コトノコーヒー 姉の呟き   作:みえふぁ

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こういうお店ということで…

この前書いた葵に好みを把握されてる対決に、アホが名乗りを上げにご来店なさった。けど、ウチと感覚が変わらんので却下した。ウチは良いと思ったものはたいていあいつも好きなやつである。んじゃあどっちが葵の好みをわかってるか対決にしようとしたら、それは不公平だと言い出す。そして話が回りに回って、何故かウチと葵でアホの好みを当てることとなったのだ。相変わらず勢いだけはあるやつである。なんかようわからんけど流れのままに始まったこの対決は、葵に軍配があがることとなった。これが意外となかなかの接戦で、ウチに対してのも合わせた経験をもとに確実に言い当てる葵と、なんとなくの感覚で自分が好きな味を擬音混じりに伝えるウチとの激闘である。ただ、ウチが「こうやろ!」と言うと、「え?そうじゃないよ。こうだって」と返され、「いや、そうで合ってるやんか」と頓珍漢な言い合いが始まり、結局葵にまとめてもらうと、二人とも同じことを言ってることが分かった。お互いの国語力のなさが生み出した、別に悲しくもないすれ違いである。そんなことがあったのとアホの贔屓目も込みで、葵の勝ちになったのだ。まあもし葵を負かそうもんならあいつに掴みかかっていたので、これでいい。このときのお店は、コーヒー屋さんらしからぬ騒がしさだったことだろう。静かに飲みに来たお客さんには悪いことをしたとおもうけど、まあこんな店に通ってるようなお客さんはこういうことも織り込み済みだと思うことにする。別に珍しいことでもないし。

 

最近、特にブログを書くようになってから、お客さんとの距離感というものの正解がわからなくなってきた。お客さんが関わらないでくれオーラを出してなかったら、我々姉妹は気にせずバンバン話しかけに行く。ウチは、テーブル席が空いてるのにカウンター座った時点で「あ、この人は大丈夫やな」と判断する。そしてブログに書く。葵は最初は遠くで様子を見ながら、同士だとわかれば相手が若干ひるむぐらいの勢いで喋り出す。果たしてこれが正解なのかは分からんけど、そんなコトノコーヒーに通ってくれてる常連さんがいるわけなんで、まあこのままでいっか。考えるだけ面倒やし、これもコトノコーヒーの特色ということにしよう。

 

っていうことを激闘のあとに葵とアホに話したら、葵に「恥ずかしいから、あんまり私のことをブログに書かないで」と言われてしまった。なるほど、コーヒー関係の話ならまあええやろと思って書いていたけど、なかなか赤裸々というか、プライバシーとか配慮されてない内容ではある。アホも横でそーだそーだと騒いでいたけど、あいつについては、まあええやろ。というわけで、これからは葵ちゃん成分控え目になってしまいます。毎回あの子を期待してくれてる人はごめんね。でもネタに困ったら書きます。身近にもっとコーヒー好きがおればいいんやけど、お客さんを除くとなかなか思い当たらない。一人いたわ。京都ってコーヒー文化なイメージがあるからってだけで、あの人本人がどうかは知らんけど。

 

あと、ブログの掲載許可とるときの圧がすごいと言われたんで、そのへんも注意します…。嫌なら嫌って言ってくれて構いませんからね?

 


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