好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
サクラ王国を出航して3日目。
麦わらの一味は順調にアラバスタへ向かっている中、
「本当に……信じていいのでしょうか?」
「手がかりもねぇんだ。行くしかねぇだろう」
一人は腰に刀を付け眼鏡をかけている女性。
そしてその容姿は麦わらの一味にいる"くいな"にそっくりなたしぎ。
そしてその上司であるスモーカーは麦わらの一味を捕まえるために勤務していた場所から離れてグランドラインまで追いかけてきた。
「信用しないのね」
「あるわけないだろうがッ!!!!!」
「ス、スモーカーさん!!落ち着いてッ!!!!!」
さらにそのとなりには"悪魔のニコル"がいた。
もちろんこちらは分身。
そしてその後ろにコビーとヘルメッポがボロボロの状態で立っている。
「てめえのイカれ具合はおかしいんだよッ!!!!!
サイクロンが現れたから
「えっ。モーガンでも出来たのよ。子であるヘルメッポにコビーを足せばいけるでしょう」
「当たり前みたいな感じ言ってるんじゃねえッ!!!!!」
「ス、スモーカーさんッ!!!!!これ以上は血管が破けますよッ!!!!!」
ちなみにここでの会話は箝口令が出ている。
といってもなんと変な会話も含まれているが……
「ったく……で、麦わらの一味に潜入ってのは本当なのか?」
「ええ。これも信用出来ない?」
「……こっちはしっくりくる。あの男は"あの時笑った"。ゴールド・ロージャーと同じように死ぬ間際にな。
必ずこの先麦わらは何かをやらかす。それを見越しているから潜入しているのだろう」
「さぁ。お兄ちゃんに聞いたら?」
「チッ。食えねえやつだ」
スモーカーはハジメとニコルから別れ際に聞いていたことを思い出していた。ある海賊に潜入すると。
そして今回スモーカーの勘でアラバスタへ向かっていた所、偶然に居合わせたヘルメッポの軍艦。そしてその軍艦に乗っていたニコルに問いただしたのだ。
どうしてこの船に乗っている?ハジメはどうした?と。
そしてその答えがハジメだけが"あの麦わらの一味に乗っている"という情報だってのだ。
あの"大将"であるハジメが潜入している。
それはスモーカーが麦わらの一味に対して危機感を覚えた通りになったと分かった瞬間だった。大将が自ら潜入するほどの海賊と。それは十分に警戒を、捕まえる必要がある海賊と判断出来る。
すると大人しく聞いていたたしぎが手を上げて
「でも、どうやって潜入を?
といいますか、大将ハジメはいま本部にいるのでは……」
「おい、説明してなかったのか?」
「貴方こそ。部下にちゃんと説明しなさいよ」
「てめえらの問題だろうがッ!!」
「こうして巻き込んだのよ。貴方がやりなさい」
「てめえッ!!!」
「いいわよ。来なさい」
一触即発。睨みあう2人の威圧感に周りの海兵達が気絶していく。すぐさまたしぎが間に入り
「止めてくださいッ!!!どうしてこうお互い喧嘩腰なんですか!!?」
「ムカつくからだ」
「生理的によ」
「あぁっ!!?」
「なによ?」
「だから止めてくださいッ!!!!!」
もう頭が痛い。
ヘルメッポの軍艦から交信が来て一緒にアラバスタに向かうことになったときはニコルに色々教えてもらえると喜んだ。
女性としてあの"大将"に最も近い人物。
ハジメの側近であり、ウワサでは"青雉"を打ち負かす力を持っていると聞いたこともある。
力がないとバカにされてきたたしぎにとってニコルは憧れの存在。
現にニコルに稽古をつけてください!と申し込んだら快く了解を得た。剣でも全く歯が立たなかったがそれでもどうやったら強くなるか教えてくれたりした。
ただここまでだった。
そのどうやったら強くなる?という疑問に一緒の軍艦に乗っていたコビーという少年とヘルメッポ大佐。
スモーカーさんと同じ大佐なのにどういうわけか"大佐"という肩書きが合わない気がした。きっとニコルさんが強すぎるからだろう。
で、その二人にいきなり斬りかかり「よく見てなさい。これが貴女の動き」といい、私の動きを真似たのだ。そして次に「これが改善点よ」と一つ前の動きとは全く変わってしまった。
その動きはまさに私が理想としていたもの。
終わった時には二人はボロボロになっていたのだが、その時は感動で全く見えてなかった。
それから私の指導の旅に二人は駆り出され、さっき言っていたように無茶振りなどもやらせたりしていたのをみたり、スモーカーさんとの喧嘩をみて「あれ?教えてもらう人間違った??」と感じてしまった。
それでもニコルさんにはとても感謝している。
一人では到達出来なかった剣の道に近づいたことに。
と、感動していたたしぎだが
「は、はあああああぁぁぁッ!!?
な、な、なんですかそれはッ!!!!!!」
「他の人に話したらダメよたしぎ」
「い、いえませんよ!!!!
(まさかいま本部にいる大将ハジメがヘルメッポのお父さんであるモーガンさんなんてッ!!言えるわけがないッ!!!)」
もうパニックになっているたしぎを見ていたニコルが何かを思い出したような表情のあと、ふふふ。とイタズラをするようなそんな表情をして
「そうね。もうこの際だから話すけど……」
「ちょっ、ちょっと待ってください!」
「おい、ま、まて……何もいうな…それは絶対にヤバい……」
あのスモーカーさんが咥えていたタバコを落としてまでニコルがいうその先の言葉を止めようとした。しかしニコルはニコッと笑って結んでいた髪をほどいて
「
「…えっ。えっ………ええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇッッ!!!!!???」
「巻き込むなっていっただろうがあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁッッ!!!!!」
「で、私は分身体だから。本体はお兄ちゃんと一緒よ」
「やめろって言ってるだろうがボケええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇッッ!!!!!」
止められないニコルの、いやロビンの暴走に困惑しまくる二人。
(あ、あのニコ・ロビンがニコルさんッ!!?で、分身体ってッ!!?
ちょっ、いや、ちょっ、ちょっとまって!!!!
じ、じゃ、あのオラハの生き残りであり"悪魔のニコ・ロビン"って……ニコルさんってことッ!!?
じゃ、じゃ……ずっと前からニコルさんは海軍の潜り込んで……
いや、それよりも、じ、じゃ……)
さっきから"じ"を連発しているたしぎはもうパニッていたが、少しずつ頭も周り始めた。しかしここで新たな疑問が出てきたたしぎは恐る恐る聞いてみる。
「も、もしかして大将ハジメも……」
「お兄ちゃんは違うわ。お兄ちゃんは最初から海軍よ。
ただ私がお兄ちゃんを追いかけて海軍に入った。ただそれだけよ」
「ふざけるなッ!!!海賊が海軍にだとッ!!!!!てめえッ!!!」
「ったく、余計なことをしてくれたね"ニコル"」
「やっときたの。遅いわよグザン」
襲いかかろうとしたスモーカーを止めたのは突然現れた青雉。
「青雉……ッ!!!てめえ、知ってたのかッ!!?」
「言っておくけどこの事はトップシークレットだから。
他に話したら君の首だけじゃ足りないだろうね」
「知るかッ!!!そいつは海賊ッ!!!捕まえるに…」
「本部が
その言葉に全く勢いの止まらなかったスモーカーの勢いが止まった。
「言っておくけど物理的も含まれるから。
いまの海軍に"ハジメ"と"ニコル"がいなくなったら壊滅に陥る。もうそこまで二人の影響は大きいんだ」
「だったらそんな海軍なんぞッ!!!」
「出来るかい?そんなことになれば他の海賊が暴れ世界は間違いなく終わる。2人がいたからこそ治安が守られているほうが圧倒的に大きいんだ。
それにいったはずだよ。二人は麦わらの一味に潜入している。
つまりは…………」
「ッ!!?まさか……てめえ……ッ!!!」
「
その言葉に驚きを隠せない二人。
いまの現状、海軍が出来ないことは多い。
特に"国"というものに関わるとなると政治的判断を仰ぐ必要があり、下手をしたら海軍自体にも大きな影響を及ぼす。
それを世界政府が容認するわけもなく海軍が手出しできないということが多々ある。
それを"海賊"という枠でやるとどうなるか?
ただの争いのなかで元凶を討ったとしてもそれは海軍にとってもプラスに転じる。むしろ何かしらの闇があってもそれさえもその海賊に負わせればいい。
つまり海軍に手出しできないことを海賊にやらせてその功績を奪うということ。
「正気かッ!!!
海軍が海賊に手を借りるなんぞッ!!!!!」
「現に今麦わらの一味にアラバスタ王国、王女"ネフェルタリ・ビビ"が国を救うためにその船に乗っている」
「…な、んだと……ッ!!」
「つまり王女様は海軍に手を借りずに海賊に手を貸してもらっている。それが
海軍は当てにならない。つまりそういうことだ。
だから海賊に手伝ってもらっている。
それは自分が信じてきた"海軍"というものがどれだけ信用されていないか分かるものだった。
「まぁ、今回は乗っていた船にハジメがいるから良かったものの……あの王女様も無茶をする……」
「まさか、その為にハジメが乗っているのかッ!!?」
「まぁ、麦わらの一味を見張るためでもあり、こうして利用するためでもあるかな?」
「……私達は何も出来ないのですか?」
国の危機にも関わらず海軍にいってもらえない現状にたしぎは悔しさを覚えるが、それでも何かをとクザンに問いかける。
するとそれを"ニコル"が入ってきて
「サー・クロコダイル。
反乱軍と王国軍を誘導して戦争を仕掛けようとしてるわ。
そして共倒れしたところで"国の英雄"となっているクロコダイルが実権を握る」
「なんてことを…ッ!!!」
「お兄ちゃんはそれを食い止めようとしてるの。
そこに海賊や海軍なんてものは必要??それでも文句を言いたいならそれらを全て片付けた後にしなさい」
「……はいッ!!!!!!」
「ということだけど、構わないよね?」
「元よりあの国に、麦わらの一味に用がある。
麦わらの一味を利用してでも助かるものがあるならやってやる。ただしッ!!麦わらの一味は俺が捕まえるッ!!!!!!」
方針も決まりスモーカー達はさっそく他の海兵達に指示を出したり準備に取りかかった。
残されたのはクザンとニコル。
「……という筋書きだけどいいんだよな?」
「まぁ、お兄ちゃんだったらいいというわね」
そこで肩の力が抜けたのかハァーとため息をつくクザン。
そう、さっきのはとっさにでっち上げた嘘。
そんな海軍に出来ないことを海賊にやらせるわけがない。
しかしここでそう言わないと"ハジメやロビン"が"何故海軍にいるのか?"ということを追及される。
ロビンが追いかけてきた。ぐらいはまだいい。
問題はハジメが"ロビンから逃げるために入った"となれば元凶はハジメじゃないかとなり、そのハジメは大将という肩書きを持っているためにそれこそ海軍的に、世界政府的に問題になってしまう。つまりは海軍や世界政府の信頼が失くなってしまう。
クザンとしてそれだけは避けないといけない。
そして最も避けないといけない理由は
「………で、書類なんだが……」
「自分でやりなさいグザン。だから"グズ"の"クズ"の"グザン"と呼ばれるのよ」
「でも手伝ってもらわないと終わらないんだよーッ!!!」
「はぁ。むしろこの姿を世間一般に見せたらダメね……」
涙目になりながら大きな袋に入っている書類を見せて訴えるクザン。それはすぐにでも終わらせないといけないものばかり。
「いいわ。その代わりアラバスタでは馬車馬のごとくやってもらうわよ」
「い、いや…あまり俺が関わると……」
「書類に埋もれて死にたいなら、いいわよ??」
「やらせてもらいますッ!!!」
ちゃんととします!!と姿勢を見せるためにもその場で書類を片付け始めたクザン。流石に床で書類整理はと思いニコルは近くにいた海兵に机を持ってきてもらうように指示。
用意された机で黙々と書類整理をしていると
「……で、いつ俺は殺されるんだ?」
「なに?そんな自殺願望あったのね」
「ち、違うッ!!って、あれ、本体から何も聞いてないのか?」
「ちょっとトラブルがあったみたいよ。いまは"パス"は切られてるの」
「……だから殺されなかったのか……」
「で、何をしたの?」
「言わねえよ。言ったら二度死ぬ羽目になる!」
「そう。殺される覚悟があるようだし私はやめておくわ」
優しさのように聞こえるが結局は殺される運命なのである。