好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
「がはッ!!!」
「スモーカーさんッ!!!」
「……う、うそだろう…あの人が…まるで子供みたいに……」
夢を見ているかのような衝撃に海兵達は驚いていた。
ずっと付いてきたスモーカーがこんなにも簡単にやられる姿を見るなんて……
(報告では"麦わらの一味"を使って国を救う。という設定で納得したと聞いたんだけどな……やっぱり完全に納得したわけじゃなかったのか……)
本当に子供か?と思うぐらいに「そこをどけッ!!!」「邪魔するなッ!!!」と駄々をこねるスモーカーに一発腹部に食らわせてあげたハジメ。
なんとか意識があるスモーカーはハジメに苦しみながらも睨み付ける。
「言っておくけどこの拳は"ガープ中将の一撃"ぐらいの強さだからね」
「て、てめぇ……」
それでも諦めないスモーカーは足元を煙に変えて上空で全身を煙に変えた。その煙はハジメの視界を奪い、いつ、どこから攻撃してくるか分からないように……
「はぁ~……これでも僕は"大将"なんだよ」
そういって"何もない空間を握る"ハジメ。
正確には
「ガッッ!!!」
「そんな小手先じゃ僕には勝てることも、いや、ここから抜け出すことも出来ないよ」
それでも諦めそうとしないスモーカーにはぁ~とため息をつく。
仕事熱心なのはいいが今は時間がないのだ。
まぁロビンに任せておけば大丈夫なのだけど、それでもこの目で確認したいこともある。
と、考えていると隙が出来たと思ったスモーカーが力を振り絞って十手をハジメに目掛けて
「執念だけは、認めるよ」
あっさり十手をかわしたハジメはスモーカーの腹部に拳をかました。悶絶する声もなく気絶したスモーカーにたしぎは駆け寄り「スモーカーさんッ!!!」と身体を揺らした。
「目が覚めたら頭に登っていた血も落ちて冷静になれるだろうね。本当に昔から沸点が低いんだから」
「で、ですがどうして邪魔を!
どんな理由があろうとも相手は海賊でッ!!?」
「なら、潜入している僕も……捕まえるかい?」
その瞬間に放たれた殺気に周りの海兵達は次々に倒れていく。
覇気ではなく純粋な殺気。なんとか意識を保つたしぎだが指一本も動かせることが出来ずにいた。
(こ、これが……大将"絶黒のハジメ"の実力……ッ!!!)
改めて思いしらされる実力差。
これからどうなるのかと、不安感を必死に抑えているたしぎの耳にでんでん虫の着信音が聞こえてきた。
するとそれがハジメの耳にも届いたようで殺気を抑えでんでん虫を取り出した。そのお陰で殺気から解放されたたしぎは「はぁ…はぁ…」と乱れた息を整え始めた。
「はい、もしもし」
『これからあちきらオフィサーエージェントと社長・副社長の面会があるわ。通信は切らないでおくから好きに聞きなさい』
「助かります」
『分かっていると思うけど大声とか出さないで頂戴よ。
ここでバレるなんてジョーダンじゃない!だからね』
そのあとガサガサとなにか細工しているのか、しばらくそんな音が続く。その間にハジメも受話器に近くにあった布で音が届かないようにグルグル巻きにしていると
「い、一体なにが……」
「相手の1人に情報を流してもらうようにしてね。
うまくバレないようにしてくれればコチラが大分有利になるんだけど」
「信用していいんですかッ!!?」
「それを今から聞くんだよ。結局は自己判断。
どれが有益な情報なのか見定めないとね。ほら始まりそうだよ」
ガサガサとしていた音も静まってきたところで受話器の向こうから声が聞こえてきた。
…………………………
「遅かったわねMr.2」
「いいじゃないのよトイレぐらいゆっくりしても」
「ここでボスが来ていたら殺されていたなお前」
「ふふふ。心配してくれるなんて優しいじゃないMr.1」
「さっさと座りなよこの"バッ"!!!」
「せ~~き~~は~~~そ~……」
Mr.2の目の前にはMr.1とミス・ダブルフィンガー、Mr.4とミス・メリークリスマスがすでに着席していた。Mr.2の座席はミス・ダブルフィンガーとMr.4の間。いまもゆっくりと喋るMr.4の隣にMr.2も着席した。
「ッ!!?」
「どうしたのMr.2??」
「な、なんでもないわよ…」
「もしかしてあなた…痔だったの?」
「なわけないでしょうッ!!!ぶっ殺すわよッ!!!」
「はいはい。悪かったわ」
座った時に見せた苦悶の表情にミス・ダブルフィンガーはそうじゃないかと悟った。本人は否定しているがすでに彼女は、いや、周りはMr.2は"痔持ち"だと認識してしまった。
しかし実際はそんなことあるわけもなく、Mr.2のマリモみたいな膨らんだパンツの中にでんでん虫を隠している。そしてそれはポケットではなく股の間に仕込んでいるのだ。
普段からバレーのような動きをするMr.2なら股が開いた歩き方をしても何の不思議にもならない。だからこそそこにでんでん虫を隠したのだが、着席でそのでんでん虫が足に当たるなんて……ましてや貝の部分が皮膚に刺さるなんて思わなかったのだ。
(もし、生きて帰れてハジメちゃんに会えるなら……文句の一つぐらいはいってやるわよ~ッ!!!!!)
自分がおかしている危険がどれだけのものか分かっている。
見つかれば即殺される。それでも知りたい情報を持っているハジメに協力をしたのだ。文句の一つぐらいは言っていいだろうと改めて生き残るために行動しようと決めたMr.2。
そんな所に突然風が吹き、いや、なにかしらの粒子が風と一緒に流れ
「集まったようだな」
突然、上座に座った人物に全員がそちらを向いた。
そしてその瞳に映った人物は
「……おいおい、まさか社長が……」
「王下七武の"サー・クロコダイル"なんて……」
いままで顔を見たこともなかった社長の素顔。
それがまさか王下七武海なんて…と誰もが驚愕しているなか、一人さらに驚いている人物がいた。
(ジョ、ジョ、ジョーダンじゃないわよーッッ!!!!??
お、王下七武海なんて…見つかったら即死じゃないのよッッ!!!!!)
思っていた以上に危険なことに首を突っ込んだと後悔するMr.2。
しかし必死に表情を隠しているのでなんとか動揺はバレていないようだ。
「不服か?」
「「「「「ッッ!!!!??」」」」」
その言葉と共に放たれた殺気に誰もが表情を変えその圧力に耐えた。これだけでどれだけの実力の差があるかハッキリと分かった所でMr.1が口を開き
「いや、構わねぇ。社長が何処の誰であろうともやることは変わらねぇからな」
「それでいい。
まずは話し合いと行きたいところだが……どうしてここにいる?Mr.5、ミス・バレンタイン?」
クロコダイルの視線の先には海楼石の錠とロープで拘束されたMr.5とミス・バレンタインの姿があった。身体中にアザがありすでに抵抗出来ないほどやつれている……という"演技"をいましている二人はものすごく焦っていた。
(ほ、本当に大丈夫なんだろうなMr.2ッ!!!!!
化粧だけでこんなに怪我している風には見えるけどよッ!!!)
(キャハハハハハッ!!!バレたら殺されるわね……)
この街"レインベース"にある"レインディナーズ"の建物に入る前にMr.2から何ヵ所か服を破かれ、化粧で傷があるようにメイクされて、抵抗出来ないような感じ振る舞うようにと演技指導まで入った二人。
二人はすでにリタイアしている身。
ここで無傷のような感じでいくと殺される。
まだ望みを繋ぐにはMr.2と段取りした設定を押し通して信じてもらうしかないのだ。
それが二人が生き残るための方法。
「じょ、情報を持ってきたんだ……それで俺達にチャ、チャンスを……」
「ほう。じゃ聞かせてもらおうかその情報を」
「い、生きているわ。あのお姫様…それも海賊と手を組んでこの島に……」
しかしその情報を聞いても顔色を変えないクロコダイル。
するとバカにしたような表情で
「何を言ってやがる?そのお姫様の"亡骸"が海軍の手によって運ばれている」
「は、ハァァァッ!!!!??」
「な、何よそれッ!!!!??」
「知らなかったようだな。
ということはてめぇらにはもう用がないということだ」
まさかの"死んだ"ということに動揺する二人。
ついさっきまで一緒にいたのに死ぬはずなんてない。
ましてや乗っているのは海賊であり海軍なんて……
しかしそんな疑問を解いている暇はない。
クロコダイルの身体が砂となり宙を舞い、そしてその砂が二人の首もとに集まり
「グッ!!」
「ガッ!!」
手へと形を変えて首を絞められる二人。その手からクロコダイルへと形を取り戻し
「良かったなお前ら。俺の手で殺されるなんて」
あくまでもクロコダイルは絞殺しようと絞めている。
その能力を使えばすぐに身体にある水分を奪い取り"ミイラ化"させることも出来る。しかしそんなことはせずに苦しませて殺そうとあえて絞殺にしたクロコダイル。
そこへ慌てた様子でMr.2が
「ま、待ってボスッ!!!!!
そいつらはアチキの部下にしようとしたのッ!!!殺されるわけにはいかないわッ!!!!!」
「だったら……てめぇも殺られたい訳だな?」
さっきよりも濃い殺気に冷や汗を大量にかくMr.2。
この先間違った言葉をいえば二人よりも先に殺されると分かったMr.2はその先の言葉が、行動が起こせずにいた。
もう、何もかもダメかと思いきや
「その辺にしないクロコダイル?」
「……何のつもりだ?ニコ・ロビン」
いつの間にか部屋に入ってきていたロビンとヴェルゴ。
クロコダイルとロビンが睨みあうなかドンドンその手は二人の首を絞めていく。
「ガバッ!!」
「ゴボッ!!」
「殺さなくてもいいじゃない。
本人達は有益な情報だと信じてボロボロになりながらここまで来たのよ。少しは優しくしても」
「何のつもりだと言ったんだニコ・ロビン。
コイツらを生かすメリットが何処にある?」
「メリットならあるはずよ。
今から始まる"ユートピア作戦"には人手がいる。
特に"オフィサーエージェント"である二人にはやってもらいたい仕事があるの。確かに失敗はしたかもしれないけどここで
その言葉に誰もが息を飲んだ。
明らかにクロコダイルに対しての暴言。これでは殺されると誰もがそう思った。しかし
「……なるほど。そいつはいただけねぇな」
するとあっさりと手を離したクロコダイル。
二人は咳き込みながらも必死になって空気を吸い込み生きていることを実感した。
「いいだろうニコ・ロビン。てめぇの案に乗ってやる。
だが何をやらせるかは俺が決める。いいな?」
「ええ。この作戦の指揮はあなたなのだから当然よね」
するとまたクロコダイルは砂となり元の席へと戻っていった。
その上座の席の後ろにロビンが立ち、さらに後ろにヴェルゴが立つ。
「それが"ユートピア作戦"の全貌だ。よく頭に入れとけ」
そういって目の前に作戦の書かれた紙を手に取り内容を確認。
そして目の前にある蝋燭の火に紙を近づけてそれを燃やした。
その間に新たに紙に作戦を書いたクロコダイルはそれをやっと息の整った二人に投げ捨てた。
それを拾った二人は作戦を読み、それを処分するために
その姿をみたクロコダイルはニヤッと笑い忠実な部下だと感じとり
「Mr.5。ミス・バレンタイン。
次はねえ。ここで成果をあげなければ……分かるな?」
「「はいッ!!!」」
「では、始めよう。"ユートピア作戦"を」
…………………………
そこまで聞いたハジメは受話器を元に戻して連絡を切った。
それに驚くたしぎは
「なんで切るんですかッ!!!!??どこでその作戦があるのか聞かないとッ!!!」
「いや。もうこれ以上は無理だろうね。
それに目星はついているよ。作戦場所は"アルバーナ"だ」
「アルバーナ……王宮のあるッ!!?」
「あとはどんな作戦か……多分王女様の亡骸を手にする王国軍と、それを阻止しようとする反乱軍。王女の亡骸を巡って戦争が始まる……とか、王国軍も反乱軍もお互いに戦争をさせるための仕掛けを発動されるとか……どっちみちロクな作戦じゃないだろうね」
ハジメの知っている本編ではMr.2が国王に化け国民に攻撃するという非道なもの。そして王国軍にも反乱軍にも潜入しているバロックワークスが戦争を始めるようにと仕掛けてくる。
しかし今回は"王女の亡骸"というものがあった。
これは本編ではなかったこと。そして王女、ビビは生きている。
なのにこの"王女の亡骸"を利用しての作戦に疑問があるハジメ。
(……ロビンの仕業、なのか?でもだとしたらなんの意味が?
そんな作戦が壊れてしまうかもしれない嘘をどうして……??)
理由が分からないがどのみちあのロビンとは対峙しないといけない。そしてこの戦争は絶対に止めないといけない。
なら、やることはたった一つ。
「たしぎ。全軍をアルバーナに。
きっと王国軍にも反乱軍にも潜入している組織の人間がいるはずだ。こちらも潜入して炙り出して排除するんだ」
「で、ですがそんな簡単にッ!!?」
「いや、むしろ今だからこそ分かるかもしれない。
もう作戦は最終段階だからね。失敗してもゴリ押ししてくるはずだ。ならちょっとしたハプニングを起こせば必ず向こうからアクションを起こす。そこを」
「一網打尽にする。ってことか……」
「スモーカーさんッ!!!!??」
意識を取り戻したスモーカーは腹部に手を当てながらそう発言した。そしてハジメに鋭い視線を送りながら
「いいだろう。乗ってやる!
ただしこの戦争を止めるまでの間だ!その後は麦わらを、てめえを捕まえるッ!!!」
「協力してくれるならなんでもいいよ。
あと
じゃないと……
その目は、まるで闇。
これには逆らえねと悟ったスモーカーは「あ、あぁ…」としか言えずに了承した。
「そういえばそっちのニコルは?」
「コビーさんとヘルメッポさんの付き添いで……その……」
「
しかし顔が笑っていても、目が、笑ってない。
「あ、アラバスタの現状を知るために…その…情報収集をかねて………アルバーナに………」
「ッ!!? いま、お兄ちゃんが私を呼んだッ!!?」
「し、師匠……流石に幻聴じゃ……」
「なに、ヘルメッポ。死にたいの?
私のお兄ちゃんへの愛が、幻だというの?」
「言ってねぇだろうがッ!!!
こんな所にハジメがいるんわけがないと言ったんだよッ!!!」
「ふ、二人とも落ち着いてくださいッ!!!!??」
とある建物の中。
そこの壁にはなにかしらの
「でもよ。こんな
「そうね。いまとなったら私にとって
「えっ?アラバスタの現状を知るために入ったんじゃないんですかッ!!!!??」
「そんな情報、こんなところにあるわけがないわ」
簡単に切り捨てられたコビーは呆気に取られてしまった。
なら何があるのかと口に出そうとしたとき、開けた場所についた。
「あったわ。
「な、何ですか……これは……」
そこには強大な正方形の石があった。
そしてその石の表面には読めない古代語が彫ってあり、それが六面にびっしりと刻まれている。
なんのことか分からないコビーに対してヘルメッポはガクガクと膝が震えだししまいには転倒して、震えながらその石に指差してこう言った。
「な、なんてものを探してるんだ師匠ッ!!!!??コイツはッ!!!!!」
「何か知ってるんですかヘルメッポさんッ!!?」
「
……なんてことしてくれたんだ師匠……これで俺もコビーも……
「ま、抹殺ッッ!!!!??」
突然のことでわけの分からないコビーとパニクっているヘルメッポ。
そしてそれでも冷静なロビンは
「大丈夫よ。ここに来たことを知られなければいいのだから」
「んなことッ!!!!」
「ちょっと待ってくださいッ!!!ここに来ただけで抹殺対象になるんですかッ!!!!??」
「正確には探すだけでもダメよ」
「そ、そんな……」
「こんなところに何しに来たんだよ師匠ッ!!!!??」
「簡単よ。ここにくるの。もう一人の私も。私たちを裏切った私が」
それを聞いた二人は目の前の石についての驚きよりも更に驚愕した。
「ふふふ。本体の私に手間をかけさせる前に終わらせれば少しはお兄ちゃんも私にご褒美をくれるかしら?」
「ま、まさかそのために来たのかよ!ここにッ!!?」
「抹殺対象になるかもしれないのにッ!!!!??」
「そんなもの、些細なことよ。
いまの私にとってポーネグリフはお兄ちゃんに比べれば
その含みのある言葉にコビーもヘルメッポは一瞬分からなかった。しかし次の瞬間、背後からの気配を感じて振りかえると
「分身体の癖にずいぶん生意気なことをするわね。
まぁ、おかげでここを見付けれたのだから感謝するべきかしら?」
「その分身体にいまからやられるのよ
「まだあれを本体だと信じてるの?哀れな
「ここまでくると天晴れよね、残念頭の
そして、そんの一瞬だけ間が空いたあと、刹那に動きだした。
互いが互いに前方に大きな手を作り出して、その拳を相手に向けたのだ。
ぶつかりあう拳と拳。その風圧と衝撃により周りの壁や天井にヒビが入る。そしてコビーとヘルメッポはなんとかその衝撃に耐えていると二人のロビンが同時にこう叫んだ。
「「貴女が偽物よ。ここで消えなさいッッ!!!!!」」