最近、葵もコーヒーを飲んでる途中でフレッシュを投入することが増えた。ウチの影響だと言っていたので、ちょっと嬉しい。これぐらいの配分でどうやろ?と繰り返ししつこく飲ませ続けたかいがあったというものである。けど、コーヒー関係は葵にまかせっきりな分けっこうノリノリでやってたんやけど、あの子もやり始めたらウチの存在価値がまた薄まってしまんやないかと危機感を抱いている。最近食べ物系のメニューも増やしてないし。あ、コーヒーに合ったフレッシュのオススメ配分表、完成しました。せっかくできたから通販のほうにも載せてもらった。結構自信あるんでぜひお試しください。普通に個性あるコーヒーでもフレッシュには超弱くてビビったり、逆に頼りないような繊細そうなやつでもこんだけ入れてまだ生きとるんか、みたいなのまであったりする。フレッシュには強くてもお菓子には弱かったりするし、今度はそのへんを調べてまとめてもいいかもしれやん。
昨日の夕方ごろ、平日やからお客さんもほとんど来やんし退屈でカウンターでぼーっとしてたら、葵が「一杯淹れようか?」と言ってくれた。お言葉に甘えて飲むことにして、ウチもせっかくならとお客さん気分でカウンター席に座ろうと、エプロンを外したちょうどのタイミングで、アホが来店した。おうおう姉妹水入らずの時間が始まろうってときに邪魔しやがってと思ったが、よくよく考えればただ開店時間中にお客さんが入ってきただけである。まあ来てしまったもんはしょうがないんで、ウチの隣に座ったそいつにお前も飲んでく?と聞くと、断って普通に注文してた。こういうところはしっかりしてるやつだ。
葵だけがカウンターの奥でウチとアホが席に隣り合って座っているというのは、なかなかない状況だ。コーヒーを待ってる間に、そういや最近店に来ることが多くなったなと思って、何かあったんか聞いた。そしたらどうやら、パチンコに飽き始めたらしい。行き先も決めずぶらぶら歩いて最終的にここにたどり着くそうだ。パチンコなんていい話あんま聞かんしまあ良かったんかな、と思ってたら今度は競馬やらボートやらについて熱く語りだした。一生治らなさそう。借金とかしてないか心配になったけど、そのへんは一切やってないらしい。相変わらずわけのわからんやつである。
そのまんまコーヒーが冷め切る直前ぐらいまでだらだらと喋り続けた(葵は目で急かしてきた)。話してて、なーんか違和感あるなあと思ったら、ウチらの会話にしては静かだった。普段ならもっとギャーギャーやかましい感じになるんやけど、席に座るだけでなんかそういう気分にはなれないのだ。これが喫茶店パワーか。アホが帰ってからも、次のお客さんが来るまで葵とカウンター越しに話し続けた。なかなか心地よかった。我ながら良い店を作ったものである。
あ、この前書いた豆ですけど、到着まで少なくとも二週間はかかるみたいです。