好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
「ふっ。お嬢さん一人でここまでやれるなんてね……」
「だが、それもいつまで持つかな??」
「くっ!!」
ミス·ダブルフィンガーとMr.1の猛攻撃に防御しか出来ないくいな。それでも殺し屋二人にたった一人で防御できる辺りかなりの実力者だと相手は理解した。
だからこそ、今のうちに"倒せるだろう敵を叩く"
後ろであくびをして待機している男が出てくれば間違いなく負けると分かっているからだ。
「手助けは…まだ、いらねえな」
「当たり前よ。これぐらい、なんてことはないわよッ!!」
ゾロの声がけに更に気迫が増したくいな。
防御だけだったはずが少しずつ攻撃へ転じてくる。
しかし相手も強い。同時に攻撃を仕掛けて防御したくいなの身体ごと後方へ押し込んだ。
「まさか、ここまでやれるとはな……」
「えぇ。正直驚いているわ」
「それは、どうも……」
「だが、それでも俺には勝てない。貴様らが剣士でいるかぎりは」
そういって両手を"刃物"に変えるMr.1。
隣のミス·ダブルフィンガーも指先を棘に変えてきた。
両方とも攻撃型の能力者。特にMr.1は全身刃物に変えられる。
つまり、剣と剣が切りあうだけであり相手に攻撃が届かない。
現に隙をついて当てた攻撃はその刃物にぶつかったような感触。いまだに傷一つ付けられない。
ならミス·ダブルフィンガーにと思ったが伸びてくる棘に間合いを一気に埋められ、くいなから攻撃をなかなか仕掛けられない。
二人なら、ゾロと一緒なら倒せる相手。
しかしそれをくいなは……
…………………………
「私一人でやらせて」
「はぁ?何言ってやがる!!?」
ハジメからの修行を終え自信がついたのか、くいながゾロにそんな事を言い出した。
「ゾロとの勝負は勝ち越しているけど、それは"ゾロ"だから出来ることだと思う。ならゾロ以外の相手にどれだけ通じるか試してみたいの」
「んなこと言ってる場合か。お前も分かってるだろうが」
「それでもやってみたいの。迷惑はかけない」
強い意志でゾロに懇願するくいな。
こうなってはゾロが言っても聞かないことは分かっている。
しかしいまはそんな実力を試すようなことをしている場合ではない。
国が落とされるまえにクロコダイルを、バロックワークスを潰さないといけないのだ。
それを一番分かっているビビがくいなに
「私は構いません」
「おい、ビビッ!!?」
「皆さんなら必ず止めてくれる。そう信じてますから。
だから、そんな風に言ってきたくいなさんにはやってもらいたいです。そして勝ってください」
「ビビちゃん……ありがとうッ!!」
そういってビビに抱きつくくいな。
ここまで言われたらゾロも否定出来なくなった。
だからこそ、ゾロはくいなにこう言った。
自分で言った言葉を実行してもらうために言った。
「なら、俺は手助けしねぇからな。
最悪の状況だけ、一回は助けてやる」
「だったらその一回はないようにしないとね」
………………………
(一人でやるって、決めたんだ。だから……ッッ!!!)
目を見開き、一度刀を鞘に納めた。
その行動に諦めたかと思った相手二人だが、すぐにそれは違うと思い知る。
「一刀流"乱刃"……
駆け出したと同時に刀を抜きMr.1に斬りかかるくいな。
しかし分かりやすい軌道に腕を出し防御を取ろうと、したのだが
(鞘は、どこに…ッッ!!!!??)
いつの間にか刀を振るっていた両手が片手になり、そして空きとなった左手にいつの間にか鞘が握られ、それがMr.1の脚に向かっていた。
刀は防御出来た。しかし脚までは防御出来なかった。
出来なかった、だが、それだけ。全身刃物であるMr.1に打撃も効かないのだ。
ただ打ち込まれただけの鞘の攻撃にすぐに警戒をとく。
しかし今度はさっきまで振るっていた刀の姿がなかった。
そしてくいなは回転しながら体勢を低くして小刀を手に取りMr.1の腹部に付き立てる。
しかしそれも刃物の身体に防がれた。
だがそれが終わったと同時に今度は握っていた鞘と小刀を手放し、上空へとジャンプした。
そこに上へ投げていた刀を手に取り振り下ろす。
力を込めた斬撃にMr.1は両腕で防御をした。
響き渡る金属音。
しかしくいなは攻撃を止めない。
すぐさま刀を後方へ投げ、着地したと同時に鞘を手に取り連続でMr.1の胴体に叩き込む。
「ッ!!!小賢しいッ!!!!!」
脚を刃物に変えて蹴りを入れるMr.1。
しかしいつの間にか手に取っていた小刀で防御され、すかさずに目の前にその小刀を投げられた。
全身刃物とはいえ目の前に飛んでくる小刀を手で払う。
その一瞬、視界が遮られた隙にくいなは刀の柄に結んでいたワイヤーを引き寄せて刀を手に取る。そして今度は首に斬りかかった。
「な、なんなの…この子……」
呆気に取られるミス·ダブルフィンガー。
すぐにでもMr.1の加勢をしたほうがいいことなんて分かっているが入る隙がないのだ。
斬りかかった首も刃物へと変えられ防御される。
それでもすぐに刀を手放し、鞘や小刀、また刀と不規則に攻撃を繰り返していく。
「……ったく、暇だな……」
「ッ!!?」
「おっ。なんだ、やるか??」
気を抜いていたわけではない。
しかしいつの間にか相手の男が背後にいたのだ。
ミス·ダブルフィンガーは後方へ飛び距離をあけ戦闘態勢に入る。
「おい、くいな。さっさと終わらせねぇとこっちをやるぞ!!」
「うるさいゾロッ!!!!そこで待ってなさいッ!!!!!」
文句をいいながらも手を止めないくいな。
ミス·ダブルフィンガーとしては助かったが、それでも一歩でも動けば間違いなく男が切りかかってくることは分かっていた。
動けない。ここはMr.1に任せるしかない。
「鬱陶しいぞッッ!!!!!!」
イライラが募り、全身を刃物に変えて回転しながらランダムに周囲を切り刻み始めたMr.1。
刀と小刀で何とか攻撃を受け止められたが
「
両手首を合わせ、掌底を繰り出すように斬撃を放った。
至近距離からの攻撃に防御していてもその強烈な攻撃に突き飛ばされてしまう。
くいながいた周りは放射状に広がる斬撃であり、周りに建物があればケーキのように切り分けられるほどの威力だろう。
吹き飛ばされながらも刀を地面に突き刺し勢いを殺す。
すぐに体勢を整えようとするが
「
脚の裏を刃物に変え、スケート靴の要領でこちらに迫ってくる。両腕が刃物と化しているためにスピードとパワー、そして斬撃が加わると
(あれは、ヤバいッッ!!!!)
危険を察知したくいなはそれでも逃げない。
刀を刃を地面に向け、手を伸ばした状態で待ち構えた。
「一刀流"刀化"……
その時、Mr.1だけは見えていた。
いや、
見えていたのは刀だけ。そこに敵であるくいながいなくなったのだ。
しかしそれが幻覚だと悟りその刀をに斬りかかるMr.1。
だがその刀は右往左往と動き、Mr.1の攻撃全ていなし防ぎきったのだ。
通り過ぎ振り返るとそこにはくいなの姿があり、そして
「なっ!!?……なん、だと………ッ!!!??」
攻撃していた両腕が逆に斬られていたのだ。
刃物と化していたのにも関わらずに、その腕は斬られ血を流していた。
「やっぱり"刀化"だけじゃ無理か……」
その言葉を聞いて分かった。理解した。
文字通りにくいなはその刀に、和道一文字に同化したのだ。
周りからすれば普通に攻撃をいなしていただけだが、対峙したMr.1には分かる。
刀化。刀へと同化したからこそ、斬られたのだと。
この女はマズい!!ここで逃せばいずれ最大の敵となるッ!!!
そう悟ったMr.1はもう一度気を引き締め
「……
腕に巻き付くような独特な形状の刃物を浮き上がらせ、それを超高速で回転させるために腕そのものを凶器と化し、それを振り回して接近戦を展開する危険な技。
そして再び脚の裏を刃物に変え、スピードとパワー、そして斬撃に螺旋の威力を付け加えた。
鉄が切れようとも回転している刃物に真っ向からくれば跳ね返される。そしてそれがこの女の最後となる。
そんな風に考えるMr.1に対してくいなは
(さっきより、ヤバい……なら、もう斬り伏せるしかないッ!!!!)
刀を自分の横側へ。横に振るうような態勢に入った。
ゾロのような"居合い"は使えない。
正確には使えるがどうしても威力が落ちる。
なら、全力で振るう。鞘を使わずに"居合い"を行うだけ。
「一刀流"刀化"………ッ!!!!」
目の前に迫るMr.1に未だにその刀を振るわないくいな。
だが、一瞬、刹那、誰もが認識出来ないその時間で、そしてそれ受けようとしたMr.1には
(…な、んだ……動きが………お、そ……く……)
感じ取れない時間。その動きを捉えようとすれば周りの景色は止まったかのように見える。そして
「"
気づいたときには斬られていた。
身体から溢れる血を、走る激痛を、薄れゆく意識を……
何もかも遅れてやってきた。
地面に倒れ込むMr.1。
背後からはふぅーと息をはく、さっきまで相手していた女。
「ここまで、斬られるとは……今度はダイヤモンドかぁ……」
「勿体ないわよ。それに、それは女の子としては付けたいの」
「………そうか………」
それを最後に気絶したMr.1。
刀を収めて一息をつくくいな。
それを見ていたミス·ダブルフィンガーは逃げようと方向転換したのだが
「
ミス·ダブルフィンガーの敗因は、素直に逃げればよかった。
その逃げる様を見せて油断したと思ったところで全身を棘に変えて倒さなくても少しでも攻撃を与えればとやったのだ。
しかしそれが悪かった。
その殺気さえ見せなければゾロは手出しするつもりはなかった。
だが殺意を向けられば話は別だ。
くいなの一刻千愁の物静かな一太刀とは違い、ゾロの獅子噴迅は激しい一太刀。
Mr.1とは違いもう意識はないミス·ダブルフィンガー。
さっきまで激しい攻防とは違い、一瞬で片がついた。
「そんなの見せられたら……自信なくすな………」
「はっ。同じ流派でも剣筋は違うだけだろうが……」
…………………………
「で、何だったんだ。コイツ……」
「す、スゴい……」
「……ご、ぶぃ……」
手足を拘束させてMr.3を治療するチョッパー。
カルーはすでに治療を終えている。意識もある。
襲いかかってきたMr.3をチョッパーが軽く倒した。
正確には
「カルーはこの人を見張っていて。チョッパーさんと私はお父様の所へ」
「そうだな、いこう!」
…………………………
「とにかく、こうなるのは必然なのよ」
「……ひぃ……ゆぅ………」
「………うぅ……しゅ………」
そこには
複数のニコ·ロビン。そしてその山の麓にはボロボロになっているコビーとヘルメッポが横たわっていた。
そして山の頂上、バロックワークスのロビンは海軍のロビンの首を掴んでいたのだ。
「ど、どうして……」
「私が"本体"だからよ」
「なにを、言っているのかしら……あの人が"本体"よ」
「言ってなさい。それじゃ、"私によろしくね"」
ゴキッ!と、骨の折れる音が響き渡った。
分身体のロビンは殺され、死体で築き上がった山の一部へと異端者であるロビンがそこへ手を離し落とした。
コビーはその音に涙を流し、ヘルメッポは恐怖で混乱している。
「さて、ここで貴方達を殺してもいいけど……どうしましょうか………」
綺麗に見えるがそれは悪魔の笑み。
死の恐怖でもう言葉も行動も出来ない二人に近寄るロビン。
避けられないその手が、ロビンの手が、そこへ、二人へ…………………………。