好き勝手にONE PIECEで過ごします。   作:ガイドライン

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"毒蛇"(ピンク·スネーク)

「ガハッ!」

「これで、終わりね」

 

敵の襲来にあれだけ騒いでいたのに戦ってみればあっという間に圧倒的な大差で勝っていた。

ナミの棍棒が敵の頭を直撃したところで向かってきた敵全てが倒れており、誰一人息も上がらずに倒せたようだ。

 

「へぇ。強くなっているじゃない」

「そりゃ、あんな地獄のような特訓に比べたらな……」

 

タバコに火をつけながら特訓を思い出すと寒気がし、思わずタバコを落としそうになるサンジ。この姉弟、結局なにもせずにナミ達に任せた状態で観戦していた。

初めはサンジも出る気だったが「やめなさい。ザコの人数くらい上げても問題ないでしょう」とレイジュが静止しさせていた。

 

実際に向かってきた敵はザコであった。

それなりに強かったとしたら昨日戦ったあのサトリという神官だけ。

 

そしてその神官と同等の強さを持ったのがあと3人、そしてゲリラにも数名いるとミニロビンから話は聞いていた。

 

『貴方達は親玉か神官だけにしなさい。そうしないと確実に誰かがお仕置きになるわよ』

 

「その言い方だと、したくないような感じね」

 

『しなくていいならしたくないわ。お兄ちゃんとの時間が減るのだから』

 

そこは仲間の心配じゃないのかよ。と会話を聞いていた周りは思ったが絶対に口にはしなかった。

 

『とにかく、そこら辺のザコをやるよりも"マトモな相手"を倒しなさいということよ。ここは空島。普段よりも身体を酷使しているようなものなのだからここでの経験は地上に戻ってきたときに数段強くなってるわ』

 

酸素の薄い場所での特訓では酸素が足りないために身体に負担が大きくかかる。しかしそれを乗り越えれば身体能力の向上が見込めるのは確かである。

 

『ということで、いまから来る奴はサンジとレイジュで対応しなさい』

 

「それって……」

「青海人もなかなかやるようだな」

 

ロビンの言葉に聞き入っていたから気づかなかった。というわけではない。文字通り突然このメリー号に現れたのだ。

一斉に背後に振り向くとそこには耳たぶがやたら長く、そして人を見下すような、そんなニヤついた表情でリンゴを噛りながら立っていた。

 

「て、テメェは……」

「私は"神"だ」

 

「神だと?なに、ふざけ」

 

最後まで言葉は続かなかった。

神と名乗るものは人差し指をサンジの方に向けるとそこから電撃が放たれたのだ。

天から放たれるその神の雷がその指先から放たれてサンジの身体を貫いた。

 

一瞬にして電撃に打たれたサンジの身体から煙が吹き上げその場に倒れ込む。

 

「サンジッッ!!!!!!」

「ほう。貴様は私の放った"神の裁き(エルトール)"を耐えたのか。それとも……まぁ。いい」

 

次はその指をレイジュに向け電撃を放った。

サンジと同じように身体を貫かれると思ったが、レイジュの身体全体に非導電率の高い毒を纏っていており、さらにその毒の表面に逆に電気の通りやすい毒を張っていたため、その毒を伝って電撃は地面に流れた。

 

「なるほど。私の電撃を受け流したか……面白い」

「受け流すだけだと思う??」

 

今度はレイジュが毒をまとめ上げて作り出した毒蛇を

 

「"毒蛇(ピンク·スネーク)"ッッ!!!!」

 

さっきと同じように非導電率の高い毒により作ったそれで攻撃すればダメージを与えられる。しかしそれは向こうも分かっていたようで、そして攻撃してくる軌道が分かっているかのように最小限の動きで攻撃を躱した。

 

「受け流す程度のモノで私に攻撃が当たるとでも思ったか?」

「その割にはしっかりと避けたわよね」

 

「得体のしれないものに触れたくないだけだ」

「ただ怖かった。だけじゃないの??」

 

その言葉に怒りが見えた。飄々としていたのに目つきが変わりレイジュを睨んでくる。レイジュも対抗するように睨み返す。

 

「…………面白いな、女。我が名は"エネル"」

「レイジュよ」

 

睨み合いからただの自己紹介。で終わるわけもなく、次に放つ言葉がトンデモなかった。

 

「私の、"女"になれ」

「嫌よ」

 

と、エネルの爆弾発言からのレイジュの即断り。

急展開なこの状況にナミ達もどうしていいのか分からない。

そんな中、倒れていたサンジが

 

「……なに、寝ぼけたことを…言ってやがる………ッッ!!!!!!」

「ほう。あれだけの電撃を受けてもう立ち上がるか」

「…サンジ……」

 

ふらふらになりながらも立ち上がったサンジはエネルの方をしっかりと見たあとに

 

「そいつが欲しいなら……まずは俺を倒してみやがれッッ!!!!!」

「いいのか?すぐに終わるぞ」

 

瞬間に、一瞬にして目の前から姿を消したエネル。

そして瞬きも出来ない時間でエネルはサンジの背後に回り込みその手から放出している電撃の塊をぶつけようとした。

 

しかしサンジは野生の勘。というものなのか。本能なのか。

背後に回り込まれるという想定もしていなかったのにも関わらずに自然に身体が動いたのだ。

 

片脚を軸に一気に後ろにいるエネルに蹴りを。

その行動に多少なりとも驚いたエネルは少しだけ回避するタイミングが遅くなり、手に集めていた電撃をサンジの蹴りでかき消されてしまった。

 

もちろん蹴ったものは電撃のために一気にサンジの身体を電撃が駆け巡ったが、それを喰らったような表情も行動もせず平然に

 

「すぐに、何が終わるんだ……??」

「なるほど。少しは、楽しめそうだ……」

 

またしても一瞬にして姿を消したエネル。

また背後にと警戒をするが現れず四方八方と見渡すがエネルは姿を表さない。この状態で死角からの攻撃はマズイと冷や汗をかくサンジにレイジュがその背中を、背中合わせにより互いが互いを守る形を作った。

 

「おい。レイジュ。背中がピリピリしてイテェんだが」

「しょうがないの。この毒は麻痺系なんだから」

 

それでも離れない二人。

いまここで背後を取られるのは非常にマズイ。

ただでさえ移動する瞬間がほとんど見えないのだ。

せめて正面から来てもらわないと………と、()()()()()()()()()()()()()()()

 

「なるほど。()()()()()()()()()()()()()()()()

 

その言葉に反応し振り向いた先。エネルはメリー号から離れた木の枝に座ってこっちを眺めていた。どうやらどんな動きをするか確認するためだろう。

 

「あの女がいるのならばと、離れてみたが……無駄だったようだな………ゲームは始まったばかりだ。貴様らは最後に狩るとしよう。それまで精々生き残れ」

 

「待ちやがれッッ!!!!」

 

サンジが制止しようとした時にはすでにエネルの姿は消えていた。

いなくなったことが分かり張り詰めていた緊張が溶けてナミ達はその場に座り込んでしまった。

 

「あの野郎……完全に遊んでやがった………ッッ!!!!」

「そうね。そして私も、全然届かなったわ………」

 

分かっていた。見逃されたことに。

ここでエネルが本気になれば簡単にここにある仲間達は倒されてしまう。サンジとレイジュがエネルに興味を持たれそして気まぐれで帰ったことで助かったが………

 

「………一撃。なんて…甘えたことは言えねえな……」

「そうね。やるからには……」

 

「「アイツをぶっ飛ばすッッ!!!!!」」

 

………………………………………………

 

「…………………………ザコね」

 

エネルが警戒していた女。ロビンはいま黄金の鐘楼の前にいた。

サンジ達のポケットの中にいるミニロビンから情報をリアルタイムで見ていたが、ロビンからすればエネルは全く話にならなかった。

 

現にエネルが見つけられなかった鐘楼も、ここにロビンがいることさえまだ気づいていない。

 

いくら見聞色の覇気が、ゴロゴロの実によって増幅された覇気だとしても()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

近いレベルか同等ならば察知出来るがここに来ない時点で底が見えた。

 

「まだ始まったばかり。二人とも、いえ、()()はこのサバイバルゲームでどれだけやれるか……」

 

それはここにいない剣士達に向けたもの。

そしてその二人は…………

 

「…………くいな……」

「………また、なの………」

 

別れた筈なのにすぐさまに出会うこの二人。

ゾロは迷い、くいなは目的通りに進むのにどうしてかお互いがお互いに引かれるように出会ってしまうのだ。

 

「マジでいい加減にしろよな!!」

「こっちのセリフ!!!ゾロ、いい加減に自分が迷子体質って分かってよ!!!!」

 

「何言ってやがる!!!お前だろうが!!!!」

「お願いだから付いてこないでよ!!!!!」

 

そう言い合いして別れた二人だが、これから敵に出会うまで何度か二人が遭遇して言い合いするのは必然であった。

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