鋼鉄の心:亡霊との戦い   作:アイゼンパワー

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なんか筆が乗っちゃった!!!


【至急】大攻勢来る【迎撃】part5

821:元帥

はい、今日からこのスレはルウム・ダシエール選挙事務所です

 

822:名無しの戦略家

わからんぞ……選挙のこと、何一つ……!

 

823:名無しの戦略家

相手の事務所を打ち壊しに行こう!

 

824:名無しの戦略家

>>823 ナチ野郎!

 

825:名無しの戦略家

うるせえ!勝ちゃあいいんだよ!!!

 

826:名無しの戦略家

まあ、でもぶっちゃけ何もしなくても勝つ気がする

 

827:名無しの戦略家

まあ勝つだろ

 

828:名無しの戦略家

大粛清で反対派全部消えたし、功績がデカすぎるし

 

829:元帥

なんか世論調査だとやっぱりわしが有力な大統領候補らしい

 

830:名無しの戦略家

その世論調査操作されてない?

 

831:名無しの戦略家

独裁国家だし誰だってそう言う

 

832:名無しの戦略家

怖いもんね、粛清

 

833:元帥

失礼な、この数年間誰一人粛清が原因で死んでないぞ!

 

834:名無しの戦略家

十年前は何人死にましたか?

 

835:元帥

でも十年よ!十年もあれば人は忘れるだろう?!

 

836:名無しの戦略家

十年もあれば反対派も育つんだよなあ

 

837:名無しの戦略家

で、選挙戦略は?

 

838:元帥

特に無いが

 

839:名無しの戦略家

は?

 

840:名無しの戦略家

舐めてんのかこいつ

 

841:名無しの戦略家

そういやこいつ独裁者だった

 

842:名無しの戦略家

クーデターで政権握った奴には何やらせてもダメ

 

843:元帥

>>842 死刑

 

844:842

許して

 

845:元帥

しかたないなあ、懲罰部隊で許してやる

 

846:名無しの戦略家

hoi4の選挙ぶっちゃけ支持率が高ければ何もしなくても勝てるもんな……

 

847:名無しの戦略家

まあそうだろうよ

 

848:名無しの戦略家

現実世界でも支持率高ければそりゃ下手なことやらかさなきゃ続投だもんな

 

849:名無しの戦略家

と言うか先代が酷すぎてその……

 

850:元帥

アレに比べればマシだろうそうだろう!

 

851:元帥

真面目な話をすると民主党も労働党もわしに好意的だし争う姿勢を見せてないんだよな

 

852:名無しの戦略家

民主主義が死んだ!

 

853:名無しの戦略家

民主主義は万来の拍手の中で死ぬって本当だったんだ……

 

854:元帥

あとは適当に宣伝キャンペーン打って待つだけよ、ガハハ勝ったな

 

855:名無しの戦略家

何がいけなかったのか、油断、慢心、環境の違い……

 

856:名無しの戦略家

元帥は選挙活動の疲れからか不幸にも黒い車に衝突してしまう……

 

857:名無しの戦略家

>>856それで変なこと言い出したら黒い車の持ち主が死んでしまうんよな

 

858:元帥

だから俺のことをなんだと思ってるの

 

859:名無しの戦略家

ボナパルト

 

860:名無しの戦略家

高潔じゃ無いロベスピエール

 

861:名無しの戦略家

スターリン

 

862:名無しの戦略家

オーストリアの美大落ち

 

863:元帥

なんか前回より少し評価上がった?

 

864:名無しの戦略家

まあ少しは

 

865:名無しの戦略家

ボナパルトも似たような経緯で皇帝になったから上げただけで誉めてないぞ

 

866:元帥

>>865 強制労働五百年

 

867:元帥

お、開票が始まったぞ

 

868:名無しの戦略家

早くない?

 

869:名無しの戦略家

世界ごとに時間の流れ方が違うからな、元帥殿の世界ではもう一ヶ月経ったんじゃない?

 

870:名無しの戦略家

>>869 初耳なんだけど

 

 

ーーー

 

 サンマグノリア国民公会は十年ぶりの賑わいに包まれていた。半月の選挙期間が終わりを迎え、それぞれの行政区で開票作業が行われていた。

 

 革命後に旧貴族を中心として結成され、革命直後では王党派として活動してはいたが、共和国の世相の変化に伴い徐々に一般的な中道政党として活動するようになったブルボン派。

 革命を率いた聖女マグノリア。その側近たちが結成し、数々の派閥争いと共に発展もしくは衰退し、サンマグノリア共和国内では最も長い歴史と最も大きな規模を持つ保守左派政党、自由と民主の党。

 サンマグノリアで最も新しい党にして最も急進的な左派政党、サンマグノリア共和国に国民皆保険と生活保護をもたらし、大統領令6609号が発令された時も最後まで抵抗していた労働者の党。

 

 国民公会の議席は主にこの三つの政党によって占められていた。

 そう、“いた”。過去形である。

 

 政治の世界に彗星の如く現れた政党。左右、保守、急進には収まらない第三の位置の政党を自称し、現在もっとも人気がある政党。人種問わず広い支持を得ており、サンマグノリア中興の祖にしてサンマグノリア軍最高司令官を務めるルウム・ダシエールを党首として掲げる新たな政党

 

 それが国家結束(ファシスト)党、略称P.N.Fである。

 

 経済的には左派であり、文化的には右派である。また伝統に関しては保守的であるが、政策においては急進的である。それがルウム・ダシエールの掲げる結束主義(ファシズム)と言う新しい政治思想である。

 個人、この場合はルウム・ダシエールを中心として全ての人種を含む国民が強く結束し、国家全体で一つの目標に向かって邁進する。反自由主義的でありながら従属する人民には広く意見を聞くなど民主的でもある。

 ルウム・ダシエールの側近にして秘書であり、サンマグノリア人民政府の大統領主席補佐官はこういった。

 

 「結束主義(ファシズム)とは、詰まるところ四行で言い表せる。できる時にできる人がする、困ったことがあれば前例ではなく当事者に聞く、大衆のために努力する人は素晴らしい、最終地点など無い故に常に前進し続けなければならない。この四つである。」

 

 国家結束党に対する他党の反応は概ね良好である。

 自由と民主の党はルウム・ダシエールに極めて好意的であった。党首は彼が掲げる結束主義を「行き詰まった民主主義の唯一の解決策」と褒め称え、また彼の功績ゆえに個人的に友人として付き合えないか度々打診していたと言う。

 

 労働者の党もまた彼には好意的であった。ルウム・ダシエールは労働者を第一として考え、工場などにおける労働環境と安全性を大いに改善した。「ルウム・ダシエールこそが革命の急先鋒であり、彼無くして革命を世界に押し広げることはできないだろう。」とは、すでに老齢に差し掛かった労働者の党創設者の言である。

 

 それとは対照的に、ブルボン派はルウム・ダシエールを極めて嫌っていた。エイティシックスに対する政策に対する不満もあるが、彼の急進的な政策と社会階級を超えた結束の呼びかけを旧貴族として嫌っていたのだ。「社会階級及び人種間の格差は社会あるいは国家の運営のために必須不可欠である。故にその敷居を乗り越えての団結は良い結末を迎えることはないだろう。」ブルボン派の党首はそう溢したと言う。余談だが、前大統領はブルボン派の出身である。

 

 ルウム・ダシエールは奇妙な人であった。演説は決して上手いわけでもなく、パフォーマンスもまた人を惹きつけるようなものでは無い。しかしながら彼には奇妙かつ強力なカリスマを有していた。彼の功績……すなわち生活環境の改善、労働環境の改善、国家防衛に対する多大な努力、そして何よりも先日の85区防衛。侵入されたことに対する批判もちらほらと見ることができたが、それよりも圧倒的にレギオンを駆逐した手腕を褒め称える発言の方が強かった。

 

 そして一番大きな主因としては、そもそも反対派が存在しない、もしくは極めて弱いことであろう。戦前、大粛清が行われる前には零細政党も多く、差別主義者、敗北主義者、陰謀論者なども多数存在していたが、粛清の嵐によって全ての反対派は前線か土の下へと送られてしまった。自由と民主の党はその規模故に生き残り、労働者の党は労働政策、輸入政策以外に対して無関心である故に生き残った。ブルボン派は巧妙に姿を消し、暗殺の企みや誘拐の企みをのらりくらりとかわし続けた。

 

 「元帥は強い指導者だ。俺はこんな指導者が現れるのをずっと待ってたんだ!」

 

 とある高齢者はそう述べた。共和国の歴代大統領は皆素晴らしい人物であったーーしかしながら皆一様に弱腰であった。民主主義を重んじ、いかに小さな意見であろうと拾い上げて国民公会で議論する。

サンマグノリア共和国は二院制であり、政策を決める国民公会とその政策を実行するための財源や依頼先などを決める国民評議会が存在し、動きはそれ故に極めて緩慢で国民の不満を集めやすく、法の改正や政策が執行された時にはすでに手遅れであったりした。

 

 その点元帥閣下は良い。動きは素早く、また的確である。小さな意見は退け、より多くの幸福のために国家全体を引っ張り続ける素晴らしい男である。

 

 

 サンマグノリア国民公会、その一千の議席のうち八百を国家結束(ファシスト)党が占めた。百を自由と民主の党が占め、七十五を労働者の党、残りの二十五は無所属であったり、ブルボン派の議員が肩身が狭そうに座っていた。

 国民評議会の七百五十の議席のうち五百を国家結束党、自由と民主の党と労働者の党が互いに百二十を占め、残りの十議席をブルボン派が占めた。

 

 国家結束党の大勝利である。

 議会においてはその後一週間をかけて大統領を選出した。もちろん、国家結束党の党首であるルウム・ダシエールに決まった。労働者の党と自由と民主の党は彼以上に有力かつ魅力的な候補者を出すことができずルウム・ダシエールと競い合うのを辞めた。

 

 「我らは前進する。ギアーデ人が絶滅し、革命の炎が全世界に燃え広がるその日まで。」

 

 彼は大統領就任演説でそう語った。




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