鋼鉄の心:亡霊との戦い   作:アイゼンパワー

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最近投稿が遅くて申し訳ないです……


【至急】大攻勢来る【迎撃】part4

 『超大型迎撃砲の装填完了は十分後!会敵後に迎撃砲は固定弾幕射撃から移動弾幕射撃に移行、以後戦闘終了まで砲撃を継続し、包囲網完成後は包囲された敵集団に対しての砲撃に切り替える。迎撃砲管制部、アウト。』

 

 『全軍集団へ告ぐ。レギオンとの戦闘において無線通信は不可能である。よって会敵後は訓練通りに知的同調(パラレイド)による通信に切り替える。第一軍集団司令部、アウト。』

 

 奇妙な沈黙と共に大陸軍は前進を続ける。夜闇に紛れて漆黒の軍勢が砲弾と憤怒を伴って大いなる敵に向かって進軍する。油圧式の太い足が大地を踏み締め、赤いカメラレンズが月の光を反射してギラリと不気味な眼光を放った。

 全ては勝利のために、全ては共和国、元帥のために。八十個の師団、八十万の兵士は勝利という大義のもとで団結していた。共和国の旗の下、元帥という旗手の下に団結していたのだ。

 

 『第一軍より第一軍集団司令部へ、前方に敵影あり。これより知覚同調通信に切り替える』

 『第一軍集団司令部より全軍へ、先頭集団が会敵。繰り返す、先頭集団が会敵。知覚同調に切り替えろ、以後の通達は知覚同調を通して行う。第一軍集団司令部、アウト。』

 

 その通達と共に正規軍の兵士たちの首の後ろが淡く光り始めた。知覚同調装置である。

 知覚同調、その技術が確立されてから十年もの月日が経ったが、ブラッシュアップはほぼされて来なかった。知覚同調技術はプロセッサーとハンドラーのものとされ、ハンドラー側の端末はそれなりに上等なものになっており、装備する際の苦痛は極めて少ない。今後はよりブラッシュアップされたものがハンドラーにも正規軍にも、そしてプロセッサーにも配備されるだろう。

 

 感電したような痛みが頭の中に走るとすぐに周りの兵士の声が聞こえるようになった。

 

 『畜生、うるさいな。誰だ!喚いてるのは!』

 『初めてか?ひよっこ。訓練は受けたか?』

 

 一万人の思考と声が頭の中に入ってくる、慣れない兵士にとってはよほど喧しく感じたのだろうか?何人かの兵士は驚きで声を上げてしまった。

 

 『うるさい、うるさい!喚くな、命令を聞け!』

 

 司令部からの怒声を聞いた兵士たちはすぐに驚きの声やその他の声をおさめて耳を傾けた。

 

 『第一軍集団司令部、ドミニク・グラツィアーニ上級大将より通達!これより包囲網の形成を開始する!指示に従って動け!』

 

 先頭集団は既にレギオンの群れの中に食い込んでいた。大陸軍の前には迎撃砲の弾幕が降り注ぎ、正義の軍勢に立ち向かうすべての悪を粉々に打ち砕いていく。ドレッドノートの210mm砲が砲撃を生き残った戦車級の装甲板を砕き、ジャガーノートの90mm砲が雑兵を次々と撃ち抜いていった。改修が行われた共和国フェルドレスはレギオンの機体よりも性能的には優れている、これは当たり前とも言えるだろう。共和国の戦争機械……つまり210mm重砲を装備したドレッドノートと90mm高圧砲を装備したジャガーノートはレギオンよりも後に開発された、いわば新型兵器なのだ。それに対してレギオンは内部プログラム以外は十年以上前に開発された時代遅れの兵器である。平時ならばいざ知らず、戦時の十年は兵器開発競争においては致命的な遅れなのだ。

 最新鋭の弾頭が砲口から飛び出してレギオンの装甲を貫き、レギオンの装甲を解析して開発された最新鋭の分厚い装甲が戦車級(レーヴェ)の120mm砲すら跳ね返す。恐れを知らぬ(ドレッドノート)止められざる力(ジャガーノート)と共に前進する大陸軍は無敵である。たとえギアーデの悪の軍勢であろうと大陸軍を止めることはできない。

 

 『第一から第四師団停止!持ち場を死守せよ!』

 

 レギオンを切り裂きながらしばらく前進すると、第一軍集団の総司令官であるドミニクがそう叫ぶと、およそ三万機のフェルドレスがすぐに停止し、包囲網の根本を形成し始めた。レギオンの迎撃に当たっていない機体はドーザーブレードや高周波振動ブレードを活用してすぐに簡易的なフェルドレス用の射撃陣地が平野に姿を現した。

 

 そのまま第一軍集団は前進し次の地点に到達するとまた四師団を停止させ、次の指定された地点でまた停止させる。そうしてレギオンの群れのど真ん中に大陸軍によってこじ開けられた一つの曲線が現れた。

 

 『こちら第二軍集団総司令官、アラン・ジョリヴェである。前方の集団に問う、第一軍集団か?』

 『こちら第一軍集団総司令官、ドミニク・グラツィアーニである。いかにも、我らは第一軍集団である。』

 『確認した。ただいまを持って包囲網の形成を完了とする。これよりグラン・ミュールへと向けて前進し、包囲した集団を殲滅する。』

 

 2149年8月29日、殲滅作戦が開始。

 包囲網を完成させた第一軍集団と第二軍集団はグランミュールに向かって前進、レギオンを無数の砲口に押しつけた。東部第一グランミュールはすでに放棄されており自動システムによって制御されている対戦車砲だけがレギオンに向かって火を吹き続ける。この時点でレギオンの数は当初包囲した五十個師団から大幅に数を減らし、五個師団が奇襲による混乱の中で壊滅。砲兵隊及び迎撃砲の猛攻撃によって十個師団が壊滅、もしくは敵前逃亡。残りの三十五師団は自分の運命を悟りながらも後方から追い立てられ、モルフォによって開けられたグランミュールの大穴に向って進んでいた。

 

 2149年8月30日、グランミュールへの前進中に壊滅した五個師団を除いた超重戦車型、戦車型、近接猟兵型からなる三十個師団がグランミュール開口部に到達。超大型迎撃砲が開口部を標的として砲撃を開始、これによって五個師団が壊滅。二十五個師団はそのまま砲撃を受けながら第二グランミュールと交戦を開始、後ろからは八十個師団が砲声を響かせながら迫っている。レギオンの運命はもう決まったも同然である。

 

 サンマグノリア国家の独立を脅かす者には、死あるのみ。

 

 

「五十師団殲滅、か。」

 

 元帥はもはや笑みが隠せなかった。

 勝利、臨時大統領として権力の座についた時から掲げていた二文字。それがかつてないほど近づいているのだ。国民はついに自分たちの立場について理解し、戦争をしているという自覚を持った。軍は対レギオン戦争以来弱体化の一途を辿っていたが、元帥の強権によって弱体化は食い止められ、サンマグノリアの栄光を示す大陸軍として成長している。

 

 「閣下。東部戦線においてレギオンが撤退を開始しました。殲滅した五十個師団が攻勢の中核的存在であったらしく、他百師団は斥候型とごく少数の戦車型によって成り立っており、無人機師団で十分対処できます。」

 「そうか、素晴らしい!」

 

 

ーーー

 

751:元帥

東部戦線のレギオンが撤退を開始と同時に……はい、NF(国家方針)大陸軍達成、国民精神大陸軍獲得!

 

752:名無しの戦略家

効果は?

 

753:名無しの戦略家

NFの方は軍需工場二個と国民精神獲得、国民精神の方は師団防御と攻撃+10%

 

754:名無しの戦略家

しょっぱい……

 

755:名無しの戦略家

いや、しょっぱくない!軍需二個は大きい!

 

756:名無しの戦略家

初期ならな、開始から何年経ってると?

 

757:名無しの戦略家

でも合計工場数81なら二個でもありがたいでしょ

 

758:元帥

これで工場は民需・軍需合わせて83個になりました

 

759:名無しの戦略家

国民精神の方は順当に強いな

 

760:名無しの戦略家

まあ普通に強い

 

761:元帥

おかげで戦いやすくなったワイ

 

762:名無しの戦略家

でも工場少ないから物資切れやら補給切れには気をつけたいな

 

763:名無しの戦略家

工場少ないと無茶な戦い方して物資切れ起こすと新しい装備を作るのも一苦労だからな

 

764:元帥

工場もっと増やしたいんだけどなーー!建てるのにも時間かかるし……

 

765:名無しの戦略家

増やすNF踏めば?

 

766:元帥

それはそうなんだけど、増やすNFそんなにないからなあ……

生産効率上げるやつは結構あるけど

 

767:名無しの戦略家

サンマグノリア狭いからね、しょうがないね

 

768:名無しの戦略家

そういえばさ、サンマグノリアってスパイ機関とかあんの?

 

769:元帥

防諜は保安局がやってくれてるけど無いね、作るか

 

770:名無しの戦略家

そんなに気楽に決めていいのか?

 

771:名無しの戦略家

これまではレギオンと対峙していれば良かったけど、これからは対人の時代だからね

 

772:名無しの戦略家

確かにそう考えるとあったほうがいいな

 

773:元帥

普通に設立しようとすると工場も時間も持っていかれるから国家方針を達成して無料でもらうわ

 

774:名無しの戦略家

いいじゃん

 

775:名無しの戦略家

それがいいと思う

 

776:元帥

でもそこまで行くのに何個か内政の国家方針達成しないといけないんだよな〜〜

 

777:名無しの戦略家

どんなのがあるの?

 

778:名無しの戦略家

時間かからなければいいでしょ

 

779:元帥

なんか知らんけど国家方針の達成に必要な時間が通常の半分くらいだから大人しく順番に達成していくぜ

お次はこちら!国家方針:新たなサンマグノリア!

 

780:名無しの戦略家

なんか物騒なやつが出てきたな

 

781:名無しの戦略家

それなんか粛清しそうで怖いな

 

782:名無しの戦略家

怖い……怖くない?

 

783:元帥

前提条件は大粛清の完了だけなんで十年前にはもう達成できるんだけど、わしの支持率が五十%超えてないと達成したところでわしが死ぬだけという罠

 

784:名無しの戦略家

サンマグノリアって選挙するの?

 

785:名無しの戦略家

前まではしてたでしょ、この世界じゃ珍しい民主主義国家なんだから

 

786:名無しの戦略家

でもここ数年はしてないだろ

 

787:元帥

これやると選挙が一回だけ挟まるからちょっと怖いんよね

ちなみに選挙はわしが臨時大統領になってから一回もしてないぞ

 

788:名無しの戦略家

やっぱり〜〜〜

 

789:名無しの戦略家

ちなみに元帥閣下が落選すると誰が大統領の座に着くの?

 

790:元帥

名前までは分からんが労働党のやつか民主党のやつが当選するようになってるらしい

 

791:名無しの戦略家

てかサンマグノリアって政党政治やってたんだ……

 

792:名無しの戦略家

なんか意外

 

793:名無しの戦略家

まあ気持ちはわかる

 

794:名無しの戦略家

あのナチスも政党政治の産物だぞ

 

795:元帥

てかわしも何党あるのか気になってきたな……

党を結成しようかな

 

796:名無しの戦略家

軍部独裁は人聞き悪いしいいんじゃ無い?

 

797:名無しの戦略家

でもめんどくさいと思うよ

 

798:名無しの戦略家

いや、元帥閣下はすでに名声がある

党をつくれば党員が殺到するに違いない

 

799:名無しの戦略家

そうかなあ

 

 




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