ちょっと前やったかに、たまたま気が向いたんで、自転車に乗ってちょっと遠くのスーパーまで買い物をしに行ったことがあった。普段は近所のスーパーまで徒歩である。前までは休日しか買い物に行けやんかったから一回で買う量も多くなるし、か弱い女性二人じゃいくら近くても重くてしんどいしで、車に載せてた。けど、ここ最近は平日の昼間なら葵だけでもお店を任せられるようになったから、その間にウチだけお店を抜けて買い物に行くようになったのである。んでまあ、自転車に乗れば時間もそんな変わらんし、運動不足の誤魔化しがてらちょっと遠くまで行こかと思ったのが間違いやった。
まず、行きの坂道がしんどい。しかも上って下ってって感じやから、帰りは楽ってわけでもない。普段と違うところで買い物するのは楽しかったです。坂道しんどかったけどまた来てもいいかな、とか考えてたら、駐輪所の自転車が倒れまくってた。当然ウチの自転車も巻き添えである。周りに人はおらんだけど自分のだけ直してあとはそのまんまっていうのも気分悪いんで、結局全部立て直すはめになる。んで、いざ自分のを立てようとしたら、隣の自転車のハンドルとすごい絡まり方しとって全然はずれない。ママチャリって感じの内側に曲がったハンドルがいい感じに入り込んでいた。なんもいい感じちゃうわ。しかもその間誰かが来て助けてくれるわけでもなく、結構な重労働だった。そんで終わったらまた帰りの坂道、さらには行きはなかった荷物と、おまけに向かい風も追加である。勘弁してほしい。しかも自転車直してた分時間も食ってるし。
へとへとになって帰ってきたウチは、頭がろくに回ってなかったのか、裏口じゃなくて店の入り口のほうから入っていった。ほかにお客さんも二人だけやけどおったし、入ってからやっべってなったけどもう面倒くさくって、そのままカウンター席に座った。ぽかんとしてる葵に「コーヒー１つ」と言えばはっとした表情になって「何やってるの」とそのまま奥に連行されてしまった。「今日はどうされたんですか？」みたいなノリの良い返しを期待してたんやけど、お客さんの手前恥ずかしさが勝ったみたいである。よくよく思い返せば、葵をこういうノリに付き合わせようとして成功した試しがない。んなことわかってたはずやのにやっちゃったってことは、そんだけ疲れてたんかな。
準備してまたお店に出ればそこにいたお客さんに何があったんか聞かれて説明して。そしたら、ウチが停めた駐輪場、この時期は風のせいでよく倒れるらしくって、使ってる人も少ないらしい。通りで店の中の人のわりに自転車の数が少なかったわけや。いい運動になったのかもしれやんけど、もうしばらくは行かないつもりだ。行くにしても車を出す。行くことがあったら気を付けてくださいね。西側の駐輪場がだめです。