鋼鉄の心:亡霊との戦い   作:アイゼンパワー

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【至急】大攻勢来る【迎撃】part3

591:元帥

あーもうイヤッ!東部だけで百五十個師団いやがる

 

592:名無しの戦略家

すげえ量いるな

 

593:名無しの戦略家

割とこんなもんじゃない?

 

594:名無しの戦略家

>>593お前ドイツとかアメリカとかソビエトでしかプレイしたことねえだろ

 

595:名無しの戦略家

オーストリアだとかき集めるだけかき集めてようやく百五十師団なんだよなあ

 

596:名無しの戦略家

国家方針とかにもよらない?

 

597:名無しの戦略家

それはそう

 

598:元帥

ぐおおおお……とりあえず前線引いたけどどうすっかなぁ……

 

599:名無しの戦略家

オート攻勢じゃ絶対勝てないからこまかく指示しないといけないのだいぶめんどいな

 

600:元帥

そこらへんミリーゼくんに任せたらどうにかしてくんないかな

 

601:名無しの戦略家

あっちは無人機師団の指揮で忙しいんだから

 

602:名無しの戦略家

仕事しろ

 

603:名無しの戦略家

ニート

 

604:元帥

公務員だぞ

 

605:名無しの戦略家

そういやそうか

 

606:名無しの戦略家

国家元首って公務員なの?

 

607:名無しの戦略家

さあ?

 

608:名無しの戦略家

俺公務員になったことない

 

609:名無しの戦略家

奴らのドクトリン多分優勢火力だからなぁ、火力高いんだよなぁ

 

610:名無しの戦略家

優勢火力の弱点つったら指揮統制率が低いことだけど……

 

611:元帥

あのクソ野郎ども指揮統制率なんてありゃしねえ

常にカンストだ

 

612:名無しの戦略家

まあ黒羊除いたら全員機械だしな、恐怖とか疲れとか感じないだろうし

 

613:名無しの戦略家

少しずつ削るしかねえかぁ?

 

614:名無しの戦略家

物理的に削らん限り指揮統制率は減らんだろうなあ

 

615:元帥

よし、とりあえず正規軍使って二十個師団ずつで四個の軍作ったからそれを二個の軍集団に分けて使うぜ

 

616:名無しの戦略家

二個軍集団で何するんすか

 

617:元帥

電撃包囲戦の時間だ!敵陣の防御が薄い箇所に突っ込んでとにかく突破!そしたら包囲殲滅!

 

618:名無しの戦略家

上手くいくかね

 

619:名無しの戦略家

いかないに三ルーブル

 

620:名無しの戦略家

五サンチーム

 

621:名無しの戦略家

二円

 

622:名無しの戦略家

微妙な額やなあ

 

623:元帥

攻撃線を引き終わったのでお祈りの時間と失敗した際の策を考える時間です

 

624:名無しの戦略家

移動要塞の補給まだなの?

 

625:元帥

補給は全然まだ済んでない、積み込んだ弾からどんどん撃ってる

 

626:名無しの戦略家

補給に集中させたら?

 

627:名無しの戦略家

でも撃たせた方がレギオンもビビって寄ってこないかもよ

 

628:元帥

補給させるわ

 

629:名無しの戦略家

おん、そうしろ

 

630:名無しの戦略家

それにしても元帥殿時止めれんのか、羨ましいな

 

631:元帥

あれは時を止めるというより思考だけ超加速させてるって言った方が正しい

 

632:名無しの戦略家

どっちも大して変わらん変わらん

 

633:名無しの戦略家

せやせや

 

634:名無しの戦略家

レギオンの連中さっさと撤退しねえかなあ

 

635:元帥

よし!よし!!戦線突破!突破!!突破!!!

 

636:名無しの戦略家

行け行け行け!

 

637:名無しの戦略家

包囲だ!包囲!!

 

638:名無しの戦略家

レコンキスタ!レコンキスタ!

 

639:元帥

おっしゃ!!五十個師団包囲!

 

640:名無しの戦略家

五十個?!?!

 

 

ーーー

 

 85区から指揮元帥は知らせを受け取った。

 

 「全戦線においてレギオンの増援が途切れました。現在戦闘中のレギオンも撤退を開始し、再集結を図っております。」

 

 ボディーアーマーを着込んだ側近が新しい個人端末を渡し、画面に映し出されている赤い虫のマークを指差してそう説明する。

 

 「恐らく後方で待機している部隊と合流して総攻撃の用意をしているのではないかと予測所は考えているようです。」

 

 鋼鉄の心(hearts of iron)、その名を冠する力の一端がようやく役にたつ場面がやってきた。

 元帥の灰色の脳細胞は思考を急激に加速させ、彼にとっては周りの時が止まったように感じられた。端末を覗き込んだまま元帥は固まり、頭を抱え始める。情報によると東部戦線には敵斥候五十個師団、近接強襲兵五十個師団、戦車級三十個師団、そして長距離砲兵型が十個師団存在するはず。しかしなぜかその動向が掴めないのだ。前線に存在する師団は偵察兵によって確認されているが、後方の師団の詳細は一切不明である。

 

 「前線に貼り付いている師団数は大したことないな……」

 

 前線に存在する敵兵は斥候、近接強襲型、戦車型の混成師団が四十個であり、正規軍の師団数はたったの八十、前線に存在する師団数の二倍ではあるが、東部戦線全体の敵兵数と比べるとまさしく雀の涙である。

 個人端末に指を乗せて師団を幾つか選択すると、それを軍として再編し、指揮官の将軍を任命する。そうしてできた二十個師団を含む四個軍をさらに二つの軍集団としてまとめて上級大将を任命する。任命された指揮官は皆若く、柔軟な指揮官であり、それを統括する上級大将は逆に年老いたベテランが任命された。

 前線はすでに設置されている。端末で師団を選択したまま行政区画(プロヴィンス)を再度選択することによって移動先を設定すると赤い線が引かれ、師団の移動先と移動ルートが端末上に表示される。

 機甲戦力による前線の突破、その後に敵軍主力を包囲し殲滅。電撃戦の基本である。しかしながら現時点において共和国の基本ドクトリンは優勢火力ドクトリン、指揮統制率が低いために長期間にわたる連続した戦闘が困難だがが高い突破力を誇る。その一方で機動力は本来の機動戦ドクトリンよりも低く電撃戦は本来なら苦手である。

 それでもやるしかない。勝利のためには少しでも多くの敵兵を包囲し、殲滅しなければならない。

 

 「包囲網の完成後はグラン・ミュールに向かって押し出すように移動させて……っと。」

 

 そして元帥の脳細胞の思考速度は減速し、周りの風景もまた通常通り動き出す。

 

 「閣下……?」

 

 側近は自分の手の中にある端末に映し出された無数の矢印と制帽を深く被った老人を交互に見た後に口を開こうとしたが、元帥によって口を閉じさせられた。

 

 「まずは正規軍にこの命令を通達しろ。指定のルートを通って指定の地点に前進。その後の指示は命令達成後に再度通達する。運転手、指揮所へ。」

 

 「了解、指揮所へ向かいます。」

 

ーーー

 

 「暫定最高司令部より通達!第一軍集団は南部戦線を経由して指定のポイントへ前進!」

 「総員フェルドレスに搭乗せよ!」

 「搭乗後合図を待って前進!」

 

 第二グラン・ミュールの地下格納庫は整備兵と正規軍の騎兵師団兵でごった返していた。砲門はその猛々しい咆哮を止め、地上に通じる扉は大きく開け放たれている。正規軍のジャガーノートとドレッドノート重フェルドレスは無人機師団のものとは違って黒く塗られていた。迷彩作用はないが、敵に恐怖を抱かせるような色になっている。

 レギオンは機械である故に恐怖心を持たない、ならば恐怖を抱かせる塗装よりも迷彩塗装にした方が良かったのでは?そういう疑問を持った人は多いだろう。答えは簡単、正規軍の仮想敵はレギオンではなく、人……ギアーデであるからだ

 

 「十分後に砲撃再開!射撃諸元は……」

 「ミサイル師団に通達、指定ポイントに対し攻撃を開始せよ!繰り返す、指定座標に攻撃せよ!」

 

 騒がしい格納庫の中で正規軍騎兵師団は戦車帽をしっかりと被り、座り心地の悪い椅子に深々と座り込んで計器と脚部のチェックをし、無線通信から流れてくる第一軍集団指揮官の声に耳を傾けた。

 

 「今回の作戦は敵陣に対する強襲だ!東部戦線南部方面より進撃し、ポイント668にて北部方面から進軍する第二軍集団と合流して包囲網を形成!そのままグランミュールに押し付けて潰す!」

 

 血気盛んな古参兵である大陸軍の上級大将ドミニクは猛烈な攻勢でよく知られている。その作戦は常に長い準備砲撃と血腥い突撃を伴うものであり、歩兵にとっては悪夢に近い戦場で戦うことを強いるものでもある。最初の一撃で敵の前線を崩壊させられなかった場合には長い消耗戦が行われるのが常だった。しかしながらその心配はもうない。

 彼の指揮下にあるのは全てフェルドレスによって編成された騎兵師団、歩兵師団が悪夢と考えるような戦場を軽々と踏破する精鋭たちである。火力は歩兵の数十倍であり、突破力も防御力も歩兵のそれとは比べものにはならない。硬く快適な殻の中で戦う彼らは畏れを知らず、勝利のためならばどこまでも進撃するだろう。

 

 フェルドレスではなく伝統的な移動指揮所に搭乗した彼は指揮所の天板の上に堂々と立ち、最後に叫んだ。

 

 「諸君!全ては勝利のために、全ては元帥閣下のために!Viva il Duce!(元帥閣下万歳!)

 『Vive la marechal!(元帥閣下万歳!)

 「全体前進!勝利を!」

 

 そうして黒く塗られた鋼の大波は動き出した。その背には共和国の百合を背負い、その後ろには砲撃が彼らと共に前進する。今や共和国大陸軍(グランダルメ)を止められるものはない。

 

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