今朝はなんだか気分が良かったので、いつもならほとんど妹に任せっきりな、コーヒーの仕入れのチェックやら確認やらをしてみた。そしたらなんと、知らない豆の名前が載っていた。一応、妹は購入を決定する前に確認をとってくれるけど、私は特別引っかかることが無ければOKを出すんで、単純に忘れてしまっただけかもしれない。そう思ったけど、見てみるとまあまあな値段と量だったんで、これを見過ごすことはないやろうと、妹を問いただしに行った。あの子の悪癖が暴走して、いい感じの豆をこっそり買ったということだろうと思っていたわけである。実際、今までにウチに内緒で豆の購入を決めていたことは、ちょっと前まではたまにあった(お店に入ったら流石に気づくので、今まで露呈していないものはないはず)。ところが、葵の方でも心当たりがないというのだ。葵はこういうウソはつかないので、じゃあこの豆はなんなのかという話になる。気になって電話してみたら答えはまあ単純で、業者さんのミスでしたというわけなんやけど。葵に冤罪ふっかけてしまったことに気持ちが沈んでしまい、午前中は気乗りしないまま仕事していた。けど、沈んでるウチの代わりにか、葵が少しでもお客さんとコミュニケーションとろうとする姿が見れたんで、よかった。今日の朝お店に来た人は、珍しい光景を見たことだろう。
さて、そんな葵を見て元気を取り戻した私が元気にお仕事していると、見知った人がお店に入ってきた。葵のお友達の子である。読書好き繋がりで仲良くなったらしく、私も何度か顔を合わせたことはあったからすぐに気づいた。でも、お客さんとしてここに来てくれたのは初めてのはずだ。挨拶のあと「葵ならカウンターの向こうにおるよ」と教えると、礼を言ってカウンターに座った。葵もその子が席についたのに気づいたようで、仲良さそうに話し始める。
思えば、葵の友人がお店に来てくれたのは初めてのことかもしれない。ウチの友達は喫茶店を始めたと知るや否や大所帯でご来店されたけど、葵が若干迷惑そうにしていたので、二度とやるなと注意したのをおぼえている。アホはそんときは来やんかったクセにまだ通い続けている。
基本的に葵は、積極的に友達をつくりに行くタイプの子ではない。ただ、緊張しいなのと焦るとパニックになるだけで、意外と人見知りはしない方である。逆にそのへんはウチの方が人見知りが激しい。お客さんと多くお話できるのはウチでも、仲良くなるのは葵の方が早いのだ。
二人の話の様子を見計らって、横からスッとメニューを差し出す。これも結構よくあることなんで、最近はなかなか上手くなっている。久々に友達と話すのは楽しいようで、お客さんと話すときとはまた違った表情だった。話のなかで、そのお友達が「紅茶はないの?」と言っておられたのが聞こえた。極端な店ですみません…。紅茶ぐらいはあった方がいいんかな?