化したディーちゃんは登山を止めない。未だに乳の先端にある"あれ"がある山頂をへと目指す。

 

 俺は思いっきり力を入れるが、それは虚しく………。

 

 そして、遂に………

 

 「も、もう無理ですぅ〜。……あっ………あっ………あぁああぁああぁあぁあぁああぁぁああぁあぁあ!!!」

 

 この世に誕生してまだ数ヶ月のウマ娘の赤ちゃんは立派に山頂に達した。

 

 ーーーちゅぅぅぅぅぅ

 

 「あぁああぁああぁあぁあぁああぁぁああぁあぁああぁああぁああぁあぁあぁああぁぁああぁあぁあ!!!あ…………あ………!!!」ビクビク

 

 

 ディーちゃんに山頂を許したドトウはもう恥ずかしさを既に限界突破し、ロボットのように固まる。ただディーちゃんの欲を満たすだけの存在へと化していた。

 

 しかし、確認するがドトウは立派なものを持っているが、ディーちゃんが望むものは出ることはない。出ることを期待して無我夢中に貪っているが、それに気づくのは時間の問題。

 

 ごめん、ドトウ。もうしばらくはディーちゃんの犠牲になってくれ。

 

 俺はその場から離れ、ディーちゃんがドトウの乳を吸う音を聞きながら、ミルクを作るのであった。

 

 ミルクを作ったら、すぐにディーちゃんはドトウの胸から下山して望んでいたミルクを幸せそうに飲んでました。その間、ドトウは………。なんかすっごく痙攣してて、ビクビク全身を震えてたのでできるだけ目を合わせないようにした。

 

 

 ♦♦♦♦♦

 

 その日の夜

 

 母ちゃんとディーちゃんが一緒に風呂入ってる際、リビングで夕食を食べた俺は冷蔵庫を開け、好きな牛乳を飲もうとしたが………

 

 「…………??」

 

 ソファでくつろいでいるドトウが視界に入る。ドトウはどうかしまたか?と伝えるかのように首を傾げる。

 

 俺は手にしている牛乳とドトウを見て、今日の昼間のあの光景を思い浮かべる。

 

 「……………うん、無理だな」

 

 俺は手にしていた牛乳をドトウにあげた。それから1ヶ月は俺は牛乳を飲むことが出来なかった。

 

 

 

 

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