コトノコーヒー 姉の呟き   作:みえふぁ

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ひまーなときでいいので

今、ちょっとだけやけど、コトノコーヒーの名前がネット上で広がっているみたいです。きっかけはあの新しいブレンドらしくて、そこからコーヒー好きの間でたまに話題に上がるようになった、と常連さんから聞いた。特別目新しいものや珍しいものが置いてあるわけでもない(変な内装は置いといて)、なんならちょっと一般にはウケにくい喫茶店なんでそんなめちゃくちゃに知れ渡ってるわけではないけど、なかなか嬉しいものである。最近通販の方の注文がめっちゃではないけど急に増えたんで何事かと思ってたら、そういうことらしい。まあ場所も場所やし、流行るにしても知れとるやろうという安心はある。かるーく意識しながらいつも通りやるのが一番だろう。あれ、もしかしてここも読まれたりする…?ホームページのブログへのリンク、もうちょっと小さくならんか葵に聞いとこ…。

 

さて、今日はまた遠くからお客さんが来た。あ、別に名前が広まってるのは関係なく見知った顔のお客さんたちです。イタコさんのとこである。けど、妹さんらともう一人、初めて見る顔の女の子がいた。末っ子ちゃんと同じくらいの年かなーって感じの子。今までブログではイタコさん、次女ちゃん、末っ子ちゃんと呼ばせてもらってたわけやけど、もしかしたらこの子こそが真の末っ子ちゃんで、これまでの末っ子ちゃんは末っ子ちゃんではなくなるかもしれないわけだ。ややこしいな。実際には名前で呼んでるんでそっちで困ることはないんやけど、ここではおかしなことになっちゃうなあと思いながら尋ねた。

 

そしたらどうも、この子は妹というわけではないらしい。とりあえず面倒は避けられた。けどそれはそれで新しく疑問がうまれるわけでして。まあいくらお客さんのプライベートに土足で突っ込むウチといえど限度はある。複雑な家庭やったりするんやろかと思ってそれ以上はやめようとしたら、イタコさんがそんなウチの心情を察したらしく、苦笑いしながら次女ちゃんの友人であると教えてくれた。

 

末っ子ちゃんの方ならともかく、次女ちゃんとは年が離れて見えるし意外だった。実際に末っ子ちゃんとなにやらコーヒー飲める飲めないとかで意地張り合ってる様を見せられながらだし、なおさらである。まあウチも高校の頃に近所の子供の遊びに付き合ってたことあるし、それと似たようなもんやろか。そのお友達さんと末っ子ちゃんは姉と店員の計四人からブラックを飲むのを止められ、渋々カフェオレを頼んでいた。まあ飲み始めたら機嫌直してたし、ああいうのも子供らしくていいなあと思う。でもジュースぐらいは置いとくべきかもしれやんな。次女ちゃんは葵に何やら質問してて、イタコさんはいつも通り、時間かけて選んだ豆二種類を一袋ずつ買っていった。遠くのお客さんの顔は、変化も変わらんところも、こうやってたまに見られると嬉しいしなんか安心できるものだ。たまーに、気が向いたときでいいんで、遠くのお客さんも寄ってくださると嬉しいです。

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