GATE 処刑人、彼の地にて斯く断罪せり   作:ドレッジキング

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新章である特地潜入編開幕!!

パニッシャーは果たして特地で如何なる活躍を見せるのか?


特地潜入編
特地潜入の依頼


銀座事件は日本のみならず全世界に衝撃を与えた。何せ、『銀座』だ。しかもあの辺りは日本有数の高級商店街なのだから。そして銀座といえば銀座三越デパート!あそこで働いている人間にとってみれば寝耳に水だっただろう。その被害は凄まじいものになった。日本国民は当然ながら政府に対して『門』の向こうに自衛隊を派遣する事を要求した。与野党間でも『門』の向こうに自衛隊を派兵すべきかどうかについて大いに議論紛糾が起こった。銀座は日本の国土の中にあるものの、肝心の『門』の向こう側の世界は日本の国土に入るのか?入らなかった場合どうするのか?また、仮に『門』の向こう側にも日本の領土があったとして、そこに駐屯させるべきなのか?そもそも『門』の向こう側がどういう場所か分からない以上、下手に手出しするのは危険ではないか?などなど……。結局結論が出るまで1ヶ月を要した。その間政府はあらゆる事態を想定しつつ対応策を検討していたのだが、そのどれもこれもが現実味を帯びないものばかりだった。そしてようやく銀座に出現した『門』の向こうへ自衛隊を派遣する事が決定したのだ。

 

日本国憲法 第二章 戦争の放棄 第九条

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、

国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第二項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 

日本にはこの憲法があるが故に、『門』の向こうの世界へと自衛隊を派遣させるかどうかについての議論が長引いたと言ってよい。更に日本政府は国際平和維持組織『S.H.I.E.L.D.』による『門』への介入を拒否した。理由は日本国が『S.H.I.E.L.D.』による調査に猛反発した為である。日本の国土が異世界からの軍隊によって攻撃されたというのに、自分の国が保有する戦力である自衛隊を出動させず、国際平和維持組織である『S.H.I.E.L.D.』に頼れば軟弱な政府、他力本願だと誹りを受けるからだ。『S.H.I.E.L.D.』の長官であるニック・フューリーは内閣総理大

臣と会談し、総理はフューリーに対して『門』への一切の干渉をしないようにと釘を刺した。異世界からの軍勢という非現実的な事態においては『S.H.I.E.L.D.』の出番だというのに、総理は『S.H.I.E.L.D.』の協力を拒否した。当然ながらヒーローチームであるアベンジャーズも『門』の中に入る事を禁じられる事となる。総理は日本の問題は日本の力のみで解決すると言ったのだ。

 

 

 

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アベンジャーズの面々は、銀座に出現した『門』の前で、『門』の管理をしている自衛隊員から『門』の先へは行けないと言われた。

しかしその事に納得していないキャップは管理している自衛隊員に詰め寄った。

 

「そこを退いてくれ。私達は『門』の向こうに行きたいんだ」

 

「申し訳ありませんがそれは出来ません。お引き取り下さい。」

 

ヒーローチームであるアベンジャーズといえども、『門』を警備している自衛隊員達は断固として通さなかった。現在銀座に出現した『門』を管理しているのは自衛隊であり、彼らが許可しない以上、いくらスーパーヒーローチームとはいえど、勝手に中に入る事は出来ない。ハルクは不機嫌そうに周囲の物に当たり散らしている。クリントは『門』の横に設置された銀座事件の犠牲者達の慰霊碑の前まで来ていた。

 

「ここに犠牲になった人達の名前が刻まれてるのかい?」

 

「ああ……俺も初めて見たけどな……」

 

「ひどいものだね……。これだけ多くの国民が殺されているのに、なぜ日本政府は僕達の介入を拒むんだろう?」

 

「知るかよそんなもん。けどな、『門』の向こうから来た連中によってこの銀座に住んでいる人々が沢山殺されたんだ。何であれ『門』の向こうの連中は侵略者って事だ」

 

スパイダーマンとホークアイは慰霊碑に刻まれた犠牲者達の名簿を見ていく。銀座事件では万単位の市民、数千人もの警察官が死亡している。異世界からの明確なる侵略であり、絶対に認める事はできない。人々の為に戦うヒーローであるアベンジャーズの面々は『門』の向こうから来た異世界の軍勢に対する憤りを隠せていなかった。ソーは慰霊碑の前に佇む小さな少女を見つける。

 

「…お主にとって大切な者があの事件で亡くなったのか?」

 

ソーは少女に歩み寄って訪ねる。

 

「……お祖父ちゃんとお祖母ちゃん」

 

ソーの問いかけに少女はポツリと呟く。少女の祖父母は銀座事件で『門』の向こうから来た兵士達に殺されたのだという。自分達の孫である少女の誕生日プレゼントを買った帰りに巻き込まれたようだ。

 

「案ずるな、お主の祖父と祖母の無念は我が晴らそう。必ずや『門』の向こうにいる元凶に償いをさせる」

 

ソーは少女の頭を優しく撫でる。

 

「ありがと…」

 

少女はソーの気遣いに笑顔を見せた。

 

 

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パニッシャーはニューヨークのバーで酒を飲んでいた。テレビのニュースでは日本の銀座事件を受け、ようやく日本政府が『門』の向こうに自衛隊を派遣するという情報を伝えていた。パニッシャーは日本政府の対応の遅さに呆れている様子だ。これがアメリカであったなら派兵決定までに数日と掛からないだろう。日本のマスコミは連日連夜『門』の向こうの世界に関する報道を繰り返しているが、どのチャンネルも同じような内容ばかりしか放送していない。それはアメリカのニュース番組でも同様だった。それだけ銀座事件が世界に与えた影響は大きいのであろう。パニッシャーは銀座事件が起きた日にたまたま日本にいたのだが、『門』から襲来する兵士やモンスターに襲われていた由佳を助けた。あの少女が今何をしているのかは分からないが、異世界からの軍勢程度で今更驚くパニッシャーではない。宇宙にはクリー帝国、スクラル帝国、シーアー帝国といった列強種族がいるのだ。自衛隊に鎮圧される程度の異世界の軍勢の脅威度など知れている。

 

しかしパニッシャーが助けた由佳のような戦う力を持たない市民にとっては大き過ぎる脅威だ。もし銀座に出現した『門』がアメリカにも現れれば、パニッシャーは真っ先に『門』の向こうの世界に行くつもりなのだが。そしてバーで酒を飲むパニッシャーの隣に一人の男が座った。

 

「元気そうだなフランク」

 

「……フューリーか。何の用だ?」

 

『S.H.I.E.L.D.』の長官であるフューリーが来るという事は大抵がろくでもない案件を自分に押し付ける時だという事をパニッシャーは理解していた。そうでなければ街中のゴミ(犯罪者)を駆除しているだけの自分に用などある筈がない。

 

「今日はお前に頼みがあって来たんだ。実はな、日本の銀座に出現した『門』の向こうの調査に行ってもらいたい。報酬なら弾もう」

 

「……俺がか?潜入調査ならホークアイやブラックウィドゥ辺りで十分だ」

 

「いや、そういうわけにもいかなくてな。お前にしか出来ない仕事なんだ」

 

「『S.H.I.E.L.D.』でもアベンジャーズでもない俺に依頼した方が安上がりだからだろ?それに俺が死んだ所でお前の組織にはダメージなんて無いだろうからな」

 

パニッシャーはフューリーの魂胆を完全に見透かしていた。パニッシャー自身、他のヒーロー達からの評判は非常に悪い。法律を無視して勝手に犯罪者を裁くパニッシャーは法を犯す事はあっても極力殺人は控えるヒーロー達から煙たがられる存在だ。そんな自分が『門』の向こうに行って死亡したとしても他のヒーローチームや『S.H.I.E.L.D.』には何の痛手にもならない。

 

「数日後に日本の自衛隊の特地派遣部隊が『門』の向こうに行く。お前は彼等に遅れて『門』の向こうに行き、先に入った自衛隊の後を追う形で行け。言っておくがくれぐれも彼等に干渉したりするなよ?」

 

「ふん、努力はしてやるよ。だがそれが続く保証はないがな」

 

「装備はこちらで用意しよう。お前が持っている自前の武器だけでは心許ないからな」

 

 

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そして翌日、パニッシャーはフューリーに呼び出され、アメリカ空軍基地の保管庫にある「装備」を見せられる。

 

「これはウォーマシンアーマーか?」

 

「そうだ。ウォーマシンアーマーモデル8。元々ウォーマシンのアーマーはスタークのアイアンマンスーツに比べて更新が少ないが、それでも戦闘力は十分に高い」

 

ウォーマシンアーマーには様々な攻撃兵器が内蔵されている。アイアンマンのアーマーと比較すると、ウォーマシンアーマーはかさばり、ほとんどの場合物理的に強いが、トレードオフとして速度が遅い。スタークのアイアンマンよりアップデートが

少ないため、ウォーマシンスーツは一般的にアイアンマンのものより最先端技術を持っていない。しかし ウォーマシンアーマーは非常に耐久性があり、膨大な量の攻撃にも耐えることができ、戦車の主砲の直撃を受けても無傷である。更に真空中や水中での運用を想定した完全密閉型の生命維持装置と、放射線に対するシールドを備えている。ウォーマシンのパワーセルはソーラーコンバーター、電気バッテリー、ベータ粒子吸収を燃料とするオンボードジェネレーターを組み合わせて、アーマーの動力源として使用する。

 

主な武器は掌のガントレットから射出されるリパルサー光線、左肩に装着された多数の弾丸を同時に発射するガトリングガン、右肩に装備されたレーザー射出砲、熱線を発する標的を攻撃するために設計された小型のヒートシークミサイル等だ。これ以外にも様々な武器が内蔵されており、単独で軍隊とも戦える程の火力を有している。更にこのアーマーはパニッシャー用に特別に改造されている為、より苛烈な攻撃が行えるように設計されている。

 

「……気に入った。それじゃこのアーマーにちょいと塗装をお願いできるか?」

 

「どんな感じがいい?」

 

「髑髏だ…」

 

パニッシャーの注文を受け、フューリーは部下に命じてウォーマシンアーマーモデル8に、パニッシャーのシンボルである『髑髏』の装飾を施した。アーマーの顔や胸には髑髏の塗装がされ、より凶悪かつ禍々しい雰囲気になった。




気になったんだけど、ロゥリィってアベンジャーズのメンバーと戦えるだけの強さなんだろうか?
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