主人公のスペックとか能力とか手持ちの技とかそういうありがちな感じの設定は載せてません。
この話に限らずレポートって場がただの設定置き場という名のフレーバーテキスト集なので読まなくていいです。
File.1 『リンカ』
・リンカという少女について
トキワの森に突然現れた少女。当時の歳は七歳。
元々はシンオウの生まれでカロスとのハーフ。元の住所はヨスガシティ。
髪色は白で肌全体の色素も薄いが、目だけが深紅の輝きを放っている。
感情が無いのか薄いのか、あまり表情を変化させる事がなく冷淡である。人付き合いも得意ではないらしく一人を好む傾向にあるが、唯一ポケモンにだけは心を開いている模様。
リンカが生まれて間もなく母が逝去した為に父と二人暮らしだったが、何らかの事情でリンカだけがカントーへ移り住む事となった。事情や経緯についての詳細は不明。
ポケモンの言葉を理解したり人の心をある程度の読める
これもまた詳細不明な為調査が必要である。
手持ちのポケモンはラルトスとリオルの二匹。ボールに入っていない為に正確にはまだ野生であるが、それを思わせない信頼関係を伺わせる。
〇月〇日 追記
サカキ様が遠征にて持ち帰られた情報から再編纂する事とする。
一番の不明点であった『先祖返り』についてある程度の仮説が立った。
これを話すにあたりシンオウ神話の話は欠かせないだろう。
簡潔に説明すると、神話に準えられる程の時代に人間とポケモンの婚姻があったとされる説だ。
この婚姻が契約的な意味合いだったのか、それとも肉体的な繋がりを伴っていたかまでは不明だが『先祖返り』という名称からして、おそらくは実際に繋がったものと考えるのが自然であろう。
つまるところ『先祖返り』とはポケモンの性質を強く持って生まれた人間の事である。
トキワの森にて野生ポケモンに襲われなかったのも、おそらくは同族として認識されていたからだと思われる。
また『先祖返り』の特性を持つ人間はどうやら我々と感覚器が異なるらしく、本質的にポケモンに近いが故に力の引き出し方というものがわかるらしい。
ポケモンに好かれやすく、言葉を理解し、その能力を引き出すのが大きな特徴だろう。
また、カンナギタウンで出会った神話について詳しく調べているらしい女性によると『超能力そのものは『先祖返り』由来のものではない』らしい。
こちらはあくまでも交わった種の性質が発現したものであり、おそらくは『エスパー』タイプのポケモンのどれかだと考えられるようだ。
人と交われそうな種の候補としてはフーディン、スリーパー、ルージュラ、サーナイトあたりだろうか。
どうあれ我々にこの能力を扱う事は不可能だと判断し調査を終了とする。
可能であればロケット団に引き入れその力を奮ってもらいたいところである。
また、リンカがカントーに渡ってきた経緯の詳細もある程度判明した。
それを話すにあたりまずはリンカの父親の人物像を記す。
父親の名はナガハル。ポケモンの研究者という立場にあり、特にポケモンの進化を専門としていたようだ。
その分野の権威であるナナカマド博士と共通する点であるが、関係性としては顔見知り程度であった模様。
性格は極めて善良であり、片親でありながら子どもに深い愛情を注ぐ好青年というのがヨスガシティ内での共通項であった。
後述する事件の際も娘と仲睦まじく買い物等をする姿を見せていたようで、その当時はリンカも表情豊かだったらしい。
そんなある日に起こったのがポケモンによる誘拐事件。その被害者こそがこの親子であり、リンカであった。
ポケモンによる誘拐事件というのは決して無いわけではないが、今回の場合は警察の間でも理由が判然としていない模様。
まず、誘拐したポケモンの正体はリンカの連れているリオルである。
ある日の夜に誘拐が決行され、人間の子ども一人を連れたまま僅か半日で遠く離れた
誘拐に至った経緯は不明だが、その後すぐにナナカマド博士に保護され数日を過ごしたようだ。
この時点でリンカの性格が今のものになっており、
その後は資料にもある通り、何かに怯えているように何度も研究所から逃走を図った為に違う土地──つまりカントーへ移住させる事を決めた。
──と、ここまでがナナカマド博士から引き出した情報である。
サカキ様が現地に赴き、ヨスガシティで父親と直接会った時にはまるで違う印象を受けたとの事。
曰く『アレと引き合わせてはならん』だそうだ。
多くは語られなかったが、サカキ様には確信出来る何かがあったのだろう。
地方が離れている以上自分から関わりにでもいかない限りその心配はゼロに等しいが、念の為に警戒はしておくようにする。
〇月〇日
本人の言により交わった種が判明した為候補を修正する。但しあくまでも予想であり確定ではない事を念頭に置くべし。