好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
「な、何なのよッ!!コイツはッ!!!!」
攻撃もせずにただ一方的にやられている。
そしてその理由が
「……まだ、だ……まだ、いるだろう……」
「いい加減に、しなさいよッ!!!!」
Mr.2からの強力な蹴りがサンジの腹部にマトモに入った。
口から血を吐きながら後方へ吹き飛ばされるサンジ。それを眺めながら乱れた息を整えるMr.2。
さっきからこんな風に同じ事を要求してくる。
Mr.2の能力は"触れた相手を真似る"ことが出来るもの。
それを知っているサンジはMr.2にこう告げた。
"いままで会った女の子になってくれ"と。
初めはするつもりもなかったがやたら請求してくる相手に嫌気がさし、美女を見せて油断している間に攻撃をとやってみると………面白いようにそのトラップに引っかかった。
デレデレで、メロメロで、だらしない顔で近づいてくる敵に攻撃を当てるのなんて目を瞑っても出来る。
だからドンドン見せてやり、ドンドン攻撃を喰らわせた。
なのに、なのにだ。もう倒れてもおかしくないのだ。なのに、まだ立っている。そこにまだ立っている。
タバコを咥えて、頭から血を流し、身体が痙攣を起こしても尚、サンジはその場に立ち続けている。
「……もう、一体何なのよ貴方はッッ!!!!!」
「……ふぅ。………一流の、コックだ……」
…………………………
「"炎"ってのはな、"エネルギー"そのものなんだ」
「エネルギー??」
メラメラの実を食べた、炎を操るポートガス·D·エース。
そのエースが修行の相手として見ることになったのがサンジ。
サクラ王国でやらかした時の報告を聞いてハジメはすでにサンジが
ならば、炎を操るエースに修行を、アドバイスをもらえば1段階上に行けるんじゃないかと考えたのだ。
「炎は
その炎自体にエネルギーがあり、燃やすことでエネルギー量が増えるってわけだ」
「……なんとなく、分かったけどよ……それがどうなるんだ??」
「まぁ、見せたほうが早いか」
そういってエースは人差し指に炎を出し、それを前方にある岩に向けてその炎を放った。岩にぶつかった炎は爆発し岩の一部を砕いた。
「ここから炎を圧縮する」
今度は手のひらから大きな炎を生み出して、それをドンドン小さく圧縮させていく。それをさっき撃った炎と同じ大きさにして同じように岩に向けて撃ってみると、ぶつかった瞬間に大爆発を起こして岩を消滅させたのだった。
「こういうことだ」
「こいつは、スゲェ……」
こうして間近で見せられると分かった。
ただの炎で扱うのではなく、それをエネルギーとして考え凝縮させて使うことで威力がこんなにも上がる。
熱量や燃焼だけではない。その炎自体を扱う。
エースだからこそアドバイス出来ることであった。
「と、いっても俺みたいな能力者はこう扱うものがほとんどだ。ただ放出するだけなら火炎放射器と同じだからな」
「なるほどな………」
「ところでよ、その炎は摩擦熱から生じたものとは分かったんだがよ……その"エネルギー"はなんだ??」
「エネルギー……」
「能力者じゃないかぎり炎を燃やし続けるには""酸素"と"可燃性物"が必要だからな。だがお前の足からその可燃性物は見当たらない。つまりは
…………………………
「だったら……一つしかねえよな……」
そういってサンジは片足を軸に高スピードで回転し
「
右脚にオレンジ色の炎を纏わせた。
その熱はMr.2にも伝わるほど。だが、
「今更なにしてもムダよッ!!!!」
Mr.2はまた女性へ変わろうとその右手を頬へ……
「させるかよ……ッ!!!!」
「グペバッ!!!!!??」
一瞬にしてMr.2に詰め寄ったサンジはその腹部に右脚を喰らわせた。熱を帯びた蹴りはその脚力と熱エネルギーにより普段の蹴りよりも数段強烈になっていた。
蹴りを喰らったMr.2は吹き飛ばされアルバーナの外壁へ激突しクレーターが出来上がったのだった。
それでもまだ意識はあるようで気力で立ち上がったMr.2は
「な、なんで……」
「あれだけ見せられば変身する行動も分かる。
それにな、俺がただ女の子達を見ていただけだと
その言葉に唖然とするMr.2。まさか変身させることが目的なんて……
「女の子を見て
「あんたの頭がオカシイわよッッッ!!!!!!」
Mr.2はふざけていると思われているようだが、サンジは本気であり事実である。
本編で見せた
しかしまだ全身に纏わせたり、軸足回転による発火、そして思い出によるエネルギー変換は出来ないが、
つまりサンジはワザとMr.2に女の子になってもらいながら、燃え上がる恋心を、湧き上がる情熱を貯め続けて、そして摩擦熱により発火させて強烈な炎を作り上げたのだ。
そんな事実を知ったMr.2は小さな笑いから大声で笑い出し
「いままで会った敵の中でずば抜けて面白いわよ〜ッ!!!!」
「そいつは、どうも」
「全く急に強くなるなんてジョーダンじゃない……………けど、あちしも燃えてきたわよッ!!!」
「はっ。…………きやがれッッ!!!!」
Mr.2は普段から背中に背負っている白鳥の首を足先に装着し、
「
Mr.2の両足に白鳥の頭部分、そのクチバシは鈍く光った。
蹴りを繰り出すMr.2。それを脚で受け止めようとしたがそれがヤバいッ!と察知し紙一重で避ける。するとしなやかに、物凄いスピードで伸びる白鳥のクチバシは近くにあった岩を貫いた。
そして岩から抜かれた白鳥のクチバシから焦げるような匂いがして、貫かれた岩は
(ざけんなッ!!どんな風にやったらあんなにキレイに穴が開くんだよッ!!!!!)
攻撃を喰らえば身体に風穴があく。
それどころかあと一撃喰らえば倒れるだろう。
女の子への想いを貯めるとはいえ、大ダメージを負っているサンジには一撃も喰らうわけにはいかない。
しかしMr.2もそれを分かって避けられないような攻撃を繰り出していく。回転をかけて連続攻撃をしたり、体勢を崩す一撃の後で強烈な一撃を入れようとしたり。
それでも炎によるエネルギーを使いギリギリ回避した所でサンジは一気勝負をつけようと連続蹴りを叩き込む。
「
まずは肩を上から下へと蹴りを放つ。
地面に叩きつけられる、とその前にサンジは炎により加速して続けて技を繰り出した。
「
フラフラになるMr.2に燃え上がる右脚を、飛び蹴りにより敵の身体に打ち込む。
「
その蹴りの衝撃は筋肉・血液によって敵の体の隅々まで行き渡り、大ダメージを与えた。そして行き場を無くしたそのダメージはMr.2の身体を上空へと吹き飛ばした。
そして地面へ叩きつけられたMr.2を確認したサンジの身体は一気に力が抜けて膝から崩れ落ちた。
(や、ヤバかった……)
すでに限界を超えている。
そこで連続蹴りによりサンジの身体にも負担がのしかかりもう立っていられないほどになっていた。
それでも敵を倒したと、息を整えゆっくりと立ち上がりながら
「メインディッシュは、どうだった……??」
聞こえていないだろう。それでもMr.2に声をかけてその場から去ろうと歩き出した。
速くナミ達に追いつこうと走れなくとも早足で進もうとしたところで、背後から何か動いたことに気づきた。
「……待ちなさいよ……まだ、終わってないわよ……」
信じられなかった。
あれだけ蹴りを喰らっていたというのに、振り向いた先にはフラフラになりながらもMr.2が立っていた。
あと一撃喰らわせば確実に倒せる。
しかしサンジのその一撃を入れる体力はもうなかった。
Mr.2と同じようにすでに限界なのだ。一撃を避けられたらもう蹴りを入れることが出来ないだろう。
そしてそれはMr.2も同じだろう。
たった一撃をいれれば終わる。でもその一撃を確実に入れないと負ける。
それを互いに理解した二人は
「一撃、みたいだな……」
「そう、ね。恨みっこ、なしよ……」
お互いに距離を取っているこの状態で最後の一撃を。
戦闘態勢に入り、目の前にいる敵を、倒すために。
この蹴りを、力の全てを、この一撃に乗せる。
「オカマ拳法…………ッ!!!!」
「リア·
本編で見せるMr.2の最強の一撃。
対してサンジの一撃は消えかかった炎にMr.2の変身で見た数々の女の子を走馬灯のように頭の中を一気にかけ巡らせ、そこに女の子が自分を応援しているという幻覚を、リアルで見ているかのような妄想を膨らませて炎をエネルギーに変える。
そう
それが想像を膨らませていき色んな女の子とのデートなど、イチャイチャ、イチャイチャ、イチャイチャと………
考えるだけでドンドン、ドンドン、想いが
サンジの右脚は最高潮に炎が強く輝き出した。
そしてその一撃は、一点に、
「白鳥アラベスクッッッ!!!!!」
「
Mr.2の蹴りを、その身体ごと、高密度の炎と強烈な蹴りで吹き飛ばした。
近くの大きな岩に激突したMr.2だがクレーターと同時にクレーター全体が炎により焦がれ、Mr.2の身体は岩で止まることなく突き破り、砂漠の地平線の向こうへ飛んでいった。
「デザートは、恋に焦がれる……想いを、添えてだ……」
そして今度こそ力尽きてしまったサンジはその場へ倒れてしまった。
…………………………
「………………う、ん…………」
「あら、目が覚めたわね」
柔らかく甘い匂い。
ここは天国か、と思うぐらいの幸せにそのままでいたいと強く思うサンジ。
しかし目の前にあるその顔は見覚えがあり、そして仲間の顔だった。
「ノ、ノジコちゃん……」
「もしかしたらあの変身能力に苦戦してるかも。と思って戻ってきてみたら……本当に迷惑な信念ね………」
どうやらこの状況を理解しているようだが、最後に言った言葉はよく聞こえなかった。
しかしずっとこの態勢、膝枕を味わっている訳にもいかない。
本当に、本当は、ずっとこのままがいいが!そういうわけにもいかなく立ち上がろうとするが
「このまま寝てなさい」
「で、でも……」
「カヤちゃんをナミが呼びに言ってるわ。それまではこのままでいいわよ」
「………じゃ、お言葉に甘えて………」
普段なら嫌がるだろう。と、その行動に戸惑うサンジ。
間違いなく自分の普段の行いが悪いのだから仕方ないが、こんな風に向こうから攻められるとどうしていいか分からなかった。
「…………頭、撫でてくれたりは……」
「やってもいいわよ。その代わり切り刻むけどいいかしら??」
ニコリと笑うノジコの表情を見て、調子に乗らないようにしようと心に決めたサンジだった。