一時期はマシになってた花粉がまたキツくなってきた。急に再開したのもあってか油断してて、仕事中に飲もうとしたら薬がもうない。かといって鼻をズビズビ言わせながら店に立つわけにもいかん。そんなわけで、葵と、ちょうどよく店に来たアホにお店を任せて、薬局まで買いに行くハメになった。何気にこっちからアホへ仕事を頼んだのはこれが初めてである。仕事の勝手が分かってて遠慮なく作業を押し付けられるって点では、臨時の店員としては上等だ。問題は暇になるといらんことを始める点やけど、葵も最近はあいつに対して遠慮なく怒るようになったんで安心である。何故かそれに比例するみたいに、ウチがお叱りを受ける回数も増えた気がするけど。
さて、空気清浄機の効いた店内より、外の方が当然花粉はよりキツいということにウチが気が付いたのは、自転車こぎ始めて二分後ぐらいのことだった。これならアホを買いにいかせりゃよかったと思わんでもなかったけど、さすがに友人をパシらせるのには抵抗ある。その上時間帯的にお客さんも多いから、役立たずとなったウチが店に残るよりは、こっちの方がいいわけで。あと今さら店に引き返すのもちょっとダサいなっていうのもあって、花粉の猛攻に耐えながら薬局を目指した。薬局がちょっと前に移転して、そんなに遠くなくなってたのがせめてもの救いだった。
んで頑張って店に着いたら、いつも買う薬の隣に、それと似たようなパッケージが並んでいた。ジェネリックというやつだ、たぶん。こんときのウチは、早くお店に戻らなとか、一刻も早くこの鼻水地獄から解放されたいという思いで埋め尽くされて、焦っていた。焦りと、普段買う方の半額で売っているジェネリックの薬を視界に入れたウチは、ジェネリックの方を手に取ってしまったのだ。仮にも仕事を抜け出して来たのなら、高かろうが確実に楽になれる方選んどきゃええのに。花粉に頭までやられとったんかもしれやん。
しかも店帰って飲んだら、効果がいまいちだ。まあ楽にはなったけど、解放されたというほどでもない。こういうのは個人差とか先入観とかも影響するらしいけど、とにかく四割ぐらい残った苦しみを引きずりながら、ウチはその日の仕事をこなすことになった。ズビズビ言わせるとまではいかんけど、ちょいちょい裏に戻っては鼻をかんでを繰り返した。
ウチがそんな調子やったんで、アホにはその後ももうちょっとだけ手伝ってもらった。給料代わりに今度酒を飲むときはウチが奢れと言われたけど、正直次のときまで二人とも覚えていられるかは怪しい。でもウチが忘れた状態で次飲んで、支払いで「君が払う約束だっただろう?まさか忘れたの?」と煽られてもムカつくので、ここへメモ帳代わりに書いておきます。