好き勝手にONE PIECEで過ごします。   作:ガイドライン

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その上に"願い"を乗せて

「はぁ~……いいもの見れたな~!」

 

 

なにかに余韻に浸るヤスミ。

この女、こっそりとルフィとスモーカーの勝負を見ていた。

それどころかゾロとたしぎ、というかロ(・)ー(・)グ(・)タ(・)ウ(・)ン(・)に(・)入(・)っ(・)た(・)タ(・)イ(・)ミ(・)ン(・)グ(・)か(・)ら(・)ず(・)っ(・)と(・)気(・)に(・)な(・)る(・)場(・)面(・)を(・)コ(・)ソ(・)ッ(・)と(・)隠(・)れ(・)て(・)見(・)て(・)い(・)た(・)のだった。

 

その最後のドラゴンの出現。

あのシーンはいい。親だと悟られずに息子を助けるなんて…カッコいいッ!!と感動していた。

 

まぁ、なんでここにいる??と思うだろう。

いや、どうしてここへ来たのかとヤスミはドラゴンに聞いたけど、重要なことを喋らないドラゴンさんには正直頭を抱えたようだ。

 

ヤスミはこの展開を知っているからいいが、それ以外の革命軍の面々は「何しに行くんだ?」と疑問に思っていた。

 

普段から多くを語らないドラゴンだが今回は喋らなすぎて誰もが怪しいなーとはいかないが不満に思うぐらいはあった。

 

で、たった一人満喫していたヤスミの…背後、に……

 

 

「何してんだテメェはよ」

「ぎゃあああああああぁぁぁッ!!!!」

 

 

女の子が出してはいけない声を出すヤスミ。

でも仕方ないかも、しれない。

だっていまヤスミの頭をロビンの特性の真(・)っ(・)黒(・)な(・)手(・)がリンゴを握りつぶすかのように握っているのだから。

 

 

「悲鳴はいらないから、さっさといいやがれ」

「全くの情け無しとかッ!!!!」

 

「まだ余裕があるのね」

「や、やめ、ぎゃあああああああぁぁぁッッ!!!!」

 

 

さらに強めるロビン。

もう女の子なんてなに?というぐらいの悲鳴を上げているが周りには誰もいない。突風を利用して人を遠ざけたりしたのでいくら大声を出そうとも誰も来ない。

 

 

「か、観覧ッ!!!!観覧してました!!!!!」

「いいご身分だな、おい」

 

「だ、だってこんな名シーン!!見ないと死んでも死にきれませんッ!!!!」

 

「だったら一回死んでみる?」

 

「例えッ!!!!例えばな…ッ!!ぎゃあああああああぁぁぁッッッ!!!!」

 

「うるさい」

 

 

本当にうるさいのでロビンにアイコンタクトして掴んでいるその手を離してもらった。まぁ、壁に叩きつけるというオマケがあったけど……

 

 

「…私、ここまでされる理由…ないと思うけど……」

 

「「ない」」

 

「本当になんなのよッ!!?」

 

「と、ここまでは冗談として」

 

「冗談にしてやり過ぎ……」

 

 

もっといってやりたかったヤスミだが、これ以上いうと間違いなく自分に返ってくる。

 

 

「それで何の用なのよ?」

 

「確認だ、ヤスミ。

エ(・)ー(・)ス(・)を(・)死(・)な(・)せ(・)な(・)い(・)た(・)め(・)に(・)何(・)を(・)し(・)た(・)?(・)」

 

 

ハジメとヤスミ。二人の共通点は多い。

まずは転生者であり、ほぼ同じ時代・同じ世界の者。

そしてこの"ワンピース"の世界でやりたいことがある。

その中でもヤスミの"エースと白ひげ"を助けるという共通認識。

 

そしてハジメとヤスミが出会ってからこの二人に関してはヤスミに任せていた。

 

あの日、ルフィがシャンクスから麦わら帽子を受け取ったあの日から、ハジメは"この世界から姿を消した"のだ。

手紙である程度自分の理想に近づけようとし、現にウソップが大きく成長していた。

 

で、ここでその手紙でエースと白ひげに関しては何もしなかったのだ。まぁ白ひげに関してはいつも通りの文通だったが余計なことはしていていない。

 

強いて言うならヤスミと会う前。

白ひげに"ティーチ"という脅威や"エース"のことを匂わせるようにはしたが。

 

つまりは、それ以降に関しては全く手をつけていない。

なのでこうしてヤスミがここに現れるだろうと予想してドラゴンに居場所を聞いたら……という感じてある。

 

 

「な、何をしたって……」

「何を、したのか、言え」

 

「こ、怖いんだけど……」

「言え」

 

「分かったからッ!!真顔で近づかないでッッ!!!!」

 

 

もう涙目になるヤスミ。

そんなことは知らずに少し距離をとるハジメ。

グスンッと涙を堪えながらバックから束ねた用紙を取り出し渡した。

 

 

「これまでの記録よ。

最初に言っておくけど貴方が"消えて"から大変だったんだからねッ!!!!

天(・)竜(・)人(・)に(・)気(・)づ(・)か(・)れ(・)な(・)い(・)よ(・)う(・)に(・)サ(・)ボ(・)を(・)助(・)け(・)た(・)後(・)に(・)革(・)命(・)軍(・)に(・)引(・)き(・)抜(・)く(・)の(・)に(・)ど(・)れ(・)だ(・)け(・)苦(・)労(・)し(・)た(・)か(・)ッ(・)!(・)!(・)!(・)!(・)」

 

「ということは突然の別れではなく、ちゃんとルフィ達と別れたわけか。よく二人が革命軍行きを、いや、サボを革命軍に引き抜けたね」

 

「だから苦労したって言ったでしょうッ!!!!

出来るだけドラゴンさんに説得してもらうにしても、ルフィに会わせないように、感づかれないようにしないといけなかったし……やっと革命軍に興味を持ったと思ったらエースが絶対にダメだといって聞いてくれなかったし……その度にドラゴンさんに説得よッ!!!!ルフィにバレないようにどれだけ苦労したかッ!!!!」

 

「いや、苦労してるのドラゴンさんじゃんか」

 

 

正論をいうとグッと言葉が詰まったヤスミ。

でもヤスミがやったことは正解かもしれない。

サボが生きていればあの"頂上決戦"も大きく変わるだろう。つまりはエースが生きる可能性が増える。

 

 

「あとはエースとルフィの修行を手伝った。と」

 

「それはもう…大変でしたよ。

想像以上の暴れ馬……私の能力がなかったらどうなっていたか……」

 

「そういえば能力者だったわね」

 

「完全忘れてましたかッ!!?

"ベツベツの実"を食べて、物や行動などを"別々"に分ける能力ですッ!!」

 

「で、具体的になにが出来るの?」

 

 

そうするとバックからリンゴを取り出して

 

 

「複数分離(セパレート)」

 

 

するとリンゴの形はそのままに中身の種が分離された。

 

 

「均等分離(ディバイド)」

 

 

今度はそのリンゴがキレイに6等分に切れて別れた。

 

 

「なるほど。"便利ナイフ"ね」

 

「違うッ!!!!

分かりやすいように見せたのに何そのダサいネーミングッ!!!!」

 

「つまり、その能力のは"分離や分かれる"といった現象を起こすわけか」

 

 

「そうよ。あと攻撃変えたり行動を変えたりとかもね。

攻撃や行動も1パターンだけじゃない。いろんな考えがあってその中で最良のものを"選ぶ"。だから私はその攻撃や行動を"別のもの"へ変えることが出来るわけ。

 

これであの子達の攻撃や行動を変えたから良かったけど……私に預ける前に強くしすぎよッ!!!!」

 

 

そんなこと知ったとこたか。

しかし使いようでは随分と便利な能力だ。

つまりそれがあれば危機的状況でも一発でひっくり返る可能性がある。

 

 

「で、制限は?」

「……私を中心に二メートル内……」

 

「使えないわね」

「さっさと"覚醒"しろよ」

 

「あんた達みたいなチートと一緒にするなああああああああぁぁぁぁぁッッ!!!!」

 

 

…………………………

 

 

そのあと話を聞いたが特になにもしてないようだ。

まぁエースも白ひげも簡単に人の話を聞くタマでない。

とくにヤスミみたいな胡散臭いやつの話は聞かないだろうし。

 

エースは"サボ"と"ルフィ"でOKとして、問題は白ひげかぁー

 

まぁここもヤスミに任せよう。

あの頂上決戦の白ひげさんはもう自分の時代ではない。子供達の時代だと割りきり、あの場所で骨を埋める覚悟だった。

それが黒ひげか海軍か…それだけの違いだったかもしれない。

 

でも、生きてくれるなら助けたい。

ルフィ達が優先だけど出来るのなら……

 

 

「ハジメェー!!師匠ォー!!」

 

「二人とも走ってよッ!!」

 

 

しかし一切走らない。

どしゃ降りの中だが全く問題ない。

だって一時停止で全く濡れない。もちろんロビンも。

メリー号にも一時停止による強化してあるし、嵐や砲弾でもビクともしない。

 

これならずっとメリーと一緒。

 

 

「海軍も追いかけてるんだぞッ!!さっさと走れッ!!」

「五月蝿いわね。喉、潰すわよ?」

 

「なんで俺だけコエェーこと言うんだよッ!!」

 

 

それはウソップだから。

しかし、ここでなんか足りない気がした。

そう、それはあの剣士達。

 

 

「あれ、ゾロとくいなは?」

 

「あ、あぁ……ゾロの姿が見えるところまで帰ってきたんだが……」

 

「あのクソマリモ、何故か変な所で曲がって行っちまっただよ」

 

「で、くいなが探しに……」

 

 

あぁ~。

そういえば超方向音痴だったなゾロは。

そんなことを考えているとガヤガヤと後ろの方から声が

 

 

「なんであんな所で曲がるのッ!!」

「近道かと思ったんだがな」

 

「目の前に船があるのに近道なんてないのッ!!」

「ッ!!? う、うるせぇ!!俺の勝手だぁ!!」

 

「その勝手にやった人が、向かいに来られる人が、勝手なことを言わないの!!!」

「うるせぇな!!!あのパクり女といい、なんでお前みたいなやつはそう口がうるせんだあ!!!」

 

「たしぎちゃんをパクり女とか言わないのッ!!!!

それに五月蝿くしてるのはゾロが!!」

「なんだとッ!!!!」

 

 

完全に痴話喧嘩である。

とにかく走らずに歩いて船に乗ったハジメ達と、言い合いしながら乗ったゾロ達を確認したノジコは手際よく出航させた。

 

 

「本当にマジで走れよお前らッ!!」

「てめえもう一人で行動するなッ!!」

 

「急いでもグランドラインは逃げないから」

「俺の勝手だ」

 

 

ウソップとサンジの言葉に対して全く反省しない二人。

 

 

「お前ら分かってるのかよ!

いま俺達は海軍から逃げないといけないだろうがッ!!」

「スモーカー程(・)度(・)に手間取っていたらこの先大変だよ」

 

 

するとルフィの肩がビクッと跳ねた。

……おい、ルフィ。

 

 

「……ルフィ。まさか……」

「ま、負けてねぇよッ!!」

 

「負けてはない。でも」

「捕まりそうになった!!」

 

 

バシッ!!バシッ!!バシッ!!!!

 

 

「武装色を勝手に使わなかった。という考慮を入れてこれで許してあげるわ」

 

「……ア"リガドウ"…ゴザイマズ……」

 

 

真っ赤に腫れ上がったルフィの両頬。

いくら使わなかったとはいえ、いまのルフィなら逃げるだけなら出来るのに…ったく。

 

 

「そういえば……なんかお前らだけ"濡れてないよな"??」

 

「一時停止で雨を弾いてる」

 

「ハァーッ!!?

なんだよそれ俺達にもッ!!!!」

 

「ざけんな。サンジの病気とは違うけど野郎共にしてやる筋合いはない」

 

 

「び、病気って…」と軽く凹んでるサンジを無視して女性陣だけロビンと同じように"雨"だけを弾く一時停止をかけてあげた。

 

 

…………………………

 

 

「進水式??」

 

「そ。ちょっと遅れたけどグランドラインに向けてやっておこうと思ってね」

 

 

ヤスミが言っていた名シーン。

ここは僕もお気に入りである。

やっておいて損はないだろう。

 

 

「酒樽持ってきたぞ」

「なんで2つも?」

 

「叶えたい願いがある人。叶えさせたい願いがある人。

それぞれ違うからね。人数的ってのもあるけど、皆自分の"願い"がある樽へ」

 

 

2つの樽を並べる。

その一つにルフィとゾロとくいなとサンジ、そしてここでも意外にウソップとナミがの樽に集まった。

 

 

「俺は海賊王だぁ!!!」

「世界一の大剣豪に」

「もちろん私も大剣豪に!」

「オールブルーを見つけために!」

「私は、この手で……世界地図を描くためッ!!」

「俺は……勇敢で"カッコいい英雄"になるために!!」

 

 

航海をノジコに託しても、それでもまだ世界海図の夢を諦めてなかったんだ………

ウソップは海の戦士じゃなく"英雄"かぁ。

それ、海賊じゃ難しいと思うけどな~

 

そしてもう一つの樽にカヤ、ノジコ、ベルメール、ギン、レイジュ、 僕にロビン。

 

 

「私はウソップさんのサポートを。皆さんのサポートを!」

 

「何処にでも連れていくわよ。ナミと私がいるんだから安心して!!」

 

「この歳で夢ってなら、この子達の成長を最後までみてやるわ!!」

 

「マイ・マスターとマイ・ゴッドが行く所に付いていきますッ!!」

 

「それじゃ、サンジの結婚相手でも探そうかしら」

 

 

妬けるなウソップ。死ねばいいのに。

この親子は僕が守ります。

ギン。正式に八咫烏に入る?

……あぁー。そうだね。一応…も(・)う(・)い(・)る(・)んだっけなー

 

皆がそれぞれの思いを胸に樽の上に足を乗せる。

こんなに色んな人、願いがあるんだなー

やっぱりこの一味、面白いよ。

 

 

「ほら、早くしろよー!」

 

 

船長、ルフィがそういうと全員がこっちを見る。

僕の願い。それは最初から決まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここに、この場所に。

こ(・)の(・)先(・)の(・)為(・)に(・)や(・)っ(・)て(・)き(・)た(・)こ(・)と(・)"全て"を使って。

ルフィを"海賊王"にしてやる」

 

「私の全てはお兄ちゃん。

お兄ちゃんの為にこの身を捧げるわ」

 

 

全員が樽から足を上げてそのまま振り下ろす。

 

 

「行くぞぉ!!"偉大なる航路(グランドライン)"ッ!!!!」

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