好き勝手にONE PIECEで過ごします。 作:ガイドライン
「はぁはぁ……くそッ!!!」
「そんな単調な攻撃では当たるわけがない」
冷静さを無くしたルフィに対してエネルはただ遊んでいた。
確かにルフィは雷の効かない相手であり、攻撃無効出来るこの身体も当たるという天敵と呼べる相手。
しかしエネルの軽い挑発に乗ってしまったルフィがいま冷静さを無くしていることすら自分自身気づいていない。
もちろんポケットにいるミニロビンが忠告すれば終わる話だが、ロビンは
しかし……
(これがまだ続くなら……
と、頭を悩ませながらポケットからルフィを睨みつけるロビン。
もしそれが実現するなら……
それを本能的に感じたのだろう。
ルフィの全身から震えが起きて顔が青ざめる。
突然のルフィの不調にエネルも何が起きたかと警戒をする。
(なんだ??……何が起きたというのだ………)
涙目になり歯をガタガタ言わせるルフィ。
まるで
「あ、あ、あぶ、あぶぶぶぶぶぶぶ…………」
まるで壊れた人形のように言葉になっていないルフィは必死に冷静になろうとしながら
「ぶぶぶぶぶぶなかったああああああぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!」
それは心の底から助かった!という生還したような、ギリギリの縁をなんとか耐えきり生き残ったかのような………
「し、師匠!!!セーフ!!!セーフだよなッ!!!!!」
(師匠??何を言っているのだコイツは………)
突然の挙動不審に困惑するエネル。
しかしルフィは
そう考えたがそれだとおかしいのだ。
エネルの見聞色の覇気に引っかからないからだ。
普通の見聞色とは違いエネルの場合はその能力、雷の力を利用しているのだ。広範囲に広げた電磁波に見聞色の覇気を乗せてこの空島全土の心を掌握している。
だからサバイバルゲームの時も空島で戦う者達の人数を言い当てることが出来た。
だが、このルフィは違った。
エネルからしたら自分の見聞色の覇気から逃れ、そして能力を無効化され、いまもこうして謎の行動をしている。
ハッキリと誰かと会話しているのに
何もかも想定外で、危険な男。
今まで格下と舐めていたがもうそんな事は思わない。
「………いいだろう。ハッキリと敵と認識してやる」
「な、なんだ。いきなり??」
「光栄に思え麦わら。この私に"敵"と認識されたことを。
そして、"敵"は確実に始末するッッ!!!!!」
「よく分からねえけどやる気になったわけだな!!!」
ニシシ!と笑うルフィ。
しかしルフィとエネルが考える"敵"は違っていた。
ルフィはその拳で、相手を倒す。
だがエネルにとっての敵は、
「さて、動くな麦わら」
「お、お前えええええぇぇ!!!!」
一瞬に移動しカヤの背後に回り込んだエネルは、持っていた三叉槍の先をカヤの首元に押し当ててきたのだ。
つまりエネルはどんな手を使っても確実に倒すということ。
「貴様は危険だ。ここで確実に始末するにはこれが手っ取り早い。動けば私を倒せるかもしれぬが、そんなこと出来るか??」
その言葉に奥歯を噛みしめるルフィ。
エネルに気づかれずに一気に近づけばカヤを助けれるかもしれない。しかし何度も見たあの雷に変わっての移動速度。ギア2を使えば同等ぐらいの速度は出るはず。だがそれをする場合その思考を読まれればカヤに届く前に詰まれる。
エネル以上の速度を持たないルフィにとってそれをやるのはリスクが大きすぎる。
握りしめた手を解き全身の力を抜くルフィを見たエネルはニヤリと笑う。カヤはそれはダメだ!と声をかけようとするが首筋に刺さる三叉槍がまた突き刺さる感触がその一歩を止めてしまう。
「それでいいのだ。では"神の裁き"を始めようではないか!!」
………………………………………
「もっと速くできないの!!!」
「無茶をいうな!!!これは"マジック"だって忘れてねえかお前ッッ!!!!??」
確実にマクシムに近づいてはいるがそれでも焦れったい速度にナミはウソップに問い詰める。助けたい気持ちはナミ以上だろうウソップもそのもどかしさに腹を立てているがそれでもこれ以上の速度アップは望めない。
「知らないわよ!
「マジックを便利屋と勘違いするなッッ!!!!」
無茶苦茶な理屈をこねるナミ。
他のものからしたらなんでも出来るようには見えるだろうが、この浮遊自体にもタネがあるのだ。それを超えていくものはもう"超常現象"と呼べる次元になる。
「言っておくけどな、怪我を直したり死人を生き返させるみたいなマネは出来ねからな。あくまでもマジック。タネをバレないようにしてるだけでそこには
「使えないわね」
『ええ。使えないわ』
「マジでふざけんなお前らッッ!!!!!」
その理不尽すぎる言葉に大声を出すウソップ。
コイツラは俺をなんだと思っているんだと言いたい言葉を飲み込んで所でマキシムの下部まで到達した。
すると上部のほうから何か叫び声が聞こえてきた。
それは聞き慣れた声。ウソップはそれが聞こえてきた。
「カヤッッ!!!!!!」
上げたい速度。しかしそれは叶わないためにグッと堪えながら登り続けるゴムボートに頼るしかない。そしていきなり攻撃を喰らわないように少し離れた状態でマクシム本体よりも上空へと上がったゴムボート。そこから見えた景色は
「もうやめてッ!!!!」
「ヤハハハッ!!!!なかなか頑丈だな麦わら」
背後にある大きな黄金の建造物にエネルの手が触れる。
するとまるで生き物かのようにエネルの手に纏わりつきながら形を変えて三叉槍へ。そしてそれを離れているルフィに向けて投擲しているのだ。
ルフィはそれを避けずに真正面から受ける。
腹部をかすり血が流れる。すでに腕や足、胴体から顔まであらゆる箇所から血が流れており足元は血の海と化している。
「ルフィイイイイィィィィッッ!!!!!」
「あんなの……もう拷問じゃないッ!!!!!」
ウソップもナミもすぐに分かった。
エネルがカヤを人質に取っているためにルフィが手出し出来ないことを。それをいいことにジワリジワリとルフィを苦しめていると………
すぐにでもどうにかしたい!と気持ちは焦るがその手をミニロビンが制する。
『いまはダメよ』
「な、何でだよ!!!あのままだとルフィがッッ!!!」
『あれぐらいで死ぬ鍛え方はしてないわ。
そうね、あと2時間は頑張れるかしら』
「そんな悠長な!!!」
『あの
再び立場が上になったエネルはその興奮にうまく見聞色を使えていない。その分ルフィは回避と防御に徹するだけになったので相手が弱っていく姿を見せるように動いているのだ。
それを聞いたウソップは
「………………いや。イヤイヤイヤイヤ!!
なんでそんな器用なマネをルフィが出来るんだよッッ!!!!??」
『むしろルフィを舐めすぎよ。普段はアレでも鍛えたのは私よ。いまやっているのも
それを聞いてウソップもナミもゾクッと恐怖した。
つまりそうやって相手の目を欺くようにしないという状況の中で、あのルフィが考えて編み出したその行動に。そしてそこまで追い詰めているロビンに対して本当に恐怖してしまった。
『とにかくあの
「って、言ってもよ……ルフィならともかく俺たち二人だけじゃ……」
『私が止めるまで一人で突っ込むつもりだったのに??』
「そ、それは、そうだけどよ……」
冷静さを取り戻したウソップに微笑むミニロビン。
助けたい一心になるのはいいがキチンと相手の力量、自分の実力を見定めないと話にならない。それが分かればいい。
『ならあと二人と協力するならどう??』
「えっ。それって……」
『この船にはあとサンジとレイジュもいるわ』
「二人がこの船にッ!!!??」
『起こしてあげるから協力しなさい。
そして私が手を出さないようにして、カヤを救い出したら貴方達には"見聞色の覇気"を教えてあげる』
………………………………………
『さっさと、起きなさい』
「ヘブジッ!!!」
マクシムの制御室で横たわっていたサンジは突然のビンタによって目が覚めた。ただ普通のビンタではないので吹き飛ばされて壁に激突したのだが………
「な、なんだ!なんだ!!!?」
『やっと起きたわね。私の一声で起きないなんて……落とすわよ』
「はあぁー!殺伐とした感じのロビンちゃんは最高だぁ!!!!」
『はぁ……貴女の弟。どうにかできないのレイジュ??』
未だに気絶していると思ったがロビンの呼びかけで目を開けるレイジュ。どうやらサンジを起こそうとしていた時には起きていたようだ。
「無理よ。さすがの貴女もサンジはお手上げなのね」
『人格崩壊か殺していいなら出来るわよ』
「その時は私が貴女を殺すわ」
『出来る実力もないのに言わないで』
互いが互いを睨み合う。流石のサンジもこれには軽口を、何も口出し出来なかった。しばらく睨み合いは続いたが
『………まぁ、お兄ちゃんが決めたモノだから最悪半殺し程度にしてあげるわ』
「そう。それは良かったわ」
(………何も良くねえよ………って言えねぇな…………)
ここでツッコんだら間違いなく消される。と判断したサンジは大人しくすることにした。
「それで、ロビンちゃんは俺達に何をやらせたいんだ??」
『ウソップと連絡を取りなさい。そして協力してカヤを奪還するのよ』